大入川と県道古真立津具線(r428)

とはずがたりな掲示板 (電力スレ・利水スレ)
天竜川中流域 ( 佐久間発電所［周辺構想・周辺逍遙］　秋葉発電所　船明発電所　新豊根発電所　水窪発電所 )

22.2.19運開

大入川篇坂宇場川・津具川篇：
大入頭首工と県道古真立津具線(r428)と津具高原(22.3 発電所脇通過)(23.6ダム接近)
［大千瀬川はこちら］〔相川はこちら〕［大入川中流・新豊根ダム本篇 (別頁)］［大入渓谷入り口付近と古真立川上流はこの辺］［大入頭首工(取水建替(案))・坂宇場川・津具川・開発(案)(諸元)］［豊川用水］

佐久間ダム・佐久間発電所に付随するサブシステムとして水窪発電所・水窪ダムに注目してきたが新豊根ダム・新豊根発電所も秋葉と並んで水窪以上に重要なサブシステムである。
愛知県って事もあって一寸等閑にする所があったかもしれないけど，豊川用水との絡みもあるし，きちんと纏める必要は感じていた。22.2に作成を開始。

さて内容も充実(？)［→新豊根ダム・大入川本篇・大入渓谷・古真立川篇］してきた所で今は大入頭首工しかない現地写真を欲しい所だが，発電所へ至る県道１号線(静岡且つ愛知且つ長野県道１号線！)はくねくねしてて速達性が全くないしダムへ到達する大入渓谷も細道っぽいしその両者を繋ぐ分地峠は車輌を通せざる区間っぽいし兎に角ダムも発電所も不便そうな所にある。況してやその北側の導水後補の渓谷をや，ということで今後の課題としたい(23.7に坂宇場川沿いを遡上)。
→22.3，佐久間ダムから延々と県道１号線を北上して漆島川に至り，大嵐迄行って来た［→佐久間逍遙篇］。新豊根ダムは未だ未踏であるが，新豊根発電所の直ぐ近く迄は接近出来た。［→こちら］
坂宇場川と津具方面から取水する開発(案)はこちら(想定諸元)(足りないので古真立川からも取水する(案)となった)。それに併せて大入川頭首工での豊川用水の取水を新豊根ダム・佐久間ダム経由に建て替えて発電量を増やす(案)はここ参照。

r428に沿って見て行くが，本頁では豊根村の中心聚落から奥，分岐する坂宇場川及び大入川の上流部である津具川(と呼ばれているが，概ね旧津具町(現設楽町)に入ってからであろうか？本頁では本篇の続篇として豊根中心市街地から奥)を扱っていく。

～天竜川～
天竜川［佐久間周辺周遊］・新豊根発電所

～大入川～
新豊根ダム

運用

～古真立川～

その上流，大入頭首工付近まで来ると逆に別所街道沿いでこの辺来る度に通る事になる。。

大入頭首工　　　　　▲
豊川用水へ水を送る為に一旦大千瀬川上流の河内川へ送水する為の施設。坂宇場川と大入川(津具川)の合流点付近直下に位置している。

大入頭首工［水資源機構］(→こちら参照)
位置愛知県北設楽郡豊根村大字上黒川[EL.518m]
流域面積 75.57 km 2
下流補償流量 2.61 m3/s
取水量最大 5.00 m3 /s
構造可動型コンクリート堰提
堰長 30.0 m
ゲート高 3.8 m
導水路延長 2.6 km

色々構想するに流域面積が必要である。今回調べると大入頭首工の諸元があっさり見つかって新豊根ダムの流域面積の内訳が確定した。
今，一次流域が60.7km2とすると20km2増えるって事は流域が1/3も増えるに等しい(ただ大入の取水量はほぼ同じ流域面積の振草と比べると１／２相当で大部大人しめ)。更に残る75km2の内，5m3/sが取水されて下流補償流量 2.61 m3/sって事で，私の経験則 10km2で1m3/sに全員順ってる様で愉快痛快であるが，この場合は発電用の水ではなく貯水用の水であって，洪水時に沢山取水するやつなので，寧ろ割と控えめな取水と言える。

ということで年間取水量は判然としないのだが(その後の調査では最初の想定よりは控えめな数字(2,200万トン)となった)，今は設備使用率：8.86%であるからこの新規分の水を発電する余裕は確実にあるであろう。相川か大千瀬川にダム建設して発電所造って，佐久間導水で豊川用水に送り込むプロジェクトが収益得られるのも確実では無いか？［→この辺で検討］

問題点としては毎日の様に揚水しててダム容量に余裕無くて新規に水源開発するのは無意味かもしれないってのがある。但し新豊根も佐久間も巨大な容量を持っているので水が余りそうになれば発電してその分火力を抑えれば良い。

ほぼ毎日の様に揚水をしているとの事なので平均年275日揚水して揚水量は約5.7億m3，揚水分の発電が874GWh-127GWh=747GWhだとすると，一日平均207万トン，最大の600m3/sで動かして１時間程度である。年間5.7億トンと聞くと凄い量に聞こえるが一日辺りに直すと大したことないな。。有効貯水量に対する割合も微小である。水が常時満水位を維持する為に発電が少なくて済む時はこまめに揚水してる感じかな？

【大入頭首工取水水の立て替え】　　△
いずれにせよ，大入頭首工(流域75km2)の水は高所(EL.500m超)にあって何もせずに農業用水に貯めるだけでは無駄である。各所から宇連ダム，もしくは他を経由して豊川用水に補水してこちらは津具川上流での新開発発電更には新豊根・佐久間・佐久間第二で発電していきたいと思う。
　振草頭首工経由で宇連ダムへ回すのに柿野川・足込川(流域計 16.1km2)，佐久間ダム経由で翁川(流域 9.1km2/17.4km2)，佐久間河内川(同5.3km2)，佐久間導水路経由で奈根川，相川，奥山川(流域計37.8km2)辺りが考えられる。佐久間ダムの貯水も一杯一杯な感じではあるが，80km2程度は直ぐに確保出来そうでおつりが来そうである♪
その後，振草15m3/s，大入5m3/sから取水量を推計する［→豊川用水］に振草で4,600万トン/年，大入で2,200万トン/年程度となった。振草ぐらいの真剣度(水量)でがっつり取水すると大入頭首工の流域70km2超も不要で新振草(21.4km2)・奈根川(13.4km2)・相川・奥山川(24.8km2)辺りでしっかり取水 (以上で合計59.6km2)して宇連ダムに送水で水量確保は行けそう。

～坂宇場川～　　　　　　　　▲
坂宇場(さかうば)とう一寸変わった地名。そういえば同じく大入川に流れ込む古真立(こまだて)も一寸変わってるけど。坂宇＋場なのか坂＋宇場なのかも解らない。
大入頭首工に県道川から行こうとして国道を離れると直ぐに渡ることになる大入川合流直前の坂宇場川の様子。この辺(gsi)

下流方向

23.7
看板

上流方向

遡ってこの辺(EL.649m)。下の取水擬定地付近。

宮島橋

上の道路はr426。名称不明の沢を遡上し古真立川支流の間黒川方面へ繋がっている。

途中の橋は間黒洞橋という名前だった。間黒川から峠を越えた所にあるんだけど…。
巴山を挟んで両方に巴川が流れてる様に，こちらも間黒洞川とでも云うのかもしれない。
峠の名前は宝持峠だけど。宝持という地名は間黒川沿いにある。地名は榜示由来かな？生駒にも傍示という地名がある。
因みに飯田洞川など洞の付いた川も矢作川流域にある。

間黒洞橋［ここ(Yahoo)］

22.3

R151別所街道はこのまま坂宇場川に沿って新野峠を越えて信州長野県に入って行く。あちらは阿南町。早木戸川の上流である。

～津具川～　　　　▲
どうも大入川の上流は，坂宇場川を分けたあたりから？，津具川となるらしい。
太和金峠(これも変わった地名である)を越えたR151が坂を下りて大入川を渡る箇所。

23.7
地名としては津川と云うらしい。

ここでもおでかけ北設♪(ここでもってのは足込川に引き続いてという意味。)

r428はこの後，津具の市街の手前で坂宇場と田口を結ぶr427に併呑される。津具市街と天竜川を結ぶ重要なルートではあるが，余り重要視はされてない感じである。
まあ私も水力発電に興味もたなかったらこんな県道認識することすらなかっただろうからな。。この辺うろうろするようになってから認識はしたが，そもそも津具はこの辺から津具の方へ抜けたのは大学生の頃にあったと思うがあれは手前のr80を使った気もする。
津具川の取水想定地を絡めて撮影がてら再訪してみなくては。。

【津具・坂宇場方面開発(→私案諸元)】　　　　　▲
さて大入川上流は奥三河高原の東北の端っことなる。高度は十分に在る。開発していきたい。古真立川等東側はこちらで扱う。またこの辺には足込川からr430が伸びてくる予定になっている。特に;旧道に当たる山道も無いようで，なんでこんな所に計画をしたのか不明だ。今では指定されるばかりで放置状態の様であるが，指定当時(wikiに拠ると1959(S34)年)は当然繋げる心算であったのだろう。

そして本頁では津具方面を扱う。大入頭首工での取水は余所で立て替え(施設は緊急時という事にして)，これをスルーする形で発電所を建設してみる。
津具高原方面の出口で650m程。22.5km2程でそれ程沢山取れる訳ではない。このままだと3m3/sで4.4MW程度である。。ちと物足りぬ。

取水箇所を増やしてみるとなかなか良い感じになる♪

［私案］奥豊根・津具高原発電所
出力：16,000kW[+16.0MW](大入頭首工＝機能停止→代替措置［（振草頭首工への導水 →開発案(16km2)・→改良開発(案)(73.6km2)）］)
水量：10.5m3/s
落差：180m
流域：85.1km2
導水：10.5km+4.0km=14.5km
取水：津具川・柿ノ沢(仮称)・岳地土南沢(仮称)・岳地土北沢(仮称)・坂宇場川(宮島・坂場)(EL.651m： gsi)・小田川・間黒川(［堰堤］EL645m：gsi)［StV］・古真立川(奥山川)[EL.653m：gsi]［StV］655m
放水：大入川［新豊根ダム］470m

新豊根ダムへの導水はいずれもしょぼい結果に終わってるけど，一番可能性があるのはこの計画に於いて古真立川(奥山川出合)に向けた漆島川からの導水であった。

また坂宇場川の標高が低くて導水距離を引き延ばしてしまっている。
支線を建設する形にして見ると1.96km+8.74km=10.7km>10.4kmと却って遠回りか。

坂宇場川のこの辺(650m： gsi)に堰堤を建設して導水距離を減らしつつ流域面積を稼ぎたい。ここ(660m：gsi)からの眺めはこちら［すとびゅう］。

坂宇場川と岳地土の沢の合流点辺り(El.623m： gsi)に取水堰堤を建設するともう一寸効率的に行けそう。
逆に630m程度の取水とすると8.23km+3.97km＝12.2kmの導水で行ける。水量を12m3/sにして落差を150mとすると15MW程度となる。水量が其処迄とれるかは兎も角こちらも要検討か？漆島川の導水は2.27km程になるが，流域は増えなさそう。
また150mでは少々流域拡がっても12m3/sは厳しいか。

津具の向こうは根羽村(矢作川)，名倉川，振草川支流の鴨山川などである。
設楽町は管内に天竜川水系・豊川水系・矢作川水系と3つも一級河川を有している自治体ということになる。なかなか珍しいのではないか？