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I部 総論  0.発電類型 1.必要電力量供給 2.コ スト構造 3.CO2排出量(結論) 

II部 各論

<新エネルギー> 地熱発電 バイオマス発電 風力発電と送電線罔 離島電力海洋発電 中小水力発電[旧電力総研へ]

<从来型エネルギー> 火力発電(新発電所建設・新技術開発など・LNG火力石炭火力)   水力発電[旧電力総研へ](揚水発電・一般水力・ダムメモ) 原子力 発電



I部 総論

<0> 発電の類型と性質

原子力は様々な問題を抱えつつ,政府・自民党・電力会社・原発立地地域の利権構造の中で温存され,結果的に我々国民が過大な費用を負担している。
原発は(限界的な)発電費用が安いと喧伝されて来たが,地域への不透明な寄付金や,なんぼカネ注ぎ込んでも全く完成の見込みのない核サイクルなどその異様 な高コスト体制はエネルギーの安全保障というお題目とは裏腹に,日本の豊富な地熱発電を妨碍し,風力と云った自然エネルギーの利用を阻碍し,太陽光発電シ ステムの経年費用低減を阻止し来たのである。

そして,不幸にも,起こりえない筈の原発事故があっさりと福島で発現し,我々日本国民は膨大な原発事故の処理費用をも実際に負担しなくてはならなくなっ た。
原発が産業として一定の規模を占め,そのノウハウを日本は蓄積してきたとはいえ,このままの姿で推進して行くことは最早許されない事は明らかであるが,勿 論,安定的で廉価な電力の供給も勿論抛棄されてはならないのである。(しかも地球温暖化対策としてのCO2排出抑制の神聖視に関しては若干の疑義が存在すると感じている。)

美しいしかもそれ程広い訳でも無い日本の国土の一部が無残に住めない土地になってしまう現実のリスクをどう考えたら原発許容の決断が降りるか俺には理解出 来ないが,昨今の(恐らく世界的な)他者に対する非寛容・無理解の風潮を鑑みるに,反原発陣営の戦略ミスは明らかで,何万年に1度レベルの殆ど無さそうな 危険を盛んに煽るだけではダメで,如何に原発無しでも大丈夫かに関してきちんと道筋 を立てて国民の漠然とした不安を解消してやらねばならないのである。

ここに,実際の発電規模やコスト,問題点を明らかにしつつ,新エネルギーなどの活用により可能な限り原発を減らして行く方策を妄想してみることにした。1.必要発電量2.発電コス ト3.CO2排出量である。

結論を先取りするとコストが高くて安全でCO2を出さない新エネルギーコストが安くてまあ安全だけどCO2を出す石炭と,トータルコストが高いけどラン ニングコストが安いと言い張れてCO2は出さないけど放射能の処分が困難な危険な原子力の どれを選ぶかの選択でなのである。其処から先は各人がどう考えるかだけど個人的にはCO2を排出するけど安価な石 炭とCO2を排出しない新エネルギーのミックスを選択して新エネルギーのコストを下げる努力をするしかないと思われる。前者はベース電源であり,後者は基 本的に間歇性電源で有り,ミドル電源としてコストとCO2排出にバランスの取れたLNG火力を,ピーク電源に原発を廃止する事によって用途が少なくなった揚水式水力発電を再生可能エネルギーの間歇性を補う存在として利用すれば良かろう。
既存原発も減価償却迄限定的に利用することもやぶさか では無いけど,原発は準国産と言い張りたいだけの為に無限に予算を食い潰す高速増殖炉事業などは即刻廃止すべきであるし,核廃棄物の最終的な処理決定の無限の将来への先 送りの欺瞞は欺瞞のカイカク屋小泉であっても原子力発電は辞めるべきだと云いたく成るのであろう。

発電の性質

まず種類として原子力・石炭火力・LNG火力・石油火力・一般水力・揚水発電・地熱・陸上風力・洋上風力・木質バイオマス専焼・木質バイオマス混焼・その 他バイオマス・太陽光(メガソーラー)・太陽光(個人)・中小水力・温泉発電ぐらいがある。以下大雑把に分類して行く。

A.出力調整能力
発電の種類

用途
原子力・石炭火力
出力変動が得意ではない+限界発電コストが安価
ベース電源向け
LNG火力・一般水力
出力変動が容易
中間(ミドル)電源向け
石油火力・揚水発電
出力変動が容易+高価
ピーク用電源向け
太陽光(12%~20%)・
風力(陸上20%・洋上30%)
出力調整が困難
稼働率に課題
(周波数変動対策が必要)

B.コスト構造・CO2発生
コスト\CO2
非発生
発生

原子力(限界発電費用)・嘗ての一般水力・地熱 石炭(大)バイオマス混焼石炭・LNG

近年の一般水力・中小水力・風力(洋上>陸上)・バイオマス専焼([8]試算)

原子力(事故処理や最終処理を含む総コスト)バイオマス専焼(現買取価格)・揚水水力・太陽光
石油
CO2発生の火力発電は効率を上げる為にCC化等を行い熱効率の上昇を模索。
出典:関電[3]
石油火力の極端な高コストは問題外であるが,未だ結構残っている。取り敢えずこいつらを全廃して全部石炭に転換すれば良い。
原子力もなかなかの低コストぶりだが,これまでの秘密主義で国民を欺いてきた経緯から積算根拠に疑問が多い。金食い虫の高速増殖炉やいったいどれくらい地元対策費を詰めば受け入れ先が見付かるのか想像も付かない最終処分場など問題が山積みである。また原発のコストの大宗は固定費用であるからガンガン原発造ってガンガン発電する前提の元では固定費用や政策経費を発電kWhで割った数値は非常に低くなる。原発の利用を抑制的にした場合のコストを明示して欲しい所

東京理科大・橘川教授(>>3047-3048)は原子力15%、再エネ30%、火力40%、 コージェネ(熱電併給)15%という電源構成を提唱したそうだが,40年廃炉原則にのっとれば、2030年には原発比率は15%程度になる前提で,「原発 を2030年までに30機廃炉にすると約30ギガワットのベースロード電源がなくなる(とは註:東日本大震災時点での原発総出力量は46GW) が、電力総需要が変わらないとすると、5ギガワット程度を石炭で、25ギガワット程度を天然ガスで埋めるのが現実的だろう。ただ、石炭を5ギガ増やすのも CO2の問題からして大変なので、外国に技術移転してCO2を減らした分は国内に石炭火力を建てていいといった縛りが必要だろう」と指摘している。彼の提 言は非常に穏当であるからこの原発15%と云う比率で取り敢えず発電費用を算出して欲しいと思う。そして其処からどんだけ原発を減らせるかが鍵となる。


C.規模
規模
発電種類


原子力・一般火力・一般水力 一箇所毎に議論可能

バイオマス専焼・地熱 個別計画を集計しつつ議論出来る

小水力・バイナリー地熱(温水発電)・風力・太陽光
個々の建設を論じるのは余り生産的ではない。
ウィンドファーム(風力)やメガソーラー(太陽光)は定格出力はそこそこあるが稼働率に劣る。
これらもなかなか稼働率の高いものも出てきているが風力に関しては一般に運用のノウハウの蓄積が未だ未だ必要な印象。太陽光は兎にも角にもパネルの単価引き下げだが,実際に海外では可成り単価が下がってきているよう(>>1462 >>1706-1707)である。既に低価格の供給は問題ではなく次なる架台,もとい課題は併置の蓄電設備の価格低下ではないだろうか?

D.資源賦存

種類
その他・備考
国内
プルトニウム(原発副産)・太陽光・風力・地熱・水力

海外(普遍)
ウラン・LNG(中東・ロシア・北米)・石炭

海外(偏在)
原油


E.新技術
石炭…IGCC(石炭ガス化コンバインドサイクル発電)
LNG…MACCII→トリプルコンバインド
地熱…延性帯
石油…重油残渣
原子力…溶融塩炉

<1>必要電力量の(安定的)確保
原発を再稼働させたくて仕方が無いサンケイは盛んに原発動かさないと大変な事になると煽っていたけどその記事に拠ると
> 九電の試算によると、川内1、2号機再稼働による収支改善効果は月200億円。24年度決算で3324億円の最終赤字を計上し、25年度も1250億円の 赤字決算を見込む九電にとっては、傷から流れ出る出血を止める包帯の役割は果たすが、傷の完治には至らない。合 計出力236万キロワットの玄海3、4号機が動いてこそ、九電は赤字から脱却できる。(>>2093)
と ある。読んでると原発動かさないと電力会社はおろか日本が潰れて仕舞いかねず,再稼働申請をした原発の出力量が日本にとって最低限死活的に必要な電力量で ある様な気になってくるけど,冷静に見れば問題点は<1>発電量の確保,<2>低廉な電力の供給,<3>環境型の促進という事になる。

発電量の確保<1>は併し事実上決着が付いていて,原発が全く動かなくても大規模停電は結局発生しなかったのである。勿論これは老朽化した高コス トの石油火力発電迄総動員して火力発電所 を無事故でフル稼働させた電力会社の現場の方々の不断のそして綱渡りの電力罔運営の賜物ではあったが,(尤も最も厳しい筈の関電でも停めてる発電所があるようだ→ここ参照)しかし以下で見るようにこれからの5年10年で新規の電力開発が進む見込みなので電力量自体は安定的である。(2015年に入りFIT導入の効果で各地のバイオマス発電や小水力も続々と出来つつあるし,自由化を睨んで石炭火力の計画は目白押しなのである。
原発に関して
現実的且つ意欲的な原発軽減案ともなる橘川案によれば46GWの原発中,40年廃炉を適用すると2030年迄に30GW程が廃炉となるとしている。この場合残る原発は16GWとなる。再稼働申請や建設中のものは19,500MW(19.5GW=約20GW)であり,最優先で動かせると思われる最低限の原発(川内1・2号機・玄海3・4号機・伊方3号機・大飯3・4号機・高浜3・4号機)は計 9310MW,更に北電の経営体力を鑑みると泊3号機912MWを加えた(10GW強) 分ぐらいを考慮すると,原発の稼働量=10GW~20GWがざっくりとしたマクロ的に参考と成る数字となる。(再稼働申請原発の内,少なくとも浜岡と志賀 と柏崎刈羽は動かすべきでないだろう。新設案件では大間や島根も再稼働させても良いのでは無いかとは思うけど少なくとも大間は函館市の反対を押し切って稼 働させるべきでは無いだろう。原発事故は原発を動かしたいなら深刻な被害を受ける半径30キロ以内の自治体の賛同を得る=現行は立地自治体のみ原発マネーでシャブ漬けにしてるけど半径30km,少なくとも隣接自治体ぐらい,はシャブ漬けにして賛同させないと動かすべきでは無い事を示した筈である。从(したが)って舞鶴・小浜・牧之原・掛川・菊川の各市,滋賀・京都の各府県ぐらいには拒否権を付与すべきであろう。風況の良い東北・北海道であるので大間の影響は恐らく函館に関しても甚大なのでは無いだろうか?)
この原発の已むを得ず稼働した時間稼ぎによって再生可能エネルギーに適合的な仕組みに作り変えるのである。

また本項では次世代の電力供給システムを考える上で,上で見たような性質を踏まえ,再生可能エネルギーは1.中~小規模発電系(中小水力・温泉発電(バイナ リー発電)・太陽光発電・風力発電),2.大~中規模(バイオマス専焼・地熱開発),そして3.通常火力発電開発に分けて検討する。

1.中~小規模発電系
ここで対象とするのは中小水力・温泉発電(バイナリー発電)・太陽光発電・風力発電(とりま陸上)である。
前2者は安定的に発電可能であるが,後2者は稼働率が課題である。(太陽光発電で12%・陸上風力で20%)
洋上風力は未だ開発段階なので此処では省く。

●再生可能エネルギー導入状況
資源エネルギー庁は、平成25年12月末時点の再生可能エネルギー発電設備の導入状況を取りまとめて発 表した。 引き続き、太陽光発電設備の導入が順調に継続し、固定価格買取制度導入後の再生可能エネルギー発電設備の導入量は、累計で7044MW となったとのこと。H24.6月までの20,600MWに対してまだまだ見劣りする量だが,これは以前から取組は行われていた事,また一部電力供給体制に 組み込まれつつあった中小水力の比重が大きいことに拠る様だ。また稼働率が違うものを一律に計上するので数字上は余り意味のないものになっている。そこで本来は発電量(kWh)で検討すべきであるが,定格出力で議論した方が初心者には解りやすいので"実効定格出力"(定格 出力ラ想定稼働率=実効定格出力という(妖しげな)新概念を導入して計算してみる。
再生可能エネルギー
発電設備の種類
固定価格買取制度導入前
設備導入量
固定価格買取制度導入後
設備導入量(=発電開始量)
2012年6月末
までの
累積導入量
対象実効
定格出力
2012年度
の導入量
(7月~3月末)
2013年度
の導入量※1
(4月~12月末)
2014年4月末
新規認定設備
導入量
2014年4月
買取電力量
2015年8月末
導入容量

(総導入量)
2015年8月
買取電力量
(万kWh)

2015年11月末
新規認定設備
導入量
2015年11月
買取電力量
(万kWh)
太陽光(住宅) 約4700MW 約564MW
96.9万kW 130.7万kW
221 万kW

5億7,013万kwh 3,460MW(A)
(8,160MW)
64,475
(稼働率25%)
367万kW
54,037
太陽光(非住宅) 約900MW 約108MW
70.4万kW 573.5万kW
736 万kW 9億2,221万kwh 18,730MW(B)
(27,630MW))
249,905
(稼働率17.9%)
2,074万kW
194,906
風力 約2600MW 約520MW
6.3万kW 1.1万kW 11 万kW 3億6,562万kwh 350MW
(2,950MW)
21,759 38万kW
41,416
中小水力 約9600MW
0.2万kW 0.3万kW 1 万kW 1億1,174万kwh 110MW
11,361 13万kW
10,885
バイオマス 約2300MW 約2300MW
3.0万kW 8.9万kW 9 万kW 3億2,682万kwh 340MW
41,193 43万kW
48,818
地熱 約500MW
0.1万kW 0万kW 0 万kW 30 万 kwh 10MW
503 1万kW 615
合計 約20,600MW
(約20.6GW)
約3492MW
176.9万kW 527.5万kW
22億9,681万kwh
389,196
350,677
※ 各内訳ごとに、四捨五入しているため、合計において一致しない場合がある。
※1 太陽光は年度末の2014.3末の数字
出典:FIT情報公開サイト
 
上表に拠ると2015.8現在の太陽光の固定価格買い取り制度認定され且つ導入された設備の定格出力が22,190MW(A+B)である。残念ながら太陽光 の稼働率は 低いが,8月ってこともあってか稼働率は全体で19%で"実効定格出力"(定格 出力ラ想定稼働率=実効定格出力)を見積もると 4225.5MW(=4.23GW)①ほ ど。この4Gは平均値であるから,ざっくり云って真夏の太陽ぎらぎら時にクーラーガンガンで発生するピークに関しては4GW分(=原発4基分)以上,最大 22GW(=原発22基分!)の供給能力が期待出来るのである。今後も太陽光発電は暫く増加しそうであるから,少なくとも太陽光発電への偏った大量導入で日本の夏の需要ピーク時は供給量逼迫のピークにならなくなりつつあると云っても良さそうである(>>3007参照)。今後はピーク電源の課題は冬場の夕方となろう。(ただ上記情報公開サイトの記述だと新規導入分+以降認定分の総導入量に対しての買取電力量の様に読めるのだが,だとすると稼働率とかが上記の計算とは違ってくるけど稼働率が低くなりすぎる。。)
太陽光の課題はコストと出力変動であるが後述。

2.大中規模再生可能エネ発電

ここでは個別具体的に細かく見て行く事が良いが総論の此処では大雑把に見て行く。

<大規模地熱
上表には載っていないが,現在(大震災発生後の新規案件が未稼働の段階)の地熱発電能力が540MW程である(移行認定されなかったようである)が,計画段階のものが一定数あり,順調にいくとそれでだいたい500MW(=0.5GW)超②である。これからも更にもっと具体化することを期待であるが 上表 によるとまだ申請は殆ど無いようで有る・・。日本の地熱発電の資源賦存は世界第三位だそう(この辺参照)だ からもっと頑張って欲しいけど自然保護と云われるとそんな無理も云えない気もする。。温泉街にとっては温泉の枯渇は死活問題ではあるが,問題が発生した際 の補償等しっかりさせるのは当然だが,地熱発電の利益が地元に回る様にすることで開発を促進させるメカニズムが必要である。
国名
地熱資源量(万kW)
地熱発電設備容量(万kW)
アメリカ合衆国
3,000
309.3
インドネシア
2,779
119.7
日本
2,347
52
フィリピン
600
190.4
メキシコ
600
95.8
アイスランド
580
57.5
ニュージーランド
365
62.8
イタリア
327
84.3

<鶏糞・木質バイオマス(専焼・混焼)・その他バイオマス>
木質バイオマス専焼発電も計画中のもの等併せて1G弱③程ある。
木質バイオマスの課題は高コストだが,[8]に拠ると結構減らすことが出来そうであ る。そして>>934に 拠るとスイスなど欧州では本来はバイオマスは温熱供給がメインで発電はサブだそうでそういう方向性への有効活用も必要かと思われる。上のコスト構造でも確認した様にバイオマスのコストは結構高いのである。
電熱併給化が必要であろうし,橘川教授のコージェネ15%(1.5倍化)提言もその流れなのであろう。先程も見たように太陽光発電の増大でこれからの電力ピークは夏のかんかん照りによるクーラー需要時から冬の夕方(寒くなり日も暮れる)に移ってくる(>>3007参照)ので熱を利用しつつ発電も行うコージェネと太陽光が合わされば最強である。
そもそもバイオマスは原料の木質バイオマスの供給に限りがあり,経産官僚からコンサル業を営む宇佐美氏の記事に拠ると
経済産業省の2030年の電源構成目標では、現在主流の未利用間伐材等を利用した方式が24万kW(とは註:240MW)なのに対して、一般木材(輸入材)・農作物残渣を用いた方式が274万~400万kW(とは註:2740~4000MW)と10 倍以上の目標が掲げられている(参考:「長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料」、資源エネルギー庁)。1000kW相当の発電所で年間7000~7500トン程度のPKSが必要とするとされており、これを仮に PKSで全て賄うとすると2000万~3000万トン程度のPKSが必要となる。
 他方でインドネシア、マレーシアにおける 年間のPKSの生産量はそれぞれ750万トン、550万トン程度とされており、すべてのPKSを日本が輸入したとしてもバイオマス発電の燃料はまかなえな くなる。そうなると必然的に日本企業はPKS以外の権益を確保するために、東南アジアにおいてもっぱらバイオマスの資源需要を賄うためだけに、資源作物の プランテーションを行う必要に迫られてくることになると考えられる。
とある。日本のバイオマス発電の為に熱帯雨林が切り開かれて自然破壊が行われるのは本末転倒である。木質バイオマス発電の上限は国内で安定的に供給出来る農作物残渣等資源量にも拠るが1500~2000MW(=1.5~2.0GW)程度に抑えるのが妥当では無かろうか?これだと大体1000万~1450万トン強のバイオマス原料需要量となる。宮崎の概況はここ,島根の概況はここ

また石炭混焼にすればコスト的には石炭火力と変わらないとのこと。>>936に よると石炭火発のコストは9.4~9.7円/kWhだそうな。電力会社が既存の発電所に対し積極的に導入している(=排出CO2は減らせるが発電量が増える訳ではない)がバイオマスの混焼率は数%であるし本頁では石炭火力としてとりあつかうことにする。
バイオマスの混焼率が数十%超の案件は幾 つか民間からの新規参入もある。石炭混焼新設(相馬・いわき・響灘・中山名古屋共同・防府あたり)で550MWほど。
個人的に期待している鶏糞発電は建設中のものも含めて21.51MW。制約は拡大には鶏糞供給に限界があること以外は見当たらない。(勿論この制約がクリティカルに効いてきて規模的には全く小さなものである。。)
また汚泥その他のバイオマスもあるからここ数年で木質バイオマス専焼以外のその他バイオマスで計1000MW=1GW(④)程度は供給出来るであろう。

風力発電
諸外国,ドイツ北部・イギリスや米中などで大幅に増強中なのがこの風力である。稼働率は陸上風力で20%・洋上風力で30%ってところであるが,日本の複 雑な地形ではトラブルが頻発してゐる,少なくともゐた様だ。風力発電協会は50GW程を導入見込みとぶち上げているけど,実際はアセスの義務化などで低迷 しているのが実体である。僅か350MWでは話にならない。日本風力発電協会の予測だと2020年度までに5倍近い11,300MW=11GWに拡大,2050年度には陸上と洋上を合わせて50GW>>983とのことだが,これらが実現して2020年に実効2GW⑤って所である。

<中小水力>
未⑥

以上を併せると8.2GW(①+②+③+④+⑤+⑥)となる。
原発を完全に止める為に稼働申請中の10G程度に比べると,そもそも電気は綱渡りながら足りてゐたのであるからこれだけ 追加出来れば十分な余裕が生まれると云えよう。
以上のように新エネルギーの開発は目覚ましいものがあるが量は足りても再生可能エネルギーは高いのである。コスト的には心許ないものがあるのは事実である。
而して,ここでコストの検討が必要となるのである。

3.火力発電
で,問題点は新エネルギーの高コストを如何に旧エネルギーの廉価で補えるかが鍵となる。取り敢えず安価な電力源は今の所石炭である。
これらに関してh更に和歌山@関電,能代@東北や松浦@九電等の新規の火力発電も計画が進んでいる(下に簡単に纏 めたがこの辺こ の辺参照。脱原発は量自体は問題無さそうである。新電力も発電力量を積極的に増やし ている。。
また再生可能エネのコスト削減も検討する。

●火力発電の新設計画(入札予定)能力量+新規建設能力量(単位:MW)
 環境省が求めたように業界全体からの視点で定格出力を調整

□…LNG・■…石炭・●…残存石油・○…LNG基地

火力発電
原発

廃止
新設
廃炉
再稼働
北海道電力管内
・砂川 250MW 1975/1980 国内炭
・奈井江 350MW 1968/1970 国内炭
・苫小牧・同共同火力 500MW 1973 重油・天然ガス
・伊達 700MW 1978/1980 重油

●知内 700MW 1983/1998 重油     合計2500MW 1979年以前の施設 1325MW
□石狩湾新港 569.4MW(2019)→1708.2(2028) LNG

東北電力管内
・八戸(3号機) 250MW 1968 重油
・秋田 1333MW 1972-80 重油

・東新潟(1・2号機,港1・2号機) 1900MW 1972-83 重油・天然ガス
・新潟(1号機) 250MW 1969 重油・天然ガス
                                    合計3733MW
□八戸(3号機) 394MW LNG CC設置○JX
□新仙台 980MW LNG
□上越 1440MW 2023 LNG
■能代 600MW 2020 石炭

■丸紅+関電(秋田) 1300MW 2020年代前半


東京電力管内
・広野(1-4号機) 3200MW 1980-1993 重油
・鹿島 4400MW 重油 1971-1975

・五井 1886MW(1-5号機で1410MW,1-4号機で1060MW) 1963-68 LNG 6号機だけ1994にGT追加
・姉崎 3600MW 1967-1979 重油など
・袖ヶ浦 3600MW 1974-1979 LNG=○東ガスLNG基地隣接
・富津 2310MW(1-2号系列) 1986,88 LNG CCながら熱効率47.2%=○東電LNG基地隣接
・横浜(5-6号機) 525MW 1964-68 重油

・南横浜 1150MW 1970-1973 LNG=○東ガスLNG基地隣接
・大井 1050MW 1971-1977原油


■新地(東電+中電) 1000MW 
□石油資源開発・三井物産(相馬港) 1200MW
■広野 540MW 石炭(IGCC)
■勿来 540MW 石炭(IGCC)
■常陸那珂(東電+中電) 650MW(東電向け380MW)
□鹿島 +1260MW 緊急設置電源を都市ガス/ACC化。1-4号機の2400MWは廃止可能であろう。
■新日鐵住金・電発(鹿島) 640MW(東電向け300MW)
□神鋼真岡 1200MW LNG
□千葉 +500MW LNG 緊急設置電源の3号系列化
■横須賀(電発+東電・中電) 1000MW 石炭
□川崎(2号系列2-3軸) +1420MW LNG MACCII 
□横浜(7-8号系列)+216MW タービンを新型に交換。5-6号機は廃止が順当であろう。

□JX・東ガス川崎 +1100MW LNG
□昭シェル・東ガス扇島 1220MW LNG
■中国電力・JFE・東ガス 1000MW 石炭
■九電・出光興産・東ガス 2000MW 石炭
■東燃ゼネ石・関電 1000MW 石炭
福島第一
福島第二

北陸電力管内
・富山 250MW 1971 重油
・富山新港(1号機) 500MW 1974 原油・重油
・福井 250MW 重油・原油    合計1000MW

□富山新港(LNG1号機) 424.7MW建設中・2号機500MW LNG化
志賀

中部電力管内
・知多 1200MW 1968/74 重油・LNG
・渥美 1400MW  重油
・四日市 660MW 1968 LNG
・尾鷲三田 500MW 石油(稼働率10%程)  合計3760MW
□西名古屋 (2190MW 重油→)2316MW LNG 2017予
■武豊 (1145MW 石油→1070MW 石炭)

□東燃ゼネ石清水 2000MW LNG ○静岡ガス
浜岡

関西電力管内
・南港 1800MW LNG(SC) 1990-91

・相生 375MW 1982 石油 (750MWはLNG焚きへ)

・海南 2100MW 1970-74 石油
・御坊 1800MW 1984-85 石油
□姫路第二 1200MW 1973 LNG汽力 (リプレース:2919MW LNG CC)
□相生 750MW 1982 石油→LNG焚きへ
■赤穂 1200MW 石油→全部石炭へ
□和歌山 3700MW  LNG

■神鋼神戸 1400MW 2022年 石炭
■電発高砂 500MW→1200MW 石炭(兵庫県知事がIGCCを要求するもその後音無し)
□大ガス+出光(姫路) 1800MW 2020年代前半迄に1000MW LNG

高浜
大飯
美浜
中国電力管内
・水島(2/3号機) 496MW(156/340) 1963/73 石炭/天然ガス ○水島LNG(JX)
・玉島 850MW 1973-76 重油
・岩国(2号機) 350MW 1972 重油 (3号機は500MW 1981 重油)
・下松 700MW 1979 重油
・下関(2号機) 400MW 1977 重油 (1号機は175MW 1967 石炭) 
□玉島1号機 350MW 天然ガス併用に改造(LNG焚きの場合の出力は340MW)
■三隅 1000MW 石炭

■大ガス+電発+宇部興産 1200MW 2025頃 石炭

島根
四国電力管内
・阿南 1120MW 1975-76/1969 石油 ■西条 500MW(+344MW) 2022年予 石炭
□坂出 289MW 2016.8予 LNG CC  ○坂出LNG(四国ガス・コスモ石油)

伊方
九州電力管内
・苅田(新2号機) 375MW 1972 重油・原油 元々廃止予定
・豊前 1000MW 1977 重油・原油 元々稼働率10%程度だったものが原発停止後は6割程に
・唐津 875MW 1971-73 重油・原油
・相浦 875MW 1973-76 重油・原油
・川内 1000MW 1974/85 重油・原油
■松浦 1000MW 石炭
□新大分 +480MW 2016.7 LNG

□西部ガスひびき天然ガス 1600MW LNG ○ひびきLNG(西部90%・九電10%)

玄海
玄海
川内
川内
沖縄電力管内





容量:26.6GW
■大規模石炭火力新設・建替:28.2GW
□大規模LNG火力新設・建替:18.6GW     合計:46.8GW



再緊急の再稼働分(先行する高浜・大飯・伊方・川内・玄海 (9130MW))を上回る量の低廉な電力が今後5~10年で続々と出てくることを考えるとこれで十分カヴァーできそうである。再稼働分も5~10年で不要になるかも。。

ここ2,3年の短期的には兎も角,早晩火力発電が立ち上がり,電力の安定供給は可能であるようである。(逆に言うと規定の大飯・高浜・伊方・川 内・玄海の一部は当面必要となる。北海道の基盤の弱さを考えると泊辺りも動かしても良いかも。)併しまた5~7年という視野でみればベース電源的に使いう る地熱発電やその他の自然エネルギー も更に一定規模,上積みされよう。この様に更に開発が進めば優先原発の幾つか迄も停めることが出来,更に脱原発の実現可能性も十分に視野に這入って来る。
揚水発電は現在1日に45分程度しか使ってない(>>2188) そうで現在も増強されつつある(ソース)ので,自然エネルギーを積極的に導入している欧州でも注目されているように揚水発電が自然エネルギーの不安定性を カバー出来そうである。まあ揚水発電は高コストなんだけど自然エネルギーの増加で稼働率が上がれば計算上のコストも下がろう。

また安定性としては日本の250GWの発電能力に対して不安定な太陽光が6.3GW,風力が1.2GWと7.5GWとまだまだ大丈夫なレベルであろう。

<2>再生エネルギーを含む発電ポートフォリオのコスト構造
問題は先述したがコストである。特に自然エネルギーのコストはそれなりに高い事が解る。以後,コストを下げうる技術革新に期 待をしたい所である。
散々非原発系電力を非現実的と嗤って来た原発が一番非効率・非現実的・非人間的であった事が解ったのであるから,原発マネーで潤った連中は自らの不明を恥 じて以後は脱原発の沿った電力行政の健全なる批判勢力としてその監視に努めて欲しい所である。

1kWh辺りコスト

想定稼働率

石炭
9.5~9.7
[1]
80%
割安。CO2排出や需要変動対応に難有り。技術革新(例えばIGCC)により効率化が図られている。
LNG
10.67~11.1
[1][2]
80%
日本は割高なLNG契約を結んでいる。
シェールガスの輸入が開始される予定。(シェールガスも枯渇の危険の記事もあったが・・)
石油
36.0~38.3
[1][2]
50~10%
(ピーク用電源だからか?)
やたら高い。枯渇性資源であり,CO2を排出し尚且つ高い事を考えると此処を 可能な限り減らすのも重要な政策目標であるべき。
需要変動に柔軟に対応できるがそれはLNG火力でも同様。
割高故にピーク時用電源としてたまにしか使わないから稼働率が下がって余計に割高になっている可能性はある。。
既存の石油火力は石炭火力への移行のCO2排出権の捻出分として活用するぐらいしかない。
原子力
8.9~
[2]
70%
様々な未計上のコストを積み上がると結構高くなる可能性が各所から指摘 されている。更に事故処理コストを含めると∞に。。
水力(一般)
3.88~10.6
[5][2]

幅 があるが,重要な指摘に嘗てと比べて水力発電の稼働率が劇的に低下していると云う指摘がある。調べてみると実際に稼働率は低下しており,どうやら水力発電の負荷 追从性を優先してベース電源的位置づけ(低コストで高稼働率)から高負荷時の調整弁的な色彩を強めてきたようである(私の検証はこの辺で。)。その結果が巨大なダム事業と公共工事批判と水力発電の高コスト化であった。
今後は巨大なダム事業を伴わず調整能力が不要で一定流量の河川維持流量を利用した中小水力をベース電源的な位置づけ(規模は大きくないが)で優先したいところ。
水力(揚水)
51.87
[5]

原子力・石炭など出力を調整しにくいけどランニングコストが低い(原発は色々誤魔化してトータルの費用を安く見せてるだけだけど。。)電力のバッ クアップ用。
それなりに高コスト。例えば[5]や[7][9]で前提として議論されている様に出力調整の難しい原発と一体のシステムとして認識されることが多いことが 解る。
実際には稼働率は極めて低く,原発と必ずしも不可分の施設ではないと云う指摘もある。
自然エネルギーの増加で稼働率が上がるとコストが大きく低下する可能性もあるのではないか?また実際に応答率の良さなど太陽光・風力発電のバックアップ用という目的を明確に位置づけるべきでは無いか?
太陽光
33.4~38.3
→9.9~20.0
[2]
→[3]
12~13%
R&Dにより高効率化の可能性(あくまで可能性)あり。
太 陽光発電の供給ピークと冷房の需要ピークが一致することによりピーク時の発電必要量と分散型の発電で送電罔の負荷を下げうる可能性があるのでは?この部分 のメリットが从来型の発電の限界費用のみを考慮し送配電罔への負荷を考えない発電のコストという指標そのものを信頼性を低下せしめているかも。ただ,急に曇ったり蒸し蒸しが残って冷房需要電力が落ちないまま電力供給が急減するなどの危険性もあるのかも知れない。
地熱
9.2~11.6
[3]
80%
出力安定して,日本に大量に賦存する資源で価格も安くCO2の排出もな いと次世代の本命にも思える。
しかし開発が国立公園内規制が厳しく,また温泉の枯渇などの不安もある。出力量的に何処迄開発できるかであろう。
風力(地上)
8.8~17.3
[3]
20%
それ程安定性は高くない。資源賦存は非常に大きく可能性は高い。
東北・北海道に偏在しているので送電線の整備と安定性の為の設備が必要。
風力(洋上)
8.6~17.6
[3]
30%
地上よりも安定して出力できる。コストは洋上建設・維持の為に割高。
バイオマス(木質専焼)
17.4~32.2-21
[3]-[8]
80%
原料の安定的確保が問題であるが矢張りそれ以上に高いのも問題・・。コージェネ化が必須。
ただ未利用木材の木質バイオマス専焼でもコストを直ちに21円程度に引き下げられる(但し発電 所建設に農水省の補助金前提)様ではある[8]
小水力
19.1~22.0
[3]
60%
エネルギーの地産地消の究極の形態かも。出力が余り大きく取れないこ と,コストが割高なのが難点。
技術者の配備などで規制緩和が行われた。

バイオマスも[8]に拠れば直ちに10円程下げれる(政策経費込みなので市場価格ではないけど市場ベースでも5円程度は下げうるようだ。)上に,[10]の本来 温熱 供給向けと云う指摘を受け,ガスコジェネ同様熱源供給も考えれば,大体石炭火力,LNG火力,地熱,バイオマス(木質専焼),ガスコジェネが10円 /kWh前後で並ぶ事になる。太陽光も技術革新がなれば同じく10円内外で並ぶ事になる。原発の社会的な総費用をカウントすれば寧ろ低廉な電力を供給が可 能ですらあるかも知れず,かくして10年単位で見れば脱原発も,未考察の脱CO2 を除けばそれなりに行けそうな感じである。またCO2対策費用もコスト[3]の表を見るとそんなに高く無さそうな感じ もする。。

量的にもコスト的にも本来有望なのが風力である。日本が欧州程適していないようだけど連系強化や蓄電設備の充実で乗り切って欲しい所。大数の法則で日本全体の風がぱたっと止む可能性は低くなるであろうし蓄電コスト込みでコストを10円前後に下げて欲しいところである。

太陽光のもう一つの課題は高コストだけど政府の試算だと価格は低下すると予定している様だ。先程見たように実際単価は海外では順調に下がっている(>>1462 >>1706-1707)ようである。但しアカデミックには太陽光発電の習熟効果は極めて低い事が強調されており,市場競争の変化や産業全体のスピルオーバーは価格低下に於ける習熟効果ではないそう(>>3007) だが,勿論,生産コストが下がらなくても市場構造その他が下がって呉れればそれで十分なのであるが,市場構造に拠る低下分は技術による低下と違って一時的 という事のようだが,その辺の費用低下函数をどう見積もれるのかが今後の課題となろう。なんか下のエネ庁の資料に拠ると日本の太陽光モジュール価格の低下がイマイチな様にも見えるけど・・。
出典:エネ庁


<3>CO2
長期的には再生可能エネルギー(新エネルギー)でCO2を排出しない電力を供給するにしても短期的には石炭火力に頼らざるを得ない。
と云う事で成る可くCO2排出を抑制しつつ対応するしかない。
現在の石炭火力発電では1000GW(100万kW)クラスの大規模な設備になると、年間に500万トン程度のCO2を排出する>>2955-2956そうである。石油火力でどの程度,途上国の効率の悪い石炭火力でどの程度のCO2排出量があるのか知りたい所である。
と云う事で調べてみた。電事連のHPにあった。

ソース:電事連
現在の石油火力は738単位の排出量だが石炭火力はその1.2倍となる。更にコンバインドLNGの倍である。
ただし資源エネルギー庁の将来見通しとして2020年にIGCCで約2割、2030年にはIGFCで約3割削減できる見通し(>>2952-2953)とのことである。
此処迄くれば2020年・2030年には老朽化している非コンバインドLNG火力を最新鋭の石炭火力に代替可能である。

ソース:日経新聞(綜合資源エネルギー調査会資料より)
電事連の石炭の数字は亜臨界圧~超臨界圧の古い奴っぽい。現行最高技術は超々臨界圧である。

環境省の要求はこんな感じ:

2014年06月03日 13時00分 更新
電力供給サービス:
火力発電所を新設したら古い設備は廃止に、環境省が電力業界に要求
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1406/03/news021.html

<石原環境相>東海村の石炭火発、CO2回収求める…アセス
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20140702k0000m040077000c.html

毎日新聞2014年7月1日(火)20:12

2015.6.13 06:00
環境省、石炭火力新設に難色 「是認しがたい」 温室ガス削減へ業界に圧力
http://www.sankei.com/life/news/150613/lif1506130007-n1.html
計画の石炭火力発電所 環境相「是認し難い」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150612/k10010112241000.html

6月12日 12時23分

段々要求がエスカレートしてきている。まあ環境省の立場に立って云えば,電力業界の無策に相当苛立ってるご様子である。

取り敢えず,高コスト・高CO2排出の石油火力は全廃してその排出分は石炭火力に振り分けるしかないと思うのだが,大手電力と電発の石油火力と石炭火力の様子はこちら参照。
まだ結構残っている,特に東電を中心に,であるからここを石炭火力の参入に希望する各社に振り分けるべきである。(具体的には此処で検討)
新電力の参入は結局大手電力のパイを奪う訳だから大手電力の供給能力が減るのは良いことで有ろう。参入障壁をそれ程阻碍しない形で大手電力のCO2排出権を新電力が購入するスキームが必要かと思われる。

また本頁冒頭で検討したような電力ポートフォリオだと
全容量46GW程のCO2を出さない原子力発電をどう置換してゆくかである。30GWの原発を廃棄しつつ既設と将来見込みを併せると
太陽光 実効6.3GW(飽和しつつある現在の1.5倍程)
風力(陸上+洋上) 実効1.6GW(1.0GW+0.6GW) 協会見通し50Gだと実効10Gとなるが現状ではとても無理そう。。此処での連携可能容量ベースの1.5倍程
バイオマス 約4.0GW(但し途上国でバイオマス発電用のPSK生産を増強する必要がありそう。。)
中小水力 約9.6GW
地熱 1.0GW
────────
    23GW
ほど。7GW分は既存の設備のリプレースなどで効率を上げる必要がありそうだ。

■排出係数検討

政府は2030年に1kWhあたり0.37kg-CO2と云う目標を掲げている様だ。その為にはLNG火力発電がガスタービン燃料電池複合発電(GTFC)の熱効率 63%・CO2排出0.28kg/kWhを達成するとしても,石炭火力は石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)で熱効率55%・CO2排出 0.59kg/kWhと未だ未だだ。ざっくりで電気がLNG火力と石炭火力として,CO2排出0の再生可能エネルギーの発電比率を20%にするとすると0.28*0.8x+ 0.59(1-x)*0.8<0.37となるからその場合x>0.42となってLNGは32%・石炭48%・再生可能エネ20%で良いとな る。勿論これは火発を最高効率に全部入れ換えてしまえばと云う話しで現実的な数字では無いけど。。

現状ではこんな感じ。
2014年12月09日 15時00分 更新
CO2排出係数が最も低いのは中部電力、7社が前年度から低下
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1412/09/news029.html
電力会社が2013年度に供給した電力のCO2排出係数が公表された。最高は沖縄電力で、最低は中部電力だった。10社の合計による総排出量は前年度から 0.02億トン減り、10社のうち7社の排出係数が低下している。東京・関西・九州の3社は排出係数が上昇した。
[石田雅也,スマートジャパン]

図1 電力会社のCO2排出係数(2013年度)。出典:環境省

 環境省は電力会社をはじめとする電気事業者が供給した電力の実績値をもとに、毎年度のCO2排出係数を事業者別に公表している。CO2排出係数は 1kWhの電力に対するCO2排出量で算出する。2013年度のCO2排出係数を見ると、電力会社10社の中で最も低いのは中部電力である(図1)。前年 度の0.516から0.513に低下した。

 2012年度に最低の排出係数だった関西電力は0.514から0.522へ上昇した。2013年9月まで稼働していた原子力の大飯発電所3・4号機が運 転を停止した影響と考えられる。このほかには東京電力(0.525→0.530)と九州電力(0.612→0.613)の排出係数が前年度を上回った。

 電力会社のCO2排出量の大半は火力発電によるもので、特に石炭火力と石油火力の排出量が相対的に多い。10社のCO2排出量を合計すると、2013年 度は前年度から0.02億トン減って下降傾向が見られる(図2)。LNG(液化天然ガス)火力と石炭火力の比率が増加したものの、石油火力が減少したこと で全体の排出量を押し下げた。




図2 電源別の発電電力量の比率とCO2排出量
(電力会社10社の合計、他社受電を含む。)出典:環境省

 各電力会社のCO2排出係数もLNG・石炭・石油の比率でおおむね決まる。排出係数が最も高い沖縄電力では、離島の発電設備の大半が石油を燃料にした内 燃機方式を採用している。これに対して排出係数が低い東京・中部・関西の3社は高効率のLNG火力発電所を増やしてCO2排出量の削減を進めてきた。

 今後も全体の発電量が減ることは確実で、合わせて高効率の火力発電所が増えていけば、原子力発電所を再稼働しなくてもCO2排出量は削減できる。それに 伴ってCO2排出係数も低下していく。電力会社をはじめ電気事業者のCO2排出係数は企業が使用した電力のCO2排出量を算出するのに使われるため、一般 企業にとっても重要な指標である。

2030年度の電力需要想定値
9,808億kWh…電事連>>3542
10,650億kWh…政府見通し>>3533
此処では簡略化の為に10,000億kWhと想定する。

原発再稼働:(とは案)10GW程→630億kWh(6%) 政府案は20~22%(30GW)>>3533,橘川案は15%(1600億kWh,25GW程度)>>3047-3049

2030年迄に少なくとも現在FIT認定の量(H28.11)が実現すると仮定

新規認定容量
(万kW)
想定稼働率 推定発電量
(億kWh)
太陽光(住宅) 433 0.12 45.5
太陽光(非住宅) 7531 0.12 791.7
風力 233 0.2 40.8
中小水力 74 0.6 38.9
地熱 50 0.7 30.7
バイオマス 279 0.8 195.5
再生可能エネ計


1,143.1
地熱は統計上は7万kWだけど順調に調査が進んで倍増の50万kWが実現すると仮定。
更にここから洋上風力等が実現するとする(未だアセスにも至ってない案件が多い)。250億kWh程増加し簡略化の為に1300億kWhとする。

水力を12,611億kWhの8.5%だとすると1,084億kWh。これも簡略化の為に1000億kWhとする。

両者併せて2,227億kWh。政府見通しの10,650億kWhに対して20.9%。新しくFIT認定があれば実現は容易であろう。

原発再稼働は最低限(泊3・大飯1~4号・高浜1・2号・美浜3号・伊方3号・玄海3・4号・川内1・2号)で10GW,稼働率70%で630億kWh。総発電量の6.3%と小さいのでもう一寸増やしてみる。
島根3(1373MW),敦賀3・4(1538MW*2=3076MW)・女川2・3(1650MW)で6099MWとすると16GW。(地元の反対のあ る大間と断層の虞のある東通や志賀は不可,地元が積極的な敦賀は新設,沸騰水型は女川のみ。地震地帯の柏崎刈羽と浜岡は不可。地元が積極的な柏崎刈羽はあ りかも。)これで約1000億kWh。

【結論】
以上を纏めて
再生可能エネ 1,300億kWh
既存水力 1,000億kWh
原子力  1,000億kWh
全体 10,000億kWh
残り(火力) 6,700億kWh

ここでの前提は[12]より以下の如し



これを石炭火発とLNG火発をs:1-sで行うとする。
{6,700*s*0.81+6,700*(1-s)*0.376}<0.376*10,000
これを解いて,s<42.6%

石炭の上限容量をXとすると(s=0.426)
X*365*24*0.8(稼働率)=6700*s
X=40GW←現行の設備容量とほぼ等しい

LNGの下限容量をYとすると(1-s=0.574)
Y*365*24*0.5(稼働率)=6700*(1-s)
Y=87.8GW←70GWから増強が必要

となる。

此迄石炭火力推しだったとは電力総研だけどこれからはLNG推しだな。以上のカウントでは一寸原子力多めにカウントしてるんだけど。
その分は石炭火力とLNG火力の技術革新でなんとか出来るであろう。




将来的にはこんな感じ。

2016年01月15日 09時00分 更新
2016年の電力メガトレンド(5):
原子力発電所と火力発電所の選別が進む、2030年に設備半減へ
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1601/15/news020.html

 九州電力が「川内原子力発電所」の1・2号機を相次いで再稼働させたのに続いて、関西電力の「高浜発電所」の3・4号機と四国電力の「伊方発電所」の3 号機も国の原子力規制委員会による適合性審査を通過して、2016年内の早い時期に再稼働する見通しだ。このほかにも21基の原子力発電設備に対して適合 性審査の申請が出ている(図1)。

図1 原子力発電所の状況(2015年11月20日時点。)。各発電所の設備に記載した数字は上段が発電能力(単位:万キロワット)、下段が運転開始後の経過年数。出典:資源エネルギー庁

 中でも関西電力は合計7基の審査を申請済みだ。すべての設備が稼働すると発電能力は659万kW(キロワット)に達する。管内の電力需要は2015年の 最大が2556万kWで、そのうち25%に相当する発電能力になる。需要が小さくなるゴールデンウイークの期間中には50%を超えて、原子力発電の依存度 が非常に高くなる可能性がある。だが、このまま再稼働が順調に進んでいく状況にはない。

政府は2030年のCO2排出量を1kWh(キロワット時)あたり0.37kg-CO2(CO2換算キログラム)に低減する目標を設定した。


石炭火力はCO2の分離・回収も

 LNG火力の発電効率は現時点で最新鋭の「ガスタービン複合発電(GTCC)」が52%である。旧来型のLNG火力は38%程度で、GTCCに移行すれ ば3割以上も効率が良くなる。2020年にはガスタービンの燃焼温度を高めることで57%まで上昇する見込みだ。さらに2030年までに実用化が期待でき る「ガスタービン燃料電池複合発電(GTFC)」になると発電効率は63%に達する(図10)。

図10 LNG火力と石炭火力の発電技術と発電効率。出典:資源エネルギー庁 
 一方の石炭火力でも最先端の「超々臨界圧(USC)」と呼ぶ発電方式を採用すると発電効率は40%になる。LNG火力と同様に2030年には燃料電池を 組み合わせた「石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)」の実用化が見込まれていて、発電効率は一気に55%程度まで上昇していく。

 特に石炭火力はCO2排出量が多いため、発電効率を引き上げてCO2排出量を削減することが不可欠だ。現在のUSCから次世代のIGFCへ移行すること でCO2排出量は3割も減る(図11)。その過程で燃料電池を併用しない「石炭ガス化複合発電(IGCC)」が2020年に実用化できる見通しで、この方 式でもUSCと比べてCO2排出量は2割少なくなる。

図11 火力発電の進化によるCO2削減効果。単位:g/kWh(グラム/キロワット時)。出典:資源エネルギー庁 
 それでも石炭火力のCO2排出量はLNG火力の約2倍も多い。追加の対策としてCO2を放出しないで回収して、地下深くに貯留したり、別の用途に利用し たりする技術の開発も必要だ。中国電力とJ-Powerは広島県に建設中のIGCCの実証設備にCO2の分離・回収設備を併設する。2019年 度から実証試験を開始する予定で、商用レベルでは日本で初めてCO2分離・回収機能を備えた石炭火力発電設備になる。

どうやら今後の火発は燃料電池>>3286を組み込んでトリプルコンバインド化で効率を上げてく流れらしい。
廃熱はそれでも熱効率 55%~63%だから出る訳で,バイナリー発電的なものも加えてクワッドコンバインド化はどうだろう??燃料電池と違って既に技術的には完成してるけどい かんせん規模が2MWとかだからその500倍の規模の1GWクラスの発電設備とは適合的では無いのかな?

政府>>2833>>2892は再生可能エネ比率は25%で原発が20%だそうで,まあ火力の現行設備が2030年にも多数残っ てるから直ぐには本項冒頭の俺の仮想的なざっくり計算の「LNGは32%・石炭48%・再生可能エネ20%で良い」は成立しないけどまあ技術進歩が順調に進めばCO2バカみたいに排出する石炭に依存 しても結構CO2減らせそうである♪
2015年02月03日 13時00分 更新
2030年のエネルギーミックス、火力発電を5割まで低減
>>2801

2015年06月19日 09時00分 更新
進化を続ける火力発電、燃料電池を内蔵して発電効率60%超に
>>2952-2953

図1 技術開発ロードマップの対象範囲。出典:資源エネルギー庁

2015年06月15日 09時00分 更新
転換期を迎えた火力発電、2030年に向けて総量規制を
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1506/15/news021.html


国を挙げてCO2排出量の削減に取り組む中で、火力発電の抑制が大きな課題だ。環境省は電力業界全体で新たな枠組みを構築するように要請を出しているが、 具体的な動きは進んでいない。2030年のエネルギーミックスの目標を決めた今こそ、火力発電の総量規制と高効率化の推進が求められる。
[石田雅也,スマートジャパン]

 今から18年前の1997年6月に「環境影響評価法」が成立した。この法律によって出力が15万kW(キロワット)以上の火力発電設備を新設する場合に は、環境に対する影響を評価して必要な対策を講じることが義務づけられた。4段階に及ぶ手続きの各段階で、環境大臣が経済産業大臣や発電事業者に対して意 見書を出すことになっている。

 最近の意見書には必ず記載される項目がある。火力発電に伴うCO2排出量を電力業界全体で削減する「枠組み」の構築を求める内容だ。その中でも6月12 日に経済産業大臣に向けて提出した意見書は従来よりも踏み込んだ厳しいものだった。山口県で計画中の石炭火力による「西沖の山発電所」に対して、「現段階 において是認しがたい」と反対を表明した。

 東日本大震災が発生した2011年度から、電力会社の発電に伴うCO2排出量が大幅に増えてしまった(図1)。こうした状況の中で火力発電設備を新設す るのであれば、既存の火力発電設備と合わせて全体でCO2排出量を減らす必要がある。いわば国全体を対象にした火力発電の「総量規制」が求められる。


図1 電源別の発電電力量とCO2排出量。出典:環境省(資源エネルギー庁などの資料をもとに作成)

 環境省は電力業界を主管する経済産業省に対して、火力発電を対象にした枠組みを構築するように再三にわたって要請を出している。それでも具体的な動きが 見られないことから、石炭火力発電所の建設に反対を表明して実行を迫った。電力業界は2つの改革の波によって、早急に対策をとることが避けられない状況に ある。

発電効率の低い老朽設備から廃止へ

 2つの改革の1点目は「電力システム改革」である。2016年4月の小売全面自由化に続いて、2020年4月には発送電分離を実施することが決まった。電力会社を含めて各事業者は安い電力を調達する必要があるために、燃料費の安い石炭火力発電の増強に乗り出している。

 ところが国内の火力発電に伴うCO2排出量を見ると、2013年度の時点で約半分を石炭火力が占めている(図2)。このまま石炭火力の拡大が続いていく と、CO2排出量の削減は難しくなる。新たな取り組みとしてCO2を回収・貯留する「CCS(Carbon dioxide Capture & Storage)」の技術開発が進んでいるものの、当面はコストが高くて実用化までには時間がかかる。

図2 燃料別のCO2排出量。出典:環境省(資源エネルギー庁の資料をもとに作成)

 電力業界には2030年に達成しなくてならない「エネルギーミックス(電源構成)」の目標がある。これが2つ目の改革だ。2030年に国全体のCO2排 出量を2013年比で26%削減するために、火力発電の比率を震災前の63%から56%まで引き下げなくてはならない(図3)。発電効率の高い最新型の火 力発電設備を増やす一方で、老朽化した設備の廃止をどんどん進めていく必要がある。


図3 2030年のエネルギーミックスの内訳。出典:資源エネルギー庁

 2030年のエネルギーミックスに従って、電力業界全体で運転できる石油火力・石炭火力・LNG(液化天然ガス)火力の総量を決めることができる。一方 でCO2の排出量を減らすための火力発電設備のガイドラインがある。経済産業省と環境省が共同で策定した「BAT(Best Available Technology、最新鋭の発電技術の商用化及び開発状況)」と呼ぶ基準で、商用運転中・建設中・実証中の3段階に分けて発電方式や効率を規定した (図4)。

図4 商用運転中の段階にある「BAT」(2014年4月時点、赤字部分は2013年度版からの変更点)。出典:経済産業省、環境省

 BATの基準に合う発電設備を増やしながら、老朽化した発電設備を順に廃止していけば、2030年までに火力発電によるCO2排出量を大幅に減らすこと ができる。燃料・発電効率・運転開始年の3つの指標をもとに、火力発電所を数多く保有する電力会社10社とJ-POWER(電源開発)、その他の発電事業 者に分けて、発電設備の総量を規制することが求められる。

高効率の石炭火力とLNG火力を優先

 BATには石油火力は含まれていない。将来の電源として石油火力を必要とする理由がないからだ。すでに世界の先進国では、石油火力をほとんど使っていない(図5)。日本だけが電力の1割以上を石油火力に依存している状況で、世界の流れに取り残されている。

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図5 先進国におけるエネルギーミックスの現状。出典:資源エネルギー庁(IEAなどの資料をもとに作成)

 石炭火力やLNG火力よりも前に石油火力を廃止する必要があることは明らかだ。電源別の発電コストを比較すると、石油火力は圧倒的に高い。石炭火力や LNG火力の3倍にもなり、太陽光をはじめとする再生可能エネルギーさえも上回っている(図6)。2030年のエネルギーミックスの目標には石油火力が 3%だけ残っているが、離島の小規模な発電設備をLNG火力へ移行すれば全面的に廃止することも可能だろう。

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図6 2014年の電源別の発電コスト。出典:資源エネルギー庁

 石炭火力とLNG火力の配分もCO2排出量の削減には重要だ。石炭火力はLNG火力と比べてCO2排出量が2倍になる(図7)。今後LNGの価格が下 がっていけば、発電コストの面でも石炭火力の優位性は薄れていく。発電効率の高い最新型を増やして従来型を廃止するルールづくりが必要だ。

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図7 電源別のCO2排出係数。出典:環境省(資源エネルギー庁などの資料をもとに作成)

 石炭火力とLNG火力は技術革新によって発電効率の改善が進んでいる。特に石炭火力では日本の技術が世界の最高レベルにある。今後の主流になる発電方式 は、石炭をガスに転換してから燃焼させる「IGCC(Integrated coal Gasification Combined Cycle、石炭ガス化複合発電)」である(図8)。

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図8 火力発電の熱効率の向上。石炭火力(上)、LNG火力(下)。出典:資源エネルギー庁

 IGCCを採用した発電設備は従来型の石炭火力と比べて3割ほど効率が高くなり、それだけ燃料費とCO2排出量が少なくなる。LNG火力でも最新型は IGCCと同様のコンバインドサイクル(複合発電)が標準的になってきた。コンバインドサイクルはガスタービンで発電した後に、排熱を使って蒸気タービン でも発電することができるため、1つのタービンで発電する方式よりも効率が高くなる。

 火力発電の方向性は明確になっている。政府が主導して総量規制のガイドラインを設けたうえで、事業者ごとの割り当てを決めれば、老朽設備の廃止と高効率 設備の新設が進んでいく。CO2排出量だけではなく化石燃料の輸入量も削減できて、日本の将来にとって望ましい状況になる。




参考文献及び数値出典:
[1] ITメディアWeekend Quiz

[2] 関西電力

[3] 関西電力

[4]http://d.hatena.ne.jp/abz2010/20110707/1310080497


[5]本 当の原発コスト 原子力発電の電気代は一番高い!
「原発は出力調整が難しいため、夜間など余剰発電分で水を汲み上げてエネルギーを貯める揚水発電を付帯させます。実際、揚水発電の容量は1970年以降、 原 発の発電容量に比例する形で増えています。つまり揚水発電を原発の必需品と考えれば、発電コストも原発と揚水発電を合わせて考えるのが適切ではないか。揚 水発電には事実上、原発で発電した電力が含まれるわけですから。両者を平均すると10.13円/kWh(表1の「原子力+揚水」)と、火力よりも高くなり ます。」


「財政支出を加えた総合の発電コスト(1970~2007年平均)は一般水力が3.98円/kWh、火力が9.9円/kWhで原子力は10.68円 /kWh。揚水発電とのセットで考える「原子力+揚水」は12.23円/kWhになります。財政まで加味したコストは、原発が一番高いわけです。」


[7]綾の照葉樹の森に送 電鉄塔は不要だったのだ。

[8]
未利用材バイオマス発電 補助金4重取り(2013.1.21) WEDGE編集部
木質バイオマス発電 買取価格32円はおかしい 価格決定の透明化を(2012.11.20) 朝野賢司 (電力中央研究所社会経済研究所主任研究員)

[9]揚水発電vs原発
カ ンタンな答 - 難しい問題には常に簡単な、しかし間違った答が存在する 揚 水発電は本当に原発の付属物なのか?


[10]
木 質バイオマスで発電なんて


[11]電気事業における環境行動計画 2015年9月 電気事業連合会

[12]火力発電における論点 資源エネルギー庁 平成27年3月