電力総研 水力あれこれ(四国) 四電 水発
剣 山
祖谷川名頃
貞光川[現 況篇開発篇]穴吹川
→吉野川下流部開発
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吉野 川水系貞光(さだみつ)の増強・開発(現況篇はこちら)

貞光川大規模開発> A案(舞寺案)  B案(松二案) 
<貞光川単独開発>
(源流)[剣山]──奥 貞光開発[+6.3MW]中流部開発C案─川又堰堤──明 谷ダム─(片川ダ ム─)─切越発電所(増強)━─(土釜開発)──吉 良発電所(増強)】──【下流部開発】──[貞光市街](吉野川合流) 

<貞光川水系>
穴吹川松尾川(発電所)若 しくは川とし ては半田川に挟まれた貞光 川である。吉良発電所切越発電所の2箇所がある。本項は本格的な(!?)開発を取り扱う(→その後もっと本格的なの(妄想度高めなの)【吉野川下流部開発篇】を思いつくw)。

さて,あっちの谷,こっちの谷とあちこちから引っ張って来る事をと,色々考えた結果,切越を廃止しての大開発を思いつ いた。
松尾川第一・第二に近接していて小水量・大落差を活かせる地形は同じである。
詳しくはこ ちら。整形してまとめたのが下 記で検討する奥貞 光と も矛盾しない。また前に考えてた奥貞光から松尾川ダム方面へ導水して貯水する案も結局切越に導水して発電するなら導水距離が延びてしまうことを除けば普通 に実行可能なのかもしれない。

【貞 光川開発】    

[A(当初)案]こ こではより大きな計画を立てる事にする。貞光川川又堰堤から取水して長い旅を始めることにする。 まず800m級で取水して470mへ向けて落とす。
松尾川からの導水と併せて今の松二よりも下流で(より落差を取って)舞寺のある舞 山から吉野川に落として大きく発電すると云うのが全体計画であ る。


以下纏めるとこうなる。

[私案]松尾川第三発電所
出力:21,400kW[+21.4MW]
水量:6.30m3/s
落差:408m
取水:松尾川[松尾川ダム]882.0m)
放水:大藤谷川[大藤谷堰堤]470m

[私案]舞寺発電所or舞山発電所or貞光川第二発電所
最大認可出力:46,000kW[+41.5MW](切越発電所[4.5MW]廃止)
最大使用水量:13.3m3/s
有効落差416m
導水路延長:20.8km程度 (0.97)
放水:吉野川(49.5m)

合計:67.4MWとなる。

[B(代替)案]A案,なかなかじゃあないか!と思った 所で最後に ちゃぶ台返し的に一寸思ったんだけど, 松尾川側からこちらに持ってくるのではなく戦後四電が頑張って開発した松尾川第二迄持っていき松二の容量を倍増するの も意外に 良いような気がしてきた。こちらの水量に応じて松尾川ダムの放流水を調整すれば良いのである。設備や水を供用できるのはデカい。但し総導水距離は 20,5km程必要になる。


さて,此処迄,21.7頃,現地視察無しで構想し てきた。得られたA案は,現実性は兎も角,割りと気に入って満足していた。
比較対照案のB案よ り標高が低い所へ送れる (最終的な有効落差を大きく出来る) のも魅力である。

で,22.2に初めて現地入りして改めて色々調べ直したり現地へ行った りして思ったことは

①松尾川の水量には矢張り余裕がありそう=机上調査
②明谷ダムに加えて発電所の更新・出力もしたばか りの持 越の廃棄はや はり勿体な い=現地調査+机上調査 (そもそも実際に切越や吉良を見ると頑張って 発電してる彼女ら(発電所の性別はどっちだ??)に愛着が湧いて廃止はないやろとなるw)

ということで,真面目に貞光川の発電を 積み上げるとなんとそっちの方が 効率的っぽい… orz

そっちに寄せる形で再検討してみる。
まあ流石に投資規模がデカいし態々既存の発電所を破壊することはない。


<貞光川単独開発>

【奥貞光開発】           

まずは貞光川独自で行ける奥地の開発を試みる。雨量を確認。2800m程ある。強気で行ける。
出典:国 交省

まず800m級で取水して460~80mへ向けて落とす。ここだけで結構行け そうである。放水点が一寸高め(有効落差が低くなってしまう)のプランがあるのは持越の改造(明光のゲート復活とか 川又のダム化とか)を見越した深慮遠謀であるw。

[私案]貞光川第一発電所(奥貞光発電所)
出力:6,700kW[+6.7MW]~6,300kW[+6.3MW]
水量:2.4m3/s[1.5]
落差:330m~310m
流域:15.3km2
導水:8.6km
取水:瀬開谷(貞 光川(瀬開谷川)世 開(せがい)谷川世 開巽谷(仮称)瀬 開南谷(仮称)広 沢谷)・桑平谷(黒 松谷名 沢谷桑 平谷川)800m
放水:貞光川460~480m



さてこれは現在の切越とも(貞光川大増強とも)矛盾しない計画である(単独で建設出来 る。) ことにも注意されたし。水量も川又取水堰で2.67とも整合的。
てか昨今の流域面積に対して使用水量を多めに取る流れ的に2.0m3/sぐらい行けそう。

730m程度に落とすと17.3km2。2.8m3/sで落差265m程。これなら6,300kWで6.4km。惜しい。。まあこれくらいならおまけでw

[再考私案]貞光川第一発電所(奥貞光発電所)
出力:6,300kW~7,900kW[+7.9MW]
水量:2.8m3/s[1.6]~3.5m3/s[2.01]
落差:265m
流域:17.4km2
導水:6.4km
取水:瀬開谷(貞 光川(瀬開谷川)世 開(せがい)谷川世 開巽谷(仮称)瀬 開南谷(仮称)広 沢谷)・桑平谷(黒 松谷桑 平谷川(名 沢谷出合))800m
放水:貞光川460~480m





奥貞光は安定したが,下流部は松尾川・穴吹川との絡みで色んな可能性があってまとまらないなー。
穴吹川と最下流で合流する案をここでは提示。単独でやる案はこちらに残しておいた。

【中下流部開発】   

詰まり松尾川の使用水量倍増と貞光側へ持ってくる[A案]と貞光川を単独で増強し,持越以下で両者を併せて 発電としたハイブリッドが[C案]である。核となるのはこの松尾川第三発電所(案)である。


[C案・新 設]松尾川第三発電所    
出力:21,400kW[+21.4MW]
水量:6.3m3/s ←松尾川での検討結果より使用水量倍増可能であろう。発電 後は貞光川上流の片側に放水して貞光川での結論にこの6.3m3/sを機械的に上乗せ していく。
落差:390m(▲10m)
導水:8.9km
取水:松尾川[松尾川ダム(深淵付近)・取水:26箇所 ]・片 川か ずろう谷川(882.0m)←貞光川支流片川の上流域からも自然な形で取水出来そう
放水:片川[持越発電所片川取水堰]480m ※

※:この何が凄いかって,松一放水点及び松二取水点とほぼ同レベルってことで落差をほぼ併せることで同一設計の水車を発注することでコストを下げた松一・松二なんだけど,この松三も同一設計で発注出来るという点である!

以下,切越と吉良の既存設備を利用してこんな感じとなる。
デメリットとして切越が古い点と,嘗て明谷ダムで貯水してた名残(片川の水も送水してた?)か,片川の取水位が20mも取水位より高くてこちらがメインの水源となった場合なんか不効率感が否めない。
放水点も片川出合(255m)より一寸高めの268m。

その後,既存発電所を大事にするという方針の下で切越吉良を増強,その間に土釜発電所を設置してみた。そこから下は穴吹川の水と併せて下流の小島付近で発電,かなり大規模に出来てこれまた満足していた。現状では切越の古さと穴吹の遠さ中流部で穴吹川に流す案を成案としている。

[C案・増強]切越発電所(原案)(→現況)     
出力:19,000kW[+14.5MW]
水量:11.86m3/s  (5.56m3/s+6.3m3/s)
水車:2台→1台(2017年)→2台
有効落差:185.36m[四電] ([水力]だと185.15m)
流域:
取水:貞光川[川又取水ダム]・法正谷・明谷川[明谷ダム]・久薮谷?・内山谷?・片川[松尾 川第三発電所]・他 1?[計7箇所]460.84m
放水:貞光川 268.12m

[C案・新設]土釜発電所(原案)→持越発電所と吉良発電所を土釜にある吉良PS の取 水堰を活用しつつシリーズ化。   
出力:10,400kW[+10.4MW]
水量:15.5(=9.2[貞光川]+6.3[松尾])m3/s
落差:79m
流域:92.4km2=64.53[切越]+27.9[新規]
導水距離:4.7km
取水:貞光川[持越発電所(2.78m3/s)]・片川・剪宇谷川 270m
放水:貞光川[吉良発電所]187m

[C案・増強]吉良発電所(原案)(拡張案)(→ 現況)   
出力:12,200kW [+9.5MW] →14,700kW[+12.0MW]
最大使用水量:16.3(=10.0+6.3)m3/s(→18.3m3/s:拡張案だと半田川からもう+2.0m3/s)
有効落差:92.78m
水車:フランシス・出力2,700kW*1台+出力5,000kW追加
流域面積:99.112km2
導水:3.0km+5.6km(半田川)
取水:貞光川[貞光川取水ダム]・鳴滝谷川 180.42m
放水:貞光川 84.06m

半田川から集水する場合は+39km2・L=5.6km(→参照)
高清谷川を回避するとL=5.0kmで導水路に取り付ける。


[C案・新設]穴吹発電所(原案)(拡張案)    
出力:11,800kW [+11.8MW] →14,200kW[+14.2MW]
水量:32.8(=26.5+6.3)m3/s(→34.8m3/s:吉良での+2m3/s)
有効落差:48m
流域面積:貞光川新規24km2+穴吹川155km2
導水:15km
取水:貞光川[吉良発電所]・見 恵頭谷川穴 吹川(取水ダム建設したい)黒 子野谷 84.1m
放水:吉野川(穴吹)31.0m

半田川はoptional。


この場合はて21.6(松三)+4.1(奥貞光)+14.5 (持越)+9.7(土釜)+9.5(吉良)+11.8(穴 吹)=71.2MW(奥貞光除いて67.1MW)
完全に他の構想を突き放せるんちゃうか!?(元の構想と殆ど変わらんけど既存発電所とは整合性がある 但し勿論発電所の数は増えて固定費用は掛かる,また規模に対して距離がながい。)

結局,吉良からは高低差のみのメリットで下流の穴吹まで運んで発電,とする。

いずれにせよ貞光川下流の開発はこちら【吉野川下流部開発篇】で改めて検討し直す。