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20.10.8運開

阿賀野川の水力発電

阿賀野川(中下流)[【開発1】[+42.6MW]新郷 山郷 豊実上野尻鹿瀬揚川(ダム発 電所)・【開発 2】[+84.4MW]頭首工 阿賀野川(中流域支流) 阿賀野川(上流・大川)日橋川・猪苗代湖 只 見川(下流) 只見川(上流) 只 見川(支流) 伊南川

莫大な水量を誇る奥只見ダムが流れ込む阿賀野川も莫大な水量で発電している。磐梯山方面へ行く日橋川や細かいから煩雑になるけど途中の発電ダムも書いてく れれば良かったのにねえ。。
出 典:北陸地 方整備医局

同じく莫大な妄想を垂れ流し書き散らして来た我が電力総研の水力発電あれこれの部であるけど,遂に当座の目標だった原発1基分,1,000MW(= 1GW)が視野に這入ってきた。
此処は阿賀野川の開発で軽く1GWの壁をぶち破って引き続き2GWを目指したいと思う。(←20/10頃の記述。23/8現在でもうじき6.3GWであ る。石炭発電所(特に老朽化してCO2効率の悪い自家発電とか)はそろそろ全廃出来そうだ♪)

ここで取り扱うのはやはり最下流の一押しである。上流迄纏めてたら何週間もかかって仕舞うであろう。
扨,阿賀野川水力発電の掉尾を現在飾っているのは揚川(あげかわ)発電所であり,水力.comさんに拠ると"一般水力に於いて最大使用水量日本一の水力発 電所です"[水力] とのことで,記念すべき1GW突破に相応しい舞台であるw

暫定運開から10日程経ってやっと当初の予定だった奥只見との分岐迄一応暫定運開♪
調べてみると予想以上にぎっちぎちに詰まっててわろす。細かく見てくと流域面積に対する使用水量等ほぼ安定してて,殆ど新規開発余地なし!最初最 後だけだな。後は大改修をやった鹿瀬(第一)みたいにこまめに手を入れていく感じであろう。完 成形である。


~只見川合流~[→只見川]
片門発電所・放水レベル:169.76m/水量: 345m3/s


<残余落差:8m>

【高郷発電所構想[私案]】        
新郷ダム(満水位161.75m)と片門発電所(放水位169.76m)の間の未利用落差8m を使い尽くすw
とはいえ,大容量の水を扱うので新郷ダムの放水位159m,片門発電所放水池の取水位は172m程度として落差を10m程度は確保したい。

只見川が阿賀野川と合流する地点で大きく弯曲している!下流側は阿賀野川の新郷ダムで取水位161.75m。上流側は只見川の片門発電 所で169.75m。

先ずは新郷と上記,高郷堰堤(案)~新郷ダム間を建設して片門発電所,放流水345m3/sを利用出来るであろう。成るべく薄っぺらいシステムで有効落差 を頑張って確保したい。
更に水量を求めて阿賀川(大川)からも取水したい。
上の図で先ず旧河道を利用して水路を短縮出来ないかと考えたが,西側ルートにはなんだか旧河道とは思えない程の高度の場所(●178m)があって,東側に は温泉施設[地 理院す とびゅう]とか建っててややこしそう。
いっその事,泡の巻堰堤((案))直下と直で結んだ方が良さそうであった。


さて,20.11と割と初期に気付いたので未だ良く知らなかったが,その後あちこちのシリーズ水力発電所(個人的にはシリーズではなく連檐(れんたん)と 呼んでいる。)を見るに上 流の発電所の放水位が下流の発電所の取水位より高いのに明らかに連檐しているケースが続出した。

とはいえちょい無理あるかなあ。。ということで調べてみると結構解った♪
上部発電所 の放水面より も下部発電所の取水位は高く取れるし下部ダムの取水面よりも放水面は低く取っても良いのだ☆(どうやら多分)
ということで片門の放水位は169.76mといえども数mは高い所から取水出来そうである。
但し,会津盆地は堤防があるとはいえ,171mとすると随分遠く迄河道貯留域になってしまう(→冒頭地図参照)。
なんかこちらの想定外の支障が出たりしかねないので満水位は170m程度に抑えようと思う。只見川側はより急峻で数mの河面上昇に問題は少なそうである。

片門の利用水深は3mとのことで,今の新郷ダムの水深は- 0.84mとのことで遠慮しつつ取水を上げ,放水を下げでみる。佐久間第二の諸元も参考にして みる。
佐久間第二発電所
発電力:32,000kW
最大使用水量:306.00m3/s
有効落差:12.30m
設備:バルブ水車×2台
取水位:122.91m
放水位:106.90m
詰まり取水位放水位差16.1mに対して有効落差12.3mを確保できるようである。

面積: 5,717km2(新郷ダム)-2,765km2(片門ダム)=3,000km2(阿賀野川(大川)上流面積)
大川側が水量:150m3/s程度で合計500m3/s程度か。(只見川の方が降水量は多そうでは有り,まあ整合的か。下流の新郷発電所第二新郷発電所を併せると500m3/s超で,途中で合流する川は一ノ 戸川ぐらいなもので大した水量ではない,ここで500m3/s使えるのは自然であろう。寧ろ片門の使用水量が少なすぎるのかも!?[常時出力はそれ程高い 訳ではないけど。。また阿賀野川寄りの発電所と比較してもそれ程遜色はない])

[増強私案]高郷発電所
出力:42,600kW[+42.6MW]
落差:10m
水量:500m3/s
取水:只見川[高郷堰堤]・大川(阿賀川)[泡の巻堰堤]171.5m
放水:阿賀野川[新郷ダム]158.5m
距離:2.1km+2.9km=5.0km

良い感じである♪


東北電力(株) 新郷(しんごう)ダム[水 力]     
目的:発電
着手/竣工:1936/1939
堤高:27.5m、堤頂長:219m
 総貯水容量:2,272.0万m3
有効貯水容量: 635.2万m3
満水位標高:161.75m
利水量:512m3/s(新郷・第二新郷)
流域面積:5,717km2
湛水面積:  3.48km2

東北電力(株) 新郷発電所[水 力]       
運開:1939.7[ 東信電気株式会社]
認可最大出力:51,600kW  常時出力:0kW
最大使用水量:312.00m3/s
有効落差:19.80m
取水:阿賀川[新郷ダム]161.75m
放水:阿賀川140.60m

常時0なのは有効落差が寄り大きい第二新郷が優先される為と思われる。

第二新郷発電所[水 力]      
運開:1984.9
認可最大出力:38,800kw  常時出力:23,400kW
最大使用水量:200.00m3/s
有効落差:22.45m
取水:阿賀川[新郷ダム]161.75m
放水:阿賀川138.50m

新郷・第二新郷合計[→ダム新郷第二]    
出力:89,600kW   常時:23,400kW[26.1%]
水量:512.00m3/s[0.896]
取水位:161.75m
貯水量[持続時間]:635.2万m3[3h26m]

<残余落差:0m>

山郷(やまさと)ダム[水 力]     
東北電力(株)
目的:発電
着手/竣工:1939/1943
堤高:22.5m、堤頂長:212.4m
総貯水容量:759.1万m3 有効貯水容量:219.3万m3
満水位標高:140.80m
利水:524m3/s(対新郷:+12m3/s)
流域面積:5,727km2(対新郷+10km2)
湛水面積:  0.86km2

東北電力(株) 山郷発電所[水 力]      
運開:1943.2[日本発送電]
認可最大出力:45,900kW 常時出力:0kW
最大使用水量:354.00m3/s
有効落差:15.45m
取水:阿賀川[山郷ダム]140.80m
放水:阿賀川125.00m

常時0なのは有効落差が寄り大きい第二山郷が優先される為と思われる。

東北電力(株) 第二山郷発電所[水 力
運開:1992.6
認可最大出力:22,900kW 常時出力:16,100kW[70.3%]
最大使用水量:170.00m3/s
有効落差:15.93m
取水:阿賀川[山郷ダム]140.80m
放水:阿賀川124.00m]

山郷・第二山郷計[→ダム山郷第二]      
出力:68,800kW   常時:16,100kW[23.4%]
水量:524.00m3/s[+12m3/s][0.915](対新郷+12.0m3/s)  
満水位:140.8m
流域:5,727km2(対新郷+10km2)
貯水量[持続時間]:219.3万m3[1h10m]

<残余落差:0m>

上野尻(かみのじり)ダム[水 力]    
東北電力(株)
目的:発電
昭和31(1956)年:着手 昭和33(1958)年:竣工
堤高:30m、堤頂長:190m
総貯水容量:1,237.0万m3  /有効貯水容量: 280.2万m3
満水位標高:125.50m
利水量:530m3/s(上野尻・第二上野尻)
流域面積:5,867km2
湛水面積:  1.45平方キロメートル

東北電力(株) 上野尻発電所[水 力]      
昭和33(1958)年8月:運用開始
認可最大出力:52,000kW  常時出力:16,400kW[31.5%]
最大使用水量:430.0m3/s
有効落差:14.10m
取水:阿賀川[上野尻ダム]125.50m
放水:阿賀川110.96m

発電効率…120.9kW/(m3/s)

東北電力(株) 第二上野尻発電所[水 力]      
運開:2002.6
認可最大出力:13,500kW  常時出力: 0kW[0%]
最大使用水量:100.0m3/s
有効落差:15.54m
取水:阿賀川[上野尻ダム]125.50m
放水:阿賀川109.46m

発電効率…135kW/(m3/s)

上野尻・第二上野尻合計[→ダム発電所第二]       
出力:65,500kW   常時:16,400kW[25.0%]
水量:530.00m3/s[+6m3/s][0.90] (対山郷[0.915]: +6m3/s)(対新郷[0.896]:+18m3/s)
流域:5,867km2(対山郷:140km2)(対新 郷:+150km2)
取水位:125.5m
貯水量[持続時間]:280.2万m3[1h28m]

常時出力から判断するに新規開発だけど第二ではなく既存の上野尻がメインの発電所のままのようである。こっちの方が落差でかいし効率的に見えるのにねえ。。


~奥川合流~ 


<残余落差:4m>

豊実(とよみ)ダム[水力]      
着手/竣工:1928/1929
堤高:34.2m、堤頂長:223.2m、
総貯水容量:18,667,000立方メートル 有効貯水容量: 310.0万m3
満水位標高:105.50m
利水:540m3/s(豊実・豊実第二)(対上野尻:+10m3/s)
流域面積:6,048km2(対上野尻:+181km2)
湛水面積:  1.28km2


豊実発電所[水力]      
東北電力(株)
運開:1929.12[ 東信電気(株)(第二発電所)]
認可最大出力:61,800kW  常時出力:30,700kW
最大使用水量:270.00m3/s
有効落差:25.48m
取水:阿賀野川[豊実ダム]105.46m
放水:阿賀野川79.36m

第二豊実発電所[水力]       
東北電力(株)
運開:1975.8
認可最大出力:57,100kW  常時出力: 0kW
最大使用水量:270.00m3/s
有効落差:24.50m
取水:阿賀野川[豊実ダム]105.46m
放水:阿賀野川[]80.15m

脇にある仙谷聚落をR774さんがまとめられている[→スレ


豊実・第二合計[→ダム豊実第二]     
出力:118,900kW  常時:30,700kW[26.0%]
水量:540.0m3/s[0.893]
流域:6,048km2(対上野尻:+181km2)
取水位:105.46m
貯留量[時間]:310.0万m3[1h35m]



~実川合流~
再開発が進んで発電力が強化された


<残余落差:2m>

鹿瀬(かのせ)ダム[水力]         
東北電力(株)・発電
着手/竣工:1927/1928
堤高:32.6m、堤頂長:304.2m
総貯水容量:1,652.5万m3 有効貯水容量: 227.0万m3
満水位標高:77.80m
利水量:560m3/s(鹿瀬・鹿瀬第二)(対豊実:+40m3/s)
流域面積:6,264km2 /湛水面積: 163ha( 1.63km2)

東北電力(株) 鹿瀬発電所[水力]        
運開:1928(S3).12[東信電気(株)(第一発電所)]
認可最大出力:54,200kW(改修前49,500kW・運開当時:48,000kW[但し運用は40,000kW])  常時:25,700kW[改 修前データ]
最大使用水量:270.00m3/s
有効落差:22.53m(改修前22.43m・運開当時22.43m)
水車発電機:立軸バルブ水車+立軸三相交流同期発電機×2台
取水:阿賀野川[鹿瀬ダム]78.10m(改修前)
放水:阿賀野川[揚川ダム]54.54m(改修前)

[wiki] (鹿瀬)ダム左岸部に建設された鹿瀬発電所は…1928年12月1日に運転を開始、認可出力49,500kWを発電し、当時としては大規模な発電所であっ た。国力 増強のために阿賀野川流域の工業地域へ電力を供給するのを目的としており、直下流にある昭和電工鹿瀬工場(現・新潟昭和)などに電力を供給した。この鹿瀬 工場は石灰石からカーバイドを経て化学肥料(石灰窒素)を合成する目的で建設されたが、カーバイドを利用してアセトアルデヒドを経て酢酸やその誘導体を合 成するアセチレン系有機合成化学工業の工場も併設され、アセトアルデヒド合成工程において排出されたメチル水銀が阿賀野川を汚染し、新潟水俣病を誘発する ことにつながった。

[新 潟県]… かつてはダム式発電所としては日本一の規模を誇っていました。 しかし,完成当時,深刻な不況[とは註:1928運開で翌29年は勿論あの世界恐慌であ る。日本には30-31年に掛けて恐慌が波及しこれが昭和恐慌である。]で電力が大量に余る事態となってしまい,その余剰電力を解消するため,発電所の近 くに工場「昭和肥料鹿瀬工場(後の昭和電工(株)鹿瀬工場)」が建造されることとなり,その電力を供給していました。


東北電力(株) 第二鹿瀬発電所[水力]        
昭和48(1973)年5月:運用開始
認可最大出力:55,000kW  常時出力:0kW
最大使用水量:290.00m3/s
有効落差:22.10m
取水:阿賀野川[鹿瀬ダム]78.10m
放水:阿賀野川[揚川ダム]55.25m

鹿瀬・第二鹿瀬合計[→鹿瀬P鹿瀬2P鹿瀬ダム]        
出力:109,200kW    常時: 25,700kW(改修前)[23.5%]
水量:560.0m3/s[0.926]
流域:6,264km2
貯留量:227万トン[1h5m]

<残余落差:5m>


常浪川合流


揚川(あげかわ)ダム[水力] [便覧][山行が]        
東北電力(株)・発電
着手/竣工:1961/1963
堤高:19m、堤頂長:316.2m
総貯水容量:1,374.8万m3    有効貯水容量: 503,9万m3
満水位標高:50.50m
流域面積:6,728km2[対鹿瀬564km2]/   湛水面積:  2.07平方キロメートル

揚川発電所[水力]        
東北電力(株)
運開:1963.5
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:53,600kW   常時出力:17,200kW[32.1%]
最大使用水量:460.00m3/s[0.684] ←すげえわww(とはいえ一段上の鹿瀬・第二鹿瀬発電所の合計と比べて100m3/sも減っていはいる。)
有効落差:13.57m
水車:2台 総出力62000kW
流域面積:6728.0平方キロメートル
取水:阿 賀野川[揚川ダム](50.50m)
放水:阿 賀野川(36.15m)

1960年代と後年に追加された発電所。この後更に各所で第二発電所が建設されていくことになる。


~新谷川合流~
上流部で開発可能[→支流篇


<日本海迄残余落差:36m!>


さて勿論取水はEL=36mとギリギリを狙う。
放水は阿 賀野川頭首工(21.3m)しかない。
有効落差は放取水差が14.45mある揚川が13mあるなら14.7mあるこちらも13.57m位は取れるだろう。
問題は取水場所である。
水 面が24mのこの辺に15m程度のダム(取水堰堤)を建設して37m付近で取水である。
水没が心配されるのは川口[地図(EL.37.9m)(川縁)]・五十島[地図(EL.37.1m)(堤防は40m程あってその内側)]


[私案]取上ダム(東下条ダム)[こ の辺
取水堰堤
基準標高24m
取水位37m

[私案]阿賀野川発電所
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:56,800kW[+56.8MW]~61,800kW
最大使用水量:460.0m3/s~500m3/s
有効落差:14.5m
取水:阿賀野川[五 十島ダム](37.5m)
放水:阿賀野川[阿 賀野川頭首工](20.5m)

まあまあである。

揚川発電所は実は一寸使用水量少なめである。鹿瀬放水位から揚川ダム迄5m程度の未利用落差もある。
下流寄りの鹿瀬第二発電所の放流水を120m3/s程取水して阿賀野川頭首工21.3mへ向けて発電するってのも手かも。
鹿瀬時点の常時水量は鹿瀬発電所データから水車効率の低下を考慮に入れると128m3/s以上となって常時利用は鹿瀬第二・阿賀野第二のルートに出来るか も。
揚川へは常浪川から流入はあるので常時流量がなくなるってことはない。

[私案]阿賀野川第二発電所
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:28,200kW[+28.2MW]
最大使用水量:120.0m3/s
有効落差:30m
導水12.9km[水路橋:新谷川・中ノ沢川]
取水:阿賀野川[鹿瀬第二発電所](55.25m)
放水:阿賀野川[阿 賀野川頭首工](20.5m)



阿賀野川頭首工[国 交省][農 水省][kasen.net] [水 土礎]     
取水:阿 賀野川(21.3m)
送水:阿賀野川右岸幹線・阿賀野川左岸幹線
最大取水量:農水42.150m3/s、工水2.537m3/s、上水1.261m3/s (45.948m3/s)[農水省]
最大取水量:右岸 34.60m3/s(農水28.29m3/s・工水5.14m3/s・上水1.17m3/s)[水土礎]
右岸取水量 最大 34.32m3/s 左岸取水量 最大 16.33m3/s (計50.65m3/s) [制水門銘板(kasen.net)]
年間取水量:5.5億トン/年

取水量がばらばらw。どれ信じればええねん。



取水量は50m3/s程なのでまだ500m3/s程はある。
21mで取水して4.5km程引っ張って14m 程(水底12mぐらい?)で放水。落差6mで25,500kWぐらい出来そう♪
まあ一応指摘に止めておく。