<沿川模式図> 出典:国
交省
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【概況】 宮川は神通川の二大本流の一つである。猪谷付近から左岸へ合流する。もう一つは高原川である。 神通川の水利権は北陸電力が持って居るがア宮 川は関電が水利権を持っており蟹寺~角川は宮川上に,下小鳥はその宮川支流小鳥川上にある。 更 に宮川の支流の小八賀川は中 部電力が 水利権を保有している模様。 水量的な本線系統は関電の開発した宮川から下小鳥川って感じである。 宮川そのものは宮川町落合・河合町角川付近(どちらも川の合流点を示す地名である)で小鳥(おどり)川と宮川に岐れるが,小鳥川が木曽川に対する王滝川的 存在である(規模は劣るが)。 下小鳥発電所の放水方法がいまいち解らなかったのでまずはそこの調査から始めた(無事解決・→顛末はこち らから) その小鳥川には有効貯水 量一億トンに迫る下小鳥ダムがあって,こいつが木曽川(王滝川)の三浦ダ ム,飛騨川(益田川)の朝日・秋神ダムと同様の役割を果た しており,年間を通して 大きく流量の安定と水の有効活用に役に立っているものと思われる。 一方,小鳥川合流前の宮川上流は 【降水量と開発余地】 水域面積:1,159km2[岐 阜県] 降水量:多めなのは小鳥(おどり)川[下小鳥ダム]m少なめは大八賀(だいはちが)川[白線流し・大 島ダム]。上流は多雨に掛かるが途中は少なめなのは小 八賀(こはちが)川[高山市水道]), 貯水池・既設・下小鳥ダム(流域面積185.7km2 ( 直接:161.7km2 間接:24km2 )・有効貯水量9,495.8万m3)[便覧] 既設の上小鳥ダムはもっと徹底的に有効活用したいところであるし,宮川上流は割りと未開発で 左図は下小鳥・角川・坂上付近拡大図(より正確) w出典:北 陸地方整備局 |
下小鳥のピーク的電源142MWは65m3/sの大量の水を有効落差251m下の宮川付近に叩き込む事で発生させている。 角川発電所も派手さは無いが着実に下小鳥川にまで取水先を拡げて80m3/sの使用水量を確保している。ここで合計145m3/sの最大水 量が発生する。 ところがその後が頂けない。坂上・打保・蟹寺と全て 40m3/sちょいなのである。いずれも小さな打保ダム・坂上ダム・角川ダムで合計299.6万m3の貯水 量があってピーク時には一様にこれらの貯水率が低下してて上から水が降ってきても分担して受け止め可能という事か? ピーク電源は下流で逆調整池つくって打ち止めがセオリーだけど,宮川の場合はそのまま神通川の三連発に 続ける事ができるのである。高原側には新猪谷ダム(V=141万m3)がちゃ んとあって猪谷発電所に加えて新猪谷発電所迄増設されて神通川三連発を4連発にすることに成功している。ここは大きな宮川の課題である。 先ずは角川発電所の81m3/sを坂上で受け止める為にここに一箇所発電所を設置するか坂上発電所を増強するかしたい。 →と思って巨大な発電所構想を練っていたら関電の野郎,先手を 打ちやがった!(笑) 打保と坂上に平行して新打保と新坂上を建設使用というのである!詳細は下。 ダム式に近い,有効落差の小さい発電所を建設してピーク電源に備えようと云う訳である。勿論歓迎ではあるし,多分水量などを勘案して最適な規模なんだろう け ど無駄になる落差もあるしちょっと歯痒い。 新規開発
坂上は既存発電所と新設発電所に大して落差に差がな いから使い切れてるけど打保は50m程無駄に流して いるし蟹寺なんかそもそも今回の増強に含まれなかった。と云う頃で①新打保PS放流位の380mから 蟹寺放水位=神三取水位の180m迄の200mに少なくとも20m3/sの開発余地があるし,なんなら未だ下小鳥・角川の合計 145m3/sに対して70m3/s程度しか対処出来て無くてもう②最大70m3/s程水を捨てる可 能性が残っているということである。下小鳥がフル稼働するとその下で使い切れないのが増強後でも現状なのである。勿体ない。 →更には坂上・新打保が出来ても新蟹寺に相当するやつがない。どうもダム挟んでの高低差がないからっぽいが。。。 この辺も尚残る大きな課題である。個人的には出来れば万波なんかと絡めて,小豆沢辺りにダムと発電所を 考えて居る。 個人的には既存発電所に平行するぐらいの巨大なやちを作ってあげる計画だったので大部規模が減ってしまうがまあしゃーない。。 またややこしいが打保発電所の有る場所が打保で打保ダムがある所は全然打保では無く寧ろ坂上であるのに打保発電所用のダムだから打保ダムになってしまっ て,それに付随して新発電所を作るから新打保が坂上に出来る事になってしまった。 この辺は小俣ダムや殿田発電所と合川ダムや飛騨川など他所でも散々目にするのでしゃーなくはある,, |
~洞谷~ |
最大出力:4,940kW 発電電力量:1,600万kWh/年(16GWh/Y) 最大使用水量:33.3m3/s 有効落差:17.2m 取水位:宮川[打保ダム]402.50m 放水位:宮川380m程度(こ の辺と思われる) 2021年8月着工、2025年2月の運転開始予定 |
最大出力:4,300kW 発電電力量:1,300万kWh/年(13GWh/Y) 最大使用水量:30.0m3/s 有効落差:16.4m 2021年3月着工、2024年8月の運転開始予定 |
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森安谷~ 坂上発電所増強・坂上ダム導水 このダムに更に導水増加を仕掛ける。森安谷からの導水で ある。坂上発電所及び新坂上発電所の稼働率向上にも資す事が出来るだろうし。(→まとめ) 坂上の取水位は429.50mなので430m超の場所で取水すれば良いだろう。 上の図では態々坂上ダム迄導水を考えたが,まあ坂上発電所の上部水槽迄導水して増 水時には坂上発電所の最大41m3/sの導水管を使って坂上ダムに逆送すば 良い。 その場合,導水距離は900m程度で良いので効率的である。普段は森安谷の水量に応じて坂上ダムからの取水量を調整すれば良い。 |
森安谷からは洪水時に5m3/s程度取りたいという感じであったが宮川水力開発(合)に 先手を取られてしまっていた,,まあC.A.=12.0km2なの でこちらの想定取水地よりも上流で,向こうがQ=0.80m3/sなので残りを取れば良いし,メインは増水時に取水という形で良いだろう。 宮が阿波水力開発にも出資のKANSOテクノスは奥伊吹でも小水力に取り組んでいた。 [新設]宮川水 力開発(合) 森安発電所[KANSO] [kiss.f5] [場 所][G 空撮] 着工/竣工 2019.6/2020.10 出力:550kW 発電量:3,386MWh/年 水量:0.80m3/s 落差:89.1m 流域:12.0km2 取水:森安谷川[堰堤] 放水:宮川(森安谷川)409m 程? 森安谷川取水堰堤[こ の辺か?][地 理院EL.508m] 堤高:5.4m 堤頂長:34.5m うほっ,測って見るとほぼ12km2♪ |
~小鳥(おどり)川~
▲ 宮川との分岐は宮川ダム湖のバックウォーター付近である。河合町の中心部も近く,河合町ってのは宮川と小鳥川の合流点のことなのであろう。 (稲越川分岐) 下小鳥発電所放水口 [場 所・G] ▲
角川発電所小鳥川取水堰(仮称)[場 所] ▲ 遥か下に見えたが近づく道がなかった。あったがダンプ道の様な感じでダンプも出入りしていて近づき難かった。木が邪魔して写真も撮りづらかった。。 川に溜まった土砂を除去している様であった。 近く迄行けてる人も居る[例えば加 藤のひとり旅さん等]ので道はありそうで,再訪を期したい。 R360で天生聚落迄行って其処からr75神岡河合線に折れる。このr75のルート取りも変である。神岡から飛弾古川経由で河合を目指したいなら人跡未踏 な場所を延々と走る保 峠なん か経由せずに湯 峰越え(トンネル新設)したらとっとと稲越川を下れ。詰まりr483角川停車場稲越線(下小鳥発電所の前の道)の方を主要地方道にせえ。下小鳥ダ ム建設前に湖底に沈んだ村でもあってこっち側が重要だった可能性もあることはあるけど,下小鳥ダム建設時に住民の反対運動があったみたいな記述は少なくと もwikiで は見かけないので河合町月ヶ瀬とか天生(あもう)の重要性が昔はあったのかも知れぬ。しかし月ヶ瀬にはr478清見河合線も走っているし矢張り保峠周りの 維持は無駄としか思えないのである。格下げして林道にでもした方が良い。 関西電力(株) 下小鳥 (しもことり・しもおどり)ダム[便覧][水力] ▲ 河川 神通川水系小鳥(おどり)川 目的/型式 P/ロックフィル 堤高/堤頂長/堤体積 119m/289.2m/3530千m3 流域面積/湛水面積 185.7km2 ( 直接:161.7km2 間接:24km2[おそらく外ガ谷・月ヶ瀬谷(G)]) /269ha 総貯水容量/有効貯水容量 1億2,303.7万m3/9,495.8万m3 着手/竣工 1970/1973 送水:下小鳥発電所(最大65m3/s) ちめいは「おどり」なのにダム名は「ことり」となっている。 西宮や三宮を西ノ宮・三ノ宮とごり押しした国鉄的な中央集権主義・官僚主義に,三浦(みうれ)にあるダムをみうらと読まれる関電も毒されてる様であるので ここも「おどり」ではなく「ことり」と読ませているのかも知れない。 まあ発電施設の名前は駅とは違って需要家に関係はないし,読み間違いが不測の事態を招くリスクを考えたら素直に詠める名前を付けて置いた方が良いんだけれ ども,本稿では勿論,三浦は「みうれ」だし小鳥は「おどり」と(勝手に)呼ぶ♪まあ漢字で書くから関係ないけど w 開発に際しては以下の様な経緯があったようである。
天ノ川の川迫ダムや九尾ダムには貯留量(有効貯水量)が表記さ れていたの に,ここは総貯留量(総貯水容量)が記載されている。。 20.11 ダムそのものは巨大なロックフィル式(岩石遮蔽式)でゲートそのものもなにやら巨大なコンクリート式な無骨なものであった。 20.11 また取水施設があったが濁った水を避ける為の施設だった。 |
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【下小鳥ダム導水増強】(→まとめ) 巨大な下小鳥ダ ムへ の導水・発電量増加を狙う 合計で25.7km2確保。 天生谷:15.3km2 稲越川:10.4km2 てんしょう峠?あまも峠?と思ったが後者のウ音便形である「あもう」峠だった。20に行った時は通行止めだった。。自然公園があるらしい(23.7に走破・急いで いたのに遠回りになったw途中でかもしかと遭遇。野性的な峠であった。これはしょっちゅう通行止めになる訳だ。飛騨河合PAを利用したスマートIC設置の 社会実験は恐らく恐ろしく利用率悪くて常置化されなかった様だ。。恐ろしくニッチだが稲越・天生・角川方面から東海北陸道への最短経路となる。是非常置化 して欲しいw)。 来訪時はからからの好天で11/6からの冬季通行止めには違和感しかなかったが酷 い道らしい(天生峠[峠と旅]の 記述だと1994年は11.25~だったそうで今年の11/6は早すぎる様な・・)。冬季通行止めはけしからんと新しい意味ない道の建設を促す為の通行止 めとしか思えん(怒) 今年の7月にも落石で通行止め になったら しい。白川郷と飛弾古川を結ぶ観光ルートも産業ルートも,白川郷IC─<東海北陸道>─飛騨清見IC(Jct)─<中部縦貫道>─高山IC─<高山国府 BP>─金樋橋西→<古川国府BP> で十二分や。こんな峠を大金掛けて維持しとく位ならR41やR158と云った地域の大幹線の改良を進めた方がどんだけ地域振興に役立つことか。 まあ夏の観光シーズンだけでも通れると個人観光客は呼び寄せられるかな。。今年はコロナもあるし早々に早仕舞いと云ったとこか。。 冬季通行止めのR471楢峠,慢性的に通行止めのr34,廃道化したr59,廃道化した万波林道,不要っぽい保峠の主要地方道とまあ道路整備に色々突っ込 みたくもなる土地ではある。 稲越川は勿論,角川発電所への取水堰と下小鳥発電所が川端に立地してたあの川である。 |
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~小鳥川源流~ 【開発出来そう→こちら】 |
河川谷名 | 流域面積 | 導水距離 | 発電所 | その他備考 |
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① | 森安谷 | 13.2km2 | 980m |
坂上発電所 |
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② |
二ツ屋谷・井谷 |
15.8km2 |
760m |
角川発電所 |
+②-③-④=▲9.9km2 |
③ |
稲越川 |
10.4km2 |
2.8km |
下小鳥発電所 |
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④ |
天生谷 | 15.3km2 |
2.6km |
下小鳥ダム |
~小鳥川源流~【上小鳥電源開発】 ▲ 中小鳥発電所(+6.0MW)・上小鳥発電所(+9.3MW) 次は下流では無く更に上流で発電。 広い割には既に十分高くて勾配がそれ程でもなくて苦労するが,近場で300mとると割と形になった。 [私案]中小鳥発電所 △ 出力:6,000kW[+6.0MW] 水量:2.3m3/s[1.65] 落差:305m 流域:13.95km2 取水:谷・谷・増 谷・谷・ソ ウツイ谷[堰堤]1011m 放水:小鳥川[下小鳥ダム]700m 更に上流,上小鳥での発電。ここは長距離導水だけど面積取れる。 [構想]上小鳥発電所 △ 出力:9,300kW[+9.3MW] 水量:8.4m3/s[1.3] 落差:130m 導水:9.87km 流域面積:64.4km2 放水:小鳥川[下小鳥ダム](700m) 取水:小鳥川[夏厩堰堤(案)3.1ha](833m)・ 片野川[片野川堰堤(案)](836m)・ 840m 更にもう一発奥小鳥をかましたいところやったけど面積の割に落差×水量の数値が足りず保留。 どん詰まりは松ノ木峠,その向こう側は庄川水系六厩川である。 |