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道東送電罔(もう)増強計画
先ずこのサイトを立ち上げた時,最初期に妄想たっぷりに(痛い)計画を練り上げたのが
道東・旭川接続検討
である。
道東が孤立したと云う事からまあ末端の送電罔繫いでなんとかしてやろうと思ったのである。石北本線と根室本線と池北線と富良野線を繫ぐ道東巨大ループみたいなのが形成出来そうで満足であったw
更に,釧路地区に立地するメガソーラーとそれに付随する蓄電池で道東地区の電力事情を改善しつつ古いGT発電所の廃止を見通すべく纏めたのが
道東再生エネ纏め
である。
さて,今日は
「北海道の基幹系統増強案について」( 2019年10月8日北海道電力)
を基に検討してみる。
今回の検討のキモ?は此迄北電には導入実績はない設備だそうだが,一部エリアでは導入実績のある「位相調整変圧器」の採用の様である。
位 相調整変圧器に関しては「一般に放射状回路でほ送電線の損失,負荷率および負荷条件を考慮して電圧調整器や同期調相機を設置し・無効電力の制御と母線電圧 の確立がはかられる。更に系統が環状をなすときはその回路に循環有効分電流の制御を任意に行いうる位相調整器をそう(とは註:挿)入せ ねばならない。」(
桜井1960『日立評論』
)という表現を見付けた。ループ状になってゐる回路に位相調整器を咬ますことで有効電流の制御が出来る様である。
道東エリアの増強案
○道東エリアは、275kV狩勝幹線、187kV新得追分線、187kV日高幹線にて道央系統と繋がってゐる。
○3線路のうち新得追分線と日高幹線の容量制約により、道東一帯の空容量がゼ ロとなってゐる。
○制約設備の増強(案1)の他に、275kV設計となっている187kV道東幹線を昇圧し、位相調整変圧器を設置して275kV送電線に潮流を寄せる対策(案2)を検討した。
○道東エリアの潜在的な電源容量は以下の如し。(単位[MW])
電源種別
太陽光
風力
バイオ
水力
地熱
その他
合計
潜在容量
130
610
40
40
10
─
840
太陽光の
設備利用率
を 標準の13%としては130*13%=16.9MW,(陸上)風力は20%として610*20%=122MW程度の容量が欲しい所。(PVは東西に向ける などオフピークを視野に入れた仕組みが欲しい。それとバッテリーなどを組み合わせる。更には水力でも負荷追従でこまめに調整したい。また受入は早い者勝ち ではなく発電量優先で,从(したが)って風力優先で行きたい・・電力関係者の納得するような理屈づけを偉い人に考えて欲しいものである。)
検討結果
案1
案2
工事概要
187kV新得追分線増強
187kV日高幹線増強
187kV糠平新得線増強
宇円別変電所に275/187kV位
相調整変圧器を設置
187kV道東幹線275kV昇圧※1
工事費※2
600億円程度
100億円程度
空き容量量※3
450~650MW程度
200MW程度
工期※4
15年以上
5年程度
※1 187kV道東幹線の支持物は、一部を除き275kV設計となっている。
※2 概算値であり精査が必要。
※3 連系可能量(空容量)は新規電源の分布状況により大きく変化する。
※4 他工事との輻輳により延伸の可能性がある。
だそうな。下図71狩勝幹線に連続して103道東幹線が275kV化されるのはなかなか心強いではないか!
しかも安く,短期に200MW程度接続可能となるならエネルギー賦存量的にも申し分ない量ではないか。
ただ狩勝幹線の増強は含まれてないが
北電の系統情報
によると単体では空き容量が466MBあって上位系統の空きが無くて不可[
ソース
]とのことで追分で繋がる道央ループには空き容量がある[
ソース
]ので結局,道東幹線に空きを作れば余裕が出来るとのことの様である。
この辺の新エネによる電源開発に併せて
十勝川水系を中心とした水力発電
で調整力を確保すると全道ブラックアウトを沮止して道東地区が生き残れてたかもしれない。一寸厳しいかな?
出典:
北海道電力 (系統空き量マップ[187kV以上])
更には
道東道北接続
で も検討したけど,鹿越(変)迄伸びてる66kVを超昇圧して狩勝幹線直結(か33kVだけどサホロ配塔か遠いけど新岩松変電所66kV)迄伸ばせば,芦別 (10MW・調整池式)・野花南(30MW・調整池式)・滝里(57MW・貯水池式)・金山(25MW・貯水池式)辺りの水力発電を道東の需給ギャップ緩 和に使えないものかね。。 合計で122MWである。特に滝里と金山は貯水池式で水蔵量はでかいぞ。必要に応じて道東・道央双方の調整に使える様にするのである。いざって事態に道央 地区を切って道東に資源投入するのは難しいかな??