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新しい北海道の電力供給体制
1.再生可能エネ接続と送電…風力:宗谷1400MW,留萌1180MW,襟裳,道西沿岸
2.調整力…LNG火力・揚水発電・蓄電池
3.幹線罔…旭川幹線昇圧・道東幹線昇圧・(と)道西沿岸幹線新設

1.再生可能エネ接続と送電…風力:宗谷1400MW,留萌1180MW,襟裳,道西沿岸

■北海道北部送電
ユーラス(東電・双日)が主体となって計画している最大1400MWの送電・風力開発計画。

連系風力発電
1次計画 600MW
2次計画 800MW
合計 1400MW

設置蓄電池
中川変電所
蓄電出力:240MW
蓄電容量:720MWh
運開:2022年予 (着工2020年予)



■留萌地区接続

元々日本送電(三井物産・丸紅・SBエナジー・道電が出資)が経産省の補助金を得て建設,最大600MWを接続する計画だったが凍結 されてしまった(ソー ス)

その後,系 統側蓄電池による風力開発による風力発電募集時に今回のI期募集の対象外となるが集まった留萌・宗谷方面への接続希望電力量1180MWを接続させようとするプランが示されている
道北幹線を昇圧して275kVにした上で分岐させて稚内迄275kVで190km引き込もうという事らしい。
破談となった日本送電の対象だった増毛は入ってないように見えるが,接続可能容量はこちらの方が大きい。


道東地区
現状は日本製紙釧路工場のIPP(80MW/石炭)によるベースと音別(148MW/GT)による調整力で弱い系統と相俟って根釧地区は孤立気味であり,再生可能エネの接続にも支障を来している。

「北海道の基幹系統増強案について」( 2019年10月8日北海道電力)によると道東幹線の設備は275kV対応だそうな!空き容量も増やせるし実行して欲しい所。

検討結果

案1案2
工事概要187kV新得追分線増強
187kV日高幹線増強
187kV糠平新得線増強
宇円別変電所に275/187kV位
相調整変圧器を設置
187kV道東幹線275kV昇圧※1
工事費※2 600億円程度100億円程度
空き容量量※3 450~650MW程度 200MW程度
工期※415年以上 5年程度
※1 187kV道東幹線の支持物は、一部を除き275kV設計となっている。
※2 概算値であり精査が必要。
※3 連系可能量(空容量)は新規電源の分布状況により大きく変化する。
※4 他工事との輻輳により延伸の可能性がある。

老朽化する音別(148MW/GT)を廃止するのは勿論だけど再生可能エネの増設と併設蓄電地(不明が多いが結構ある)の統合運用で脱炭酸ガスをやっていきたい。

十勝地区ではバイオガスプラントの着工がストップしている様である(例えば北海道建設新聞社18.10.3)。全部のバイオガスプラントが系統連系出来るような補助金スキームをぶち上げるべき。

襟裳地区
単純合計で1000MW程。こんなに地域内に詰め込めるかは不明だけど将来的には400MW以上が集積出来そうである。
事業名
会社名
事業区域
発電出力
総事業費
運開
蓄電池
その他
(仮称)えりも風力発電事業 アールイーパートナーズ(大阪) えりも町有上歌別牧野
図1
最大201.6MW
(4.2MW*48基)
1000億~1200億
4,5年以内
500MW 自営送電線100km超建設
(仮称)えりも岬風力発電所
日本風力開発(東京) えりも町
図2
200~300MW
(4MW*50基以上)→最大150MW
700億
2020年代前半
→24年着工28年運開予

自営送電線約100km建設

変 電施設、送電線、系統連系地点などは、北海道電力と協議。蓄電池の容量は今後の風況調査結果を踏まえて決める。
ソース:北海道建設新聞
仮称えりも町風力発電事業
JR東日本エネルギー開発
えりも町庶野、えりも岬、東洋、歌別、新浜、本町などの山林が広がる約 7545ha。
400~500MW
(4~5MW*最大100基)

23年着工、26年の運開を目指

蓄電池の設置や容量、変電施設、送電線、系統連系地点、工事手法、電力 の売電先などは検討中
ソース:北海道建設新聞



■道西沿岸

道東・道北・道央・道南という言葉はあるけど道西は余り聞かない。。というか多分無い。
ここにNwe単語を爆誕迄させたのは北海道の西海岸の沿岸沿いに①巨大な風力開発計画が目白推しで,且つ②系統連系に課題があり,更に③道央と北本連系の 間の送電容量が 逼迫していると云う三つも理由があるからであり桧山から後志にかけての地域を纏めるには道西しかないという結論に至ったからであるw

ということでラフにスケッチしてみる。

275kV幹線,道西沿岸幹線(仮称)
設備容量1466MW/運用容量733MW(道南幹線に準じる)

渡島大野(変電所・新北本連系接続)

上ノ国─電発上ノ国第二80MW・奥尻島地熱20MW・風力12MW

熊石・北桧山─電発桧山エリア洋上風力発電720MWorコスモエネルギー1000MW

島牧─WF島牧130MW

寿都─月越原野風力50MW・寿都町風力45MW・作開支線

敷島内─WF敷島内30MW

岩内─(WF岩内港30MW)

泊(原発・大容量送電罔あり)

桧山の海岸は少なめの720で計算して岩内港も含めずに1087MWもある!

これは道南幹線と同じ一寸運用容量733MWでは厳しいかな??
道南幹線との間で更に役割分担すれば運用容量をお互いに900MW位迄上げられないやろか??

http://tohazugatali.dousetsu.com/soden/donan02.html

http://tohazugatali.dousetsu.com/w-power00.html#kaiyosaiene


2.調整力
将来的には揚水と蓄電池とガスで2798.2MWの調整力を有することになる。
他の水力や小規模な蓄電池を含めると3GW級の調整力である。

揚水発電所等調整能力
発電所名
認可出力
揚水動力

容量
上部調整池 最大使用水量
備考
下部調整池 有効落差
【北海道電力】=2020年現在で



<混合揚水>




高見発電所
200MW
 
100MW
 100MW
200MW
 100MW
 100MW
760MWh※1
高見湖(静内川・春別川/高見ダム[1983])
静内ダムには静内発電所[46.7MW(23.5,23.2)]もある
静内湖(静内川/静内ダム[1966])
新冠発電所
200MW
 100MW
 100MW
240MW
 100MW
 140MW
870MWh※1
新冠湖(新冠川・沙流川/新冠ダム)
北海道初の揚水発電
2号機は可変速揚水
新冠湖には奥新冠発電所[44MW])
下新冠ダム
<純揚水>




京極発電所
400MW
(600MW)
 200MW
 200MW
 (200MW)
460MW
(690MW)
  230MW
 230MW
 (230MW)
4,000MWh※3


190.50m^3/s 可変速揚水
3号機は計画中
2台定格出力で9時間程度
(→3台になったら6時間程度?)

京極ダム 369m
揚水計
800MW
(1000MW)
860MW
(1090MW)
5,630MWh



<蓄電池>





南早来変電所
15MW

60MWh

4時間・200億円
26MW予
→17MW

78MWh予
→51MWh
系統側蓄 電池による風力発電募集による設置蓄電地・2022年運開想定
記 事
北 電公募(19.8)
15件・162MWの風力発電を接続
【北海道北部送電】




南豊富変電所
240MW

780MWh


合計
15MW
(272MW)

60MW
(891MWh)



小計
815MW
(1015MW)

5,690MWh
(6,521MWh)




<太 陽光/風力発電所併設型蓄電池>
また将来的にはVPPとしても利用できそうなサイト併設型蓄電池達である。

市町村名
事業者名

定格出力
蓄電地
運開時期

その他
パネル出力
系統出力
見込発電量 出力
容量
道央地区







●新千歳太陽光発電所 千歳市 エネルギープロダクト(株)・韓国電力公 社・LS産電・韓国産業銀行 28.0MW 28M 35GWh/年 17MW 14MWh
2017/07/05 [2]>>3433
●北海道苫小牧プロジェクト 苫小牧市 日本グリーン開発(株)・GIキャピタル・ マネジメント(株) 38.4MW 25MW 37GWh/年 20MW 31MWh 2018/07 [2]>>3442>>3435
●新ひだかソーラーパーク 新ひだか町 (合)SSひだかの森 (スマートソーラー(株))  21MW 17MW


2018/03 [3]には2017.11予
○ソフトバンク苫東安平ソーラーパーク2 安平町 SBエナジー株式会社、三菱UFJリース 64.6MW 48MW
34MW 17.5MWh 2020年
[3]に記載無 [ITM]  [2]>>3424






71MW 62.5MWh


道東地区







●釧路メガソーラー(釧路町太陽光発電所)
釧路市   
大林組 14.5MW 17.9MW
10MW 6.75MWh 2017/04
ITmedi
GS ユアNL
○Looop中標津太陽光発電所
中標津町
Looop・日 本グリーン電力開発 約31.6MW

約30GWh/年
10.445MWh
2019/10
LooopNL
○北海道釧路遠野太陽光発電所 釧路町   
スマートソーラー,リサ・パートナーズ 34MW 26MW 38.37GWh

14.4MWh 2020/01予 SSNL17.7
○すずらん釧路町太陽光発電所
釧路町   
日本グリーン電力開発・東急不・三菱UFJリース 92.264MW
105.5GWh/年

25.235MWh 2020/1
日経 17/9/7
東急不NL
○GPD尾幌(厚岸)太陽光発電所
厚岸町   
日本グリーン電力開発 31.68MW 20MW


非公表 2020/4
特 別高圧送電線に連系
日経 BPGT ブログ(日経15/5)
○厚岸メガソーラープロジェクト 厚岸町    厚岸グリーン電力(地銀連合[115億円]) 31.68MW



北 洋銀NL










<道南地区>







リエネ松前風力発電所
松前町
東急不動産×日本風力開発
40.8MW

105.9GWh/年
18MW 129.6MWh
2019.4
NAS
結構容量でけえw
道東地区の系統強化(道東幹線の昇圧)と併せて調整力の古い音別発電所は廃止出来るのでは無いか?

<LNG火力発電所等>
発電所名
所在地
最大出力(MW)
ユニット
No.
単機容量
(MW)
運転開始
年月
種別
使用
燃料
その他・備考
【北海道電力】






石狩湾新港発電所
石狩湾新港西地区
(小樽市)
569.4
→1138.8(予)
1708.2(予)
1号機
569.4
2019.9(予)
→2019.2
CC
LNG
北電にとって初めてのLNG発電
着工予定:1号機 2015年9月・2号機 2018年11月・3号機 2025年11月
燃料の供給方法; 石狩LNG基地よりパイプラインを通じて供給
2号機
569.4
2021.11(予)
3号機
569.4
2028.11(予)
【北海道ガス】






石狩発電所
石狩湾新港
中央地区
(石狩市)
75
(送電端?)
7.8MW*10
2018.10運開
GT
LNG
石狩LNG基地に隣接


644.4
(1783.2)







連系線

番号
路線名
電圧
回線数
設備容量(MW)
(100%*回線数)
運用容量値
(MW)
空容量
その他備考
当該設備
上位系統考慮
51
道南幹線
275kV
2
1466
733※
0
0
基幹系統
57,58
函館幹線
187kV
2
394
197※
0
0
基幹系統
小計



930


これが現在の道央~函館の容量
(と)道西沿岸幹線
275kV
2
1466
733


とは総研構想
八雲線・来馬線他
66kV
2
130








1663






所有者
送電容量 送電電圧 送電亘長 工程
既設ルート
電発
600MW
DC

他励式
増設ルート
北電
300MW
DC250kV 約122km 2014年4月着工
2019年3月運開
自励式
新増設ルート

300MW?
DC?



概 略系統図


北本連系線等の増強について2019年5月16日
電力広域的運営推進機関理事・事務局長佐藤悦緒
https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/datsu_tansoka/pdf/003_01_00.pdf
参考)広域機関における検討の体制について北本連系設備について、新北本連系設備整備後(合計連系容量60 万kW から90 万kW に増強後)の更なる増強、及び既存北本連系設備の他励式から自励式への転換の是非の検討に速やかに着手。


北本連系線拡充を考える(その1)-新々北本連系線は2ルート、120万kWで-http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/renewable_energy/occasionalpapers/occasionalpapersno119
2019年3月21日 山家公雄 京都大学大学院経済学研究科特任教授

 北海道と本州を結ぶ北本連系線の増強投資が検討の俎上に乘っている。2018年9月に生じた北海道ブラックアウトを受けて、インフラの強靭性(レジリエ ンス)確保に焦点が当たったことが背景にある。現在、電力広域的運営推進機関(広域機関)において4つの案が「新々連系線」として検討されており、6月ま でには結論が出る予定である。今回は、この問題を取り上げる。 本連系線は、現在運用されている60万kWの海底に敷設された「旧連系線」があるが、これと並行して30万ないし60万kW新設するB案。青函トンネルに 設置する「新連系線」30万kWは、この3月に完成するが、このトンネル内に30万kWないし60万kWを増設するA案。そしてこれらの既存連系線より東 側に新しく海底ケーブルを設置し60万kWを確保するC案である。C案は、北海道側の起点が2通りある(資料1)。