~称名川~ 称名の滝 称名川第三(+6.4MW)・ 第四(+6.0MW)【新設】 |
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~湯川
~ 立山源流[→別 頁] |
~真川~ |
~和田川~ |
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称名川第二PS |
真川発電所 | 真川調整池 |
有峰ダム[→別頁] | ||
称名川発電
所 【増強】(+6.4MW) |
千寿ヶ原(瀬戸蔵砂防堰堤) 原調整池 |
和田川第一 PS | |||
本宮砂防堰 堤 | |
亀谷発電所 【増強】(+1.1MW) |
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小見発電所 | 中地山発電所 【増強】(+0.2MW) |
~小口川~ |
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横江頭首工 | 松ノ木発電
所 |
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雄山第一発
電所 |
上滝発電所 |
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東西分水
工・水路橋 |
~常西用水 ~[→ 別頁] | ||||
~常東用水 ~ | 常願寺第
一 常願寺第二 常願寺第三 常願寺第四[新設(+5.8MW)] |
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日本海
(富山湾) |
~称名川~ 称名滝 ▲ 日本一の落差350m! だそうだが,まあ凄かった。 おにいさんが半笑いで歩きながら戻ってくるのとすれ違ったら濡れますよと声を掛けてくる。んな大袈裟な,滝壺に近づ来すぎたりしたんちゃうの?と内心思い つつ滝に近づくと水滴が漂い始め,滝見の橋の袂で既に夕立みたい になる。傘を差してる人もいる。 確かに遥か彼方から眺めているだけでびっしょりになりそうである!これが称名の滝の実力かっ! 21.7 涅槃滝 称名滝に向かうと先ず遠くから度肝を抜かれるのがこれである。なんたる有効落差!水量は兎も角,山の上から垂れ下がる一筋の糸に涎が出てくるw 称名の滝は日本一の落差ってふれこみだったけど隣のこっちの方が明らかに落差でかいんですけど?? 遠くから白い水圧鉄管でもあるかと思った(重症w) さて,実はこれらの滝の直下に取水口がある。流石に直上からみたいな無粋は出来なかったようだw 国立公園内でもなんとか開発出来る様である。 →ところが,である。何と称名川第三構想が あったことを発見した! まあ今やれとはなかなかいえないけど,物凄い水量だったし維持流量0.85あればいけるんかとなると一寸面白い♪ >称名滝の流量 は,豊水量3.50m3/s,平水量l..97m3/s,低水量l. 30m3/s,渇水量0.85m3/sである。 >ところで,称名川は発電水利的にも利用価値があり,現在,称名滝の滝壷から取水して,下流に向かい称名川第 2発電所(最大出力8,100kW),および,称名川第 l発電所(最大出力6,350kW)がある。しかし称名滝の上流に取水口を設け450mの落差を 完全に利用することができれば,発電水利上いっそう有利であることは確かである。称名川第3発電所の構想はそれである。この構想においては,取水量を最大 l..7m3/s,常時0.8m3/sとしている。 >しかし観光の立 場からすれば,少なくとも渇水量0.85m3は常時滝として流下することが必要であるといわれるので,低水墨および渇水量のときは 発電水利と観光水利とは利害一致しないことになる。[JSTAGE/水利科学] 今は十分活用出来ていない湯川から水を補給してやろう。雑穀谷からも集水出来る。 [復活私案]称名川第三発電所 出力:6,400kW[+6.4MW] 落差:380m 水量:2.0m3/s 導水:支導水路4.2km(湯川) 主導水路1.8km(雑穀谷→称名滝上→称名滝下) 流域:湯川方面12.2km2 ・雑穀谷4.0km2() 取水:称 名川(維持流量0.85m3/s確保)・雑 穀谷・松 尾谷・湯 川・兎 谷 1449m 豊水:称名川[称名川第二発電所]1061m 勿論,称名の滝の水量は減ってしまう。これは流石の私ても大問題であると感じざるを得ない。 その為,湯川の方から水を導水して,称名の滝の水を最小限とし,場合に拠っては湯川の水を称名の滝に流せるようにすることで観光にもメリットをもたらすと いうスキームはどうであろう?? なお,湯川から導水する案は有峰ダムへの導水強化とバッ ティングはする。 さて,Jstageで触れられていた計画では落差450m とか吹っかけてたけど一寸低めで湯川での集水を優先した(放水設備など下流から見え ないように工夫する必要はある。多 分大丈夫そう[すとびゅう]だけど)。ということでこの上でもう一発やってみる。 [妄想私案]称名川第四発電所 出力:6,000kW[+6.0MW] 落差:360m 水量:2.0m3/s 導水:3.9km 流域:13.6km2 取水:一 の谷・称 名川1816m 豊水:称 名川[称名川第三発電所]1449m 称名川第二発電所[水力] [DB] ▲ 所在地:富山県中新川郡立 山町称名 運開:1960.6 水路式・流込式 認可最大出力:8,100kW 常時出力:1,100kW 最大使用水量:4.35m3/s[1.41] 有効落差:227.50m 水車:立軸ペルトン水車 出力8500kW×1台 発電機:立軸三相交流同期発電機×1台 導水路:総延長3139.0m 流域面積:30.8km2 取水:称 名川、雑 穀谷(ミクズレ谷川) 計4箇所1061.00m 残り2箇所不明。内1箇所はこ の辺(雑穀谷)か? 放水:称名川発電所、称名川825.25m ヘリポートが屋上にあった。こちらの道路が勾配が付いてるせいかヘリポートが水平に見えないw 水圧鉄管。細い方は余水管か? 称名発電所から奥,立山有料道路を分け,奥に進むとこの断崖が迫ってくる。豊富な雪解け水が岩だけ残して削り切っての地形であろう。 上の方が白いのは写真機の不調では無く霧(雲?)である。 称名川第二が有る以上,称名川第一が適当だと思うけど古くからあるこちらが第二に迎合する気配は無い。 称名川発電所[水力] [DB] ▲ 所在地:富山県中新川郡立 山町称名 運開:1933.10[ 富山県電気局] 現行施設運開:1971.6 水路式・流込式 認可最大出力:6,400kW→12,800kW[+6.4MW] 常時出力:1,970kW 最大使用水量:2.39m3/s→4.8m3/s 有効落差:332.30m 水車:立軸ペルトン水車 出力6690kW×1台 導水路:総延長5611.0m 流域面積:36.8km2 取水:称名川第二発電所(称名川) 4.35m3/s、人 津谷 雑穀谷※ 824.49m 2箇所※ ※:雑穀谷の取水施設のソースは例えばこれ[出典:JSTAGE/水利科学]人津谷 の取水設備は確実と思われるが2箇所というDB の記述と矛盾する 放水:小見発電所、称名川471.23m >昭 和44年(とは註:1969年)常願寺川の大水害により下流称名川発電所(6,400KW)が土砂で埋没し,山側に移設した。[JSTAGE] 1971の現行施設運開とはこういうことだったのか。発電力は変わらずだったらしい。称名川発電所地点で川への放流も側 からの取水もしていないのはこの時 の復旧工事の結果であろう。 またDBの取水先が2箇所と云う記述と如何にも取水設備在りそうな雑穀谷の取水設備を明記した水利科学の論文との矛盾(諸元中の※)であるが,S44年の 大水害で取水設備が破潰されて復旧しなかったと云う可能性もあるかも。(少なくともこの推論に時系列的な整合性と現実との無矛盾性は完備している。) さて,本発電所の問題点は幾つかあって,先ずはシリーズ発電所の下流側なのに上流 の最大使用水量4.35m3/sの称名川第二に対して2.39m3/sしかないと云う点である。 二つ目は上流で称名川第二が取水しているとはいえ,その後も取水の可能性はあるとは思われる雑穀谷で取水してない様子と いう点である。そもそも称 名川第二の放水地点で称名川からも取水してない様だ。 高度差で稼ぐタイプ(本発電所の有効落差は332.30m!)の発電所としては小水量は致命的である。貪欲に水を集めるべき発電所である。(上流の称名川 第二での取水に加えて大水害という理由が二つ重なったが故という可能性はありそう。) 上流の面積を調べると3.9km2程取れる。 まあ今の水量でも致命的では無くそこそこの出力を誇ってはいるんだけど。。称名川第二の全水量・雑穀谷の水・ 称名川の水を使用出来る様にすると,倍増の4.8m3/sとかにすれば6,400kWを12,800kW[+6.4MW]にするのは容易であろう。 目安としては称名川第二の4.35m3/sに加えて上流の3.9km2から0.4m3/s,人津谷から0.05m3/sで恰度4.8m3/sとなる。 発電所建屋 水圧鉄管 |
【立山・源流】(→立山) ▲ ~湯川~ ~真川~ 有峰ダム取水堰(岩井谷ダム) ~スゴ谷~ 有峰ダム取水堰 (スゴ谷合流点) 真川発電所取水堰 |
~牛首谷川①~ 真 川調整池(まがわちょうせいち)ダム[水力] [便覧][山 レコ] ▲ 富山市大字本宮字瀬戸割1番地先?←一応直ぐ南側に瀬戸蔵山がある。 目的:発電 / ダム事業者:北陸電力(株) 堤高:19.09m 堤頂標高:995.303m 常時満水位標高:993.939m(サーチャージ) 最低水位標高:984.849m 河床標高:976.213m 流域面積/湛水面積 105km2 ( 全て間接流域 ) /1ha 総貯水容量/有効貯水容量 4.8万m3/4.7万m3[1h33m分…少ない] 着工/竣工:1928/1930 堤頂標高:995.303m 常時満水位標高:993.939m(サーチャージ) 最低水位標高:984.849m 河床標高:976.213m 珍しいバットレス型ダム。V=4.7万m3しかなく8.5m3/sの真川PSを動かすには1h33m程。 真立(V=2.3万m3)や新中地山(V=7.8万m3)と同じく一寸デカめのサージタンクみた いなもんだなw [土木学会] に拠ると有峰ダムから給 水される水量が判明!最大6m3/sとのことである。 >なお導水路(とは註:有峰ダムから和田第一・第二発電所への共用の導水路)の途中で既設真川発電所への補給水路を分岐し必要に応じバルブを開閉し て最大6m3/sの水量を真川発電所調整池へ放流する。 |
[富 山市]に記載の真川発電所関連の地名(何のか判らないが管理区間が取水堰堤迄となっていて載っているケースが多い) 12堰中7堰判明する。これ に加えて真川・湯川・和田川(有 峰ダム)を加えると10。残り2。市町界的に立山町側にはあんま無さそうだしあと2箇所どこや? 牛首谷川 富山市大字本宮字瀬戸割1番地先の真川発電所牛首谷川取水堰堤 →真川調整池のことか? 赤萩谷川 富山市大字本宮字赤荻谷割地先の真川発電所赤萩谷川取水堰堤 →こ の谷 カラ杉谷川 富山市大字本宮字カラ杉谷割地先の真川発電所カラ杉谷川取水堰堤 →こ こ 大瀬戸谷川 富山市大字本宮字瀬戸蔵割地先の真川発電所大瀬戸谷川取水堰堤 →こ の川 サブ谷川 富山市大字本宮字サブ谷割地先の真川発電所サブ谷川取水堰堤 →こ こ 湯川小谷川 富山市大字有峰字真川谷割地先の真川発電所湯川小谷川取水堰堤 →こ こ!? ホトロ谷川 富山市大字有峰字真川谷割19番地先の真川発電所ホトロ谷川取水堰堤 →こ れ・こ の辺 此処迄徹底的に沢毎に取水して105.1km2で8.35m3/sを確保してるようである。開発した富山県電気局の執念を感じる。戦前に当時として桁外れ に超巨大な有峰開発を計画したのも富山県である。 DBにも12箇所とあるが,特に疑問なのが湯川小谷川と湯川である。ホトロ谷川は真川以遠にあるにせよ一応真川の直ぐ近くではあるが,湯川小谷川は可成り 遠くて湯川が無いのにあるのは不自然であり,湯川は真川発電所の取水口があるという確度の高い情報が皆無なのである。 湯川小谷川の一部が富山県に拠って指定されてるのは事実であるが,これは堰堤予定地若しくは跡地の可能性はないだろうか?? 今の所湯川に取水口を延ばしている資料としては水力さんの記述と科 学技術振興機構の公開している論文。 →その後,X辺りに湯川のチロル式の取水口が上げられてるのを見かけ,夜雀さんが利水票をアップしてて,無事存在が確認された。 湯川での取水と真川での取水の間に湯川小川とホトロ谷で取水をしているようだ。 |
更に調査を進める中で『北陸電気事業百年史』
(1998・北陸電力刊)を入手!そこには以下の様な文章が記されていた, (戦前の富山県電気局の)旧計画における大品山および真川第二発電所(の計画(とは追記))は廃止することとし,真川発電所へは旧計画の水路を利用 して和田川水路の途中よりハウエルバンガーバルブにより渇水補給を行うことにした。 ※ハウエルバンガーバルブ[水力]… 河川維持水などの小流量放流用としてダムの放流管等に広く用いられているとのこと |
~牛首谷川②~ 小見発電所原調整池[こ れ(地理院)] 四角い池[EL466-467m程・S=1.87ha程・利用水深2~3mでV=3.7~5.5万m3程か?]がある。 →経産省の(ミスだらけと思しき)模式図には牛首川から取水となっているが牛 首川の脇に人工の調整池?っぽい四角い池は見える[EL466-467m程・S=1.87ha程・利用水深2~3mでV=3.7~5.5万m3程 か? →祐延ダムにあった看板に拠って正体が判 明。原調整池というらしい。原はこ の辺の地名(地理院)である。 |
~和田川~ ▲ ~和田川第一ルート[→和田川第二ルート]~ 有峰ダム[→有峰ダム] 取水:和田川・神通川水系金木戸 川・折立、折立増設発電所 送水:和田川第一 [27.0MW・6.8m3/s・1959](→亀谷[9.9MW・6.12m3/s・1923])・和田川第二[122MW・ 32.20m3/s・1959](→新中地山[73.5MW・33m3/s・1959])・真川[有峰からの導水量は不明](→小見)・有峰第一 [265MW・74m3/s・1981](→有峰第二[120MW・74m3/s・1981]) 巨大な有峰ダムに対して割りと小さめな水量で建設された和田川右岸第一ルート。1923運開の亀谷発電所に後補で接続する形で建設されたということらし い。そうだとしても微妙に使い切れない水量が設定されてるけど。亀谷・中地山の6.12m3/sに対して6.80m3/s。1.2万トン程度の貯水量でも 良いのでダムつくられへんやろか?? ともあれ有峰ダムは下流の既存の発電所の安定化に大いに寄与した筈である。 北陸電力(株) 和田川第一発電所[水力] ▲ 所在地:富山県富山市亀谷 運開:1959.6 ダム水路式・貯水池式 認可最大出力:27,000kW 常時出力:10,000kW[37.0%]←基本有峰から常時的に供給はされているようである。 最大使用水量:6.80m3/s 常時使用水量:2.5m3/s程? 有効落差:486.92m 水車:横軸ペルトン水車×2台 総出力28000kW 導水路:総延長7227.9m 流域面積:220.0km2 取水:和田川[有峰ダム]1088.00m 放水:和田川[亀谷発電所]572.00m 上部水槽などを 共有する和田川第二発電所(122MW・32.2m3/s)の放水位は 604.00m。わざわ ざ分けて固定費用増やしてしまった感じは否めない。 亀谷発電所 この発電所が嘗て(有峰開発前まで)和田川上流詰まり現在の有峰ダムの直接隆起を含む宏大な流域の水を一手に引き受ける発電所であった。 諸元の9.9MWとという割と大きめの発電力に嘗ての栄光が偲ばれる(水車の能力は更に デカくて11,670kWもある)。 その流域は有峰以下で25.0km2程。但し和田川第二より新中地山の使用水量が0.8m3/s多いので其処に使われる量がある。 また和田第一が6.8m3/sも供給してくれるのであるから水車に余裕があるんだし,亀谷の使用水量を0.62m3/s増やしてすっきり 6.8m3/sに すれば良いのに。亀谷の出力をピッタリ11.0MW[+1.1MW]に 出来る。 逆になんか出来ない特段の理由でもあるのであろうか,,心配になる。導水管は一般に余裕(冗長性・リダンダンシー)を持って設置されてるので 0.62m3/sぐらい余分に通せるよねぇ。。(亀谷の水量をそのまま使用する規模の小さい中地山PS(最大 使用水量:6.12m3/s・現行出力」2.4MW・水車出力:2.57MW×1台)が 対応しているのかは解らないが。。中地山の水量を6.8m3/sにしてみると単純計算で2.66MWとなり,導水管以前に水車の出力もやや足りない) まあ無理にこんな小さな案件にカネを投下している余裕はなさそうである。。 連檐する和田川第一に加えて,上流で取水して並行する和田川第二と新中地山の常時水量が可成り高めで,しかも推定使用水量が和田川第二より新中地山の方 が 2m3/s程高そうである事(全くのこちらの推定である)等を考えるとこの水域で取水される水の大半は和 田川新ルー ト(新中地山PS)へ流れている,そして亀谷の水は殆ど和田第一を介した有峰から供給されると判断した方が良さそうなのかもしれぬ。 となると亀谷の水は今では(有峰ダムよりは下流の)取水堰上流の渓流からの水というより有峰ダムからの給水に依存して発電していると云っても良い状況であ ろう(推定常時水量2.6m3/sに対して和田川第一が2.5m3/s)。そして和田川第二が取水した流域の水の残りの少量(左の差の0.1m3/s) を亀谷が和田川第一の放流水に追加して川から取水して発電してると解釈出来そうな 推定常時使用水量である。
北陸電力(株) 亀谷発電所[水力] [国 交省][富 山市][DB] [陸電] [水 利科学] ▲ 所在地:富山県富山市亀谷 運開:1923.12[越中電力(株)・その後日本電力] 水路式・流込式 認可最大出力:9,900kW 常時出力:4,300kW[43.4%] 最大使用水量:6.12m3/s 常時使用水量: 2.6m3/s程? 有効落差:204.8m 水車:横軸フランシス水車×3台 総出力11670kW 導水路:総延長4083.8m 流域面積:220.0km2 取水:和田川第一発電所、和田川563.94m[取水堰 1箇所] 放水:中地山発電所、和田川347.13m 真川や中地山でもお世話になった富山市資料に拠ると 極楽坂 富山市大字亀谷字入会山割6番の16地先の 南谷川 亀谷発電所極楽坂南谷川取水堰堤 https://maps.gsi.go.jp/#16/36.549759/137.427421/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1 イタドリ 富山市大字亀谷字入会山割6番の7地先の 谷川 亀谷発電所イタドリ谷川取水堰堤 https://maps.gsi.go.jp/#16/36.549518/137.430403/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1 の堰堤が確認出来る。[DB] では一箇所(和田川本流のみ)となっているので既に取水は停止し ているのかも知れない。 場所としては小見の奥になる。。小見発電所はその辺走ってるだけで割りと直ぐ見つかるが,亀谷は主要な道路からも 外れた深い谷にひっそりと佇んでいる。 同じ和田川沿いの立地であるが,こちらは 和田川の上流有峰ダムからの水がメインなの に対してあちら(小見)は常願寺川の水がメインと水源の系統が違う。 21.7 周囲は谷底の奥まった場所で,平場にも何も無いがらんとした場所である。他の発電所同様,発電施設と変電施設がある。 熊やら蝮やらがいないか気を付けながら建屋に近づいてみる そして発電所と変電所の両施設の間に隙間があってここの隙間は特に立入が禁止されていない様である。 隙間に入って川に出ると発電所あるあるの吊り橋があり,取水施設が見えた。中地山へ 送水する取水堰である。特に利水 標識は見当たらなかった。(この日はほぼ全滅であった。) 21.7 この吊り橋は中地山発電所取水ダム管理橋というそうだ。前言訂正,取水堰あるあるの吊り橋である。 で,(吊り橋よりは)肝心の取水口アップ なんかの機械が設置されている。 21.7 帰宅後気付いたが,この橙で囲んだ部分,社紋?中地山発電所は富山県電気局が戦前に建設したものであるから社ではないかもしれないが。拡大してみたけどこ の解像度でよく解らなかったw 最後に和田川上流方面を眺めてみる。雨上がりのタイミングではあったせいか水量は豊富であった。 吊り橋と建屋と水圧鉄管を一枚に収めてみた♪ 21.7 ここでの亀谷PS集水面積より下の流域面積は13.7km2,有峰ダム以下で42.7km2程。中地山の 推定常時使用水量(常時使用水量が半分程度なので最大使用水量6.12m3/sの半分強程度なので3.0m3/s強と推定される)に対してなかなかそれら しい数字 ではある。 また下流の中地山は途中の沢からの取水もしているようだ。 |
【小見・亀谷・中地山・松ノ木増強】 亀谷と中地山の間で和田川から離れて中地山は小口川の端に立っている。嘗て(有峰ダム・和田川第一発電所建設前)は亀谷で和田川の水を取水して来た訳だ が,最大使用水量(亀ヶ谷6.12m3/s・一方の有峰ダム水源の和田第一が6.8m3/s)から判断するに今では殆ど有峰ダムからの水で発電をしている ような状況の様である。(和田河第一が一日数時間のピーク時のみみたいな運用だとすると,それ以外の多くの時間を流込でやってトータルでの収益性を確保し ているとなる。真川と違って損失落差は大きなものではない上に他の水源もないので和田川第一・亀谷・中地山はそういう運用か。また通常は亀谷・中地山に併せた 6.12m3/sが使用水量となりそう。その辺は水量こそ違えど木曽発電所に対するサブで独自水源を(王滝川ではなく木曽川上流を独自に)持って居て下流 の発電所の使用水量より多い水量で発電出来る)寝覚発電所と似てい る??)寝覚PSも取扱に悩んでグダグダになったんだよなw 瀬戸蔵からの取水で調整力など一応ここ(→立山)で小見開発 案を検討してみたけどパッとせず(その場合は松ノ木が逆調整池になりそう(→此処で言及してみたけどパッとせず))。こちらはあんま改善とか考えない方が無難かも知れない。常願寺川・称名川からの取水は小口川ダ ムの有効活用に任せたいと思う。 |
~小口(おぐち)川[→上流・祐延ダム方面]~ ▲ 和田川での亀谷発電所放流水をメイン に,途中の小沢から補給して発電するのが中地山発電所である。大きい発電所が居並ぶ中,此処は落 差が50m弱しかなく,出力は2.4MWと規 模は小さい。 小見から上滝迄連続する富山県電気局の建設で有り,中地山は1924年2月の運開であり,1923年12月の亀谷の数ヶ月後に竣工した様だ[富山県の記述には"大正13年(1924)4月、上 滝、松ノ木、中地山発電所が運転を開始した"とあり,竣工はしたけど運開は同時だったのかも知れない]。小見は1932 で松ノ木は1924.3なの で,先ずは亀谷(亀谷のみ民間の越中電力(株)であり,それに接続する形で中地山は建設されたことになる)・中地山・松ノ木が連続して建設され上流から完 成後順次運開していった感じか。特に中地山の継ぎ接ぎ感が強いけど一連の建設なんだな~。 中地山と松ノ木は一つの発電所にしてしまえば効率的だった様な気がするけど,この時既に小見(更には1930運開の真川)との接続も考えて居たのかな? 亀谷の上の和田川第一は有峰ダムから供給される6.8m3/sの最大使用水量の所,下流の亀谷と 中地山は揃ってそれより一寸小さめの6.12m3/sである。亀谷の水車は余裕を持っているので6.8m3/sを使い切れて+1.1MWの増強が可能だ が,中地山は6.8m3/sにすると計算上2,666kWとなり水車の設計出力?を超えてしまう。2,600kW[+0.2MW]に抑えるに は6.63m3/s[+0.51m3/s] 程度に抑える必要がありそう。亀谷でも思った所だが,まあ無理にこんな小さな案件にカネを投下している余 裕はなさそうである。。 北陸電力(株) 中地山発電所[水力] [国 交省][富 山市][DB] ▲ 運開:1924.2[富山県電気局] 認可最大出力:2,400kW 常時出力:1,220kW[50.8%] 最大使用水量:6.12m3/s 常時使用水量:3.1m3/s程? 水車:出力2570kW×1台 有効落差:49.69m 流域:257.3km2 取水:和 田川(亀谷P/S直下)・カ ンパ谷川(富山市大字亀谷字向山割地先)・ヒ ノ谷川(富山市大字小見字西俣割地先)(346.56m)[取水堰数:3]DB]」 放水:(小見発電所放流水と合流後)松ノ木発電所(291.67m) 小見発電所が常願寺川の水をメインにして発電しながら和田川沿いに建っていた様に,中地山発電所は和田川の水で発電しながらも小口川沿いに建っている。 因みに並行して造られた和田川左岸新ルートでも新中地山発電所は小口川上に建設された小俣(おまた)ダム沿いに建っている。 小見・小口・小俣と全部小は「お」と訓(よ)むのがこの辺の流儀らしい。 対岸からの眺め。ちっこくて可愛い建屋(に見える)。 21.7 鉄管 水門 中地山発電所と小見発電所からの放流水が合流する小口川の導水橋。川のすぐ上手には小俣ダムがあり,水路橋を渡った水はここから松ノ木発電所に送られる。 21.7 中地山PS直下の小口川を渡る導水路。橋は一本に見えるがよく見ると二手に別れていて橋が終わった辺りで合流しているのが判る。 中地山が利用した有峰ダムを水源 とする6.12m3/sと(推 定・基本)常願寺川を水源とする小見が使用した11.91m3/sが此処で合流して松ノ木で使用さ れる17.59m3/sとなる。 単純合計で18.03m3/sなので0.44m3/sがどっかで余ってしまって調整池(多分さっきの地図のこれ・地 理院のここ)に貯められるか発電 機冷却用に使わ れるか川に余水吐で放流されてるこ とになる。 21.7 此 処。県道上から眺めた。17.59m3/s(若しくは18.04m3/s)フル流下であろう。 |
[常 願寺川沿岸用水土地改良区] 横江頭首工[場 所] 堤 長 144.3m 堤 高 14.1m 取水量 18.89m3/s・46.53m3/s(小俣発電所停 止時[+27.64m3/s←小俣発電所からの取水量に全く等しい:用水模式図]) 取水位:236m程度? 巨大な施設であった。有峰ピーク開発でも結局ここで水を確保すべく 準備がなさて いる。 小俣ルートから横江頭首工をパスして常願寺第一に直結するバイパスルートがあるが其処が停止する場合はこちらがフル稼働することになる取り決めになってい る様である。 いずれにせよここから上滝発電所に送られる。 デカい頭首工であるけど,それだけに全体を巧く撮れてなかった…orz 21.7 取水部は1~6番線に岐れていて行った時は5・6番線は取水してない様子であった。 下流の流れの様子。この水はもう大規模には取 水されずに日本海へ流れていく様 だ。 おまけ:富山地鉄横江駅。駅の看板がなければ廃村の廃屋の様な佇まいであるw 21.7 駅舎内。窓口は閉じられてしまっている。国鉄の赤字ローカル線を彷彿とさせる光景である。 嘗ては島式ホーム1面2線だったのが棒線化されてしまったようだ(→愛 本駅も相対式ホームの片方が廃止された様に見えた)。ローカル私鉄の悲哀である。水源地帯に立地して単線電化の私鉄という位置づけが被る大井 川鉄道同様ここも頑張って欲しい。 用水系統模式図 出典:水 土里 北陸電力(株) 雄山第一発電所[水力] [ひろし][空 撮] ▲ 運開:1985.3 水路式・流込式 認可最大出力:3,400kW 常時出力:0kW 最大使用水量:18.00m3/s 有効落差:22.90m 導水路:総延長1860.0m 流域面積:448.5km2 水車:立軸カプラン水車 出力3500kW×1台 取水:常願寺川[横江堰堤]→幹線水路[上部水槽;これ[地 理院(EL.229m)・G] か?]235.1m(用水路からの分岐点付近[地 理院・G] は235m) 放水:幹線水路[両岸分水工] 204.60m(この辺[地 理院・G] か?) 両岸分水工[場 所EL.194m] >横江頭首工で取水された農業用水は、頭首工下流約3㎞にある両岸分水工で、常願寺川右岸の常東用水(→雄 山第二方面)と左岸(→中滝・上滝方面)の常西用水(→常願寺第一方面)に分水されます。 >この分水工は、堰幅を同じにして正確に5対5で分水する仕組みとなっています。 23.5 説明の看板 常東用水へ・こちらの方が水位がだいぶ低い 常西用水へ 豊水橋直前のスクリーン 左岸連絡水路橋[場 所] >左岸連絡水路橋(豊水橋)は、両岸分水工で分水された水を左岸側の常西用水エリアに送水するために、常願寺川を横断するのに設けられた水路橋で す。いまの 水路橋は、横江頭首工と同様に国営農地防災事業で平成20年に整備されました。 看板 中滝発電所[水 土里] 所有:富山県? 施設管理者:常願寺両岸用水土改連 出力:450kW 発電量:2.21GWh 水量:5.5m3/s 落差:11.16m 水車:S型チューブラ 取水:左岸連絡水路橋(豊水橋)189.91m 放水:上滝発電所放水池[常西用水]177.75m
有効落差は11mで450kWとのこと。豊水橋ごと嵩上げして両岸分水工に入る直前の水位(下の橙線・少なくとも水色線)で発電すると豊水橋の水位より低 い位置が今よりそれなりに,5m程は?,高くとれそうな感じもして,半世紀後?の次の改修時期には検討して欲しいw |
~常東合口用水~ 出典:富 山県 北陸電力(株) 雄山第二発電所[水力] 所在:富山県中新川郡立山町泊新 運開「1985.3[北陸電力(株)] 水路式・流込式 認可最大出力:2,700kW 常時出力:1,200kW 最大使用水量:12.00m3/s 有効落差:27.10m 水車:立軸カプラン水車 出力2800kW×1台 導水路:総延長4579.0m 流域面積:448.5平方キロメートル 取水:常東合口用水[両岸分水工]204.60m(雄山第一の放水位・実際は両岸分水工の手前で既に196m程 になり,分水後には187m程になっている) 放水:常東合口用水 135.10m 富山県 仁右ヱ門用水発電所[水力] 所在:富山県中新川郡立山町東大森 着工:2009.6/完成:2009.12[富山県(管理:富山県企業局)] 水路式・流込式 出力:480kW 年間発電量:350万kWh(3.5GWh)[稼働率:83.2%] 最大使用水量:2.40m3/s(4.21~9/5) 1.95m3/s(9/6~4/20) 有効落差:24.8m 水車:横軸単輪単流フランシス水車×1台 取水:仁右ヱ門用水129.60m 放水:仁右ヱ門用水102.32m 常東用水土改区 常東合口幹線発電所[美 土里] 所在:富山県中新川郡立山町三ツ塚新地内[地 理院・G] 運開:2017.8 流込式 出力:528kW 年間発電量:310万kWh(3.1GWh)[稼働率:68.7%] 水量:3.40m3/s 総落差:22.93m 有効落差:20.00m 水車;S型チューブラ水車 取水:常東合口幹線132.09m[地 理院・G] 放水:常東合口幹線109.16m |
常東用水幹線用水路 場所はこ こ[地理院] 23.5 |
常西用水幹線水路 その外側のホームの真下に水路が見えた。 23.5 地鉄の電車を撮ったつもりだったが将にこれが目的の水路ですやん。全然気付かず撮ってたw地鉄の電車は柵に阻まれてちゃんと写ってないしww この下流で常願寺第一~第三の発電所がある。水車形式など揃えてコストを削減したそうな。松一と松二でもそういう事をやっている。 一個一個オーダーメードの水車は量産効果が効くようだ。全く同じ物は無理でも,計画的に水力発電所を増やして行き日本中に飽和したら今度は更新需要で安定 的に常に受注残があるような状態を作り出すことで永続的に電機産業と共存共栄できるようにしていきたい。 |
明日は5月末に冬季通行止め喰らって果たせなかった有峰林道に再挑戦しようかと思って居るが,予習し てたらこんな文章を発見。今でも第四発電所迄しかないようである(放水位72.9m)。計画を復活させたい。
— とはずがたり (@tohazugatali1) July 29, 2023
>常願寺川…第5~第7発電所は, 北陸電力の社内事情によって中止された.https://t.co/mn0ZilxFxA
常西合口用水の水の転用をめぐる諸問題 ─農業用水の合理的利用の事例研究─ 北林吉弘 書籍出典:文教大学教育学部紀要 1981(ネット出典:CiNii:国立情報学研究所が運営するデータベース群) 第5章常西合口用水と発電事業の 関連 第1節発電事業の展開 (2)常願寺川第2~ 第7発電事業 常願寺川有峯発電計画の完成を待たずに,北陸電力はまた新たな発電事業をうち出した. 扇状地のもつ急勾配(約100mの落差)を利用するというのであった.具体的には常西合口 用水の幹線用水路を使用して,その各所に低落差発電所を建設する計画である. 1961年,北陸電力は常西合口用水土地改良区に,常西合口用水路を使用する常願寺川第2~ 第7発電所の開発を申し出た.当時ちょうど都合のよいことに,富山県では常西用水幹線水路の改修事業計画を実施することになっていた.低落差発電所は,常 西合口用水幹線水路のわきに建設される予定であったから,北陸電力としては,富山県の用水改修事業計画に発電計画を織り込んでもらうほど好都合なことはな かった.つまり,幹線水路を流下してきた水は,いったんそのわきにある低落差発電所に導水されて発電に供される.そして,発電に使用後,水は再び幹線水路 にもどされるので,水量の損失は全く無い.しかも,県の施行する幹線水路改修事業と発電事業を同時に実施できるという好条件もあった.こうして,1962 年秋に,常願寺川第2~ 第4発電所の建設事業と常西合口用水幹線水路改修事業は併用工事として県営で着手され,翌1963年に完成した.残りの第5~ 第7発電所は北陸電力の社内事情によって中止された. |