電 力総研 水 力あれこれ
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天ノ川・十津川電源開発と逍遙 十津川第一発電所 十津川第二発電所 奥吉野発電所 熊野川
20.10.8運開

北山川の水力発電

大学時代,泉南出身のゼミの友人が,難波(ミナミ)の事を小さい頃なんであんな北にあるのにミナミやねんと思ったと云ってたけど,なんであんなミナミにあんのに 北山やねンと突っ込みたい気分満々の北山川である。和歌山県の飛び地は東牟婁郡北山村(因みに和歌山県にあるのが東牟婁郡と西牟婁郡で三重県にあるのが北 牟婁郡と南牟婁郡である。牟婁郡は紀伊南部の宏大な地域だったようだ。似たようなのに東葛飾郡(千葉県),西葛飾郡(茨城県),南葛飾郡(東京都),北葛 飾郡(埼玉県),中葛飾郡(埼玉県)ってのがある。嘗ては湿地で何も無かった葛飾も広すぎw)であるし,奈良県の北山は吉野郡上北山村と吉野郡下北山村である。葛飾が下総と武蔵に拡が る地名なのに対して北山は大和と紀伊に跨がってゐる地名のようだ。

思うにこれ(北っての)は材木の集散地新宮からみた地名であり,今でこそ本州の南の最果ての感じがしなくもない新宮であるけど当時は廻船で江戸にも大坂に も直結してた物流の重要拠点だった筈である。明治の県再編に際しても飛び地が発生する位であり,今よりは格段に求心力は高かったのであらう。

白川発電所[水力]
関西電力(株)
運開:1921.10[大和電気(株)]・1964.4:設備改修
水路式・流込み式
認可最大出力:2,900kW      常時出力:820kW
最大使用水量:2.20m3/s
有効落差:159.10m
流域面積:33.9平方キロメートル
取水:白川又川488.77m
放水:北山川318.00m


~東ノ川~

坂本(さかもと)ダム[水力
電源開発(株)
目的:発電
着手/竣工:1959/1962
堤高:103m、堤頂長:256.3m
総貯水容量:8,700.0万m3 /   有効貯水容量:6,800.0万m3
流域面積:101km2 /    湛水面積:2.59km2


尾鷲第一発電所[水力
電源開発(株)
運開:1962.4
ダム水路式・貯水池式
認可最大出力:40,000kW/常時出力:10,900kW
最大使用水量:21.00m3/s
有効落差:225.30m
設備
 水車:出力46500kW1台
 導水路:総延長10723.4m
 放水路:総延長5.7m
流域面積:101.0km2
取水(387.5m):新宮川水系東ノ川[坂本ダム]、銚子川水系不動谷(389m)古和谷(441m)
放水:又口川[尾鷲第二]133.00m

不動谷付近で銚子川発電所と交錯する。

クチスボダム[水力
電源開発(株)
着手/竣工:1959/1961
堤高:35m、堤頂長:98m
総貯水容量:1,960.0万m3 /   有効貯水容量: 690.0万m3
流域面積:131.0km2     湛水面積: 0.21平方キロメートル

尾鷲第二発電所[水力
電源開発(株)
運開:1961.9
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:25,000kW/ 常時出力:5,600kW
最大使用水量:25.00m3/s
有効落差:120.92m
設備
    水車:出力27000kW1台
    導水路:総延長2403.4m
    放水路:総延長1438.9m
取水:尾鷲第一発電所、又口川[クチスボダム](137.00m)
放水:中川水系中川(二級水系)(6.05m) →海!

直接流域は131.0km2のクチスボダムを尾鷲第一以外にも水源としているがその分の上乗せが4m3/sということか。
一寸少ないような。。



池原(いけはら)ダム[水力]
電源開発(株)
目的:発電
着工/竣工:1962/1964
堤高:111m、堤頂長:459m(現地案内板)460m(ダム便覧)
容量
     総貯水容量:3億3,837.3万m3
    有効貯水容量:2億2,008.3万m3
標高
     堤頂標高:321.000m
    満水位標高:318.000m
    低水位標高:283.000m
面積
    流域面積:300km2
    直接集水面積:277km2
    間接集水面積: 23km2
    湛水面積: 8.43km2

地図なんか見ても,もう巨大すぎて,水ばっか貯めてないでもっと発電所多くした方が良かったんちゃうのっていう印象を受けるw

池原発電所[水力]
電源開発(株)
運開:1964.9
ダム式・混合揚水式
認可最大出力:350,000kW
         72000kW2台+103000kW2台
      常時出力:14,000kW
最大使用水量:342.00m3/s
有効落差:120.50m
上部調整池:北山川[池原ダム]318.0mm
下部調整池:池郷川+北山川[七色ダム]190.0m

七色(なないろ)ダム[水力]
電源開発(株)
目的:発電
竣工:1965
堤高:60m、堤頂長:200.763m
容量
     総貯水容量:6,130万m3
    有効貯水容量:1,070万m3
標高
    満水位標高:190.00m /    低水位標高:186.50m
流域面積:462km2 /    湛水面積:3.32km2

池原発電所の揚水の下部調整池でもあるし,逆調整池でもあり,七色発電所の調整池でもある。文字通り池原とセットで機能している。

七色発電所[水力
電源開発(株)
運開:1965.7
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:82000kW      常時出力: 9900kW
最大使用水量:140.00m3/s
有効落差:69.30m
河川維持水使用分
ダム式
    最大使用水量:2.30立方メートル毎秒
    最小使用水量:0.23立方メートル毎秒
取水:北山川[七色ダム]
      取水位標高:190.000m(七色ダム満水位)
    取水口呑口標高:178.000m(上向き呑口上端)
     水車中心標高:116.000m
放水:北山川(113.00m・小森ダム満水時118.0m)

小森(こもり)ダム[水力][便覧
電源開発(株)
目的:発電
堤高/堤頂長:34m/154m
流域面積/湛水面積:564km2 ( 全て直接流域 ) /113ha
総貯水容量/有効貯水容量:     970万m3/470万m3
着手/竣工:     1963/1965
満水位標高:118.00m

元々奥瀞ダムとして計画されたが国立公園内の開発であり,当時環境行政を担っていた厚生省の反対で自体は膠着,結局,当初地点より11km移転させて発電 規模も40MW減らしたのが小森ダムと小森発電所とのこと。そして小森ダムには瀞峡の景観保持という観点から河川維持放流を常時行うこととした。先駆的な 試みであった。[wiki

小森発電所[水力
電源開発(株)
所在地:三重県熊野市紀和町小森
運開:1965.8
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:30,000kW  常時出力:12,000kW
最大使用水量:74.00m3/s  (常時水量:29.6m3/s程度か)
有効落差:49.0m
取水:北山川[小森ダム](118.0m)
放水:北山川(65.43m)→地図上だと81.2mに見える。。実際の放流先はこの辺(66.2m)か?

564km2に対して74m3/sもあるけど,多雨地帯であるのもそうだけど,池原ダムの膨大な貯水量を受け止めるべく最大使用量を確保している感じも強い。