~スゴ谷~ △ 真川との合流点で真川PSの取水堰がある他,岩井谷経由で有峰ダムへ導水する水路の取水堰もある。 スゴ谷取水堰堤(仮称)[場 所] 取水位:1178m程 変にあれこれ足掻くより,有峰に委ねて,ここは上流からの発電に特化する。 超急勾配で,割と短い導水距離で落差稼げる感じ。 EL.1560mで17.4km2程ある。有効落差400m弱だし水量には上方の補正かけて2.5m3/s程期待出来そう。 [私案]スゴ谷発電所 △ 出力:7,800kW[+7.8MW] 水量:2.5m3/s 落差:368m 導水: 取水:スゴ一の谷・スゴ二の谷(鳶谷)EL.1560m 放水:スゴ谷[有峰ダム取水堰] こんな所にどうやってという感じもするが,EL.1133m迄林道が来てるのであと一寸であるw 建設資材は上部水槽はヘリ,取水堰は水路トンネルからって感じ??EL.1133m迄のアプローチはこんな感じ。 |
~牛首谷川~ 真川ダム(真川取水堰堤・真川調整池ダム)[→常願寺] △ 堤高:19.09m 堤頂標高:995.303m 常時満水位標高:993.939m(サーチャージ) 最低水位標高:984.849m 河床標高:976.213m 流域面積/湛水面積 105km2 ( 全て間接流域 ) /1ha 総貯水容量/有効貯水容量 4.8万m3/4.7万m3[1h33m分…少ない] .着工/竣工:1928/1930 堤頂標高:995.303m 常時満水位標高:993.939m(サーチャージ) 最低水位標高:984.849m 河床標高:976.213m 真川発電所の調整池には牛首谷川源流部にバレットレスダムの 真川調整池ダ ム(満水位:984.8m)があり,有峰からの水も此処で受けたり[標高は矛盾するので誤記かとも思われるが一部の図に水路上に▶◀と書いてあって逆に有 峰に?(和田第一と第二 に?)水を 送ったり!?]している可能性もある様だが,少なくとも有峰ダムとの間に水位に差はあるのでどういう運用なのかはよく解らない。。(→有峰ダムから真川発 電所への導水 は最大6m3/sなのは判明!) |
~湯川~ 【導水路の有無の謎】 白砂砂防堰堤 【増強】 今の所水発では使われていない様に見える。どの資料にも湯川まで導水路が延びて居ないのである。 立山砂防軌道の物凄いスイッチバックと林立する砂防堰堤(私が実際に目にしたのは称名川のそれだけど)のイメージで, なかなか水発に利用は難しいのかも知れない。 ところが以下の様な資料を発見。真川発電所が白岩砂防堰堤(湯川)[→ 国交省]を使って取水してるのか?? 白岩砂防堰堤[国 交省][JSTAGE/水利科学][国 交省] ▲ 着手:1929.10.6/竣工:1939.12.14 堤高:63m(非越流部) 20.0m(越流部) 堤頂:76m 落差:108m (7基の副堰堤含めて) 完成:1939年 流域面積:22.1km2 貯砂量:100万m3 >湯川は流出土砂が多いため, これから発電用補給水を取水するため,簡単な取水堰堤を築造するとすれば相当多額の投資を必要とするのであるが,既設砂防堰堤を利用すれば,その投資額は 相当節減されるし,既設堰堤の堤高が高ければ高いほど発電効果は大きくなる。そこで,電力計画では,白岩堰堤の水叩およ び副堰堤を利用して取水し, これを下流の真川発電所に送水して,その常時電力量を12%以上増加させている。これにより,白岩堰堤はさら に発電水利にも相当の寄与をなしていることになる。[JSTAGE/水利科学] 電力計画というと将来のことのようだ が文章は「増加させている」と現在形というか既に実現済のこととして書いているよう に読 める。。但し図中,湯川への導水路は計画を示すような点線で ある。。 出典:[JSTAGE/水利科学] さて,実際に真川発電所に取水されてるのかどうなのか。。 湯川流域か らの真川発電所への取水の計画は有ったが実現しなかったのではないかと現時点(23.5.24)では考えて居る。実際に称名川第一の称名川 からの取水は水害で破潰されて廃止されてしまっている。 最下流の常願寺川第四~第七の発電所計画も陸電側の事情で中止に なってしまった様である。災害面,水発依存の低下等,思い当たる理由は幾つかあるのである。 出典:国交省
現状で状況は不明であるが,水力さんは 湯川の白岩堰堤を真川発電所の取水先として扱っている。 ということで調べて見ると幾つか証拠発見!!!地理院は黙殺してるけどちゃんと湯川に導水路伸ばして取水はしているようだ。 真川発電所湯川設備(白岩堰堤第二副堤)[夜 雀][X] 取水量:1.8m3/s[0.81] 流域面積:22.1km2 大体10km2で1m3/sという私の目安と合致はしてるな~♪ さて,この湯川の使用水量や取水点が判明したのだが,概ね取水点は1070m付 近のようであり,有峰に送るにはちと標高がたりなくて残念な感じ。 二重投資を厭わず有峰ダムに導水するにはちょっと高い場所からとなる。
有峰ダムに送れば,莫大な貯水量とそれを真川・和田川第一に6m3/s程,和田川第二に32m3/s 程,有峰第一に75m3/s程送って尖頭発電出来るのは魅力ではある。 一方で称名川上流の開発をする際に称名の滝の水量確保の為にも湯川からの導水が良さそ うであった。 真川で有峰ダムからの水を常時利用するには有峰ダム放水位の1088.00m(最低取水位は和田川第一と真川は1004m)と真川発電所の取水位1007mの間の70m程の未利用落差を埋める必要があろ う。 上で構想した導水で得た水源等を活用して有 峰ダム→真川発電所の導水を常設化して真川調整池の放水前に発電所を建設するとこんな感じかな。 [私案]大品山発電所←この名前は萌えるな♪(→ソース) 出力:2,900kW~4,300kW[+4.3MW] 水量:4~6m3/s 落差:85m 取水:和田川[有峰ダム]1088m 放水:牛首谷川[真川調整池ダム]998m 現状でどの程度真川に送水しているか不明であるが,導水量を確保して常設化すると真川の調整力も現状の真川調整池が小さいだけに強化出来る。 また湯川での取水位が1070m程度で,真川取水設備が1000m程度であるとすると易老沢的な発電が出来るかも。1.8m3/sで70mで1000kW程度であるが。 |
~称名川~ 称名川発電所[→称名川] |
【小見発電所増強検討】 現在の下流の小見発電所の最大使用水量は11.91m3/sで同じく真川発電所8.35m3/sと称名川発電所2.39m3/sの和,10.74m3/sより 1.17m3/s多い。その分を含めて真川側にのみ取水堰堤があって真川本流より取水しているようである。 その流域は有峰が取水していく流域を除き,真川が取水して行く分を含むと以下の様に67km2となる。真川はこの流域の一部以外にも有峰から最大 6m3/s補水を受けることが出来る設備があるようである。 流込式の称名川発電所から約2.4m3/s,ぱっと見よりも恐らくしっかり調整出来る(=極小の真川調整池の他,有峰からの補水で)調整式の真川発電所か らの8.4m3/sをメインに残りを真川から補 給して12m3/s弱で発電している発電所って感じである。 これに加え牛首川の傍に原調整池もあって割としっかりと調整できているのかも? が,そもそも称名川発電所の使用水量は上流の称名川第二発電所の4.35m3/s よりだいぶ低い。そもそも小見発電所の流域面積は183.7km2あるから本来 20m3/s位は出せそうな気がするんだけど。。 今計算してみると称名川発電所の流域が36.8km2。真川堰堤 以遠で有峰導水の手迄で67.3km2。合計113km2って所である(真川上流部の有峰導水等もある現在に於いて小見の利用水量11.9m3/sっての は意外に穏当か)。 ここから湯川有峰導水をや るなら▲21km2で92km2となる。 逆に現状では小見発電所は称名川本流からは取水してないっぽい(称名川発電所からの放流水の直接利用のみの様子)であるが,称名川第二発電所~称名川発電 所の間の流域も上の113km2に上積みできる。 牛首川 も考慮に入れて20.3km2程上乗せ出来て称名 川上流と併せると57.0km2。 斯くして真川・称名川の両河川の合流点で150km2程の流域面積と なり,13m3/s程は 安定して確保出来 そうである。 11.91m3/sの現行水量を増やすには微妙な量ではある,, 合流点にあるのは瀬戸蔵砂防堰堤である。 この辺に堰を建設して以下で調整力を確保したリできるかも知れない。 小見Pの取水位が467.24mであるから,称名川と常願寺川の合 流点ぐらいでEL.470mで貯留して行きたい。 唯一と云って良い嵩上げ対象建築物がこ このグリーンビュー立山である。(富山地鉄は勿論,地 図読みだと折角の真川大橋ももうちょい嵩上げが必要。地形的[す とびゅう]には可成り高く思うんだけど) 新しそうな真川大橋であるので地図の標高が更新されてない可能性もある。また原調整池の標 高がEL.465m程度なので其処迄高くする必要もない? 利用水深を4m程として計算してみると貯水量は157.3万m3と推計出来た♪概ね小口川ダムと似たような数字である。あちらの24.7km2に比べれば 5倍程の流域面積がある。あちらは逆調整池で機能が異なるけど。 10m3/s程度の供給なら43hも持つし,一日5h程度の尖頭負荷なら一週間持つ。一週間あれば上流からの水が十分貯まりそうである。 問題点としては土石流的な災害にちゃんと対応出来るかという点である。本宮堰堤(→常 願寺川)・千寿ヶ原堰堤・白岩堰堤を初めとしてえげつない量の砂防ダム がスタンバイしている し,実際に称名川発電所は大水害でやられ1971に復旧してい る。その後50年以上無事とも云えるのだが。。計画高水流量4,600m3/s[GL とやま]に対応出来る堰堤の建設はまあ不可能では無いだらう。現行の小見発電所取水堰も砂防堰堤に改造しても良い。 それでも本流はちょっとというなら原調整池のお隣の牛首川に調整池かなぁ。。 まあ其処迄調整力にこだわらなくても良いような気もしてきた。。。 一応,現況では横江頭首工への通常時(小俣発電所稼働時)の取水量 18.89m3/s の水源である。ここで取水した調整力電源の逆調整に松ノ木発電所横に堰堤を設けて小見15.2MW と松ノ木5.8MWの合計21.0MWの調整力を確保出来る まあ要らんかなぁ。。水量増やしても小見・松ノ木と導水管全部増強するのはカネ掛かりすぎそうであるし。。 常願寺川から小俣ダムへの導水案や常願寺川から小口川ダムへ の導水案と被る面はあるのでまあ保留で。 |