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大野川の利水と水力発電開発
基本資料:河 川整備基本方針大野川水系5.水利用の現状[pdf](149KB) https://www.mlit.go.jp/river/toukei_chousa/kasen/jiten/suiryoku/qsr.pdf

1.全体図 2.農業用水 3.発電用水 4.都市用水 5.ダム一覧 6.発電開発
各論(大蘇ダムルート稲葉ダムルート玉来ダムルート・魚住ダムルート・大谷ダムルート・師田原ダムルート・大野川幹線ルート)

1.全体図   

記録は1601年迄遡れるそうだが水害の記述はあっても渇水の被害はないそうな。水力発電の好適地ではないか♪
九電の概略図に小水力やダムの場所を追記したもの。調べてみても特に引っ掛からなかった(水力.comさんは竹田発電所未調査。。)が,この図を見る限 り,稲葉川からも魚住ダムか少なくとも(新)竹田発電所に取水はしているように見える。また沈堕ダムも一体の堰扱いなのかもしれないけど支流の平井川から も取水しているのが国土地理院地図上で確かめられる。
出典:九 電(にとはずがたりが追記)

2.農業用水    
大野川水系特定水利使用調書(農水許可)(最大取水量)

河川名 水利用者 名称 取水量 潅漑面積 関連小水力・関連ダム
大野川等 萩柏原土地改良区 萩柏原潅漑用水 第一 1.808m3/s
第二 0.473m3/s
新藤川0.070m3/s
554.505ha
大野川等 富士緒井路土地改良区 富士緒井路潅漑用水 2.199m3/s 399.200ha 富士緒井路発電所
富士緒井路第二発電所
緒方川等 明正土地改良区 明正土地改良区潅漑用水 2.105m3/s 717.940ha
大野川 昭和井路土地改良区    昭和井路用水 5.287m3/s 1561.590ha 大野川発電所
大野川 大分県 大谷ダム[場 所] 流水貯留

十時川等 大分県 師田原ダム[場 所] 1.409m3/s 1160.000ha 大野原発電所(0.3m3/s)
三重谷川等 大分県 石場ダム 1.094m3/s 948.000ha
中津無礼川 三重町土地改良区 轟井堰・久原揚水機 大津留 1.063m3/s 529.500ha
久 住 川 城原井路土地改良区 神田頭首工[場 所?] 1.251m3/s  350.000ha 城原井路発電所(0.45m3/s・25kW)
大蘇川等 農林水産大臣 国営大野川上流土地改良事業 1.823m3/s  2480.000ha 大蘇ダム[場所]







⑩… 大野川上流農業水利事業所:「 私たち大野川上流農業水利事業所は、大蘇ダムの完成と基幹的な用水路等を整備し、関連する県営事業等と連携しながら農業用水の安定供給及び営農の合理化を 図ることにより、農業生産性の向上と農業経営の安定を目的に事業を進めております。」とある(農 水省九州農政局) 国営大野川上流土地改良事業[pdf]

3.発電用水    
大 野川水系発電所一覧表(大分の小水力一覧はこちら)
No 発電所名 河川名 取水先 水利使用者 運開 最大出力
(kW)
有効落差 使用最大水量 形式 場所 備考

笹  川 久住川 
九州電力(株) 1915(T4) 90
0.70m3/s 流込 大分県

城原井路
城原井路
土地改良区
2010 25 7.99m 0.45m3/s [勝 手気まま]

宮 砥 緒方川
九州電力(株) 1929(S4) 400
0.84m3/s

竹  田       大野川,稲葉川
1955(S30).5 7,000 37.4m 22.00m3/s 調整池 〃,竹田市 ※1※2 流域面積457km2

新 竹田
2022(R4)予 8,300 37.4m 26.00m3/s 〃,竹田市

軸  丸(1.2号機) 大野川
1920(T9).5 12,500 62.8m①
63.18m②
25.00m3/s 流込 〃,豊後大野市 [勝 手気まま]※2 流域面積503 km2

沈  堕  大野川,平井川
1923(T12) 8,300
25.04m3/s

大野川 大野川,三重川
 大  分  県 1952(S27) 10,100 47.64m 26.00m3/s ※3 リプレース中・2021年4月再 開予定
西原井路、大寒井路、昭和井路に分水

富士緒井路 大野川,山崎川
富士緒井路
土地改良区
1914(T3) 380 25.5m 2.00m3/s 〃豊後大野市
緒方町小宛
[小 水力DB]

富士緒井路第二 〃, 〃
1984(S59) 1,500 96.62m 2.00m3/s もっと発電出来るのに吐水してる?[ソース]

大野原 十時川
大  分  県
1987(S62).6 260 117.40m 0.30m3/s 豊後大野市
大野町杉園
424MWh/年・取水:師田原ダム取水工
管理者:大野町土地改良区[小 水力DB]

長谷緒井路 奥岳川
長  谷  緒
土地改良区
1991(H3) 1,300
1.00m3/s





41,830
(42.130)






※1:九 州電力

※2:http://committees.jsce.or.jp/report/system/files/10-84-96.pdf・ 竹田調整池堰(魚住ダム) は1955(昭和30)年5月完成,流域面積326km2,総貯水量752万m3,堰堤高10.2m,設計洪水流量2,360m3/s。軸丸取水堰につい ては,頂高4.95mの固定堰であり貯水能力はない

※3:大 分県企業局・昭和16年から開始された大野川河水統制事業の一環として建設。本県最大の河川である大野川の豊後大野市三重町百枝地点 [百 枝ダム・川辺ダム](78.2m)に堰堤を築造、取水し、支流三重川からの取水とあわせて約12.36kmの隧道を経て発電を行って います。また、発電以外に西原井路、大寒井路、昭和井路に分水し、下流一帯の農業用水となっています。


4.都市用水   
工 業用水・水道 利用状況
No 河川名  水利使用者名 目  的 取水量 摘    要
1 大野川   住友化学(株) 工業用水 0.810m3/s 直轄管理区間
2 大分県  6.563  〃
3 〃   ユワキヤ醤油(株) 0.001
4
茜  川 中央化学(株)  〃     0.0018  指定区間
5 三重川 犬飼町長 0.002315
6 乙津川 鶴崎共同動力(株)  10.734 直轄管理区間
7 3.600 


21.7121
1 大 野川 大分市 上 水道 0.694 直 轄管理区間
2 三重町 0.064 指 定区間
3 野 津川  野 津町 0.0568※
4 緒 方川 馬徳部簡易水道組合 0.0002 
5 玉 来川 竹田市  0.063


0.878
合計

22,5901
※野津町水道は、野津ダム(大分県)による開発0.028m3/sを含む
 

5.水系ダム・堰堤    
はっきり云ってしまえば既に新しいダムの建設は絶望的である。予算や自然環境保護意識など。既存のダムの有効活用が望ましい。
水系のダムを活用すべくピックアップ。
名称 河川 目的(主体) 総貯水量/有効貯水量 流域面積/湛水面積 着工/竣工 その他・備考
百枝堰堤(川辺ダム)

大野川 発電(大分県)・潅漑


大野川発電所
沈堕ダム

発電(九電)


沈堕発電所
軸丸取水堰

発電(九電) 0m3

軸丸発電所
竹田調整池堰
(魚住ダム)


大野川,玉来川 発電(九電) 752 m 326km2/ ─ha ─/1955.5 竹田発電所
白水溜池堰堤
(白水ダム)
W 大野川 灌漑(富士緒井路
土地改良区)
600,000 m 96.4 km/10 ha 1934.4/
 1938.3
富士緒井路発電所等
大谷ダム
大谷川 潅漑(荻柏原
土地改良区)
2021千m3/1500千m3 53.4km2(直) / 18ha  ─ / 1940
玉来(たまらい)ダム 玉来川 治水(大分県) 4090千m3/4000千m3 87km2(直) / 23ha 1991/2022 洪水調整用。随分時間が掛かってるようだ。
大蘇ダム
大蘇川
(玉来川支流)
潅漑(九州農政局) 4300千m3/3890千m3 26km2(直:13.5km2 間:12.5km2) / 28ha 1975 / ─ 受益計画面積:計2,158ha(大分県竹田市1,631ha、熊本県阿蘇市及産山村527ha)。漏 水問題
間接:平川頭首工経由
稲葉ダム
稲葉川 治水・不特定利水(大分県) 7270千m3/6190千m3 ─km2  / 48ha 1985/2010
師田原(したはら)ダム
十時川
(茜川支流)
潅漑(大分県) 3276千m3/2912千m3 14.5km2(直) / 10ha 1969/1980 大野原発電所(0.3m3/s・260kW)
大野川上中流域農業開発に伴う事業として、豊後大野市大野町全域に亘る畑地1,185haに給水()









※ 参考文献…ダ:ダム便覧 W:Wikipedia 場所…理:国土地理院

貯水量だけど万立米で表示されてる大井川水系と比較するとこんな感じ。大蘇ダムは地図上では広く見えるけど大したことなし。これは漏水対策工事が終わる前の途中の数字なのかな?

6.電源開発可能箇所検討[+42.38MW]    
凡例:○…ダム ●…水力発電所 △…取水工

<大野川メインルート>
[大野川][玉木川][稲 葉川][緒方川]○竹田調整池堰(魚住ダム)(1955(S30).5完成,総貯水量752万m3)→●新竹田発電所(26.0m3/s,8.3MW→)・ [稲葉川][濁淵川]△軸丸取水堰[場 所](貯水力無し)→●軸丸発電所(25m3/s・最大出力12.5MW→)[場 所](139m)→(大野川)→[緒方川]△沈堕取水工[場 所]・平井川取水工[場 所]→●沈堕発電所[場 所](25m3/s・8.4MW・88.5m→)---○川辺ダム→●県企業局・大野川発電所(26m3/s・10.1MW)→ 西原井路、大寒井路、昭和井路

現在,九電・竹田水力発電所は22 年3月運開予定で最大使用水量を22.0m3/sから26.0m3/sに増強して出力も7.0MWから8.3MWに増強するリプレース工事中♪その放流水 は下流の軸丸発電所(最 大使用水量25m3/s・最大出力12.5MW),更に下流の沈堕発電所(同じく 25m3/s・8.3MW),更に下流の同じくリプレース中の県企業局の大野川発電所(同 じく26m3/s・10.1MW)へと流されて合計30MW程の発電力である。
竹 田と大野川のリプレースは着手済みであって今更感はある(大野川は増強などされないのであろうか?)けど,先ずは竹田発電所で使用した水に加えて稲葉川や 濁渕川の水も使える軸丸・沈堕・大野川の使用水量はもっと増やして出力も増強したいし,そもそも竹田発電所も緒方川や稲葉川から既存の利水権を損なわない 範囲で導水してもっと出力上げられるのでは無いか?
ざっ くり計算になるが,流量を今の26m3/s程度から30m3/sに上げると30MWを36MW程度に上げられそう。また発電容量(MW)よりも取水先を多 様化する事による発電量(MWh)の向上の方が期待できそうかも。まあこんだけ頑張っても6MWしか増えない程になかなか地道に水力増強してくのは大変な 作業。。またいきなり26から30は余りにアドホックである。以下水源から積み上げて行く。

<大谷ダムルート>(+3.85MW)
大谷ダムからは1m3/s,白水滝からは2.2m3/sとする。
○大谷ダム[場所]674m→ 上部水槽[場 所]670m→●(仮称)白水滝発電所[場 所]※1(+1.65MW)482m---取水工[場所]467m→△新道 川取水堰[場 所]466m→ 上部水槽[場 所]465m→●(仮称)白水溜池発電所[場所:白水溜池付近]※2(+2.2MW)347m--△富士緒井路用水取水工(2.199m3/s)
※1:P=9.8*1*198*0.85=1.65MW
※2:P=9.8*2.2*122*0.85=2.23MW

<玉来ダムルート>[+7.6MW]
玉来ダム迄引っ張って来た水は魚住ダム迄,後未だ数十mの落差があるのでもう一回発電したい。詳しくはこちらで検討。

<稲葉ダムルート>[+7.6MW]
稲葉ダムの脇の久住川・田町川・神馬川から計2m3/s,大蘇ダムルート(後述)から7m3/sを確保。稲葉ダムの(あるかどうか解らないけど)余剰水1m3/sを併せ,更に稲葉ダムから玉来湖へ導水する途中の米山川で0.5m3/sの合計10.5m3/s程度を見込む。
これはそのまま新水源として確保されて,新竹田・軸丸・沈堕・大野川の各発電所の増強に使われる。詳しくはこちらで検討。

<大蘇ダムルート>[+10.6MW]
なかなか漏水で大変なことに成ってゐるがどうやら竣工しそう。
流域面積は計26km2。2千6百万平米。平均降雨量が2500mmとすると26,000,000*2.5= 6千5百万立米。これが想定される年間利用可能水量。
大蘇ダムの容量の1.5倍なので一年間貯めてたら溢れてしまうけど,その分は使えば良い。梅雨から台風シーズンにかけて発電に回せる余力もありそうである。
詳しくはこちらで検討

<師田原ルート>[+2.62MW][+3.28MW]   
現在,師田原ダム([総]327.6万立米・[有効]291万立米)→大野原発電所(117.4m・0.3m3/s・0.26MW)のみで発電が行われて いる。有効落差はそれなりだけど潅漑ダムへ寄せて貰ってる客分なので如何せん水量が足りなく0.3m3/sの260kWである(潅漑用水の水量は 1.409m3/s)。ここは周囲の沢から導水して最大使用水量を増やしつつ,更に下流でも発電を行うものとする。

△柴北川取水堰 [場 所]292m→△ 安藤取水堰[場 所]292m→△ 中土師取水堰[場 所]292m→○ 師田原ダム[場 所]291m→●大野原発電所[大 野町杉園(擬定地)](117.4m・0.3m3/s・ 0.26MW)(167m)・△ 茜川取水工→△広戸川取水工[場 所](165m)→●(仮称)川辺発電所[○川 辺ダム付近](77m)

師田原ダムは茜川の支流十時川上に建設されている。柴北川が北隣りに流れているのでこの辺の支流を糾合したい(導水管延長4~5km程)。茜川支流も南隣 にあるが集水面積は心許ないものがあるのは事実。。比較的取水出来そうなのは酒井寺川[場 所]。師田原ダムまでこちらも同様に4~5kmの導水管が必要となる。

川辺ダム(百枝取水堰)は大野川発電所等への取水工でもある。本ルートの放流水を使えば大野川発電所の発電量も増強できそうである。

師田原ダムからの最大取水量を集水を受けて現行3倍の0.9m3/s(4倍の1.2m3/s) として,更に茜川や広戸川からも取水するとして以下の如し:
師田原ダム─0.9m3/s(1.2)→●大野原発電所(0.78MW[+0.52MW](1.04MW[+0.78]))・ 茜川取水工─広戸川取水工─2.0m3/s(2.3)→●(仮)川辺発電所(1.4MW[+1.4MW](1.6MW[+1.6])※ 1)・川辺ダム─28m3/s[+2m3/s](28.3m3/s)→●大野川発電所(10.8MW[+0.7MW](11MW[+0.9])※2)
※1:P=9.8*2*(165-77)*0.85=1466 / 0.8*2.3*88*0.85=1685.9
※2:P=10,100*28/26=10,876 / 10,100*28.3/26=10,993

<各ルート追加後の大野川メインルート>[+19.7MW]
新竹田 P=8.3+2.7=11.5
軸丸  P=12.5+4.75=17.25
沈堕 P=8.3+3.2=11.5
大野川 P=10.1+3.9+0.9=14.9