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21.7.11 更新
吉野川の下流部開発
流域概況綜 合開発計画史分水状況下流部開発
潅漑用水早明浦ダム上流部

(河口)─[徳島市街]─(鮎喰川[+3.3MW])──(穴吹川[+18.1MW])──(貞光川[+6.3MW]吉良発電所切 越発電所])──[松尾川第二発電所・松尾川第一発電所](←松尾川[松尾川ダム])── [池田発電所・池田ダム]──[伊予川発電所](銅山川)──(祖谷川)──[小歩危]──[大歩危] ─(中流部開発)(別項)─(穴内川)──[早明浦ダム](別頁)──(上流部開発)(別頁)

【下流部開発(案)】(+62.0MW)
松尾川ダム[新 設]松尾川第三発電所[+21.6MW]6.3m3/s→(貞光川→)[増強]切 越発電所[+14.5MW]11.86m3/s→[新設]土 釜発電所[+10.4MW]14.9m3/s→ (半田 川2.0m3/s→)[増 強]吉良発電所 [+9.5MW] 16.3m3/s(18.3m3/s)→(穴吹川→)[新設]穴 吹発電所[+14.2MW] 34.8m3/s→ 吉野川(穴吹)31.0m

下流部は基本的に本流は勾配が緩くて発電には適さず,支流頼みとなる。現状では下流部の支流ではない松尾川から水を引っ張って来て松尾川発電所が立地して いる他は,貞光川に2件程発電所があるいのみで,鮎喰川・山川・穴吹川・半田川いずれも発電所はない。

>この川の最大洪水流量*は24,000m3/sと日本一であるが、渇水時の最低流量は、わずか20m3/s以下に過ぎない。 あまりあにも季節による流量の差が激しいのである。[水土
こんな風に脅されると一体全体どんな降水状況になっているのか。

雨量は概ねこんな感じ。山の方はそこそこ降る感じである。吉野川の本流は1600mm等と少ない流域を流れている。特に北側が少ない。
発電所のある貞光川の明谷・片川は2000mm,川又は2500mmぐらいである。更に半田川上流であたりは1750mmぐらいが想定出来そうである。
出典:国 交省



[A(当初)案]こ こではより大きな計画を立てる事にする。貞光川川又堰堤から取水して長い旅を始めることにする。 まず800m級で取水して470mへ向けて落とす。
松尾川からの導水と併せて今の松二よりも下流で(より落差を取って)舞寺のある舞 山から吉野川に落として大きく発電すると云うのが全体計画であ る。


以下纏めるとこうなる。

[私案]松尾川第三発電所
出力:21,400kW[+21.4MW]
水量:6.30m3/s
落差:408m
取水:松尾川[松尾川ダム]882.0m)
放水:大藤谷川[大藤谷堰堤]470m

[私案]舞寺発電所or舞山発電所or貞光川第二発電所
最大認可出力:46,000kW[+41.5MW](切越発電所[4.5MW]廃止)
最大使用水量:13.3m3/s
有効落差416m
導水路延長:20.8km程度 (0.97)
放水:吉野川(49.5m)

合計:67.4MWとなる。

[B(代替)案]A案,なかなかじゃあないか!と思った 所で最後に ちゃぶ台返し的に一寸思ったんだけど, 松尾川側からこちらに持ってくるのではなく戦後四電が頑張って開発した松尾川第二迄持ってくの も意外に 良いような気がしてきた。こちらの水量に応じて松尾川ダムの放流水を調整すれば良いのである。設備や水を供用できるのはデカい。但し総導水距離は 20,5km程必要になる。

さて,此処迄,21.7頃,現地視察無しで構想し てきた。得られたA案は,現実性は兎も角,割りと気に入って満足していた。B案よ り標高が低い所へ送れる (最終的な有効落差を大きく出来る) のも魅力である。


で,22.2に初めて現地入りして改めて色々調べ直したり現地へ行った りして思ったことは

①松尾川の水量には矢張り余裕がありそう=机上調査
②明谷ダムに加えて発電所の更新・出力もしたばかりの持 越の廃棄はや はり勿体な い=現地調査+机上調査 (そもそも実際に切越や吉良を見ると頑張って 発電してる彼女ら(発電所の性別はどっちだ??)に愛着が湧いて廃止はないやろとなるw)

ということで,真面目に貞光川の発電を積み上げるとなんとそっちの方が 効率的っぽい… orz

そっちに寄せる形で再検討してみる。
まあ流石に投資規模がデカいし態々既存の発電所を破壊することはない。




詰まり松尾川の使用水量倍増と貞光側へ持ってくる[A案]と貞光川を単独で増強し,持越以下で両者を併せて 発電としたハイブリッドが[C案]である:


[C案・新 設]松尾川第三発電所    
出力:21,600kW[+21.6MW]
水量:6.3m3/s ←松尾川での検討結果より使用水量倍増可能であろう。発電 後は貞光川上流の片側に放水して貞光川での結論にこの6.3m3/sを機械的に上乗せ していく。
落差:412m
導水:8.9km
取水:松尾川[松尾川ダム(深淵付近)・取水:26箇所 ]・片 川か ずろう谷川(882.0m)←貞光川支流片川の上流域からも自然な形で取水出来そう
放水:片川[持越発電所片川取水堰]460m

[C案・増強]切越発電所(原案)(→現況)     
出力:19,000kW[+14.5MW]
水量:11.86m3/s  (5.56m3/s+6.3m3/s)
水車:2台→1台(2017年)→2台
有効落差:185.36m[四電] ([水力]だと185.15m)
流域:
取水:貞光川[川又取水ダム]・法正谷・明谷川[明谷ダム]・久薮谷?・内山谷?・片川[松尾 川第三発電所]・他 1?[計7箇所]460.84m
放水:貞光川 268.12m


[C案・新設]土釜発電所(原案)→持越発電所と吉良発電所を土釜にある吉良PS の取 水堰を活用しつつシリーズ化。   
出力:10,400kW[+10.4MW]
水量:15.5(=9.2[貞光川]+6.3[松尾])m3/s
落差:79m
流域:92.4km2=64.53[切越]+27.9[新規]
導水距離:4.7km
取水:貞光川[持越発電所(2.78m3/s)]・片川・剪宇谷川 270m
放水:貞光川[吉良発電所]187m

[C案・増強]吉良発電所(原案)(拡張案)(→ 現況)   
出力:12,200kW [+9.5MW] →14,700kW[+12.0MW]
最大使用水量:16.3(=10.0+6.3)m3/s(→18.3m3/s:拡張案だと半田川からもう+2.0m3/s)
有効落差:92.78m
水車:フランシス・出力2,700kW*1台+出力5,000kW追加
流域面積:99.112km2
導水:3.0km+5.6km(半田川)
取水:貞光川[貞光川取水ダム]・鳴滝谷川 180.42m
放水:貞光川 84.06m

半田川から集水する場合は+39km2・L=5.6km(→参照)
高清谷川を回避するとL=5.0kmで導水路に取り付ける。


[C案・新設]穴吹発電所(原案)(拡張案)    
出力:11,800kW [+11.8MW] →14,200kW[+14.2MW]
水量:32.8(=26.5+6.3)m3/s(→34.8m3/s:吉良での+2m3/s)
有効落差:48m
流域面積:貞光川新規24km2+穴吹川155km2
取水:貞光川[吉良発電所]・見 恵頭谷川穴 吹川(取水ダム建設したい)黒 子野谷 84.1m
放水:吉野川(穴吹)31.0m

半田川から導水も可能L=4.0km

今回は半田川は省略しても良い。
この場合はて21.6(松三)+4.1(奥貞光)+14.5 (持越)+9.7(土釜)+9.5(吉良)+11.8(穴 吹)=71.2MW(奥貞光除いて67.1MW)
完全に他の構想を突き放せるんちゃうか!?(元の構想と殆ど変わらんけど既存発電所とは整合性がある。 但し勿論発電所の数は増えて固定費用は掛かる)

半田川からの導水をするならトータルでは吉良PSに持ってくる方が発電量は増やせそう でもある。

更に,穴吹川を検討してみると清流だそうである。白人の瀬以北は遠慮した方が良さそうと云う結論 に達 す。

結局,吉良からは高低差のみのメリットで下流の穴吹まで運んで発電,とする。