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天竜川中流域 ( 佐 久間周辺増強周 辺逍遙] 秋葉発電所 船 明発電所  新豊根発電所 水 窪発電所 )
23.06.03運開
大千瀬川支流相川の電源開発と豊川用水佐久間導水[22.3訪問・25.5訪問]
0.佐久間導水概念図 1.開発篇( 1-1 豊川用水補水案 [奈根川・相川上流・奥山川]・ 1-2 相川ダム案 ・2-1 発 電所(案) ・ 2-2 2系統発電所(案))[出馬川] 2.現地光景(逍遙篇) 3.開発後概念図 4.宇連ダム・大野頭首工・豊川用水(別頁) 5.大千瀬川本篇(別頁)


0.佐久間導水概念図   

平面図

佐久間導水の詳しい運用条件は以下のブログにあり。

にわひろあきブログ

佐久間ダムは、水力発電のためのダムですので
佐久間ダムから水をもらうにも
一定の条件があります。

まず、水がもらえる期間があります。

5月6日~9月20日の間だけです。
(9月21日~5月5日までの間は、宇連ダムが空になっても水はもらえません)

そして、もらえる水量も
その期間内での上限が
5,000万㎥までと決められています。
それ以上は、もらえません。

そして、宇連ダムの貯水量によって
佐久間ダムから水がもらえるかどうかも決まっています。

まず、
5月6日~5月31日 の間は、宇連ダムの貯水量が0%になると佐久間ダムから水がもらえます。

6月1日~6月30日までの間は、宇連ダムの貯水量が、1,400万㎥以下になると水がもらえます。
以下同様に、
7月1日~31日の間は、2,500万㎥以下
8月1日~5日の間は、1,000万㎥以下
8月6日~10日の間は、800万㎥以下
8月11日~15日の間は、600万㎥以下
8月16日~20日の間は、400万㎥以下
8月21日~31日の間は、200万㎥以下
9月1日~20日の間は、200万㎥以下

そして、その期間内で
最大5,000万㎥までです。


1.開発案(開発篇)    

1-1 佐久間導水相川補水    

佐久間導水の途中で相川周辺から補水出来る。この辺で取水すると発電は無理目
大入頭首 工の水を新豊根・佐久間・第二で発電する為の水確保とどっちが効率的かで決まってこ ようが向こうの方が標高は高い(更にその高位からも発電開発出来そうな)事を考えると大入 頭首工の水を発電に回してこちらを豊川用水へ回すのが良いだらう。


奈 根川(EL.220m) 導水距離0.6kmと至近で13.4km2程取れる。

残念ながらこちらは貯水は出来ない。振 草への導水と併せて大入の水を立て 替えて新豊根・佐久間・佐久間第二の発電量を増やす方向になるだろう。
また220m付近で取水する想定で短距離としたが,それでは佐久間ダムの水位が普段は250mとかなので吹き出してしまう?となると以下の相川等含め要検 討である。

大 尻平川合流部(約EL.221m)付近で取水したい。写真はここら,三遠南信道の橋梁の直ぐ下である。この下(画面奥)で三遠南信道は彎曲する奈根川を跨いでいく。25.5現在,工事は大詰めと云った感じである。
25.5


相川上流部(EL.243m)  導水距離200m程度。

こ の辺EL.220m の川の様子
25.5
川縁にも僅かながら民家が点在していた。



~奥山川~

この辺(EL.222m)で取水すると 導水距離500m程度。

この際,佐久間ダム満水位260mで取水した水が,放水位190m程度の亀淵川支流に放水する前に取水位220m程度の奈根川・奥山川・相川に噴き出さな いかどうかが課題(東薗目川・大入渓谷からの取水も佐久間導水路に直結する場合は同じ課題が発生する。)。
奥山川・相川の取水想定部は相川を渡る開水路橋より下流となるので大丈夫そう。奈根川が不味いとなると開水路橋迄の700m程の導水が必要となる。
そもそも結局全部纏めたらどうや?となり,以下で見る相川ダム建設で貯めておくのが良さそう♪



1-2.相川ダム     
大千瀬付近増強B案で相川にダムを建設するなら多目的ダムが良いと云うことで,豊川用水の ジャンクションとしてだけではなく,発電も考えたい。

さてこの計画の中心となるのは勿論相川ダムである。
飯田線との交叉や
聚 落の水没も勘案して満 水位EL.210mでここにダム建設。この相川ダ ムが210m程で出来ると豊 川用水の佐久間導水分,更には大入川頭首工の取水分を(概ね上でみた奈根川・相 川・奥山川の流域を集水域とする)相川ダムから一部建て替えで 送水することでより落差の高い佐久間,更には新豊根の水を温存出来る様になる。(勿論流域小さな相川だ から限界あるけど。。)
また治水に使えば浦川地点での計画高水の基準が緩くなってその分新豊根に貯められる水も増えるかもしれない。

満水位210mでダム領域を描くとこんな感じになる。湛水面積は28.2ha堤高は約40mって所である


満水位210mは佐久間ダムの(発電の最低利用水深220mよりも低く),佐久間ダムが干上がってもこちらに送水出来そうな水位且つ亀淵川への放流も出来 そうな水位にしてみた。
1箇所r1が相川 を渡る箇所に210の記載があるように水没しそうな箇所がある。
25.5に訪問した時にそこも見て来た。R151からまず谷を下って行くと相川を渡る。この辺も想定満水位下である。


r1が相川を渡るのは豊浦橋。東栄方面から坂を下ったところにある。
25.5
橋渡った佐久間側(上の地図の210付近)が一番低そう。ここの一,二軒は立ち退きが必要となりそう。左斜面も上手の家は大丈夫そうで,あの高さ(約 220m)に道路を付け替えて上の勾配に取り付ける感じかな♪

上流側には旧橋?あそこら辺に立てば相川と奈根川の合流部が視認できそう。

拡大地図はこちら。マウスオーバーで付け替え道路(案)♪

相川ダムのバックウォーターは導水取水の相川奈根川とも想定地点付近(写真:相川奈根川)となる。

肝心の有効貯水量であるけど,有峰にある堤高37m・湛水面積7haの小俣ダ ムが有効V=58.7万m3である。大井川にある 堤高33.5m・湛水面積13haの大 井川ダムが有効V=50.3万m3である。
エース木 曽ダムは堤高35.2m・湛水面積42haで有効 V=184万m3である。どのダムも上流から無限の水供給があるという立地状況ではあるがい ず れも発電専用のジャンクションとして良い味だしてるダムどもであるが,こちらも良い仕事してくれそうである。
計算してみると利用水深20mでV=約530万m3取れ た。湛水面積が広い分そこそこ水は貯められそうである(ただ治水をするには不十分な量か?(II案)としてもう一寸下流に堤体を置いてみると600万トンぐらいには出来そう)

諸元と流域面積は以下の如くなる。

[試案]相川ダム〔場所(I案)〕[場所(II案)
目的:AP
堤高/堤頂長/満水位: 43m(I/II)/ 140m(I)・160m(II) /210m
効貯水量(利用水深)/湛水面積: (I):530万m3 (20m※1)/42ha (II):600万m3程度/50ha程度
流域:45.6km2(直接)※2

流域図


※1:最低取水位が190mで現在の亀淵川支流(仮称:池場川)の放水口の180mちょいよりは上である。

※2:大入頭首工の集水域76km2の内,柿野川・足込川で16.1km2,ここで少なくとも45.6km2と61.7km2と(貯水量は兎も角流域面積 でみて)8割程確保出来 た事にな る。

更に,宇連ダムのところで計算したが,相川ダムの目的の1つが大入頭首 工の水の建て替えであるが,大入の水の宇連ダムでの貯水量を流域面積の単純平均で計算してみる。
柿野川・足込川の16.1km2を考えると宇連川:振草川:大入立替残=26.3:88.7(=72.6+16.1):59.5(=75.6- 16.1)=10:34:23≒3:10:7となって,宇連ダムの貯水量2800万m3の内,大入建替残は34%程度。950万トン程は欲しい。

520万~600万トンの内容量配分は400~480万トンはA(潅漑)で残る120万トンがP(発電)としてみる。のこる540~460万トンは佐久間ダム・新豊根ダム・水窪ダム 等で分担であろう。割となんとかなりそうな気も?

佐久間ダムとの水位差が4~50m程あるが 14m3/sで発 電したりすると4,200kW程の可能性がある。分岐管設置したり サージタンクを後補したり地下に発電所設けたり対応できるだかやぁ?(→一応そう云う方向性で後の部分で 相川ダムに貯水して毎晩揚水して佐久間の溢水を防ぐ新豊根の側面支援を考えた。)

飯田線には掛からないようにと思ったけど相 川第二橋梁奥 山川橋梁間[橋梁名は『日本鉄道名所4 東海道線』1986小学館より=画像準備中]は付け替えを余儀なくされそうである。(一寸(ちょっと)だけ山側にずらせば良い。一寸で良いから安上がり と云う事はないんだけど。。)

上流にダムを建設して相川上流域と更に大千瀬川から取水し て佐久間川合EL.135m辺りへ向けて水を落として発電を試みる(→2-1-1案)。更には 足を伸ばして秋葉ダム湖畔だと落差が取れて良い(→2-2-2案)。

更に佐久間ダム(HWL260m)と相川ダ ム(HWL210m)の落差を利用して発電とか出来ちゃったりすると佐久間ダム→佐久間発電所→佐久間第二発電 所→秋葉ダムに次ぐ第二のルートとして佐久間ダム─(佐久間導水)→相川発電所・相川ダム→佐久間川合発電所→西渡ダム(佐久間第二ダム)→佐久間第三発 電所(西渡第二発電所)→秋葉ダムという第二のルートが形成されることになる。後付け無理かなぁ。。佐久間ダムでの佐久間導水の取水点が結構低い様なので その辺がどう効くのかが良く解らないのだが。。こ の画像の場所に行きたい[アメブロ] トンネルの途中から展望台に行けてそこにあるのかな??豊川用水の利水 標もぶっれぶれだし,分地峠の入口もちゃんと撮れてないしまた行くか ねぇ。。[→25.5行って来たけど色々取り損ねてるw]




1-2-1
発電所を検討する前に相川ダムに大千瀬川からの導水も検討する。

【B 案】 大千瀬取水堰堤〔場 所
目的:発電(→B案:竜山大 千瀬発電所・B’案:佐久間 川合発電所)
取水位:EL.210m
流域:46.0km2 or 57.1km2 直接:37.0km2(振草T(→ 大千瀬川→豊川用水)以遠除く・更に柿野川(5.0km2)・足込川(11.1km2)を除くと25.9km2)  間接:20.1km2(大入・東薗目導水)
取水量:最大10m3/s程度(→相川ダム)
導水距離:2.7km

但し足込川・柿野 川の16.1km2程度(御園は効率悪いのでしない)は宇連ダムへ導水が(私の中で)濃厚である。結局46.0km2 程度が対象となる。

更に大入・東薗目も視野に入る。

大入・東薗目導水
流域:20.1km2
取水量:最大5m3/s程度
導水距離:3.17km
取水:大 入川東 園目川

これによって(お気に入りの私案だった)大千瀬川流域の佐久 間引水を止めてこちら への導水とすることも考えられる。
17km2程だとなしでも良さそうか?大入渓谷と東園目川から(相川 ダムへ導水する為の)大千瀬川取水堰堤迄の導水距離は大 千瀬川のこ の辺に堰堤設置して4.1km。建設距離効率は4.15。それ程悪いって訳でもないか。

相川ダムから大千瀬川迄の導水路の建設を所与とすると相川ダムへ持って行く方が効率的である。勿論,佐久間ダムへ持って行く方が落差は取れるが,相川ダム へ持って行く分,大入頭首工で取水される水をこっちに持ってこれると考えると寧ろ相川ダムへ持って行った方が有利っぽい。
河川名(取水地)
導水先
導水距離 面積 導水効率 取水位
東園目川・大入川
新豊根ダム



EL.
東薗目川・大入川 佐久間ダム
5.0km 17.0km2 3.4
EL.260m
大入川 佐久間ダム 2.3km 9.1km2 4.0 EL.260m
東 薗目川大 入川 相川ダム(大千瀬川堰堤) 3.5km 20.1km2 5.7
EL.210m
東 薗目川 相川ダム(大千瀬川堰堤)
2.0km
7.4km2
3.7
EL.210m






大千瀬川
相川ダム
2.8km
24km2
8.5
EL.210m
大千瀬川・東 薗目川大 入川 相川ダム
6.3km
44km2
7.0
EL.210m
最初は振草頭首工の所迄伸ばしていた佐久間引水,縮小に次ぐ縮小で遂に無しに!相川ダム(造るなら)への導水の方が優先だな~。
→その後,面積に比例して取れる水量と落差を勘案すると相川>佐久間に![→ここで検討


~出馬川~

取水位230mで奥山川と出馬川からも導水してみると20.0km2弱か。導水距離は3.0m2 程


相川ダム案は投資を少なくて済む案の筈だがほっとくどドンドンあれこれ増えてくる。



2-1.発電所(案)

上の議論より相川ダムからの発電の流域は60km2程度である。
佐久間川合発電案天竜竜山発 電案の二案あり。

2-1-1 <佐久間川合で発電するケース>
相川にダムを造るなら当初案に神妻沢を加えた65.3km2で発電かな~。

上でも可能だけど大千瀬川本流の振草頭首工以下の流域を 加えると100km2程度となる。

B'案 佐久間川合発電 所
出力:8,900kW
水量:15m3/s
落差:70m
流域:60.9+57.1=118.0km2
導水距離:6.6+2.7+3.1=12.4km
取水:大入渓谷・東園目川大千瀬川相川(奈根川・奥山川)〔相川ダム〕・出馬川・川内川・和山間沢川・(神妻沢 川)210m
放水:天竜川[久根ダム]135m

<秋葉ダムまで持って行って発電するケース>


B案
 竜山大千瀬発電所
出力:12,200kW[+12.2MW]
落差:96m
水量:15m3/s
流域:106km2
導水距離:9.8+0.8+2.7+3.1=16.4km
取水:大入渓谷・東園目川大千瀬川相川〔相川ダム〕・出馬川・川内川・和山間沢川210m
放水:天竜川[秋葉ダム]108m

発電所は以下の様に成る

これらを踏まえて相川ダムを水源とし,大千瀬川からも導水する発電所を想定すると上の様になる。上が佐久間川合放水,下が竜山放水。いずれも目安としてい る出力(MW)>導 水(km)を満たさない。結構強気な15m3/sとしてもである。

ただ,更 に佐久間ダムから相川ダムに向けての送水でも発電出来そうである。上の発電所に下の既設の発電量を加えると合わせ技で基準はクリア出来る。最大 14m3/sは豊川用水用だけど年間上限が決まっていて普段は空いてることが多い上に,この水路を大入頭首工取水水の建て替え水の豊川用水への送水に活用 しようと思ってるのでまあ色々遣い道はありそうである。

[私案]佐久間第三発電所or相川発電所
出力:5,300kW
水量:14m3/s ※
落差:45m
取水:天竜川[佐久間ダム]260m
放水:相川[相川ダム]210m


※:現在大入頭首工5m3/sと佐久間導水14m3/s (何れも限定的な通水)に加えて佐久間ダムの余剰水を貯める形で導水したいが佐久間導水の水路を活用出来ないと不効率でしゃーないけど,そ うなるとたかだか14m3/sとなるか?

ただ相川の両岸に水路(左岸に佐久間導水・右岸に発電所導水路)となって二重投資感は否めない所で ある。

<貯水運用>
また佐久間の水をこちらに避難させる役割も果たせそうではあると思ったが,揚水発電の効率が70%の所を260mの水を発電無しで210mに落としてしま う訳で佐久間・第二の有効落差146mの50mは結構デカいしそういう運用はないか。。とはいえ効率としては65%だからそんなに違わないともいえる?ま あ貯水可能量は120万では小さい。佐久間ダム→相川ダムに送水時に発電したい所である。相川ダム→佐久間川合発電所には発電所を設置したいと思ってるけ ど。。
サイフォンの原理 を駆使して佐久間ダム→相川ダム送水時は落差50mの発電,逆に相川ダム→佐久間川合放水時は落差70mの発電出来る水車とか開発出来無いやろうか?
佐久間ダム→佐久間川合発電所の発電量が小さくなりそうだけど佐久間ダム→相川ダム,相川ダム→佐久間川合,佐久間ダム→佐久間川合のどれでも発電出来る 様には出来る。
新豊根が年間5.7億トン揚水し てて年間200~250日程稼働してるとすると一日平均285~330万トン程となる。毎晩120万トン程避難出来るとまあ佐久間ダム→相川ダム専用の発 電所作っても良いかも。と思ったが佐久間導水路の容量14m3/sで発電するとすると120万トン佐久間から相川に移すのにほぼ1日がかり(120万トン ÷14m3/s÷3600=23.8h)だ,これはダメだらw
深夜8h程水を佐久間から相川に避難させるとして40万トンぐらいかな?まあ新豊根の救済にはならなくとも側面支援(大入頭首工の停止に伴う貯水量増)ぐ らいは出来そう。

[試案]相川ダム発電所
出力:5,300kW[+5.3MW]
水量:14m3/s
落差:45m
取水:佐久間ダム260m
放水:相川ダム210m


<二系統方式(案)>
どうしても既存の豊川用水路と二重投資になってしまうのが気になって大千瀬川ダムに傾いていたけど,そちらはそちらで巨額投資となるな…と考えて居る内 に,アクロバチカルな二系統方式を思いついた。
佐久間ダム~相川の開水路橋がサイフォンであるというのが前提となる。
佐久間導水の途中で取水弁つけて佐久間河合発電所で佐久間ダムからの最大14m3/s・取水位260m,相川ダムからの最大14m3/s・取水位210m で中島発電所@九頭竜川水系(二 系統あるかは不明)や東豊永発電所@吉野川水系(高 落差と低落差別々に発電して同一の発電機を同期させて回してるらしい)や瀬戸発電所(元々は別々の発電所の時もあったらしく完全に別と思われる)・新中地山発電所小口川第一発電所@常願寺 川水系(同じ建屋内にあって完全に同一化してるけど別発電所)みたいに色々な形式があるが,東豊永方式を推したい。ややこしくなるなら発電機も2台でいい だらう。
水車は落差変動や水量変動に優れたフランシスを用いて佐久間ダムからの水も相川ダムからの水も発電出来る様にする。水車は2台とし,どちらからも最大 7m3/s合計14m3/sの水を受ける事が出来るし佐久間から7m3/s・相川から7m3/sも出来る様にしておくと便利である。

水流・水量概念図


[別案]佐久間第三発電所 or佐久間川合発電所
出力:14,300+8,300=22,600kW~14,300+4,100=18,400kW ~7,200+7,100=
14,300kW[+14.3MW]
水量:14+14=28m3/s~7+14=21m3/s ~14m3/s ※
落差:120m(佐久間ダム側)・70m(相川ダム側)
取水:天竜川[佐久間ダム]260m・相川[相川ダム]210m

放水:天竜川〔久根ダム〕135m

※取水量と出力に就いて
両ダムから導水路の容量いっぱい取ると28m3/sになって22.6MWも取れるが,過剰な水量になってないかに関しては自信が無いw
特に相川ダム側からは精々7m3/s程度?
それでも多いとなると合計14m3/sで自由にブレンドするために水車2台という感じか?

こうなると低落差側専用の水源として導水路延長6.7kmで大入渓谷・東園目川大千瀬川(西薗目川出合)で取水もしたくなる。合計42.km2。
但し,14m3/s案の時は,高落差側で14m3/s使ってる時はこの水源は使えなさそう。
二系統方式の場合は大入・東薗目は佐久間ダムへ(→この辺参照)かなぁ。。まあ 保留で。



取水位230mで奥山川と出馬川からも導水してみると20.0km2弱か。導水距離は3.0m2 程



相川ダム案は投資を少なくて済む案の筈だがほっとくどドンドンあれこれ増えてくる。


2.沿川風景~相川~

~相川~
この計画の妥当性を確認兼ねて現地入りしてみた(22.3)
豊川用水佐久間導水の相川水路橋(仮称)は,グー グルで見る限り剥き出しのコンクリート製水路橋の様である。恰度(こちらが勝手に想定した)満水位辺りに通っているので洪水時に上流から流れてき た材木などに破潰されないか 心配である。
付け替え一択の鉄道と違ってこういう場合どうするのか素人の私は知らないけど相川ダムで一旦送水を中継して,豊川が渇水且つ相川ダムの水流が豊かな場合 (そんな都合の良い事態が起こるかは不明w)は相川ダムからの水で建 て替えすればより標高の高い佐久間ダムの水は発電に使えて有利である。

こ こら(r1の相川渡河部)[地理院]左 岸側の数軒(特に川側)[G]は立ち退きが必要になりそう。


掛川への帰省の帰りに相川に寄ってみる。大島川大島ダムを見てからR151で東 栄に至りR151からのr9天竜東栄線の分岐の三角形部分。
導水先
導水路 流域 導水距離効率 取水位(落差)
発電量指数
新豊根ダム
4.2km
3.2km2
0.76
EL.474m(366m)
117.1
佐久間ダム
5.0km 17.0km2 3.4 EL.260m(152m)
258.4
相川ダム
3.3km
20.1km2
6.1
EL.210m(92m)
184.9
大千瀬ダム
不要
23.4km2
+∞
El.220m(102m)
238.7
22.3

直ぐにr1 飯田冨山佐久間線との分岐がある。と云うかこっちが直進。実はこの写真,県境の川,相川の橋付近から撮影したもの。
r9の行き先に熊Kumaとあるが,地元ではくんまKummaと呼んでる事を知っている。我が掛川の公称粟ヶ岳(あわがたけ)が実際はあわんたけと呼ぶ向 きもあるのと同じであろう。鶴舞(つるみゃ~)をつるまと堂々と書く名古屋を見倣って欲しいものである。

利水メインのこのコンテンツなのにそちらは取り忘れの失態。。orz
とはいえ2分後に川の写真は撮っている。こんな感じ。こ こら

川面アップ。水量は,まあ少ない。。3月末の雪の降らない東海地方は乾期である。

暫く行くと豊川用水の佐久間導水路の水路橋が見えてくる。結構混凝土も白くて真新しい??

良く覚えてないが,今写真を見ると裏は結構汚れている。北側で陽の当たりが悪いとこんな違いが出るのかな?

桜が植わっていてゴミや汚物を捨てないで下さいとの看板もあり,公園として元々整備されたのかもしれない。阿木川ダムの堰堤下のスペース(叢の向こうにテ ニスコートとかがあった。)もその内こんな感じになるのかも。こちらの方が未だ雑草の類は少ないが草刈りで保たれてるのか季節のせいなのかは判らない。

オフシーズンなので水は流れていなかった。この大きさで最大14m3/sを 通せるのか~。

豊川用水佐久間導水路4号トンネルとある。佐久間ダム-)---(-大千瀬川-)---(-相川-)---(-豊川最上流(亀淵川支流)かと思ってたけど 数字が一個ズレてる。調べて見ると佐 久間ダムと大千瀬川の間に一箇所明かり区間が存在していた。

個人的には出馬辺りに満水位200m程度のダムを建設して大千瀬川辺りから導水,中部天竜辺りで発電したいと思ってるけど,この水路橋が恰度200m程 度で邪魔になりそうではある。。
大千瀬川はもっと低い標高で渡ってるけどあっちは(逆)サイフォンと思われる。
寧ろこいつを利用して発電力のある佐久間ダムの代わりに大千瀬や相川の水を豊川に送るってのもありだし,大千瀬川から出馬ダムへの送水にこの水路を活用し ても良いかもとも思う。

相川の先から水路橋を振り返る。こいつがダム湖に水没してても耐久性とか大丈夫やろか?必要に応じてここもサイフォンに改造,更には必要に応じて此処に取 水施設を建設しても良いかも。
期待の設楽ダムが出来れば佐久間導水へ頼る事もなくなるのであろうか?それとも権利として要求する?宇連ダムの残水量とか色々条件あったけど,勿論設楽ダ ムの容量とかも付け加えるのであろうけどよっぽどの緊急時以外は不要になって此処をサイフォンに作り替える程の投資は無駄になりそうな気もするが。。。

この川沿いの道,r9の旧道みたいな顔してるけどストビュウにも相手にされて無く(入口は此 処)て,この後,脇に反れて奥山川を遡り,グーグルのストビュウだとこ こに出るようだ。深造方面ってのがこの川の上流か?地 理院だとなんと橋が無い!
地理院を信じてしまうと白倉峡の方へ更に道無き道を進むしか無さそうだが,ストビューよりr9へ出て西鹿島の方へ流れる阿多古川の最深部熊(くんま)の里 方面に至る方が簡単そうである。
私も深追いを避けて適当に転回して戻ってきた。

ダムの建設想定地はこの辺。もしくは更に下流の出馬 川との合流部付近か。出馬川との合流部付近ではちょっと人家がありすぎかな,,
出馬川取水点の標高は高めにとって,出馬川の取水の相川ダムから発電所への導水路との合流部迄はなるべく水平にして出馬川の水量が豊富で相川ダムの貯水量 が乏しい場合には出馬川から相川ダムに貯水出来る構造にしておくと良さそう♪十 和田発 電所の渓流の取水口と十和田湖の関係がそうなっている。


因みに,相川ダムを渇水時対策に使いたいのであれば成るべく低水位からも取水出来る様にしたい。
相川ダムの利用水深は20mを想定したので最低水位は190m程。ここで取水すると現在の亀渕川の放水位は196m程なので放水不可能。
今は相川を水路橋で渡っているので開水路と思われるがこれを後から圧力トンネルに変えれるんだっけ??上松PSとかでは戦時中の運開で,後からコンクリー トで巻立てたりしてたけどそれを機会に変えてたかは不明。読書はなんかダム建設後圧力トンネルかしたような記憶が。
兎も角圧力トンネル化して,今の場所からあと数百m延長して亀 淵川との合流点直下辺りEL.186mに放流点を移設することで逆サイフォンを形成する。こうして最低限の投資で相川ダムをフル活用出来そうな感 じがする。

3.開発後概念図      
最後に開発後の概念図を載せておく。(マウスオーバーで現行概念図)


この後,大千瀬川本流にダムの建設を検討すると可成り大きめの貯留量を取れ そうなことが判明♪
そっちをメインとすると当然こっちにも二重投資する訳にも行かない。大千瀬をメインにする場合はこっちには取水してそちらに送る小さめのダムを検討
このぐらいの小ささになった。これだと奥山川(更には出馬川)から取水出来無いので導水路が別途必要となる。


相川ダム(小)
有効貯水量:V=220万m3
直接流域:28.6km2
湛水面積:13.8ha
満水位:EL.220m
利用水深:20m
堤頂長:170m
堤高:30m程度?
川面:196m

まあどっちにしても妄想度は高めだと認めざる得ないけど,大入頭首工で 取水してる5m3/s(推定年間5000万トン程度?・佐久間ダムからの導水 と違って年間取水総量ではなく瞬間取水量 で決めてる様ではある)を新豊根と佐久間第三PS(仮)で,豊川用水佐久間導水で導水する14m3/s・夏場の半年間で最大5000万トンを佐久間第三 PS(仮)で発電に使えるとそこそこいいんじゃないかなあ。。

大入頭首工分5000万トン(推定)は新豊根PS(1,125MW・ 646m3/s)の使用水量21.5h分であるから24.2GWhの発電が可能である。税込27円 /kWh(※公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 新電力料金目安単価)とすると27,000,000円/GWh(2,700万円)な ので年間5億8000万円である。また佐久間第三で佐久間ダム250mで取水,大千瀬ダム210mで発電するとすると4.4GWhとなる。ただ近年,宇連 ダムに小水力発電が完備されたそうなのでその分の発電力は減ってしまう。

佐久間導水の方は結構条件が厳しいからまあ毎年どの程度と期待出来る感じでも無 さそうである。





4.流込式発電所開発(案)

また西渡ダム構想はどちらにしても容量の小さい相川ダムと相性が良さそうである。V=約 530万m[→相川ダム]と西渡ダムのV=800万m3(利用水深5m)を 併せると1300万m3程になる。

色々検討した結果の24.7現在,どうも大千瀬の方がよさそうで,まずは流込式で開発して大千瀬ダム・大千瀬発電所は保留とするのが建設的な気がしてい る。
その場合,相川の上流方面は一部大千瀬ダムへの導水,一部の支流の上流域を使って流込式という感じになるであろう。