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天竜川[目次中 流 域佐 久間目次] 大千瀬川 秋 葉発電所 船 明発電所  新豊根発電所 水 窪発電所 )
23.06.03運開
大千瀬川支流相川の電源開発と豊川用水佐久間導水[22.3訪問・25.5訪問]
0.佐久間導水平面図 1.開発篇 2.現地光景(逍遙篇) ( 1-1 豊川用水補水案 [奈根川・相川上流・奥山川]・ 1-2.相川ダム出馬川・奥山 川  1-3.宇連 ダム導水(案) 5.相川の発電所(案) 6. 宇連ダム・大野頭首工・豊川用水(別頁) 7.大千瀬川本篇(別頁)


0.佐久間導水平面図   

佐久間導水の詳しい運用条件は以このブログ[にわひろあきブログ]にあり。

豊川用水の取水位であるが今回の構想を練るに必要だったものの,なかなか判明しない。
佐久間ダム(電発管轄)の電力館みたいなところ(→確認したらもろ電力館って名前だったw)で聞いて迄見たけど,豊川用水の人(水資源 機構管轄)は駐在してないらしく不明であった。
このままそれ以上は追わずに諦めてたけど,25.11,改めて改稿するに際して気になってChat GPTに尋ねて見たところ,取水バルブ更新施工計画の書類を見つけて来てくれた。お前すげえよw
そうか工事計画の書類があったか。公募で業者募るわけだしな。

それでは仕様と制水門配置図を御覧下さい♪
出典:水 資源機構(24.7)
 
出典:水 資源機構(24.7)

バルブ中心だから取水管の半径分最低取水位は下になる(口径φ1350mmだそう)けど,趣味的にはEL.210mで十分である。ということで概念図を描 き直してみた。



1.開発案(開発篇)    
前提(起点)は大入頭首工での取水の建て替えである。今は新豊根ダムの上流で取水してい て何の発電にも使えて無い水を新豊根発電所(有効落差H= 203.0m①)で使える。更に追加で水源を確保すると佐久間(H=133.49m)・佐久間第二(H=12.30m)・秋葉第三(H=47.10m)・ 船明(H=14.50m)締めてH=218.39m②でも追加で発電出来る。更に津具川の 上流等でも発電(H=180m③)が可能になり①~③併せて600m程の落差を使えるのである。エネルギ輸入を減らしEV・AIの新電化時代にこ れは積極的に行くしか無い♪
色々考えたけど結局すっ飛ばしてこれ(宇連ダム導水(案))が良さそう。

相川補水(奈根川・相川上流部・相川ダム(案)・奥山川・大千瀬川・大入川・東園目川)

2.沿川風景~相川上流部~            
出馬川 奥山川 相川水路橋 相川上流部 奈根川 


1-1 佐久間導水相川補水    

佐久間導水の途中で相川周辺から補水出来る。この辺で取水すると発電は無理目
大入頭首 工の水を新豊根・佐久間・第二で発電する為の水確保とどっちが効率的かで決まってこ ようが向こうの方が標高は高い(更にその高位からも発電開発出来そうな)事を考えると大入 頭首工の水を発電に回してこちらを豊川用水へ回すのが良いだらう。
2-1.~奈根川~    

奈 根川(EL.220m) 導水距離0.6kmと至近で13.4km2程取れる。

残念ながらこちらは貯水は出来ない。振 草への導水と併せて大入の水を立て 替えて新豊根・佐久間・佐久間第二の発電量を増やす方向になるだろう。
また220m付近で取水する想定で短距離としたが,それでは佐久間ダムの水位が普段は250mとかなので吹き出してしまう?となると以下の相川等含め要検 討であるが池場下部の豊川用水放水口の標高が197.2m(gsi)だ からそちらへ流れる筈だとは思うけど。。少なくとも近くの開水路の相川を跨ぐ水道橋(写真)(EL.201m:gsi) から吹き出して相川に流れ込む方が先ではないか?

大 尻平川合流部(約EL.221m)付近(gsi)で 取水したい。写真はこ こら,三遠南信道の橋梁の直ぐ下である。この下(画面奥)で三遠南信道は彎曲する奈根川を跨いでいく。25.5現在,工事は大詰めと云った感じで ある。
25.5




~相川上流部~

相川上流部(EL.243m)  導水距離200m程度。

こ の辺EL.220m の川の様子
25.5
川縁にも僅かながら民家が点在していた。




~奥山川~

この辺(EL.222m) で取水すると 導水距離500m程度。

この際,佐久間ダム満水位260mで取水した水が,放水位190m程度の亀淵川支流に放水する前に取水位220m程度の奈根川・奥山川・相川に噴き出さな いかどうかが課題(東薗目川・大入渓谷からの取水も佐久間導水路に直結する場合は同じ課題が発生する。)。
奥山川・相川の取水想定部は相川を渡る開水路橋より下流となるので大丈夫そう。奈根川が不味いとなると開水路橋迄の700m程の導水が必要となる。
そもそも結局全部纏めたらどうや?となり,下で見る相川ダム建設で貯めておくのが良さそう♪となる。



1-2.相川ダム(案)             
細々取水してその都度佐久間導水路に繋いでいる内にダムで纏めてしまった方がいいじゃないだ?となる(湛水域イメージ図★★・流域イメージ図★★)。
ダムはなかなかハードルは高いが相川上流奥山川奈根川を纏めて取水出来るのみならず出馬川とかも近くはなる(但し面 積は狭い)。
更には大千瀬川からもその俣更に取水が出来る。
余り現実的ではないけど折角苦労して作図したのでこちらに移して保存しておく。

~出馬川~

取水位230mで奥山川と出馬川からも導水してみると20.0km2弱 か。導水距離 は3.0m2 程


相川ダム案は投資を少なくて済む案の筈だがほっとくどドンドンあれこれ増えてくる。


~相川~       
この計画の妥当性を確認兼ねて現地入りしてみた(22.3)。 この時はダムを造るぞと気負ってたので肝腎の奥山川や出馬川や奈根川の取水部付近の写真がない,今後の課題としたい。

掛川への帰省の帰りに相川に寄ってみる。大島川大島ダムを見てからR151で東 栄に至りR151からのr9天竜東栄線の分岐の三角形部分。
>22.3★★
直ぐにr1 飯田冨山佐久間線との分岐がある。と云うかこっちが直進。実はこの写真,県境の川,相川の橋付近から撮影したもの。
r9の行き先に熊Kumaとあるが,地元ではくんまKummaと呼んでる事を知っている。我が掛川の公称粟ヶ岳(あわがたけ)が実際はあわんたけと呼ぶ向 きもあるのと同じであろう。鶴舞(つるみゃ~)をつるまと堂々と書く名古屋を見倣って欲しいものである。

利水メインのこのコンテンツなのにそちらは取り忘れの失態。。orz
とはいえ2分後に川の写真は撮っている。こんな感じ。こ こら

川面アップ。水量は,まあ少ない。。3月末の雪の降らない東海地方は乾期である。

佐久間導水水路橋    
暫く行くと豊川用水の佐久間導水路の水路橋が見えてくる。結構混凝土も白くて真 新しい??
★★
良く覚えてないが,今写真を見ると裏は結構汚れている。北側で陽の当たりが悪いとこんな違いが出るのかな?

桜が植わっていてゴミや汚物を捨てないで下さいとの看板もあり,公園として元々整備されたのかもしれない。阿木川ダムの堰堤下のスペース(叢の向こうにテ ニスコートとかがあった。)もその内こんな感じになるのかも。こちらの方が未だ雑草の類は少ないが草刈りで保たれてるのか季節のせいなのかは判らない。

オフシーズンなので水は流れていなかった。この大きさで最大14m3/sを 通せるのか~。

豊川用水佐久間導水路4号トンネルとある。佐久間ダム-)---(-大千瀬川-)---(-相川-)---(-豊川最上流(亀淵川支流)かと思ってたけど 数字が一個ズレてる。調べて見ると佐 久間ダムと大千瀬川の間に一箇所明かり区間が存在していた。

この水路橋の標高が恰度200m程 度で,大千瀬川はもっと低い標高で渡ってるけどあっちは(逆)サイフォンと思われる。

相川の先から水路橋を振り返る。

この川沿いの道,r9の旧道みたいな顔してるけどストビュウにも相手にされて無く(入口は此 処)て,この後,脇に反れて奥山川を遡り,グーグルのストビュウだとこ こに出るようだ。深造方面ってのがこの川の上流か?地 理院だとなんと橋が無い!
地理院を信じてしまうと白倉峡[r361や白倉発電所構想(w) の水源地の方]の方へ更に道無き道を進みむしか無さそうだが,ストビューより橋を渡ってr9へ出て西鹿島の方へ流れる阿多古川の最深部熊(くんま)の里 方面に至る方が簡単そうである。どこも魅力的な山道どもである。通り抜けられそうってところが良い♪
私も深追いを避けて適当に転回して戻ってきた。奥山川からは導水を考えて居るし,写真の一枚も撮っておくべきだった。再訪を期したい。








4.宇連ダム導水(案)   

更に忙しくて間が空いて25.11に久々に計画を見て卓袱台返し的に思いついたが, ダムなんか全部辞めちまって佐久間ダム取水で豊川用水のこ の辺(gsi)から大坪尻川・奈根川[河内川出合・堰堤嵩上げ]・亀淵 川・乳岩 川(この辺で検討4.2lm2程・流域図)を 経て宇連ダム(こ の辺:gsi)へ導水(L=8.4km新設)すればええんちゃうのって感じである。宇連ダムが活用で来て一番好い。奈根川約13km2(流域図)・足込川・柿野川16.1km2 (流域図)・相川奥山川出馬 川約30km2(これらは開水路の改 造が必要になる)(流域図)・大入川・東薗目川20.1km2(流域図) 辺りで取水量が増える分,佐久間ダムからこの新設水路を経由して送る水は5m3/s以下に出来る。
元々の大入頭首工の流域面積は74.4km2なので新流域の渇水でも無い限 り全量発電に回せそうである。そしてその分は新豊根は勿論,佐久間・佐久間第二・秋葉 第三・船明の諸発電所で新に発電出来るのである。

途中の亀淵と乳岩から取水出来る流域は

4- 1.[私案]大入渓谷・東園目川・西薗目川導水    
豊川用水佐久間導水路の途 中接続で5.4km延ばすとこの3河川から取水出来る。約21.1km2。最大5m3/s程度は設定出来るだろう。
取水位はいずれもEL.270m以上としており,十分な水量を確保出来ているときはここからの水は佐久間ダムに逆送,貯水して佐久間~船明の発電に用いる ことが出来る様にすれば良い。


4- 2.[私案]新振草頭首工    
振草頭首工が元気な内は必要ないのかもしれないけどこ こら(gsi・振草川EL.240m)で取水して奈 根川付近(gsi・EL.231m・L=3.3km)へ持ってくるともう足込・柿野導水(2.5km・16.1km2)どころか,振草頭首工(Q =15.0m3/s・L=6.1km)そのものも要らなくなる!この場合,奈根川のゲートの最大取水量は15m3/sに設定しておけば良い。(異常渇水期 に佐久間から14m3/s導水中に大雨が降った時など30m3/s程取りたい状況が発生するかもしれないけどその場合は佐久間導水を一旦中止して大千瀬川 の水で賄うのが筋であろう。)

詳しくは豊川用水篇で纏めた。

5.相川の発電所(案)    

宇連ダム導水(案)を前提に,相川支流奈根川のこ の辺(gsi・El.204m)に 取水堰堤を建設してEL.230m満水位の宇連ダムの兄弟ダムを建設。
宇連ダムへの導水と同時に天竜川へ向けて発電してみる。湛水面積8.5万m2で5mの利用水深で貯水量40万m3程度見込める。
兄弟ダムだけど大千瀬川の堰堤での水位の都合で基本宇連ダムへ の送水はするが宇連ダムに溜まった水を天竜川に流すことは考えない。

豊川用水のここから池場方は相川の開水路橋をサイフォン化して相川上流と奥山川からの取水(EL.240m程度を想定)の導水に使いたいと思ってたけど, 佐久間での最低利用水位以下の210mが現実となってくると日本が大渇水になって宇連ダムが干からび,佐久間ダムの水位が220m以下でも豊川に送水する 状況を考慮している事が推定される。宇連ダム接続(放水位220m程度を想定)ではその時に放水出来無い(最低水位が210mよりは高くなる相川ダムへ送 れない)ので池場放水路を残しておく必要がありそう。
また,平時には相川と奥山川からの取水(取水位は230m超としてみるけど佐久間ダムの水位よりは基本的に低いので)に使って発電に使うけど,通常水位の 佐久間ダム(満水位260m)導水を利用中は取水出来無くなりそう。相川と奥山川の取水路は別途敷設した方が良いのかも。現状の開水路では相川渡れない し。
送り先は,佐久間川合か天竜竜山であろう。佐久間の側面支援をしつつ久根ダムで逆調整して秋葉へ流す事を考えると佐久間川合が良い。


[・]内は同量の水を豊川用水に送水して大入頭首工の水を建て替えした場合。
河川
流域
距離
発電量指数
効率
摘要
西薗目・東 薗目大 入 21.3 5.3 310.6[823.9] 58.6[155.4]
相川・奥山川
24.8
3.0
223.2[959.3]
74.9[321.9]

大千瀬
21.5
3.3
193.5[831.6]
58.6[252.0]

佐久間河内 5.3 1.9 84.6[224.3]
42.3[112.2]


73.4
13.6
[2839.1]
[209.1]


大入頭首工の流域面積 (75.6km2) と同等の流域を確保でけた♪
余っ た分は佐久間ダムに流入する大入両薗目・佐久間河内から発電に使って行こう。

発電所構想    

これらを踏まえて相川ダムを水源とし,大千瀬川からも導水する発電所を想定する。佐久間川合発電案天竜竜山発 電案と二案が差し当 たって考えられるが,かなり強気に水量積んでも導水堰長が長く効率性に欠ける。
常用していない豊川用水の水路が横にあるのに並行して延々と水路を新設するのもアホらしい。
更に,佐久間ダムの貯水量は満杯の様で,ほぼ毎日新豊根に汲み上げているらしく[→新豊根],佐久間発電所を増強して下流に逆調整池を設置するのも良さそ う。逆調整池としてはプランだけ立てて

豊川用水佐久間導水路の大千瀬川の渡河はサイ フォンを用いている。サイフォン付近に佐久間ダム→相川ダム送水時は落差30mの発電,逆に相川ダム→佐久間川合放水時は落差70mの発電,更に佐久間ダ ム→佐久間川合放水でも発電,出来る水車とか開発出来無いやろうか?相川ダムまで送水したいときは負荷を緩くするのである。この辺の技術的な点は不明なの で保留である。

<二系統方式(案)>    
一方で,どうしても既存の豊川用水路と発電の二重投資になってしまう(しかも結構遠距離)のが気になって大千瀬川ダム(案)に傾いていたけど,そちらはそ ちらで巨額投資となるな…と考えて居る内 に,アクロバチカルな二系統方式を思いついた。
佐久間ダム~相川の開水路橋間,从って佐久間ダム~奈根川堰堤間がサイフォンであるというのが前提となる。基本,奈根川ダムの水は宇連ダムに送水するのが 基本的な役割なので,佐久間ダム→佐久間川合送水発電・必要に応じて佐久間ダム→相川ダム送水潅漑・相川ダム豊水時に佐久間川合送水発電も可能とする案で ある。

水流・水量概念図


佐久間導水の途中で取水弁つけて佐久間河合発電所で佐久間ダムからの最大14m3/s・取水位260m,相川ダムからの最大14m3/s・取水位210m で中島発電所@九頭竜川水系(二 系統あるかは不明)や東豊永発電所@吉野川水系(高 落差と低落差別々に発電 して同一の発電機を同期させて回してるらしい)や瀬戸発電所(元々は別々の発電所の時もあったらしく完全に別と思われる)・新中地山発電所小口川第一発電所@常願寺 川水系(同じ建屋内にあって完全に同一化してるけど別発電所)みたいに色々な形式があるが,佐久間から7m3/s,相川から7m3/s流して同時に発電出 来ることも考えると,同期式の発電機なども視野に入ってくる。

そして水車は落差変動や水量変動に優れたフランシスか,更には「主に40mから180m程度の中落差領域に使われフランシス水車に比べて変落差・変出力の特性に優れてい る可変デリア型 水車とかど うであろう?
水車は2台とし,佐久間ダムからの水も相川ダムからの水も発電出来る様にする。どちらからも最大 7m3/s合計14m3/sの水を受ける事が出来るし佐久間から14m3/s(2台利用可)・相川から7m3/sも出来る様にしておくと便利である。


水流・水量概念図    

上図作成時には相川ダムから佐久間方面上りも14m3/sとしたが,佐久間ダムから下り方面に比べて大量の水を送水するケースは少なそうなので Max7m3/sで良いだろう。

[私 案]佐久間川合発電所    
出力:15,000kW[+15MW](~31,000kW)
水量:14m3/s(+14m3/s=28m3/s)
落差:120m(佐久間ダム側)・90m(相川ダム側)
水車:
 1号機 フランシス(佐久間方のみ)[最大7m3/s使用]  8,000kW(×3=24,000kW)
 2号機 可変デリア(双方向)[最大7m3/s使用] 佐久間側の場合:7,000kW 相川方の場合:5,250kW
取水:天竜川[佐久間ダム]260m・相川[相川ダム]230m

放水:天竜川〔久根ダム〕135m

佐久間ダムの水を有効活用する為に使用水量を増やすという目的では最大14m3/sは少々心許ない量ではある。倍の28m3/sにすると出力も31MW程 増やせる。



パターンは以下の4パターンだろう。水量は最大値

パターン①…佐久間ダム→佐久間川合発電(最大15MW)


パターン②…佐久間ダム・奈根川→佐久間川合発電(最大13.25MW)


パターン③…佐久間ダム→佐久間川合発電・奈根川堰堤送水(大入建て替え分送水時)(最大8.0MW弱)


パターン④…佐久間ダム→奈根川堰堤送水(豊川用水渇水緊急送水時)(0MW)