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王滝川[西野川(増強現況)  王滝 川・御岳] 木曽川上流 木曽 川中流 愛知用 水等 黒川・西野川 伊奈川  柿其 阿寺 与川 蘭川 阿木川
小坂川・秋神川(飛騨川圏域) 加子母川(飛騨川圏域) 付 知川 竹 原川(飛騨川圏域)
21.5.23分離独立
王滝川の利水と増強(22.7訪問)

(源流)電源開発と林道(+7.0MW)三浦ダム(V=6,160.0万m3) ─三浦発電所滝越発電所王滝川ダム(V=20.9万m3) ─(鰔川開発[+7.4MW])牧尾ダム【導水開発(+5.3MW)】御岳発電所(西 田川ダム・白川・開田高原(+15.2MW))常盤ダム常盤発電所三 尾発電所木 曽ダム─(木 曽川合流)

3000mmから3500mmも期待出来る御嶽山。恵の水の神の嶽(やま)でもある。御嶽山を巡ってはここ王滝川の他,北側からは益田川源流部,特に秋 神川流域が 取水している。
また御嶽山と反対側は南側は白川源流加子母川,西側は小坂川水域である。 2022 年6月末現在で,まだここいら行けていない。訪問は将来の課題である(→22.7早速訪問)。
出典:国 交省


〜王滝川〜



三浦(みうら・みうれ)ダム(三浦湖)[便覧][水 力][夜雀] [wiki] [マニア
関西電力(株)
河川     木曾川水系王滝川
目的/型式     P/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     83.2m/290m/507千m3
流域面積/湛水面積     73.4km2 ( 直接:69.4km2 間接:4km2 ) /280ha
総貯水容量    6,221.57万m3 / 有効貯水容量    6,160.0万m3
ダム事業者     関西電力(株)
着手/竣工     1932/1945  1935年(着工?)/1942年(湛水開始?)
運用:毎年12月から発電を行いつつ水位を下げ始め、翌年3月半ばに水位を0メートルとし、そこから雪解けの出水を貯留していく
間接流域:白谷川・枝川[河 川DS][水 力][地 理院]

三浦発電所[wiki][場 所(1250m)][水 力]
関西電力(株)
ダム式・調整池式
出力:7,700kW (1953年出力引き上げ) 常時:0kW[0%]
最大使用水量:17.50m3/s [238%]
取水:三浦ダム(73.4km2・V=6,160万m3)

22.7に現地を走り回った時は,滝越発電所の脇にある林道のゲート迄行って写真だけ撮り,秘境の三浦ダムを思っ て遙拝だけした事にした。(場 所)
22.7

滝越発電所[wiki][場 所(1056.8m)][水 力]
関西電力(株)
最大出力:28,900kW (2002リプレース。出力増強+1,500kW) 常時出力:0kW[0%]
最大使用水量:17.50m3/s
運開:1951.11.20
取水:三浦発電所(1245.83m)
導水路:総延長4,677.0m
水路式・流込式
    有効落差:185.50m
    水車:立軸フランシス水車×2台 総出力29740kW
    流域面積:73.5平方キロメートル
    取水:王滝川[三浦ダム・三浦発電所17.50m3/s]1,245.83m
    放水:王滝川[→王滝川ダム1044m]1,051.92m

建屋の前に行くには白川付知林道から右折す れば良い。程なくして(そこそこうねうね森の中を走るが)発電所の正面に着く。鉄管も見える。
22.7
ここからは此処迄の様だが,林道側(ゲートの手前付近)からも見ることが出来 る。川の対岸になるし草も生えてる しでよく見えるとは言い難いけど。。
22.7

さて,三浦ダム・三浦発電所は河川一貫開発,水量安定化の要として大同電力が計画,日本発送電が完成させた。[新エ ネ財団
>大同電力(株)は木曽川一貫開発の要として最上流王滝川に三浦ダム(高さ83.2m)を計画し、昭和10年(1935年)着工したが、電力国家管 理時代を迎え、日本発送電(株)がこれを引継ぎ、昭和17年(1942年)完成した。
その後,戦後になって三浦発電所と御岳発電所王滝川ダムの間の未利用落差を埋めるべく新設されたのが滝越発電所と云う事になる。
これによる水量安定化の図表はこんな感じである。

木曽川(というか三浦発電所・三浦ダム地点で)のデュレーションカーブ(Flow duration curve for Kiso River)


durationとは持続[継続・存続](時間[期間])(出典:英辞郎)である。要するに降った水が一気に流れずどんだけダムを含む山の中に持ち堪えら れるかって話しの様である。
73.5km2・17.5m3/sってのは三浦ダムから三浦発電 所の地点で測ってる様である。
最大流量を超えて下流に無駄に流れる日数も,水量が少なくて(3.5m3/s以下)設備が遊んでしまってる日数も減らせていることが読み取れる。
また250日以降は水量が小さいとは云へ渇水期の11月〜3月の土日祝正月等も考えると寧ろ絞りたい日に絞れてる可能性すら有る。


王滝川ダム[wiki] [加藤][マニア][水力
関西電力(株)
湛水面積0.1平方キロメートル・総貯水量は58万9,200立方メートル
満水位標高1,044.0メートルから1.6メートル以内の有効貯水量は20万9,400立方メートルに及ぶ(数字は2008年3月末時点)。
送水:御岳発電所


まあ利水標コレクターの自己規定的にはこの日唯一と云っても良い収穫に大満足すべきではあった。

こいつが無かったら足掻いたかもしれんな〜。

湖面は池みたいな感じで高原のリゾート地みたいな好い雰囲気。水発のダム湖的な野暮な感じは堤体が山影に隠れてる所為もあって一切無し。

ダムマニアさんは「何か、もの 悲しさを感じさせる風景。」と迄書いてるのに,こうも印象が違うのは,延々と山の中に分け入ってきたのは同じでも私が訪問し た日にはなんかの大会が開かれてて矢鱈賑やかだったからかも知れない。。

昨日の王滝村ではこいつをやってて賑やかであった。
御岳発電所の取水口は謎も多くて,周辺要探索。
深夜スタートで100kmも走るのは無理だし目的にも合致しないので軽トラ追走かなんかで昼間参加したかったw
>通常、立ち入ることができない未舗装林道を特別開放いたします。 https://t.co/5cjYMqSr5y

― とはずがたり (@tohazugatali1) July 18, 2022

濁川(→こちら)


〜鯎川〜
サイフォン(鯎川支導水路)




立間沢(→こちら)


さて,御岳発電所から奥へ向かうと牧尾ダムが見えてくる。直前に土産物屋みたいな所があって1時過ぎなってて腹ぺこの我々は蕎麦食うぞと駆け込んだが蕎麦 屋は閉店中だった。連休の中日でこれかい。
仕方がないので土産物屋の方でパンやら色々買い込んで気を取り直してスタートの直後であった。


牧尾ダム[wiki] [水力][便覧(現)][便覧(元)][詳しくはこちら参照][pcpulab]    
(独法)水資源機構
河川     木曾川水系王滝川
目的/型式     AWIP →AWI:愛知用水 P:三 尾発電 所 /ロックフィル
堤高/堤頂長/堤体積     105m/264m/2615千m3
流域面積/湛水面積     304km2 ( 直接:73km2 間接:231km2 ) /247ha →新旧ともに同じ数字であるが,新では間接領域の表示が消えた。御岳発電所の取水領域を間接としていた様だ。
ダム事業者:着工時/現在     愛知用水公団/ 水資源機構水路事業部
本体:着手/竣工     1957/1961
更新:着手/竣工     1981/2006
総貯水容量    7,500.0万m3
有効貯水容量    6,800.0万m3(貯留量)
取水量:30m3/s
    堤頂標高:885.0m
     満水位標高:880.0m
     低水位標高:832.0m
      河床標高:804.0m
    基礎岩盤標高:780.5m

お目当ての物は駐車場の脇にそっと立っていた。

取水量は30m3/sだそうであるが,利水標に寄ると牧尾ダ ムの目的は潅漑と上水道と工業用水で発電は無いようだ。。
三尾発電所は貯まってる水を借りるけどそのまま揚水して返すので使用ではない扱いなのか?
便覧にはAWIPとP(発電)も目的に入ってはゐる。勿論この分の水が川の流れから抜き去られるのは此処では無く,遥か下流の兼山ダムである。三尾発電所の取水量 (30.9m3/s)よりも僅かに小さくそれという訳でも無いらしい。ダムによって30m3/s使うというより30m3/sだけ流す権利を得た様 な印象だけど。。

牧尾ダムはロックフィルなんだけど,真ん中に山(地図だとこ れ。そしてなんと上で見た様にトンネルまであるのであるw)があって堰堤が二分されてて,放水口が有る方はロックフィルに見えない。寧ろロック フィルが有る方は鞍部ダムみたいな副ダム(例えば純揚水の上池は高所に大容量で造るので鞍部から水がもれてしまう事もあって,大河内発電所の太田ダムや奥美濃発電所の川浦ダムは複合ダム)に見えてメインはコンクリート式に見え る。

ダム裏面から。どう見ても繋がってないから池原ダム(=とは未 踏)的 な元々の河道は公園にしてしまって放水口を横の山に造った感じと似てる??

ダム本体に見えたものは現地の看板によると洪水吐だそうで,維持流量は流すにしても普段は使わないということの様だ。王滝川上流の水は洪水時でもない限 り,三尾発電所か御岳発電所を経由して下流に向かうって感じかな?


三尾発電所の取水口と見られる設備(こ れ)上の看板の記述に从(したが)えば愛知用水の取水口でもあることのようだ。三尾発電所が愛知用水に(ほぼ)从属的に発電してるって事にもなる のか?


中京圏・愛知用水(兼山ダム地点で取水)の水甕
後から設置された為,御岳発電所と御岳発電所の取水源の王滝川ダムの間に存在。
1957年(昭和32年)、牧尾ダム建設工事は着工され、世界銀行による資金援助も受けながら4年の歳月を費やし1961年(昭和36年)に完成した。
屡々渇水に悩まされ,第2・第3の水源として阿木川ダム(阿木川)・味噌川ダム(木曽川)が建設された。

その注目の運用であるが,なんと天端に掲示されてたw

拡大

綺麗に12月頭の満水から一冬掛けて貯水量をゼロ近くに持って行って4月から雪解け水を貯め始めている。


関西電力(株) 御岳発電所[→御岳PS詳細はこちら参照]
運開:1945.6,29
改修:2003.4…1号機ランナー交換,2004.5…2号機ランナー交換
最大認可主力:68,600kW  常時出力:16,560kW
最大使用水量34.34m3/s
有効落差229.00メートル(1・2号機)または229.21メートル(3号機)
流域面積:416.1km2
取水:王滝川[王滝川ダム](1044.0m)・下 黒沢濁 川小 谷沢・(小俣川導水路合流)・千 沢鈴ヶ 沢溝 口川大 又川樽 沢三 郎沢・(西野川導水路合流)
  西野川導水路:末 川(1037.5m)・西 野川鹿 ノ瀬川湯 川白 崩(なぎ)川白 川  小俣川導水路:鯎(う ぐい) 川小 俣川
放水:王 滝川(1,2 号機786.2m)(3 号機783.0m) [常盤ダム]

取水位が違うから1・2号機と3号機で別系統かと思ったが上部水槽は一緒だった。導水距離の差が違う感じか?また三方向に岐れてるけど最後の一つは余水吐 であった。


1・2号機建屋


さて,王滝川ダムと御岳発電所と牧尾ダムの 関係は,世木ダムの新庄発電所と日吉ダム(京都府桂川)や生田ダム(落合堰堤)と生田発電所と小渋ダム(長野県小渋川),九尾ダムの長殿発電所猿谷ダム(奈良県熊野川(天ノ川)),奥泉発電所と奥泉ダムと長島ダム(静岡県大井川)    との関係によく似ている。
後補の巨大(多目的)ダムが既存の水力発電システムの間に入り込む形である。
また,2系統の取水で発電すると云う意味では分離前の瀬戸発電所(現在は瀬戸第一と瀬戸第二)(岐 阜県)や東豊永発電所(徳島県)なんかと似ている。と思ったら上部水槽は同じで取水位 が違う のは導水距離の違いの様だ。


牧尾ダムの 記述により御岳発電所・王滝川側 (小俣川・鯎川含む)の流域面積は231.1km2と思われる。となると御岳発電所の 記述より全流域面積が 416.1km2なので御岳発電所・西野川側の流域面積は残りの185km2と思われる。

以下,御岳発電所放水や西野川が王滝川に流れ込み更に常盤ダムと牧尾ダムから受水する三尾発電所と,常盤ダムから受水する常盤発電所と三尾発電所の放水口 などが交錯しつつ木曽ダムに雪崩れ込む。

まずは御岳発電所の放流水と西野川と王滝川が合流する辺り。既に常盤ダムのダム湖領域に入ってるのかな??水はゆったりと貯まっている。
〜西野川〜
現況と開発はこちらに纏めた。牧尾導水はこ ちら参照

西野川堰堤
22.7

の 上から上流を眺める。御岳発電所からの放流水が見える。これは後に建設された3号機の建屋。
22.7   
同 じ橋から下流を眺める。ユンボに注意。(ウルトラセブンの予告の小キャラじゃないぞw) マウスオーバーにするのは面倒臭いので右に拡大画像を置いておく。
黄色いユンボのいる砂利の山は西野川の合流した向こう側(こ の辺)だと思われる。

更にr256の大 島橋から上流を眺める。向こう側に胡麻粒みたいに見えるユンボが上の写真のユンボと同じものだと思われる。

そして同じく大 島橋から反対向いて下流を眺めると古い吊り橋跡のコンクリート製の主塔の向こう側に微かに見えるのが常盤ダムである。

西野川と王滝川の合流部の拡がりをダムに利用したエコな小ダムと云った感じである。それにしても此処は西野川が王滝川に流れ込んだ王滝川なのに,西野川に 上流で流れ込む白川を指してると思われる白 川と書いてしまうグーグルマップの不見識よ。。

常盤ダム[場 所] [wiki]
堤高/ 堤頂長:24.00 m/111.89 m
流域面積    111.9 km²
湛水面積    27.0 ha
総貯水容量    128.8万m3
有効貯水容量    66.4万m3
着手年/竣工年    1939年/1941年
取水:王滝川[御岳発電所(34.34m3/s)]783.0m
送水:常盤発電所(48.0m3/s)742.5m

正面入口?

脇の勝手口?見難いけどクレーンの向こう側は水門である。(右に拡大画像)

取水口…大容量48.00m3/sを此処から取水して35.5m程下流に落とし込んで常盤発電所で15MW を叩き出す。贅沢を言わせて貰えば有効落差がもう一寸欲しい。。同じ様な立地の三尾発電所の放水位より3.5mも高い。有効落差を39mにすれば 16.4MWと1.4MW程増強出来る。


三尾(みお)発電所[水力][日立評論(pdf)
関西電力(株)
ダム水路式・混合揚水式
運開:?(旧王滝川発電所)
運開:1963.5(発電のみ)・1964.5(揚水運用開始)
認可最大出力:37,000kW (2016.11の設備更新前35,500kW)
最大使用水量:30.90m3/s
有効落差:137.20m
取水・上池:牧尾ダム多分これ]880m→牧尾ダム導水を検討,三尾発電所の稼働率も上げられそうである。
放水・下池:木曽ダム多分これ]739m

遠景 斜めからの苦しいアングルw
川沿いにあるが特に放水口は見えない様だ(水量も少ない)。下小鳥PS木曽PSで翻弄された様に川沿いに発電所はあっても放水路は全然違う場所にあるこ とは良 くある。


三尾発電所の門の前には林鉄の橋脚らしきものが![G ストビュウ


対岸の丘の上のr20からの遠望。下図(発電所縦断面図)にも記載されたガント リークレーンが見える。二つ上の 画像より上流側からの写真だから当然ではあるけど此処でも川は減水している様に見える。


日立評論 (1964.11)に拠ると計画時の様子が判明する。
上池:牧尾ダム
有効貯水量:6,800万m3 利用水深:48m@ 満水位標高:880mA 
下池:木曽ダム
有効貯水量:67万m3 利用水深:1.5m →ちいせえ。。 満水位標高:739mB →木 曽ダムの湛水面積は42ha で詰まり42万m2であるが,利用水深1.5mだと42*1,5=63万m3となってまあ有効貯水量1.5mってのとそこそこ整合的ではある。

で,この回の『日立評論』は揚水発電特集だったのだが穴内・繁藤ペ アも 出ていて[pdf] 繁藤調整池の諸元は
有効貯水量:19.3万m3 利用水深:2.0mと云うものの様である。基本,この時期(昭和30年代後半)の混合揚水の下池は結構貯留量が少ない様である。

使用水量:最高落差時30.16m3/s 最低落差時27.3m3/s
有効落差:最高落差 137m (880A-739B=141C) 最低落差 88m (141C-48@=93)

揚水量:最高揚程時13.9m3/s 最低揚程時28.3m3/s  下池の有効貯水量67万m3を最低揚程28.3m3/sで揚げると6.6h程になる?
全揚程:最高揚程143m 最低揚程114m

建屋:地表1階・地下8階の半地下式

水路概略図 …水をどうやって放水するのかよく判らん。。




>本ダム[とは註:牧尾ダ ム]は多目的ダムで農業用水,上水道及び工業用水 放流との関連のために貯 水池運営にかなりの制約をうける ものと考えられる。豊水期及び深夜は揚水を行なう(と は註:豊水期に揚水すんの??貯水池満水ちゃうの?→上で見た穴内・繁藤[[pdf]] でも豊水期の揚水という表現があった。豊水期に比較的小容量の下池の溢失を防ぐ為に大急ぎで揚水して余裕ある上池に貯めようとするのか?→詰まり西野川の水を貯めるというのがその 目的という訳か!)ものとし,発電 時は尖頭負荷発電を行なう。計画では年間の平均運転時間は,発電対揚水で約3:1程度の比率が予定されている。

引用以上。

[妄想]上述した小川の牧尾導水などが出来れば発電量を増やすことが出来るだろう(元々混合揚水だから河川流用に対して過 大な発 電力を もってゐる筈だから規模そのものは増やさなくても大丈夫だらう。)


三尾発電所と常盤発電所の間の王滝川の様子。r20の常盤橋付近。既に木曽ダムの湛水域に入っているのか,三尾・常盤両発電所の放水地点より上流側だけど 水が貯まって淵みたいになっている。
22.7

関西電力(株) 常盤発電所[wiki][水 力]       
運開:1941年
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:15,000kW      常時出力:4,860kW
最大使用水量:48.00m3/s
有効落差:35.55m
水車:2台 総出力15480kW
流域面積:553.7平方キロメートル
取水:王滝川[常盤ダム](783.00m)
放水:王滝川[木曽ダム](742.50m)

御岳発電所の34.34m3/sに対して+14m3/sの最大使用水量。

放水しているのが判る。発電中,ヨシッ!
22.7

[wiki (常盤ダム)]に拠ると大同電力は、王滝川における水力開発を計画し、1925年 (T14)4月に王滝川にて3地点の水利権を獲得した。このうち「王滝川第一」という地点は、取水口を王滝川右岸の三岳村字大島に、発電所を同村字大畑に 設け有効落差57.6メートル・出力5,200キロワットの水路式発電所として開発される予定であった。
その後の計画変更の中で、上記「王滝川第一」地点は上下に分割され、下流側は木曽川本川の寝覚地点に組み入れられて寝覚発電所として開発された(1938 運開・運開時点で木曽川・小川の使用水量を併せて巨大化された)。残された 上流側は「常盤」地点となり、取水口を王滝川左岸の三岳村字下殿へ移して取水堰をダムに改めて調整池を設ける(常盤ダム地点)、発電所位置を同村字大半場に変更する、使用水量を寝覚発電所の王滝川取水量 (44.52m3/s)に一致させる(寝覚P/Sの後に建設されたのに寝覚が既に確保していた水量を追認しただけ[ダム建設したのに増やさなかった]とい うことか?→現在では常 盤PSの水量は48.0m3/s,寝覚PSの 水量は65.8m3/s(王滝川からは当初44.52m3/s,現在[木曽ダム竣工後?]48.41m3/sとなっており増強されてる様である。)、と いった設計変更が加えられた。変更により、有効落差は 36.87メートルへと減少したが、発電所出力は反対に13.4MWへと増加することとなった(現在では使用水量の増の為か15MW)。
建設は戦時中の電力再編に寄って日本発送電(株)に移管され,戦後は関西電力(株)に移管されたとのこと。

さて,常盤発電所の直下から木曽ダムは始まっている。r20はゆったりと水を湛えた王滝川もとい木曽ダム湖を渡 るが,あった![場 所]→アッ プにすると水門が現れた!
近づいて確認迄はしてないが,これこそが三尾発電所の放水口兼吸水口であろう。   

飽く迄放水側に拘る水力さんだけど,発電所の位置ではなく放水地点に拘泥するならこの図に於 いて三尾発電所は常盤発電所よりも下に置いて然るべきなのかも知れない。


木曽ダム以下はこちらで