九頭竜川 水力あれこ れ 陸電水発抄
と はずがたりな掲示板 (利 水スレ電 力スレ)
2020.12.03運開
九頭竜川水系真名川概要及び上流篇(21.10・23.7・24.9訪問)
九頭竜川(流域概要 水 系発電所一覧) 奥越綜合開発 石徹白電源開発(+8.9MW) 初期開発・打波川(+28.9MW) 足羽川 日野川

真名川[(南:根尾谷・西:足羽川)・上流篇[ 笹生川D雲川D巣原鎌谷川巣原峠巣原川中島第二P
S/大雲谷中島鎌谷川中島PS笹又(峠)真名川D・中下流篇[真名川PS・五条方PS・真名川頭首工奥 地開発(+9.8MW)

先ず戦後まもなく五条方発電所(1953運開)が建設さ れ,それに接続する形で最上流に笹尾川ダム(1957竣工)とそこを起点に中島発電所(1957運開)が建設されて上から五条方に接続,更に五条方から下は真名川用水経由で富田発電所(1958運開),壁倉発電所(1958運開)が建設されて下荒井ダム(→市荒川発電所(1944運開))に接続した。その中島発電所 と真名 川用水の間に五条方発電所に並行する形で後補で真名川ダム(1967着工)と真名川発電所(1977運開)が設置されたという流れである。後補のダ ムが既存の発電所群と巧く行ってないケースもあるけど,牧尾ダム[→王滝 川]小渋ダム[→小渋川]なんかと同じく巧く融合してい るケー スと言って良かろう。

河川図

出典:九 頭竜川水系  上流部ブロック 河川整備計画 2007年 福井県

真名川は中島での雲川と笹生川出合より下流を指す。近年は河川一貫主義の影響で笹生川も真名川扱いされるそうだが,益田川で宣言したように,本頁では昔か らの名前を大事にして行く。
笹生川+雲川=真名川である。

レポは温見峠から雲川を下って中島に至りそこから笹生川を笹生川ダムまで遡上し,最後に中島から真名川を下って真名川頭首工に至る行程でいく。

~雲川~             

私はこの言葉は(内輪っぽくて)好きではないが酷道として有名なR157,チーム酷道のよごれんさんの地元のフィールドでもある,に沿って上がっていくと その福井側は九頭竜川水系の真名川流域である。
沿川・沿道はほぼ無人で,或る程度の知識を得てこの地域の調査を意識的に持って訪問した三回目の24.9ではこの後奥越豪雨の影響を各所で思い知りつつ走 る事になる。

温見峠(→向こう側は根尾谷)
21.10

温見峠から温見川に沿って流れる。地理院地図から推測するに熊河川と合流後雲川となる様だ。


白谷堰堤
堰堤は全く見えなかった。。白谷がこ れだからこれ[758m]なのかそれとも白 谷が雲川と合流後のこいつ[710m]か?
細部に不正確なグーグルは温見川上流と白谷の双方をを温見川としている。
24.9
白谷方面への道路。工事用か?ス トビュウだと遮断機付きだったから工事が終わって撤去された?


温見(聚落跡)
ただっぴろい場所がある。恰度橋も架かってて雲川を渡るがこの辺が温見の聚落跡の様だ。
38豪雪に早くも離村したようだ。



熊河(くまのこ)(聚落跡)



21.10の岐阜側から福井側への通過時には雲川ダムを見逃している。堤体横を(真新しい)トンネルでぶち抜いててダムは後方死角になっていたようだ。
24.9訪問時,峠から下りていくとダム湖っぽい敷地が広がる。


雲川(くもかわ)ダム[水力]      
堤高:39m、堤頂長:95m
総貯水容量:149.0万m3 / 有効貯水容量:149.0万m3
流域面積:     58.8km2 ( 直接:55.8km2 間接:3km2 )←間接流域あり!?どうやら巣原川(8km2超)ではなく巣原鎌谷川(約 3km2)の様だ。
湛水面積: 18ha
着工:1952/竣工:1957
送水先(取水量・取水位):中島発電所(5.583m3/s・EL.535m 程?)

ダムへはR157から一寸だけ歩くと直ぐに到達出来る。一寸だけとはいえ熊がいると思うとあんま気持ちの良いものではないけど。いざとなったらその辺の ポール引っこ抜いたりや木切れ拾ったりして威嚇しようかと考えつつ熊鈴頼りにあるいた。スプレーぐらい買った方が良かったかも。鈴を掻き鳴らしながら往 復。ダムは直ぐではある。


利水票
この日の最大目標であったので先ずは大満足である。
24.9

残念ながら天端は立入禁止


古いダム脇あるあるの旧道。ダム建設の際に付け替えられたが狭隘でトンネルが掘り直されている。


向かいの断崖から水が噴き出してるのは余水吐らしい。



~ 巣原鎌谷川~[場 所]        
雲川ダムの間接流域3.0km2に整合的 なのは此 処535m。
さて宝箱を探しに入るダンジョンである。入り口は二箇所。川 へ下っていく荒れた方山 の斜面を上がっていく整備された階段
橋の上から川の上流方向を眺めてみても堰堤は見えない。

ということで川に近づく下がってく方ではなさそうなので,セオリー通りそちらから確認していく。
下っていくと道は更に曖昧になるが,どうもメインは雲川の方に下っていく様だ。満足して引き返す。

そして満を持して階段を上がっていく。直ぐに息が切れ筋肉が悲鳴をあげるが,高圧ケーブルと書かれた標柱?もあり,正解を強く暗示する。


程なく何か見えてくる。


サージタンク的ななにか!?
轟音と口径の割には少量の水が流れ出している。


金網越しに覗いて見ると下には満々を水が貯まっており,深さは判らない。
下に貯まって水が取水堰からの水で,上の流れて込んでるのは足りない場合は補水して多い場合は溢れ出す補助的な奴かと思ったがこれが取水してる水のようで ある。
こんな所に落ちたら堪らんなとは思うが,金網で厳重に封鎖されてるのも宜なるかな,である。

その後はこいつの導水管が埋められたとおぼしき敷地の縁を奥地に向かって歩いて行けば良い。ウィニングロードである。


途中で何本もこんな感じの通風管?が屹立してて地下を流れる水の気配が強かった。


水路橋。やはりなかなかの太さである。そしてこれ一本だしさっきの流れ込んでるのが取水なのだろうと判断する。


途中湧き水でかなり泥濘んでいて靴が泥だらけになる敗北もあったが無事取水施設が見えてくる。

利水票も無事ゲット。0.31m3/sとのこと。


0.31m3/s,頂きました♪
それにしても0.31m3/sがどんなものか確証が持てないが,さっきのちょろ水が0.31m3/s??水管はかなり太くて2m3/s程度迄増やせそうな?!

なお,川を直接遡上する道は無い様だが,巣原鎌谷川のどん詰まりが巣原峠であり,その向こう側は足羽川支流水海川である。

<巣 原峠>      

林道が建設されていた様だ。峠アタックの記事あり。
> 巣原峠への道。…林道上野線[とは註:入 り口付近のストビュウ・巣原橋の ちょい下流側である]…「お花栃」のある…地点は、林道上野線の区間3.6Km[こ の辺?]は既に終了しており、その 延長線上にあると思われる。峠までは2~3Kmを残すのみ
な んと、大野市側の峠直下は舗装済みとなっていた。…2015年6月の訪問時には、倒木と土砂崩れのあった場所。…。難所はクリアするも、ブッシュが目立つ ようになり、下車して前方の行く手を窺うも、生い茂る夏草の中にかろうじて、道が見えるような状態。これ以上の単独での深追いは無理と判断して引き返す。 2016.8 [→奥越バイク紀行

> 巣原峠は旧西谷村巣原と池田町水海を結ぶ山道の峠である。生活物資や巣原紙と呼ばれる和紙が運ばれたそうである。綺麗な砂利道となり、その先は細くなるの で、砂利道の切れるところに車を置いて(とは註:こ の辺か?)歩くことにする。
> 堰堤(とは註:こ れか?た だし分岐は描かれてない)があり林道は二股になっており、自然に左へ行く。そういう感じなのだったが、これが間違いで、どんどんと登ってもうそろそろ近い かなと思ったら行き止まりとなってしまった。急いで戻ったが、往復1時間半以上歩いたことになる。…砂利っぽい道を行く。四駆なら軽く走れる道だ。…戻っ た処から1時間近く掛かって峠についた。少し広くなっていて、池田側へは砂利道が下っている。01.8.25[北陸の峠道

2000年代には割と整備されて且つ放置されてる様に見える。

また奥越バイク紀行で出てきた大野池田線が唐突なので調べて見たらこんなのあったんか。終 点付近[ストビュウ]。閉鎖されてて税金の無駄臭が強い。
r175は熊河池田線であり,起点は雲川上流の熊河(くまのこ)=廃村済である。大野池田線と上野線の両林道を巣原峠で繋げば代替ルートにはなるけど誰得 なのでやるべきではないかな,

起点(BP):宝慶寺(r34接続・清滝川[→真名川導水])・終点(EP):水海(r175接続・足羽川[→足羽ダム])
出所:福 井県






~巣原川~[場 所]       

この辺[地 理院535m・G ストビュウ]が中島発電所の取水口としてあやしい。というかほぼ確定か?

巣原橋を渡って行く。平家平とかが奥にあるらしい。


市道巣原線とか平家平とか書いてあったがデジカメが不調で…


先ず現れたるは例のごとくサイフォン♪[こ こ

川を渡ると例のごとく坂を上がって斜面に消えていく

まあここまでくると近くに取水口がある雰囲気♪

山林内立入禁止 山主との看板を避けて山林の縁の道っぽい踏み跡を辿って川へ。みっけ♪
取水堰堤と云うより取水口付き落差工である。

問題は…取水施設が対岸で,よく立入禁止なってる吊り橋で結ばれたりしてるが,ここは肝腎の吊り橋もない。
さっきのサイフォンの上の通路(勿論立入禁止だった)を渡らないと到達出来無い??
まあ取水施設があっても利水票がなければ諦めも…ある!?

川をずぶ濡れ上等で徒渉することも考えたけど,先ずは不調のデジカメの望遠に頑張って貰う事に。。

うおっ?!…これはなんとか??→いけた!!
 
0.617m3/s!!!!

巣原川取水口
目的:発電(中島発電所・0.617m3/s)
流域:約8.0km2

奥越豪雨や廃村の動画をみた今だと奥の 平家平もかなり気になってるけど,探索当日は無知で一寸進んだヘアピンカーブで看板だけ写真撮って満足して戻ってきてしまった。






~大雲谷~
粕川に春日という地名があるよ うに,雲川に大雲谷。関係・関連はありそうだ。

北陸電力(株) 中島第二発電所[水力]      
運開:1992.12.18or1993.3[福井県企業局(2010.3.31陸電に譲渡)]
水路式・流込式
認可最大出力:2,400kW  常時出力: 320kW[13.3%]
年間発電電力量:8900MWH(890万キロワット時)
最大使用水量:1.40m3/s[1.94]← 面積に対する水量が高い!!・1992年運開である。早木戸[1983・1.25・ 325.6m]・伊奈川第二[1986・1.67・399.48m]・北又渡[1991・1.33・ 256.0m]・二軒小屋[1995・1.50・ 283.6m]・赤石沢[1995・1.56・ 323.8m]・平谷[1996・ 1.26・113.5m]・荒谷[1998・2.79・ 273m]なん かと共通するか。
有効落差:214.82m
水車: 出力2500kW(2520kW)×1台
導水路:総延長856.891m
流域面積:7.2km2
取水:大 雲谷642.50m
放水:雲 川421.33m(422,847m)

建屋と背後に伸びる鉄管。マウスオーバーで再訪時。歳取ってくると5年位あっという間に過ぎてしまう。3年なんで瞬間である。。
建屋から太めの電線が直接出てて変電施設内蔵型?
21.10(24.9)

大雲谷林道
24.9
標柱は脇に転がってた。


取水口を見に行くのはジムニーを買ってからであるな~w





~真名川(中島・西谷)~          

雲川を降りきって広々とした笹生川との出合に着く。ここから真名川となる。
此処迄R157を使って降りてきた訳だが,ここから笹生川ダム方面へはr230に乗り換える。r230方面には本来書いてあって然るべき笹生川ダムの表記 すらない。
この先も無人の山野が続くし,なんなら九頭竜ダム上流に抜けられる道なのに,下手なこと書いて迷い込まれるのも避けたいと云う感じか?
24.9
広々した合流点の敷地は遊水池にでもなっているのか聚落もなく麻那姫湖青少年旅行村がその一部(下の原っぱもその敷地内なら大部分,となる)を占拠してい る様である。

気を取り直して進んでいく。r230は大谷秋生大野線というらしい。どこが大谷で秋生なのか不明だし,大野市街とも大分離れている,,起点は九頭竜湖半の 吊り橋付近(箱ノ瀬橋[jpg])である。そちらでr230関しては言及。



~中島鎌谷川~
r230を中島から笹生川ダム方面へ進むと先ず中島鎌谷川へ向かう林道の分岐がある。なんか資材置き場の裏手のような雰囲気で,猿がうろついてた。
この辺[地 理院535m・G 空撮]が中島発電所の取水口としてあやしい。というかほぼ確定か?

ここまで雲川・巣原鎌谷川・巣原川と順調に利水票をゲットしてきたが,ここは門前払いであった。。残念。




その資材置き場の塀みたいな場所に看板が掲示されていて,嘗てこの辺りは西谷村という村で あったこと,ダム建設,豪雪禍,そして1965年の奥越豪雨によって遂に村の再建が断念された無念が書かれていた。
地図には豪雨の時に四方八方から土砂?が流れ込んできた様子が描かれた様だが如何せんデジカメの調子が…多分この頁[福 井県]この図の同等物)

文章は以下の如し:
>福井県旧大野郡西谷村 は…昭和三十一年(とは註:1956年)県の総合開発事業の一環として建設された笹生川・雲川の両ダムによって,まず上秋 生,下秋生,本戸(とは註:もとど。笹生川ダム付近)の四集落が水没離村し,ついで昭和三十八年に襲った豪雪が因となって温見,熊河(とは註:くまのこ) を失いました。
>そしてまた昭和四十年 九月十四日の未曾有の集中豪雨(とは註:奥越豪雨)によって壊滅的被害を受け,再建の途も防災目的のための真名川ダム建設によってうちくだかれ昭和郷再建 の夢を捨てて全村民離村のやむなきにいたりました。
とある。

真名川ダムの建設を私は高く評価するけれども,村人の無念を思うと厳粛な気持ちにならざるを得ない所ではある。

福 井高専にはこんな頁も。
2) 奥越豪雨(9月13日~16日)
 前線が台風24号の北上とと もに北へ押し上げられ、14日には本州上に停滞したため、いたるところで集中豪雨となりました。…
 13日から15日までの流域 最大雨量は、真名川流域の本戸で時間雨量89mm(14日午後8~9時)、日雨量844mm(14日9時~15日9時)、総降水量1,044mm(13日 9時~16日9時)を 記録しました。また、午後7時から12までの5時間に400mmと、まさに滝のような雨が連続したのです。
 このような集中豪雨によっ て、西谷村中島地区では笹生川、雲川、鎌谷川の越水・氾濫に加えて土砂災害によって154 世帯中58戸が流失し、86戸が土砂に埋没するという壊滅的な被害を受けました。九 頭竜川流域で流出した土砂は約65万5千m3に及び、そのうち約17万5千m3土砂が中島地区に流れ込みました。


  西谷村(水害〜廃村)の記録(yotube)


離村した西谷村の人たちの為に大野市が整備した団地は西里団地と名付けられたが近年老朽化が進んで解体されたとのことで,こ こら[すとびゅう]らしい。


中島発電所
その先に中島発電所との名を掲示したトンネルが!?(狭い隅っこから沈むような雰囲気で続いてて,長安口ダムの脇の出合トンネル[廃トン ネル]かを思い出すが今見直してみると向こうよりこっちの方がよっぽど廃っぽいw)
すわ地下式かと色めき立つものぞき込むとただのトンネルで山の向こう側に立地してる様子だった。


トンネルは立入禁止で遠景のみ。山陰になって昏くなってしまって光量調整に失敗したのでDataChefで明るくしてみた。




さて中島発電所を確認してから笹生川を笹生川ダムから流下してレポしていく。


~笹生川~      

笹生川(さそうがわ)ダム[水力] [便覧]     
堤高:76m、堤頂長:215m
総貯水容量:5,880.6万m3 / 有効貯水容量:5,224.4万m3
流域面積:70.7km2(全て直接流域→導水は無いようだ。下で検討)  湛水面積: 234ha
着工:1952/竣工:1957.11
河川     九頭竜川水系真名川
目的/型式     FNWP/重力式コンクリート
ダム事業者     福井県
着手/竣工     1952/1957
送水先(取水量・取水位):中島発電所(?m3/s・EL.528m)

出典;川 の防災情報

容量配分図
出典:福 井県

無人の谷間を進んでいくと端正なお姿が目に飛び込んでくる♪
笹生川ダムは武芸川から根尾谷に入り雲川や中島を攻めたこの日最後の獲物であり,9月上旬は最近のJAPANは未だ真夏な感じだけど,福井の山の中は結構 涼しくエアコンを切りまた既に初秋の夕闇が迫って来てたが,写真が全体的に,特に右手の森が昏いのはデジカメの調子が悪いからである。。(←伏線) 実際 はもう一寸明 るかった。。
24.9

ダム下部。


天端,立入禁止,遠くに管理棟と取水設備…←伏線


取水塔


利水票…orz
遠い上に不調の安物のデジカメでは無理!
笹生川ダム管理事務所への電凸を決意した夕暮れであった。


気を取り直してダム湖


さて,帰宅後,デジカメの写真を見直してみる。デジカメは不調なので光量を色々いじって撮ってたのであるが…??

見える,見えるぞ!!(クリックで(もう殆ど見え方は変わらないけど)拡大)

最後の一桁がよく判らないけど14.63?m3/sらしいこ とが読み取れる。?は6か8か?まあ少数第三位なんて誤差みたいなものである。


【笹生川ダム引水・細ヶ谷など】
中島発電所での検討より,中島発電所の笹生川ダム方面での取水はなさそうである。
そこで笹生川ダムへ導水の可能性を検討してみるとまあこんなもん。5.9km2と4.0km2。かなり小さい。。面積は測り直してもこんなもんである。
狭くて川の表記もなくなる笹生川の直ぐ北側(仮称・堂ヶ辻山沢)の方は兎も角,細ヶ谷の方はやっても良いかも。


【導水検討】
谷名 導水距離 取水点 流域面積 効率
細ヶ谷 1.7km(導水路分岐) 細ヶ 谷(西谷・仮称) 細ヶ 谷(本谷・仮称) 細ヶ 谷(東谷・仮称) 5.94km2 3.5
堂ヶ辻山 1.6km(湖岸放流) 本 戸七重谷(Q) ビ シャ谷(Q) 3.98km2
2.5
荒谷・黒谷()
1.1km(導水路分岐・笹生川サイフォン) /0.67kn(荒谷延 長) 荒 谷 黒 谷 1.58km2/1.38km2 1.4/1.67

面積は小さいが近いので導水距離は短くて済む。引原ダムの音水導水を思い出すがあれよりは狭い様だ。

>ダム完成後、計画高水流量を上回る洪水が記録され、特に昭和40年9月の奥越豪雨では大幅に上回る予想外の洪水が発生し、洪水吐やダム本体が重大な危機 に直面した。このため、昭和47年度から昭和52年度に、トンネル式洪水吐を新設した。
便覧には ある。24.9時点でダムは未踏だが(←現地強行訪問フラグw→直後の24.9に訪問♪),地 理院にはそれっぽいのが在るのが判る。

細ヶ谷へはr230から分岐する立派なトラス橋で進入出来る。
渡るのは笹生川であって細ヶ谷ではないが橋の名前は細ヶ谷橋と成ってゐる。

暫く行くと巨大なサイフォンが現れる。

その先に巨大な砂防ダムも見えたがダムを見るのが先だと深追いせずに引き返して来た。


【奥越豪雨時の笹生川ダム】

笹生川ダムにおける洪水調節
 奥越豪雨時において大野市の笹生川ダムでは、洪水調節を実施して下流への洪水流下を抑制しましたが、洪水調節容量を使い切る見込みとなったため、異常洪 水時防災操作に移行しました。
異常洪水時防災操作
 大きな出水によりダムが満水になる可能性がある場合に、ダムへの流入量と同じ量まで、放流量を増加させる操作です。「緊急放流」や「ただし書き操作」と も呼ばれます。


洪水調節の記録
○奥越豪雨 笹生川ダム洪水調節実績図(PDF形式:415 KB)

・連続雨量:1,044 [mm]、日雨量(S40.9.14):844 [mm]、最大時間雨量:89.5 [mm]
・最大流入量:1,002 [m3/s]、最大放流量:586 [m3/s]
・ピーク水位:EL.529.42 [m](サーチャージ水位の8cm下、ダム天端の約1.5m下) [福井県



北陸電力(株) 中島発電所[水力] [DB] [陸 電NL]     
着手:1953/運開:1957.2[福井県企業局(18,000kW)]/譲渡:2010.3末(北陸電力)/出力増強:2015.5.21 (18,900kW)
ダム水路式・貯水池式
認可最大出力:18,900kW(出力増加前18000kW)  常時出力: 6,800kW(出力増加前)
年間発電電力量:約102.6GWh(1億260万キロワット時)、別途下流増分約20万キロワット時←年間発電電力量:約102.3GWh(1億230 万キロワット時、出力増加前データ)
最大使用水量:16.00m3/s
有効落差:136.03m
水車:2台 総出力21200kW[18.0m3/s相当]
導水路:総延長11,812.247m (笹生川):総延長4926.6m / 導水路(雲川):総延長5428.1m
流域面積:141.76km2 (以前は126.5平方キロメートル)
取水:笹生川[笹生川ダム16.63?m3/s]、雲川[雲川ダム5.583m3/s]、巣原鎌谷川巣原川中島鎌谷川535m 五箇所 517.40m(528.000m)
放水:五条方発電所373.60m

中島発電所の取水状況
取水ダム・河川
取水量
流域[比率]
摘要
雲川ダム(雲 川) 5.583m3/s 55.8km2[1.00]

巣原鎌谷川 (0.31m3/s) 3km2[1.03] 雲川ダム送水
巣原川 0.617m3/s 9.16km2程度※[0.67]
※:とは計測
中島鎌谷 川
不明(0.3m3/s程度?※1)
3.2km2程度※2
※1:巣原鎌谷川からの類推。巣原川からの類推だと0.2m3/s程度 か。
※2:全体より引き算(巣原川をとは計測の分,誤差含む)で3.1km2,計測してみると3.3km2程度となった。
雲川系統小計
6.2+α m3/s(6.5m3/s程度?※)
71.06km2[0.86+α]
※:単純平均かどうかは不明・すっきり端数の消える雲川+巣原の 6.2m3/s程度 な感じも強い
笹生川ダム(笹 生川)
14.68?m3/s
70.7km2[2.07]

合計
20.88?+α m3/s


中島発電所
16.00m3/s
141.76km2


真名川ダムをスキップして五条方へ水を直送している(中島発電所及び五条方発電所の運開は1953,笹生川ダムの竣工は1957に対して真名川ダムの竣工 は1979と後補である)。奥泉PS@大井川(長島ダム)や新庄PS@桂川(世木ダム)生田PS@小渋川と同じである。非洪水期の満水位385mはなんと放水 位373.6mより上だ。。もうここで川とは繋がってないのかな?

また
>水圧鉄管が2系統あります。[ひろし][画像
とあり,位置DB画像でも判別出 来るように,DB の記載は一切無いが瀬戸や三つ又第一や東豊永みたいな低落差と高落差の2系統からなる発電所のようである。

雲川系統は雲川ダム,雲川ダムへ導水していると思われる巣原鎌谷川,堰堤らしきものが確 認出来る中島鎌谷川巣原 鎌谷川の4箇所は確定。笹生川も笹生川ダムの一箇所は確定で残り1箇所である。
可能性としては一寸標高が高めの雲川系統ではあるが,雲川系統が笹生川ダムの最高水位(EL.430m弱)を睨んでいる一方で,笹生川ダムからの取水は最 低水位EL.492.5mでの取水でそれが水圧鉄管の差に表れてる感じはある。
サージタンクとかどうしてるのかって疑問はあるし,水を合流させる部分でどうなっているのかというのもあるけど。。


笹又       
途中に上笹又・下笹又の聚落があったようだ。

(笹又峠は)笹又集落から木本 に抜ける峠で 巣原峠と若生子峠の間に位置し、明治までは重要な峠道だったと云われるが、現在は何処から登れば良いのか判らない。[北陸の峠道
その後峠道は、赤く塗られた 「さかのたに 橋」のところから始まっている尾根の上を通っていたらしいことが判った。…とにかく今回は尾根に出て歩いてみることにした。[北陸の峠道

そして嘗ての本流はここから笹又峠を抜けて木本へ抜けるというものだったようだ。確かに佐開・五条方経由では大野へ遠回りでしかも渓谷が厳しくて嘗ては山 越えの方が楽だったのかも。
地図でみてもその関係性は明らかである。

今では道を辿るのも難しのだそう。。実際地理院図でも道は途切れている。大きな赤丸は山道の廃道化による断絶,小さな赤丸は軽車道未成に見えるが…はてさ て。

下の導水開発を調べてる時に出てきたがここが坂之谷橋[] というのは笹又峠へ向かう坂の谷ってことかっ!!

奥の方には旧橋とそこから分岐する林道がチラ見えしてたけど特に進入は試みなかった。

写真も導水案件と言う事で写真を撮ってたけど,実際はもう一寸ディープな古街道案件だったか~。
歴史が深い日本♪幾らしゃぶり尽くしても尽くせんのぉ。
この辺りのメインルートの転変をヨッキ@山行が辺りに調べて貰いたいところである (他力本願w)。


真名川(まながわ)ダム[国土交通省近畿地方整備局管轄][水力] [便覧]      
河川     九頭竜川水系真名川
目的/型式     FNP/アーチ
堤高/堤頂長     127.5m/357m
流域面積:   223.7km2 ( 全て直接流域 ) / 湛水面積:293ha / 湛水延長: 12.0km
総貯水容量:1億1,500.0万m3 有効貯水容量: 9,500.0万m3
堤高:127.5m、堤頂長:357.0m 
       天端標高(非越流頂高):387.5m
   洪水時満水位標高:385.0m(サー チャージ)
着工:1967.6 / 竣工:1979.3
送水先(取水量・取水位):真奈川発電所(15m3/s・EL.348m)→満水時を考えると 348mで放水[→とは私案]ってのは結構厳しめかも。。満水位だと中島放水位・五条方取水位の約373mよりも可 成り上。。これはとんでもない事態用ということで通常はどんなに高くても365m(<373m)=平常時最高貯水位ということか。


貯水池容量配分図
出 典:国交省(事業概要pdf)

10月末の真名川ダム湖。斜面の茶色の部分が普段から水に漬かることが多いと思われるので可成り渇水期の様だ。
21.10
この日は根尾谷の方から辿り着いた(こんな夕方になってやっとw)訳だが,この後真名川ダムの堤体に辿り着く。画面が全体に暗いのはもう晩秋の5時過ぎだ からである。

現地案内図。ホームページで確 認出来る内容だった。(現地看板の内容がホームページで確認出来ないこともあるので評価出来る。)


【真名川導水】

1.清水谷
導水は隣の清水谷から出来そう。こ の辺(EL.380m程度)から取水,3.3km導水して坂 之谷(谷名はよ り)で放水。11.25km2。効率は3.4程度。
笹生川導水の細ヶ谷と同程度の効率である。


2.足谷他
3.5kmの導水で足谷とその北側の谷(仮称・佐開谷)から取水出来る。こちらは少し狭い。

メインとなる無名の谷(佐開谷と仮称)の真名川出合
24.9
ここまで来ると直ぐ下はもう真名川頭首工である。


ダム名
谷名 導水距離 取水点 流域面積 効率
真名川
清水谷
3.3km
清 水谷(EL.380m程度) 11.2km2
3.4
真名川
佐開
3.5km
足 谷 佐 開(こ の辺迄)
7.1km2
2.03
笹生川
細ヶ谷 1.7km(導水路分岐) 細ヶ 谷(西谷・仮称) 細ヶ 谷(本谷・仮称) 細ヶ 谷(東谷・仮称) 5.94km2 3.5
笹生川
堂ヶ辻山 1.6km(湖岸放流) 本 戸七重谷(Q) ビ シャ谷(Q) 3.98km2
2.5
笹生川
荒谷・黒谷()
1.1km(導水路分岐・笹生川サイフォン)/0.67kn(荒谷延 長) 荒 谷 黒 谷 1.58km2/1.38km2 1.4/1.67
仏原












以下,中下流篇開発篇に 続く