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天竜川中流域 ( 佐久間発電所[周 辺構想周辺逍遙] 秋葉発電所 船明発電所  新豊根発電所 水 窪発電所 )
23.09.02分離

水窪川水系低稼働率対策諸導水私案

目次:1. システム概観(水 窪川概念図)水利用データ[→別頁] 2.沿川風景と開発 (水窪発電所蓋渠 水窪ダム  有本堰堤→別頁] 気田川:門桁 堰堤増 強[→別頁] 佐久間引水 白倉川・戸中川[→別頁] 3.増強案纏め [翁川・伊那小沢川・河内川導水 佐久間河内川導水]
関連:  西渡発電所(増強) 気田川水系 天竜川下流域

あちこちで書き散らした怪しい推論や妄想のうちの一部をこちらに置いておく。
 
水利用データを参照すると,佐久間秋葉で見て単純平均で1km2辺り371万m3で。船明秋葉で見て単純平均で1km2当たり109万m3で ある。 
佐久間秋葉で見て,流域面積差350km2に水窪ダムと新豊根発電所の流域面積それぞれ172.3km2と136.3km2を足すと計658.6km2と なる。この流域面積を使うと1km2辺り210万m3となる。

53.9km2で1.6億 m3位は流れるが,豊岡の通過水量(使用+放流)が1億m3って事は門桁堰堤・水窪発電所経由で佐久間ダムに貯留されるのは年6千万トン程度って事にな る。
水窪ダムの貯留量に大量の余裕がありそうという事が判明したので周辺流域からの水を水窪ダムに貯めて有効活用してやろうというのが基本的な戦略である。

更に流域面積:一番巨大な門桁は気田川流域でも有り,こちらで頁を改めて導水や発電を検討した。視 野としては京丸川や杉川迄狙える。(結果は大きめの容量の豊岡(8.1MWあ る)の稼働率向上(2017年実績で24.8%し かない)の為には京丸と杉川はこちらには持ってきにくいとなった。→此処参照)
結果下の図は試案に止まるものが多いが此処で纏めておく。
【水窪ダムへ導水強化策とその周辺】
翁川導水  小沢川・河内川導水  気田川:門桁 堰堤増 強[→別頁] 佐久間引水() 白倉川・戸中川[→別頁]  西渡集水増強



小沢川・河内川の導水は余りに水域が小さいので無しの方向で。



●翁川と水窪発電所放水路との交叉部での集水は既に検討した。これは佐久間ダムの水量増加にはなるけど水窪ダムと発電所の発電量とは関係してこない。
22.8

●杉川・玄馬沢などからの導水は奥気田経由で可能性はありそうだが,気田川の開発,取り分け豊岡発電所改造の新規水源とぶつか るし無しの方向で。

奥戸中発電所(私案)を使っての白倉川(水窪川上流)の戸中川(水窪ダム)導水強化が良さそう[→こちら]。

2.奥地新規開発
さて上の地図を見ても明らかだけど,概念 図でも白倉の横の翁川を意識してる様なw
導 水の増設は先ずは翁川 取 水堰の 設置一択である!と云う気がしていたけどそれ程流域面積は広くない。。小沢川や河内川への導水路延伸で多少広くはなる(それでも狭い。。)


【翁川】
翁川に取水堰を設置するとこ の辺(標高510m)か?恰度池っぽくなっている。砂防ダムでもあるのかも知れない。導水路距離は2.2km程。
集水面積は9.1km2。まあ大した量は取れないだろうけど。。0.9m3/sで1.96MW分程度。更に佐久間発電所・佐久間第二発電所でも発電出来る が,西渡発電所では発電出来なくなる。(→上でも述べたがこの手の導水は出水時にこそ機能するが,逆に流込式は濁流時には発電が出来ないので取水に関して 競合関係ではなく寧ろ補 完関係の様である。気にせずガンガン取水してもいいだろう。以下似たような心配が書き連ねられるが適当に読み飛ばして頂きたい)

導水路は白倉集水路に接続する形となる。下で検討する水窪川(白倉川)上流 約30km2から戸中川発電所に取水する計画(妄想) が実現したらその分下流の有本堰堤での取水量は減るから其処に 翁川からの水をねじ込めば良い♪ (そもそもまじめに有本堰堤で取水してるのか疑わしいブログが散見する。。大雨時のみとかなのかも。。)


翁川導水
導水:2.2km
流域:9.1km2
想定瞬間最大(認可最大)取水量:2m3/s程? ←経験則で100km2で20m3/s程度?
想定年間取水量:2,700万トン程度?


更に西渡に遠慮して考えなかったこ の辺(250m)から一気に佐久間ダムへ導水も可能(3.7km)。52.4km2。中 途半端な(苦し 紛れの)大千瀬導水(43.5km2)より面積は広いぞw
但し翁川(9,1km2)からの取水(目的①)を考慮して控除すると41.2km2だとするとこっちが狭く なる。

とはいえ,翁川をメインの取水源の一つとしている西渡発電所も低稼働率[28.4%](に悩んでいる様)であるから,余り大量 に取れないのかもしれない(相月川導水等で必要水量は確保出来そうな印象)。更 には近隣の豊岡発電所も低稼働率[28.0%](に悩んでいる様)であるか ら,データを入手した年の特殊事情(降雨不足など)が有るのかも知れない。。(一応各所から追加的に取水を検討してそれなりの形にはなった。)

更には水窪ダムの悩み(悩んでないかも知れないけど)も稼働率の低さ[27.3 %]である。上の発電量の図だと 5月,6月,8月,10~2月と割と低迷している。7月に降った雨で8月もいけんちゃうんって感じだけえがどうなってるだかやあ?

こうなるとどうせ最後には戻すのである天竜川から引っ張ってくるしか無い!やらざあ。(無意味と思うか水の有効活用だと思うかは貴方次第w)

とはいえ天竜川の刻んだ谷筋は深くてこの辺(佐久間ダムから平岡ダムの間)は未だ全然標高2~300m程度であり水窪側に導水する余地はない。。

【水窪河内川導水】
翁川水窪ダム導水の翁川の取水口からもう800mかそもそも水窪蓋渠(水窪発電所)から更にもう1,800m程伸ばせば 水窪河内川の標高260m以上510m以下の領域からも 取水可能ではある (510m以上は水窪発電所に既に導水している)。
この辺は西渡に送る想定ではいるからまあ流石に佐久間ダムに送る投資は不要かな。



【小沢川・(平岡)河内川導水】
実際小沢川と河内川(仮称・天竜河内川→天竜市内の河内川をそう呼びこちらは只の (何も付かな い)河内川で呼ぶようだ。。)の流域面積を計算してみた。10.2km2か~。得ら れる水量はせい ぜい0.7m3/sってとこか。

小沢川・河内川導水
導水:5.8km
流域:10.2km2
想定瞬間最大(認可最大)取水量:2m3/s程? ←経験則で100km2で20m3/s程度?
想定年間取水量:3,000万トン程度?

翁川の9.1km2と併せて19.3km2程。増やすことが出来る。導水に関しては九頭竜川水系石徹白川の石徹白ダムは 約100km2で23m3/sを取 る。ここの20km2程度では4~5m3/sってとこか。
ただ今の関心事はどの程度発電量(MWh/年)を増やせるか(水 窪だけでなく佐久間も含めた)を問うているので必 要な量はm3/sではなく年間可能取水量(万m3/年)である。さて,(私の怪しげな経験則:100km2で3億トン/年ではなく)どう やって推計しようか。。

少なくとも今はそれ以上の推計方法は持ち合わせてないので天竜川を佐久間ダムへ流れ込む10.2km2分,約3000万トン/年と水窪川を秋葉ダムへ流れ 込む2,700万トン程は水窪ダムへ貯留出来てその分稼働率を上げられそうである。
水窪発電所の使用水量は26.5m3/sであるから,この5,700万トンを使って約600hは追加で稼働させる事が出来て,稼働率を6.8ポイントほど 上げられそうである。また出力は50.0MWもあるので,30GWh程発電出来そう。
税込 27円/kWh(※公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 新電力料金目安単価)とすると27,000,000円/GWh(2,700万 円)なので年間8億1000万円分の電力供給が可能だ。減価償却が30年だとして水路建設ぐらいペイするのではないか。
まあ優先順位は高くないね。。










佐久間ダム・秋葉ダムに関してはこの辺に纏めた。