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関門連系増強 四国の送電罔
中国電力の発電所と送電罔
発電所 送電罔 再エネ接続

昨今の日本の再生エネ電力導入の隘路は東北北海道の風力を首都圏へ,九州の太陽光を関西へであるからその観点から中電管内の送電罔も眺めて見る。西日本だ から課題は九州の太陽光発電電気の関西への送電分とい うことになる。

1.中国電力の発電所と調整力   
老朽 化発電所 ベー ス電源 調整 力電源

■老朽化発電所(→老朽化発電 所特集はこ ちら参照)  
Web site等に拠ると老 朽化してCO2も出す(個人的に)廃止したい中国電の 火 力発電は以下の4箇所(休止中の大崎を入れると5箇所)。3GW 超
発 電所名 所 在地 定格出力
(MW)
ユニットNo
単機容量
(MW)
運転開始
年月
燃 料
そ の他・備考
玉 島発電所
倉 敷市玉島

1,200
1号機
350
1973.3
天然ガス・重油・原油
1 号機のみ天然ガス併燃化工事(2014年4 月)
水島同様古いが水島のように更新の投資も余りなされてない。
2・3号機に天然ガス利用改造しないのか?
2号機
350
1974.4
重油・原油
3号機
500
1976.6
岩 国発電所 岩国市藤生町 0
2号機
(350)
1972.4
重 油・原油 2018 年2月から稼働を停止
2020年6月に廃止
3号機
(500)
1981.9
下 関発電所 下 関市長府港町 575
1号機
175
1967.3
石炭
2009年に高硫黄石油燃料に対応出来る2号機運開>>410
2号機
400
1977.9
重油
石 炭計
石油計
天然ガス計
175
1,250
350




天然ガス・石油併燃は天然ガスにカウント。
合 計
1,750





こいつらを廃止して再生可能エネの供給力と揚水とCCの需要追从で補いたい。古さで云うと下関1(175MW・石炭・1967),玉島1(350MW・石 油・1973),岩国2(350MW・石油・1972)辺りである。2019.2に古さではどっこいどっこいだが最旧では ない下松が休止された。
小さめで良いから最新型のLNGCCをどっかに造って先ずはこいつらを廃止したい。
新規投資をしたばかりの玉島1号機(350MW)・下関2号機(400MW)の廃止は難しいとしてもそれ以外の2,625MWの廃止は行けるであろう。特 に規模の小さくて古くてCO2を沢山出す下関1号機175MWの廃止は急務であろう。

■ベース電源   
次に時代遅れのベース電源。現在3300MW(=3.3GW)将 来的には原発が動かなくても4.3GW原発(ほぼ完成している3号機迄)が動くと6.3GWと なる。上関が両方出来た日には9GWに もなる。。企業の自家発電所も目に付くのもこの地区の特徴である。Sub-Cが多い様でそういう発電施設も廃止していく必要がある。
自家発電のSub-C等減価償却が終わっていて廃止には抵抗感があるかも知れないけど禁止して最低限IGCC化を促すのがいいだろう。USCでは殆どCO2排出量変わらないそうな。何社かが集まってリプレースするなら認めるとかではどうかな?IGCCでもイノベーション終わった石油火発ぐらいにしか減らないようだけど。。
発 電所名 所 在地 定格出力
(MW)
ユニット
No

単機容量
(MW)
運開
年月
発電方法
燃 料
そ の他・備考
三 隅発電所 浜田市三隅町岡見 1,000
(→1,400)
(→2,000)
1号機

1,000

1998.6

USC
石炭
2 号機は2000年,2003年に引き続き2010年にも着工延期
2014年着工,2017年稼働の予定がそれぞれ10年程度の先送りとなった。
その後電力不足を機会に1000MW に増強の上建設が決定した。
(2号機) (400→
1000)
2021.11予 USC
新 小野田発電所 山 陽小野田市新沖 1,000
1号機
500
1986.4

石炭木質バイオマス(08/8/30~)
発電所の利用率は95%。
2008年のバイオマス使用量:2万t/年
2号機
500
1987.1

松 江原子力発電所
松 江市鹿島町
(820)
(→2,193)
2号機
820
1989
BWR
原子力

3号機 1373 未定 ABWR
電 発:竹原発電所

1300
3号機
700
1983
SC
石炭 リ プレース中。供給先は基本,中国電力の様だ
→その後新電力への切り出しが行われた。
2号機250MW分は関電向けから切り出されたようだが2号機の廃止と新1号機の稼働を経てどうなるのかな??
新1号機
600
2020予
USC
石炭
宇部興産(IPP)

195
(受電分)

216
2004.3
Sub-C 石炭 現在はUBEパワーセンター
三菱レイヨン大竹(IPP)

40
(受電分)

141
2002.11

石炭 現在は三菱ケミカル(三菱レイヨンが合併)
瀬戸内共同火力
(IPP)
福山 40.2
(受電分)
1~6号




倉敷 29.2
(受電分)
1,3~4号




上関原子力発電所

1号機
2号機
1373
1373
未定
未定
ABWR 原子力 1号機は2012着工2018竣工予定
2号機は2017着工2022竣工予定









ダイセル大竹


50 2007
石 炭・タイヤチップ
トクヤマ
中央
5号
7号
8号
9号
37
78
145
145
1963.10
2007.12
2003.7
1987.9
Sub-C 石炭

2号 145 1999.4 Sub-C 石炭
日本製鉄 光製造所

53
53
1989.2
1998.5
Sub-C 石炭


■調整力発電所(→他 社比較はこちら参照)   

需要追从用火力発電は,と見るとこれは弱い・・水島はリプレースした様だが古い設備を流用してるようだし。玉島も燃料追加しただけでそのままの古い設備の ようであ る。
発電所名
所在
定格出力
(MW)
ユニット名
単機容量
(MW)
運開年月
発電方法
燃料
その他・備考
水 島
倉 敷市潮通

625
1号機
285
1961.11
NGCC
天然ガス
2009年4月に1 号機の天然ガスコンバインドサイクル発電設備への転換工事が完了した。
3号機
340
1973.9
汽力
天然ガス
玉 島 倉 敷市玉島 350 1号機
350 1973.3 汽力
天 然ガス・重 油・原油
柳 井 柳 井市 1,400
1号系列
700
1992.12
CC
LNG

中 国電力で最大の出力を持つ火力発電所。発 電の方式は,コンバインド方式を採用。
刻々と変化する電力需要に対する調整能力に優れており,起動停止の容易 性も重要な特徴。
シェールガスの受け入れも検討>>1638
2号系列
700
1996.1
CC
合 計 2,375





山口宇部パワー
西沖の山(仮)
電発*宇部興産 600
1号機
600

IGCC

大ガスが撤退。2機を1機に減らしつつIGCC化などへの変更を検 討中
関 電:赤穂
=参考
赤 穂市
1,400
1号機
600
1987
汽力
重 油・原油 近 隣の老朽石油火発である相生の1・3号機は 大ガスからPLを引きLNG併燃化工事を行った。
赤 穂は石炭火発化を打ち出すも 脱石炭火発及び節電や自由化による電力需要減の流れの中で断念。
2号機
600
1987
汽力
重 油・原油








また純揚水発電所も一応2GW程あるにはあるが,揚 水発電が基幹 500kVではなく220kVに接続されてるのも特徴で有り,それ程揚水の発電規模がでかくない事を示唆しているのかもしれな い。
俣野川は松江原発の新成羽川は岡山・水島の,南原は広島の近傍に立地してると云えるようである。

~純揚水発電所~
発 電所名
立 地
認 可出力
(MW)
容 量
運 開
上部水系・ダム湖 連 系線
備 考
下部水系・ダム湖
俣野川

1,200(発 電機:4基)

1986.10
土用ダム(有 効670万立米)・旭川水系新庄川
俣野川ダム(猿飛湖: 有効670万立米)・日野川
俣野川線・新鳥取線220kV
水利権は日野川のみ
新成羽川


303


1968
新成羽川ダム(上池:備中湖:有効96万立 米)
田原ダム(下池:有効96万立米)田原(発)22MW
黒鳥ダム(逆調整池)黒鳥(発)2.2MW
?220kV
自流混合式揚水発電
南原

620

1976
太田川水系南原川・明神ダム(上池:有効 522.0万立米)
太田川水系南原川・南原ダム(下池:有効524.6万立米)
山陰幹線220kV

合 計
2,103





揚水発電の接続先が何れも220kVとなっているのも特徴である。揚水を余り重視してないように見える。

中国電力の夏冬のピークはでんき予 報に拠ると10GW超。 夏は日中,冬は朝晩である。それに対してベースが現在3.3GW, 三隅増強後は4.3GWであ り,需要追从電力が4.4GW程 度。並み居る老朽化石油火発3.3GWで対応してるって所である。
この他に橘湾・松浦・松島と云った電発の石炭火発からも供給を受けているようであり,これではベー ス電源偏重で調整力軽視で間歇性の再生可能エネ電源を接続しにくいんちゃう か。
北陸電力や四国(四電というよりは電発橘湾を抱える地域としての四国)等にも云えることだがベース電源を関電に売って儲ける構図があるので,域内の調整力はこんな規模で良いのかも知れぬ。
より沢山の再生可能エネ接続の為にはこまめな調整が必要であり,今後は調整力が不足してくるとなると,中電管内に隣接する関 電の姫路発 電所や大河 内・奥多々良木の揚水発電所でも借りるかCCの LNG火発の増強も必要になってくるかもしれない。

ということで調整力の増強の為に,原 発の再 稼働が進み石炭火発化 を断念した関電赤穂火発の処遇が宙に浮い ているので,赤穂発電所を中国電力 に売却して,中電が近くを通る大 ガスからのパイプラインからLNGを引き込みLNG火発化を提言。更に廃 止が進みそうな中電の排気再熱型CCのGT を流用して併せて排気再熱型CCに改造すれば猶良い。赤穂は中電管外であるが,隣接しているし連系線でも繋がっている。しかも九州の太陽光発電の関西への送電と赤穂の電力の中電管内への送電は逆方向 になるので相殺可能で はないだろうか??なんなら中国電力の関西進出の橋頭堡 にもなり得るw