
■有峰引水 ▲ >神通川上流高原川から洪水時の余剰水を有峰貯水池に引水することが計画され,その第1期分年間約1億m3は実現され,第2期分6,000万m3は 今後実現される。 科 学技術振興機構 こんな表現を見付けた。北ノ俣川が1期分で中ノ俣川と双六川が2期分?それとも今ある施設が1期分で更に増強の予定があったのかな?? 概念図 双六川こと金木戸川から有峰湖迄高低差80m位あるようだが発電する程ではな いのか? 常願寺川有峰開発はこち ら参照 出典:kabupro.jp模式図 出典:経
産省上 の模式図(全体像はこちら)だと金木戸川側から20m3/sも 取水しているそうだ |
出典:国
交省【有峰導水(有峰引水)・増強と発電】 ▲ 北ノ俣分水工で分水して有峰ダムに流れ込む東谷の上流で放水する。 ![]() 跡津川の上流でも取水出来そう。地図だと引水路が妙に川側に寄ってる気がしなくもないw と調べて見たが流石に小さいか。。 今,有峰貯水池に岩井谷ダム等から送られてくる水は落差が60m強あり,水量も最大通水量を56m3/s程度でこの一部有効落差40m弱・最大水量13m3/sを使って発 電するのが折立(増設)発電所(出力4,0MW)である(←折立も折立増設も図ったように4.0MW。私の一応の目安として発電所新設は4.0MW以上っ てのが実際にもあるみたいで嬉しいw)。 今,取水位1180mで最大20m3/sの有峰導水の放流先はダム湖より上の1143m程のようである。この20m3/sの内5m3/s程度を分水工使って取り出して有峰貯水池湖畔で発電。 [私案]有峰東谷発電所 出力:3,700kW→4,100kW[+4.1MW] 水量:5.0m3/s→5.5m3/s 落差:88m 導水:(新規建設)1.7km+(東谷)0.4km 取水:金木戸川[有峰双六導水]1180m 放水:有峰ダム1088m 4.0MW位は欲しかったけど貪欲に積み上げて行きたい。0.4km程度の導水で東谷の水5.0km2も取れはする。5.5m3/sとすると4.1MW程になる。導水・発電効率も基準をクリアしているようである。 ![]() 一応,金木戸川・中ノ俣川・北ノ俣川の流域98.5km2 ![]() |
| 【有峰引水・池の尾発電所・跡津川引水設定及び増強】 ▲ 跡津川のダム建設までも視野に入れて水量を増やしたい。 跡津川方面にどれだけ送れるか(跡津川ダムが実現するかどうかは >跡津川を開発するために金木戸川の水を誘導することは極めて有利であるが,[地質調 査総合センター] と在る程である!),実際には 「金木戸川はその大半の洪水量を利用して導水実施が有峰ダム(1959竣工)に よつて既に行われているから,」更に跡津引水を追加するのは難しそうである。。 計画の段階では有峰ダムの水を(今とはむしろ逆に)跡津川方面へ流そうとして常願寺川用水側の反対を受けてそれも跡津川の計画(AAP・有峰跡津計画w) が頓挫する一因となったらしい。 戦後,庄川や黒部川を関電に奪われた北陸電力が神一~神三に着手しその次に触手を伸ばしたのが有峰だった訳だが,跡津川を介して神一~神三の発電量を増や そうとしたのかも知れない。 今では林道も縦横に走りパッ と見混乱するほどの発電所群を乱立させてる有峰(画像出典は北陸電力)であるが,当時は小口川こそ奥 地迄入っていたが,和田川は亀谷ぐらいに止まっており,有峰を開発して延々と小見辺り迄持って行くより跡津川経由で神一~神三に繋げた方が手っ取り早いと考えた可能性は高いのか も。神三左岸(1956運開)の放水位は67.20m,上滝の放水位は未だ175.68mで常願寺川第四(1964運開)でやっと72.90mである。 |
| 【比較検討案】 A案…取水位1080m有峰引水接続 B案…有峰引水から発電 C案…満水位850m以下発電無し 既に実現しているとはいえ,更に貪欲に取水を狙って検討してみる。池の尾Pの使用水量5.5m3/sに 対して金木戸Pの使用水量は6.0m3/sと殆ど上乗せされていない(陸電が池の尾の稼働率を犠牲にし てまで有峰に送水している可能性はある)。新規に開拓した分は基本使えそう で有る。 A案.金木戸川・有峰引水取水堰堤取水位へ導水するケース。ここから適当な形で跡津川へも分水。 △ ![]() 流域:9.9km2←狭い。。 取水:葡 萄大谷・下佐谷[煙 滝谷・弓 折谷] 1190m 放水:金木戸川[有峰引水取水堰堤] 但し流域が狭い!しかも下佐谷は見座発電所が使用している。 ただ一つ気づいた所としては有峰引水の導水トンネルが(地 下水路の正確性は結構弱いけど)地理院図だと割と跡津川寄に振って あるので跡津川ダム着工の折には分岐する可能性も見込んで準備しているのかもという気はした。はてさて。 ![]() B案.池の尾発電所放水位というかそれより10m程高い様に見える金木戸ダム満水位(981m程度?)へ導水するケース。そこ から跡津川方面へ引水,発電。 △ 下の図では葡萄大谷から金木戸ダム迄延々と導水路を伸ばしてしまったけど,サイフォンで金木戸発電所に直結して,葡萄大谷・下佐谷・その支流の 24.0km2分の水を金木戸発電所へ直送し,上流の水を跡津川ダムや有峰ダムへと立て替える事も可能であろう(下図赤線)。金木戸ダムの対岸の2箇所の無名の沢(2.2km2)からの取水は出来無くなるが,導水距離は短縮出来る。 また洪水時の葡萄大谷・ 下佐谷の水を金木戸発電所の導水路を使って金木戸ダムへ逆送して跡津川へ送水できると完璧なんだけど,DB に金木戸の導水路に関する記述もないし出来るかどうかは不明。 導水容量含めて設備大更新時に対応したい。 ![]() 流域:37.0km2 距離:5.1km(下佐谷~金木戸P導水路)・km(取水堰から発電所迄8.85km・合計16.7km) 取水:金 木戸川支流・金 木戸川支流・葡 萄大谷・下 佐谷[要取水堰で嵩上げ]・下 佐谷支流 987m 放水:金木戸川[金木戸発電所取水口・打保谷川発電所(仮称)取水口] ここでは下座谷に加えて葡萄大谷で双六ダム経由で見座発電所の 水を奪ってはいる。。 C案.跡津方面の事情を勘案すると跡津川ダムの満水 位がEL.850m以下 だと必要な立ち退きがかなり減少する。満水位に併せて取水・導水してみる。 △ 面積は広く取れる。上図では流域に入れた有峰引水以下金木戸取水口以上の面積が下の図では含まれてないがそこから0.5m3/s分取った後は実際は跡津に 送れる。 詰まり金木戸発電所流域面積:116.0km2と池の尾発電所流域面積(これがそのまま有峰引水流域面積):94.6km2の差の21.6km2は洪水時 には余り利用されない流域であり,これを跡津川は利用出来るのである。 ![]() 跡津引水 流域:35.5km2 取水:下 佐谷・葡 萄大谷・金 木戸川本流・深 洞 距離14.3km 導水距離は14.3kmとなった。深洞・金木戸川~跡津ダム迄が8.2kmとなった。 有峰引水が地図上計測で11.6kmなのでこの点でも不効率だよねぇ。。 上でも書いたが下佐谷での取水は見座発電所の水域を奪ってもゐ る。。(但し此処での取 水は洪水時 に多めに取って行ける種類の水で平水時に使用する葛山Pと棲み分けは可能) ![]() D案…B案とC案のハイブリッド。 ①跡津川ダム満水位に併せて金木戸川(深洞出合)付近838mに取水位850m程度の深洞取水堰堤を設けて取水する。跡津導水に伴う発電はしない。 ②葡萄大谷と下佐谷の水21.5km2は金木戸発電所に送ってその分は金木戸ダムから放水し,跡津川ダムへの水として建て替える。洪水時には金木戸発電所 の導水路を逆サイフォンとして利用して深洞堰堤に放水する(可能なのか?逆送区間は3km程。要改築か) ③金木戸ダムから深洞取水堰堤の間の面積から跡津川に取水する。 ④有峰導水以下金木戸発電所以上(金木戸発電所流域面積:116.0km2と池の尾発電所流域面積(これがそのまま有峰引水流域面積):94.6km2の 差)の21.6km2は洪水時に跡津川への導水に利用する。 併せて50km2超が跡津川の導水に使えそうでこれらから10m3/s程度は跡津川 ダムへ給水出来そうである♪ これで年間どの程度取水出来るかだな~。此処迄くると実際の流量データが欲しいねw |
【跡津川ダムHWL=890m】 最終的な縮小(案)(満水位890m=諸元)に併せて計画を接続してみる。 松茂川の897mへ放流。金木戸川の取水はこの辺(889m)。6,86kmで到達できる。金木戸ダム以下の流域は4.49km2。有峰や金木戸などが取水してしまっているので上流からどんだけ漏れてくる水があるかが課題。 発電用ではなく貯水用なので金木戸発電所の取水とは別に有峰引水集水以下の面積で考えることが可能。有峰引水以下金木戸ダム以上の面積は10.74km2であるので,合計15.2km2程。3m3/s程取れそう。 ![]() 金木戸川のここから葡萄大谷(この辺919m)へは10.7km(追加で3.8km),面積は5,6km2。1.2m3/s程取れる。 更に葡萄大谷のここから下佐谷(この辺901m)へは13.1km(追加で2.4km)となる。22.1km2。結構広い。 ![]() その先笠谷(この辺910m)へは17.65km(追加で4.55km)となる。23.1km2。結構広い。 ![]() 合計66.0km2となる。13m3/s程度の導水量が期待持てる。但しこれらは葛山・見座・東町・牧の可能取水量を下げる。 富山共同自家発電(株) 葛山発電所[水力][DB] 岐阜県高山市上宝町長倉 運開:1954.12.10(1号機)/1955.1.18(2号機) 水路式・流込式 認可最大出力:25,000kW 常時出力: 7,800kW (31.2%) 最大使用水量:18.70m3/s[0.84] 常時使用水量: 5.81m3/s (31.1%) 最大出力時有効落差:158.00m 常時出力時有効落差:160.3m ※ 水車:立軸フランシス水車 出力13300kW×2台 回転数500/600rpm 導水路:総延長9968.7m 流域面積:223.4km2 取水:高原川[今見ダム]、笠 谷、下 佐谷、ウ ジカ谷 762.50m 放水:下佐谷[見座発電所]594.60m ※:なんで水が少ない常時の方が落差でかいのか不思議だったがGoogleに訊いて見ると,(常時出力時有効落差は)「最大出力時に比べて流量が少ないため、管路の摩擦損失が小さくなり、有効落差自体は最大出力時よりもわずかに大きくなる(損失が減る)傾向があります」とのことだった。 富山共同自家発電(株) 見座発電所[水力][DB] 岐阜県高山市上宝町中山 運開:1954.1.16 水路式・流込式 認可最大出力:25,500kW 常時出力: 7,600kW[29.8%] 最大使用水量:29.00m3/s[0.69] 常時使用水量: 8.77m3/s[30.2%] 最大出力時有効落差:103.0m 常時出力時有効落差:105.0m 水車:立軸フランシス水車 出力13280kW×2台 回転数375/450rpm 発電機:立軸三相交流同期発電機 容量14200kVA×2台 周波数50/60Hz 導水路:総延長11,439.7m 流域面積:418.3km2 取水:高原川、下佐谷[葛山発電所]、チカツエ谷、双六川[双六ダム]、山吹谷、井ノ口谷、下坪谷 594.30m 放水:高原川[浅井田ダム(→東町発電所)]482.55m 浅井田ダム[水力] [便覧] 目的 P 堤高/堤頂長 21.1m/135.4m 流域面積/湛水面積 507km2 ( 直接:472km2 間接:35km2 蔵柱川導水[取 水口]) /10ha 総貯水容量/有効貯水容量 34.0万m3/32.8万m3 ←一寸小さいな。。2時間弱しか持たない。。とはいえ,見座と比べて面積当たりの東町・牧の水量を上げることには成功しているので効果はあるのかも。 ダム事業者 北陸電力(株) 着手/竣工 1939/1942←東町運開後であ る。最初の1年はダム無しでいったんか? 標高 堤頂標高:475.05m 洪水時満水位標高:470.40m(サーチャージ) 常時満水位標高:470.30m 越流頂標高:465.00m 最低水位標高:467.00m(利用水深3.3m) 送水:東町発電所47.0m3/s 取水:高原川[見座発電所] 北陸電力(株) 東町発電所[水力] [DB] 岐阜県飛騨市神岡町東町 運開:1941.4[神岡水電(株)] 出力増:2013.4.26(性能確認試験による)(+900kW)(32200kW) ダム水路式・調整池式 認可最大出力:32,200kW 常時出力: 5,500kW[17.1%] 最大使用水量:47.00m3/s [0.91] 有効落差:80.50m 水車:立軸単輪単流渦巻フランシス水車×2台 総出力36000kW 導水路:総延長7820.7m 流域面積:515.7km2 取水:高原川[(見座発電所→)浅井田ダム]・蔵 柱川(→浅井田ダム) 他1 3箇所 470.30m 放水:牧発電所 382.00m 北陸電力(株) 牧発電所[水力][DB] 岐阜県飛騨市神岡町牧 運開:1942.6 水路式・流込式 認可最大出力:40,500kW 常時出力: 9,900kW[24.4%] 最大使用水量:52.00m3/s (+5m3/s) [0.85] 有効落差:94.20m 水車:立軸フランシス水車×3台 総出力48200kW 導水路:総延長8546.0m 流域面積:606.3km2 取水: 高原川[東町発電所(47m3/s)]、地蔵 谷(場所不明) 他2 4箇所 382.06m 放水:高原川[新猪谷ダム] 279.95m |