九頭竜川 水力あれこ れ 陸電水発抄
と はずがたりな掲示板 (利 水スレ電 力スレ)
2020.12.03運開
九頭竜川水系真名川開発篇
九頭竜川(流域概要 水 系発電所一覧) 奥越綜合開発 石徹白電源開発(+8.9MW) 上打波・下打波・東勝原発電所(+6.9MW) 足羽川 日野川
真名川[(南:根尾谷・西:足羽川)笹生川D・雲川D・中島PS・真名川D真名川PS・五条方PS]・奥地開発真名川頭首工中島雲川(+9.8MW)

真名川頭首工       

流入  
送水
真名川発電所:15m3/s
五条方発電所:16m3/s
真名川[真名川ダム以下]:13.7km2

合計:31m3/s






富田発電所:16m3/s ○Q=16m3/s
真名川用水:12m3/s
河道用水:2.0m3/s 
木落・五箇・横枕用水:1.6m3/s 
魚道:0.56m3/s 

合計:25.16m3/s

現行の問題点は富田堰堤同様,真名川頭首工に貯水量が無くて,真名川の下流に逆調整池機能がない(のではないか?)と いうことではないか?(→現時点での解はこちら)

堰堤付近

 
堰堤直下の佐開橋付近
23.7

両発電所の下部には真名川頭首工があって,ここから多くの農業用水の取水起点となっているのである。各農業用水への給水の為に折 角の真名川ダム・笹生川ダムの1億5000万トン・最大31.0m3/sの水が均されて送水されるばかりで尖頭発電出来てない気がするのだが,,上の右の写真の辺りに逆調整池を設けると柔軟性は増しそうな気はしている。

真名川ダム
21.10

但し真名川発電所の常時出力が非常に小さい ことから農繁期は(比較的常時水量が高めの五条方発電所と役割分担をしつつ)安定的な用水供給をしつつも尖頭負荷発電もしっかりしている様にも見える。冬場はずっと放水を抑えているだけの可能性もあるけど。。(→24.8追記。23.7に現地訪問してその後纏めるのが遅れてしまったが,現時点では下荒井ダムで真名川方面・九頭竜方面からの尖頭水量80m3/sをがっちり受け止めて逆調整しているのでないかと思って居る。但し,真名川発電所と五条方発電所というか真名川ダムと笹生川ダムで真名川からの水が安定化しているという資料もあり,安定化に重きが置かれてる感じもある,,)

【中島付近の思考実験】         
現状では中島PSの使用水量五条方PSの使用水量=16m3/sであり,笹生川ダムの水は中島発電所と五条方発電所で発電されており,中島発電所付近で採れる水は取水せず(詰まり五条方では利用せずそのまま下流に流して)真名川ダム・発電所で使う様である。

笹生川の川端に立つ中島発電所は高い壁に護られている様に見えた。(デジカメが不調で…DataChefというサイトで明るく調整してみた。高い壁見えます??)
24.9

此処で川との水のやりとりをしないということは,真名川ダムが満水で中島・五条方も発電していない時に(のみ)水が使い切れないということになる。
この様な状況ががどれだけの時間があるのかは不明だけど。現状では(常時発電量のみを手掛かりにすると)真名川の水が尖頭的に,五条方の水を常時的に使っている様にも見えるので,五条方へは割と継続的に水は流れていっていてそういう状況は少ないのかもしれない。

今,雲川と笹生川の合流と中島発電所のあるジャンクションを活かしてここで取水して真名川ダムで発電するとその落差分,余分に発電ができる筈である。
取水しようとすると更に43km2程度の取水域にはなるんだけど。。

五条方の取水位以下も結構水量あるので中島第二発電所放水位レベル(EL.420m)で取水して真名川ダム満水位(平 常時最高貯水位EL.365m/第一期洪水準備貯水位346m)で放水を試みる。EL.420mで176.0km2もあるが,中島発電所の集水面積 141.76km2を控除すると34.3km2。笹生川ダム70km2以外は溢流もあるだとうし,そうだとすると70km2程度。5m3/s程度を期待し たいが最高貯水位は時期が短い上に冬期でもあって一冬掛けて水を下流に供給するのではないかと考えると殆どの時期で水は350m程度以下なのではないだろ うか?有効落差65m程度とすると2.7MW程度。流石に小さいか。。

中島発電所の水を真名川ダムへ向けて放水して発電して逆調整,更に真名川ダムから取水して五条方で発電など考えたがこれは少々アクロバチカルではある。。

[私案]新真名川発電所or中島第三発電所or五条方発電所(3号機)
出力:4,200kW~2,100kW~5,500kW~2,750kW
水量:20~10~10~5m3/s
落差:25~25~65~65m
導水:主導水路を五条方と共用:300m/別途建設:1.2km
流域:直接取水:43.4km2+中島発電所141.76km2
取水:笹生川・中島鎌谷川・雲川・中島発電所373.60m
放水:真名川[真名川ダム]389m~348.0m→高水位時の浸水対策が必要(発電停止か?)

真 名川ダムの建設に伴い今は廃止されてしまった?真名川→五条方発電所や,そもそも設置されなかった?中島発電所→真名川の水路を整備してここで柔軟に水の やりとりを出来る様にするだけでも大分違いそうな気もしたのだが,そもそも中島・五条方は一体という前提で中島での取水にこだわる必然性はあんまないのか も。



逆に空き地になった中島地区を貯水池にして万全を期すという考え方もありそう。



【雲川発電所構想】          
さて,気を取り直して更に上を追う。
雲川ダムに向けて更にその上流EL.684m付近から(熊 河(くまのこ)川支流熊 河川温 見川支流温 見川)。飛び飛びになるし導水距離も一寸伸びて10km以上になる。

一方でこれでも雲川ダムへは落差200mとれない。ボツである。。

色々検討したけど,この辺ぐらいかなぁ。。
雲川ダム上流EL.550mで取水して(中島発電所の流域を冒してはしまうが),真名川ダムEL.348mへ200m程度の落差で放水。

伊奈川ダムの様に,雲川ダムを20m程度嵩上げして取水位の低い中島発電所と共用にしても良いかも。
今も笹生川ダムよりちょい標高高めの雲川ダムだけどなんか笹生川ダムへ送水してたりするんだろうか?
取水位が上がってしまっても特に問題はなさそうな感じもあるがどうかなあ。。

とりま目一杯の7.5m3/sで13.4MWという感じになる。かなりの大容量♪
と思ったら,なんと(DB等には特に記載は無いが)中島発電所が2系統型の発電所の様である。
その場合,雲川側の取水量が激減することになる。
しかし,二系統といっても笹生川は水位が変動するので取水点で最低水位から導水を始めていて,雲川の取水位は笹生川の最高水位付近と考えると必ずしも2系統ではないのかもという気もしてきてる。

此処では二系統ではないという仮定の下で検討を続行する。

先ず雲川ダムを20m程嵩上げして満水位を560mとする。雲川系統の取水を伊奈川ダムの相ノ沢発電所的な位置づけにするのである。ただ今の雲川ダムの堤体を利用して嵩上げしたいので,相ノ沢の取水設備みたいなのは地下に造る感じとなるか?
満水位560mの場合の湛水面積はこんな感じ。有効貯水量は930万m3程と見込まれる。

真名川の流域面積:70.7km2に対して洪水期の発電容量4,096万m3には遠く及ばないけど,現在の149万トンに比べれば圧倒的な水量となる。

現状で雲川ダム・巣原鎌谷川はC.A.=58.8km2 に対してQ=5.893m3/s取れてる。係数はほぼ1.0である。
雲川ダムは自由越流で私の云う所の真面目に水を貯める気のないダムである。
一方で笹生川ダムはC.A.=70.7km2 に対してQ=14.63m3/s程取れてる。係数はほぼ2.0である。
貯水量の少なさで(新)雲川ダムで係数2.0で11m3/sも取れるかどうかはかなり怪しいが,,
一応巣原川からも導水してみる。標高560m程度から取水すると8.63km2程になる。合計して67.4km2となって,200mの落差・中島方面で5m3/s使うとして,こちらに5m3/s程度は確保しても採算があうのではないか?

導水は左岸経由として更に途中の沢(大雲谷・他1)から9.0km2程取れるので1.8m3/s程追加出来る。内,中島第二発電所に1.4m3/s譲るとして残り0.5m3/s程。

結局5.5m3/sで発電してみる。

[私案]雲川発電所
出力:9,800kW[+9.8MW]
水量:5.5m3/s
落差:210m
流域:67.4km2超
導水:7.9km
取水:雲川[雲川ダム]・巣原鎌谷川   560m
放水:真名川[真名川ダム]345m

これなら出力も十分採れる♪引き続き検討