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天竜川中流 佐久間周辺調整池 秋葉付近開発 水窪川 新豊根ダム 気田川 豊川用水 【水量・発電量データ】
21.6.6作成
天竜中流域の面積と流水量と堰の取水率の関係

0.前振り   1.秋葉・船明間 2.門桁  3.佐久間・秋葉間 4.別頁:大入川上流(豊川用水)

0.前振り(初出はここここ)

流域面積と河川琉水量の関係

1.佐久間・秋葉間

集計してみる(→データ)
秋葉
水量
佐久間
秋佐増減
第一使用量
20.8億トン
55.1億トン

第二 〃
 7.1億トン
48億トン

第三 〃
30.4億トン
なし

発電合計
58.3億トン
55.1億トン
3.2億トン増
ダム放流量 16.1億トン
5.9億トン
10.2億トン増
秋葉取水工取水量
(2023年)[電突]
9,847.03万m3


振草頭首工取水量
4,600


大入頭首工取水量
2,200


水窪蓋渠取水量



全体
75.2億トン
61.0億トン
14.2億トン増

秋葉ダムの総貯水量3,470.3万m3,有効貯水量775.0万m3が一杯になって捨ててる水が7月,9月が3億8900~4億2300万あると云う事 で7月・9月は一週間当たりに直しても押し寄せ る1億m3,一日辺り 1,400万 m3/s佐久間の情報から水を放流する場合一日辺り平均2,200万トン放水, 一週間辺り1.5千万トン。
平均とす ると如何にも物足りない容量である(秋葉は本来佐久間の逆調整池であって貯めるのが目的のダムではないので已む無しだ が)。これは上流の水流をがっちり受け止め(年間5億7000万トンは新豊根に 汲み上げしてでも死守す)る佐久間ダムの極小化された放流量に対して秋葉の規模 が小さいとも云えるだろうし佐久間ダムの下流で合流する故に流量を均せ ず天竜川へ雪崩れ込んでいくる大千瀬川や水窪川(や船明ダムにとっては気田川)の流入量が多いとも云える かもしれない(まずは気田川の最下流で)。それにしても佐久間ダムを通過した水が年間61億m3位あるのに秋葉で75億m3に達する訳だが,その差は14億m3もある。

この佐久間から秋葉にかけて増えた14.2 億ト ンの水の内訳を見て100km2辺りの利用可能水トン 数を推計してみたい。
佐久間ダム直接流域面積:3,827km2(便覧)①
水窪ダム直接流域:57.6km2④・間接流域:114.7km2(閉塞しているらしい白倉川を除くと68,8km2)
新豊根ダム直接流域:136.3km2③ (大入頭首工以下は60.73km2・以上が)
秋葉ダム直接流域:4,490km2②

佐久間ダムから秋葉ダムへかけて増える量は新豊根が殆ど水を漏らさないので②-①-③=526.7km2がベースとなる。水窪ダムも殆ど水を漏らさないの で526.7-④=469.1km2(⑤)となる。
14億トンはこれらの469.1km2から来ていると云いたい所だが,水窪発電所の戸中川以外の取水量と水窪蓋渠での取水分の水量が過少に見積もられてい る。浦と灰の沢と蓋渠の流域(水窪ダム除く)は81.2km2であった。の議論より堰堤の取水率が4割程度とすると 面積の6割の30km2程差っ引くと良いかも。その場合面積は440km2(⑤')となる。

また豊川用水の宇連ダムからの供給量が年8,400万トン[→データ篇] あって,振草頭首工での大千瀬川からの(大入川分を除いた)取水量が4,600万トン/年という計算となる。となると本来流れてくる追加の水は14.7億 トン(⑥)となる。
⑥÷⑤*100=2.9億トンとなる。更に⑤'を使うと3.3億トンとなる。一寸多過ぎるかなあ。。


域外取水等
面積
流入量
大入川
大入頭首工(→振草頭首工)5m3/s


大千瀬川
振草頭首工(→宇連ダム)15m3/s


水窪川
水窪発電所(→佐久間ダム)?m3/s


天竜川
秋葉ダム(→三方原用水)9.85m3/s


合計




100km2 当たり3億m3位水は流下
と仮定できるかねぇ,,と思ってたら直ぐ下の秋葉~船明で反例が出てきた。

2.秋葉・船明間

更に,秋葉と船明の間で測って見る。船明ダム地点で75.5億トン/ 年,秋葉ダム地点で67.8億トン/年である。概ね7.5 億トン増えてる。

この間の差は,両ダムの流域面積の差であるので4,895km2(船明)-4,490km2(秋葉)=405km2である。概ね気田川からな る405km2で7.5億トンなので単純平均で100km2辺り1.8億トンと少なめであるけど,門桁と瀬戸ノ沢から約57km2は 水窪へ送られる。この分を30km2程と見なして控除すると375km2となってぴったり2億トンか。ほとんど流れてこないとして350km2としてやっと2.1億トン である。で門桁での取水量が0.46億トンと出たのを使うと405km2で8.0億トンとなり,1.8億トン /100km2となる。

3億トンという上の予想とちょっと差が出たな。。こちらの方が雨量がすくないとか?
ただ(豊川用水などがなく水の人為的な流出は門桁堰堤→水窪PSのみで)シンプルだけにここが一番信頼できる感じはある。
こんな近くで年間1億トンも開きが出るもんかねぇ。。


3.その他

豊川用水のデータからあ大入頭首工での取水が2,200万トン/年と推計出 来た。
飽く迄推計値だが,これに新豊根のデータを重ねて見ると直接流域 136.3km2に対して年2.92億トンとなる。100km2辺り2.14億トンと なる。

概ね100km2辺り2.1億トン程度とすると豊岡堰堤の総流域 65.0km2に対して年間通過水量は1.4億トン程度と推計可能である。一方で実 際の水通過量は9.4千万トン。門桁での推定取水量は4,600ト ン程度!?
門桁・瀬戸ノ堰堤の取水域は56.8km2程度なので年間通過水量は 推定1.2億トン。取水率は38.3%程度。豊岡堰堤の推定値37.3%(途中の沢の取水口を無視しているの)と大差なし!?もう一寸しっかり取ってる印 象だったけど,寧ろ豊岡もあんな設備で結構真面目に取水してる方?ゲート付きの堰堤の取水量は概ね4 割弱と暫定的に推定しておく。

4.まとめ
割と大きな差が出たので保留としている。

水量等静岡県データ
ダム・発電所 最大使用水量 有効貯水量 年間使用水量 年間ダム放水量 年間通過水量
水利用率
貯水量に拠る発電時間
佐久間ダム・佐久間発電所 306.0m3/s 2億0,544.4万m3
55億1,580万m3
6億8,698.5万m3 59.1億m3
88.4%
186.5h(7.7日)
秋葉ダム・秋葉1~3発電所
336.0m3/s
775.0万m3 58億2,240万m3
12億3,141.6万m3
67.8億m3
81.8%
6.4h
船明ダム・船明発電所
270.0m3/s
360.0万m3 47億9,870万m3
27.6億万m3
75.5億m3
58.2%
3.7h

新豊根等も加えて再掲。
佐久間ダムが概ね水を使い切ってる(利用率88%)に対して,船 明のパフォーマンスはそれほど良好とは云えない64%である。秋葉はその中間よりは上方という感じで ある。
船明は秋葉・船明両ダムに貯留量が殆ど無いのに使用水量が一寸落ちるってのが低利用率に響いていそうである(秋葉は,貯留量は無きに等しいが佐久間 より一寸多めの使用水量でなんとか処理仕切っている感じである)。
また割合ではなく水量で考えた時,佐久間が逃している水(年間ダム放流量)は7億トンなのに対して秋葉と船明はそれぞれ12億トン・27億トンもある。残 り落差は僅かなもの水量は莫大であり,なんとか使い切りたいものである。
番号 ダム
河川
目的
総貯水容量 (10^3 m3 )
(1')有効貯水容量(万m3)
(2) 湛水面積(ha)
(3) 深度 (m) 堤高 (m)
集水面積 (km2 ) (8) 年平均流入量 (万m3 )
年間発電取扱量(万m3)
年間ダム放流量(万m3)
(9') 回転率(/年 )(8)*1000/(1) (10') 貯留時間 (月>)
(8)/(1>')貯留力
(8)/(7)平均流域降水量
年間水利用率
その他・備考
  佐久間 天竜川 P 326,848.0 20,544.4 715 155.5 4,156.5(直:3,827 ・間:330) 591,149 522,451.3 68,697.5 28.77 0.42 3.48 154.47 0.88
  秋葉 AWIP 34,703.0 775.0 190 89 4,490 677,796 554,652.5 123,143.8 874.58 0.01 0.11 150.96 0.82
  船明 AWIP 14,578.0 415.7 190 24.5 4,895 756,197 480,620.0 275,577.0 1819.09 0.01 0.05 154.48 0.64
  新豊根 大入川 PF 53,500.0 4,040.0 156 34 116.5 136.3 84,000 82,000.0 1,000.0 20.79 0.58 4.81 198.09 0.98
  水窪 水窪川 P 29,981.0 2,283.6 84.1 105 241.8 61,903 59,988.6 1,914.3 27.11 0.44 3.69 256.01 0.97