大入川・新豊根ダムトップ 佐久間目次
導水水窪佐 久間西渡・相川・新豊根
 
新豊根発電所導水・奥地開発ボツ案纏め
1-1.分地導 水1-2.東薗目導水・1-3.漆島川導水・1- 4.新豊根導水 2.奥地開発 3.大千瀬開発

1.導水

効率性比較[→佐久間関係
名称
河川名 導水距離 流域面積 建設効率 発電力指 数
分地導 水
分地川 (仮称)
2.3km
1.9km2
0.82
45.7[19.9]
東薗目導水 大入渓 谷・東薗目川
4.2km
3.2km2
0.76
123.8[29.5]
漆島川導水 霧石沢・ 漆島川 4.5km 8.8km2 1.96 212.1[47.1]

(霧石沢・漆島川・)井戸川 6.3km(1.8km)
11.1km2(2.3km2)
1.76(1.28)
267.5[42.5]

(霧石沢・漆島川・)井戸川・虫川 10.0km(5.5km) 19.1km2(10.3km2) 1.91(1.87) 460.3[46.0]

どれも効率が低いのは認めざるを得ない。。最低でも翁川程度の100が目安かな。。

【1-1 分地導水】[→新豊根本篇[→ 新豊根導水]
2.3kmで 分地から導水出来る。面積は1.9km2(狭い…)。効率は0.82。

マウスオーバーで拡大図。クリックで更に拡大。

【1-2 東薗目導水】[→新豊根導 水]
兎に角あちこち通行止めで,直ぐに直すよりはまあ暫く寝かせたりして予算あんま遣わない様にするのは結構 なことだけど予定は狂いまくりである。そもそもt74の崩土がなければ新豊根ダムには寄らなかっただろうけどw
災害状況を書き込むとこんな感じ。気を取り直して導水の余地も探る。
新豊根ダムの満水位474.0mに向けて探してみる。と大入川下流・大千瀬川沿いは高い場所が少ないが,東薗目川他より4.2km程の導水で3.2km2 程取水出来 る。(効率係数0.76とかなり低め)

漆島が佐久間ダムの逸失(放流)水量の救済なのに対してこちらは秋葉ダムの救済となる。
まあ面積的には可成り小さい上に佐久間導水西渡ダムと重複投資になりかねない案件(妄想私案)が目白押しである。どれが一番効果あるか という と西渡ダムかねぇ。。こちらは狭過ぎる。。


【漆島川導水】→こちらで古真立川上流開発と絡めて検討した
今は下流の熊打橋(r1の橋) の写真ぐらいしか無い。。。
22.3
この日は晴れた3月末てこの水量。。


さて,以上(新 豊根ダムでの利水に関する議論であって直ぐ上の漆島川のちょろちょろの流れの写真では無 い)を 踏まえて新豊根ダムの増強であるが,自流分が2.7億トンに対して揚水分が5.7億トンとは自流分が少ない 訳だけど,北側から導水して佐久間の側面支 援を出来はするであろう。

10km程で 19.1km2程流域を増やせる。
現状流域面積136.3km2河川流入量2.7億トン/年である。大入頭首工で年5000万トン程度取水してい ると仮定すると,136km2で3.2億トン。19.1km2だと4000万トン/年程の通過水量が 見込めて,取水堰での取水率が問題となるけど半分として2000万トンほど増やせることになる。
取水量多めに積んで2700 万トンあれば自流分が10%も増える計算にな る!?

ただ遠いし狭いしで一寸評価はネガティブである。。

導水案一覧★★

河川名 (取水位)
放水
導水距離 流域面積 導水効率 ※1 発電量指 数※2/※3

霧 島川(EL.564m) 古 真立川EL.547m 3.5km
5.6km2
1.6
113.68

霧 石沢(EL.490m)漆 島川(EL.497m) 新 豊根ダムEL.470m 4.5km 8.7km2 1.89 176.61

井戸川・ 虫川(EL.470m)   〃  5.5km(10.0km) 10.3km2(19.1km2) 1.87(1.91) 387.74/38.77

漆 島川(EL.685m)
奥山川EL.680m
1.6km
4.1km2
2.56
165.23/103.26 ※4

漆 島川(EL.764m)[堰堤] 奥 山川EL.778m 0.63km 2.53km2 4.01 101.9/161.74 ※4

東薗目[→ボツ案]
新豊根ダ ムEL.470m
4.2km
3.2km2
1.31


分地峠[→ボツ案] 新豊根ダ ムEL,470m
2.3km
1.9km2
1.21

※1:流域面積km2÷導水距離km ※2:流域km2×0.1×有効落差m(新豊根落差は203.00m) ※3:※2÷距離 ※4:いずれも古真立発電所の新設(利用)も前提とした数字

致命的な弱点としては一寸導水距離が長い割に流域面積が狭いという感じがあることである。
あんまこんな形で本流に沿って導水するケースを見たことがなくて効率的では無いのかも。
ということで最期に漆島川が最接近する標高770m付近で取水して見たがこれだと多少効率的である♪ただし面積は更に狭くはなる。。

さてこれがどの程度佐久間ダムを救うかであるが,新豊根のデータから推計してみると100km2辺り2.35億トンと いう数字を得た(怪しいけどw)。一番広い③案で10.3km2なので2000万トン程度である。全部は取水出来る訳でもないので年刊1000万トン程度 か?余り効果はなさそうな印象である・・

寧ろ大入頭首工を休止して大入頭首工の流出分を振草頭首工周辺の導水(→豊川用水の項 で検討)で一部カバーした上で,残りを新豊根・佐久間で分担して貯水して発電しつつ佐久間導水で豊川流域へ送った方が良さそうな気がしている。
平岡ダムの嵩上げとかも狙っている。

【富山発電所】     
寧ろ③の19.1km2を使って,佐久間ダム(満水位260m)で発電するのも手かもしれない。総落差230m程取れるので水量は3.0m3/sと云った 所。

[私案]富山発電所
出力:5,600kW[+5.6MW]
水量:3.0m3/s
落差:220m
導水:6.0km程度
取水:虫川~霧石沢490m
放水:佐久間ダム260m

ギリギリ感はあるが無理ではないかも。以下では発電も検討する。


4.奥地開発    

さてデータに関して先ず何より問題(突っ込み所)は流域面積136.3km2である。
大入川の上流にでんと居坐る新豊根ダム湖であるが,その上流では大 入頭首工で 最大5m3/s取られた張り子の虎なのである。と思ったけど年間2.7億トンは流 入しているとのこと。単純計算で100km2辺り1.98億トンとほぼ2億トンある。意外に多いと云って良いのかな。。秋葉と船明 の比較で100km2で2億トン/年の怪 しげ な概算を捻り出したとこだけど大入頭首工(流域面積75.57km2)での下流補償量は2.61m3/sあって,恐らく冬期は取水していないとそ れなりに限定的に運用されているようではある。因みに豊川用水の佐 久間導水が 最大14m3/sで年間取水上限5000万トンである。推 定してみたが5000 万トン程度か?だとすると大入川上流では 136.3km2に対して2.7億トン+5千万トン=3.2億トンとなる。100km2辺り2.35億トンという計算になる。ここでも2億トン超 /100km2という感じか?
取り合えずこ の水を新豊根と佐久間に貯めて佐久間導水で豊川用水に供給すれば新豊根発電所で発電が出来る。今は全く無為に下流に流れて行っているだけで ある。
5000万トンあれば 824GWh(内自流分 127GWh)の年間発電量を24GWh(2万4千MWh)程増やせる計算になる(自流分が20%も増える!?また稼働率も0.25ポイント増えて9.1% 程度になりそう)。ホントにそんな増やせるのかいな。

と云う訳で奥地開発である。

取水位を638mに下げて導管を坂宇場川に寄せてそして坂宇場川や北へ寄せる時に交叉する小田川でも水を取るとの様に70.6km2となる。
合計 7m3/s以上期待出来るのでは無いか。まあ控えめに6.5m3/sとすると恰度9.0MWであった。ここは行ける♪

[私案]津具豊根発電所or北設楽発電所    
出力:10,400kW[+10.4MW
水量:7.5m3/s[1.06]←一寸強気に
落差:163m
流域:65km2程度?(下図は自治体境界に引っ張られて鴨山川流域が入ってしまっている)
導水:8.2km
取水:津 具川岳 地土(地名)坂 宇場川(坂場)小 田川 638m
放水:大入川[新豊根ダム]470m



岳地土か津具川か小田川でも良いが調整池を設けたい所である。
人口はやや多そうだけど坂宇場川にダムを建設すると導水距離も減らせて岳地土と取水口を統合出来て色々良さそうである。
まあ無理はしない。

振草頭首工脇の柿野川・足込川の他,佐久間河内川翁川など天竜川左岸,奈根川・奥山川・相川と云った相川上流などから取水して立て替えることで現在は大入頭首工 で取水している水全部を新設のこの津具豊根発電所(想 定落差163m)も含め新豊根・佐久間・同第二と合計345.8+163=608.8m分の発電が可能となる。新発電所の流域が70.6km2だから 70.6km2が608.0m分の発電出来て,大入頭首工が75.6km2だから新発電所から下の5.0km2が345.8m分の発電が出来る。併せて発 電量指数は608.8*7.06+345.8*0.5=4,471.0程だ♪
変な調整池を設けずともペイしそうである。

また導水効率がそれ程良くないので悩ましいところでもあるが,古真立川上流からも取水することで規模拡大を狙える[→古真立川篇(増強私案)]。


坂宇場川と岳地土の沢の合流点迄取水位を下げると625m程度となる。


[増強私案]奥豊根発電所[→原案(津具・坂宇 場発電所)]    
出力:12,100kW[+12.1MW](大入頭首工=機能停止)
水量:9.5m3/s[1.04]←一寸だけ強気に
落差:150m
流域:91.2km2
導水:10.2+0.8小 田川堰堤EL.603m or 0.4小 田川ダムEL.557m=11.0 or 10.6km
取水:津 具川岳 地土(地名)坂 宇場川(坂場)小 田川(調整池)ス トビュウ]・間 黒川古 真立川625m
放水:大入川[新豊根ダム]470m


ギリギリ感はあるが無理ではないかも。

【古真立発電所or奥豊根発電所】      
寧ろ奥地を使って発電所を新設した方が良さそうな感じである。④の導水を利用

[私案(小)]奥豊根発電所・古真立川発電所
出力:7,000~8,100④~7,600⑤kW[+8.1MW]
水量:4.1~4.8④~4.5⑤m3/s[1.6]
落差:200m
流域:25.8km2/4.1km2 合計:25.8km2 (30.3km2④/28.3km2⑤)
導水:6.5km+0.8km/1.4km④/0.6km⑤ 合計:7.3km(9.9km④・8.0km⑤)
取水:奥 山川古 真立川間 黒川[堰堤](668m)小 田川④⑤ 漆 島川680m
放水:大入川[新豊根ダム]470m

導水距離が長すぎるので単独派難しそう。
漆間川からの導水を新豊根への設備と看做して発電所の導水距離にカウントしなければ④でも⑤でも行ける。
これが実現すればそもそも狭い範囲の導水(漆島川とその支流霧石川の8.8km2)の導水流域が更に狭くなる。そちらは中止だらう。

とはいえギリギリのラインである。

【大奥豊根構想】   
いっそのこと(導水は諦めて),津具・坂宇場発電所と一緒にしてしまっても良いか もしれない。
あちらの取水位は638mである。24.9km2取れる。


[増強私案]奥豊根発電所[→原案(津具・坂宇 場発電所)]    
出力:13,800kW[+13.8MW](大入頭首工=機能停止)
水量:10.0m3/s[1.04]←一寸だけ強気に
落差:163m
流域:70.6+24.9=95.5km2
導水:8.2km+古真立支水路4.1km=12.3km2
取水:津 具川岳 地土(地名)坂 宇場川(坂場)小 田川間 黒川古 真立川638m
放水:大入川[新豊根ダム]470m

津具・坂宇場発電所原案(10.4MW)奥豊根発電所(小・案)(7.0~8.1MW)の出力の和よりは小さくなってしまうがその分 効率的になっている筈である。

更に2km程伸ばすと漆島川である。但し4.4km2程度と面積は小さい。更にもう3.7km延ばすと虫川で,4.4km2である。まあ無理目かな。。 5.7kmで8.8km2。


成案はこちら
取水位をもうちょい上げて655mにしている。これにより古真立川の取水点が奥山川出合(gsi)に なっている。
漆島川の放水口をこの辺(EL.665m・ gsi)に取って取水工をこの辺(EL.671m・ gsi)とすると,L=1.8km2・CA=4.1km2程度取れる。年800万トン程度かな?建設効率は100近くには出来る。が面積は僅少の 4.1km2。まあこんなものか。

導水先
距離
流域
発電量指数[効率]
摘要
漆島川導水 古真立川 1.8km 4.1km2 172[95.9] 場所
漆島・虫川導水 古真立川 5.5km 8.5km2 357[65.1] 場所1・場所2
虫川導水 早木戸発電所 2.9km 5.7km 185.3[63.9] 場所(EL.601m)
 
虫川から導水するなら3.1kmで早木戸発電所(H=325n)の方が良いのかもし れないと思ったが効率は大差なしであった。