電力総研 水力あれこれ 四国水力
とはずがたりな掲示板(利水スレ電力スレ)

松尾川・祖谷川

松尾川ダム・松尾川第一・第二発電所は設立間もない四電が初めて手がけた大規模開発事 業。四電の気合いを示すように物凄い量の取水支線を張り巡らせているw
名頃発電所は有効貯水量の割りには小さい。再エネ接続が メインとなる今後必要となるのは,ベース電源ではなく調整力電源である。
再生可能エネ接続時代に必要なのは風力と太陽光の間歇性を補う瞬発力なのである。
下記8箇所の発電所で使用水量を, 从(したが)って最 大出力を,祖谷川系統は+3.50m3/s,松尾川系統は二倍に出来ないであろうか?
検討してみる。

まずは現状から
出典:四国電力
ダム名・取水川名
ダム名・取水川名
貯水量 有 効貯水量 流 域面積
その他・備考(ダム)
事業者:発電所名
最大出力
常時出力
形式
有効落差 使用水量 その他・備考(発電所)
名頃ダ ム
四 ツ小屋谷川
祖谷川 136.7万m3 115.0万m3 28.0km2 1961年竣工 水量比28.85 ‰以下
名頃 1.3MW 0MW ダム水路式・調整池式 47.0m 3.50m3/s [水 力]1961年運開
祖 谷川(名頃)(903.6)
赤 滝川(899.8)・同 支流(903.3)
霧 谷川(897.3)
落 合谷川(901.8)
九 十九谷(895.9)
鎖 谷川(901.7)・同 支流(911.4)
第 二小島谷川(900.1)
坂 瀬川(890.9)
松 尾川支流(瀬戸内)(924.8)
松尾川ダム 1430万m3 1260万m3 103.0km2 水量比:5.00 ‰
松 尾川第一 20.8MW 11.9MW ダム水路式・貯水池式 382.40m 6.30m3/s [水 力] 1953年運開,
井内谷川支流, 松 尾川第一放流水
松尾川第二 21.4MW 13.0MW 水路式・貯水池式 392.77m 6.30m3/s [水 力]1953年運開,
祖 谷川(菅生取水堰)(722)
谷 道川(712)霧谷川(724)
祖谷 6.3MW 0.44MW 水路式・流込式 222.68m 3.70m3/s [水 力]1923年運開(徳島水力電氣(株))
祖 谷川(祖谷取水堰)(482)
和 田谷川(486)・小 島谷川(481)
高野 5.2MW 0.23MW 水路式・流込み式 70.20m 8.80m3/s [水 力]1954年運開
若 宮谷ダム(401) 若宮谷川 9.4万m3 5.8万m2 212.1km2 水量比:1,631.03‰
祖 谷川(高野取水堰)(412) 一宇(いっちゅう) 8.7MW 0.84MW ダム水路式・調整池式 111.25 9.46m3/s [水 力]1936年運開(四国水力(株))
祖 谷川(一宇取水堰)(288.1) 出合 9.3MW 1.6MW 水路式・調整池式 124.75 9.461m3/s [水 力]1926運開(四国水力(株))
祖 谷川(出合取水堰)(154.7) 三縄 7.0MW 1.4MW ダム水路式・調整池式 57.60 14.60m3/s [水 力]1959年リプレース運開
吉野川
池田
5.0MW
1.9MW
ダム式・流込式
10.02
62.00m3/s [水力]

今,名頃ダム直下にある水を考える。
この水1m3/sが祖谷川を下ると祖谷6.3/3.7MW・高野5.2/8.8MW・一宇8.7/9.46MW・出合9.3/9.461MW・三縄7.0/14.6MW・更に池田5.0/62MW,合計して4.76MWを発電することが出来る。
一方松尾川ダムへの導水路を下ると松尾川第一20.8/6.3MWと松尾川第二21.4/6.3MW,合計して6.70MWを発電することが出来る。
詰まり,水は松尾川側に流した方が効率的である。

この辺から,1961年運開の名頃ダムは,松尾川ダムの取水口が名頃ダムの逆調整池になってる様であり,1953年運開の松尾川第一・第二発電所の補助システムを構成って感じである。名頃ダムの増強は基本的に松尾川方面への増強に直結すると考えて良かろう。

と云う事で本線筋の2ダム3発電所のスペックを改めて確認:

http://www.suiryoku.com/gallery/tokusima/nagoro/nagoro.html
名頃(なごろ)ダム
四国電力(株)
目的:発電
着手/竣工:1960/1961
堤高:37m、堤頂長:119.4m
総貯水容量:1,367,000立方メートル    有効貯水容量:1,213,000立方メートル
満水位標高:950.00m
流域面積:21.2 平方キロメートル    湛水面積: 0.09平方キロメートル

http://www.suiryoku.com/gallery/tokusima/nagoro/nagoro.html
四国電力株式会社 名頃発電所
運開:1961.3
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:1,300kW     常時出力:0kW
最大使用水量:3.50立方メートル毎秒
有効落差:47.00m
水車:出力1360kW×1台
導水路:総延長1000.2m    放水路:延長247.745m
流域面積:28.0平方キロメートル
取水:祖谷川[名頃ダム]+四ツ小屋谷川(950.0m)
放水:祖谷川(901.36))
備考:世界で最初に立軸デリア(可変翼斜流)水車が設置された水力発電所[wiki]

http://www.suiryoku.com/gallery/tokusima/matuogw1/matuogw1.html
松尾川(まつおがわ)ダム
着手/竣工:1951/1953
堤高:67m、堤頂長:195m
総貯水容量:1,430万m3    有効貯水容量:1,260万m3
流域面積:103.7km2    湛水面積: 0.59平方キロメートル

http://www.suiryoku.com/gallery/tokusima/matuogw1/matuogw1.html
四国電力株式会社 松尾川第一発電所
運開:1963.10
ダム水路式・貯水池式
認可最大出力:20800kW      常時出力:11900kW
最大使用水量:6.30立方メートル毎秒
有効落差:382.40m
水車:最大出力21300kW×1台
導水路:総延長30,587.7m
取水:祖谷川+田之内谷川+赤滝川+沢+霧谷川+沢+九十九谷+沢+鎖谷川+第二小島谷川+坂瀬川+沢[松尾川ダム](882.0m)
放水:松尾川第二発電所、井内谷川支流(483.5m)
備考:日本で初めて自動周波数調整装置(AFC)を導入した(1954)水力発電所

http://www.suiryoku.com/gallery/tokusima/matuogw2/matuogw2.html

四国電力株式会社 松尾川第二発電所
運開:1953.10
水路式・貯水池式
認可最大出力:21400kW      常時出力:13000kW
最大使用水量:6.30立方メートル毎秒
有効落差:392.77m
設備
    水車:横軸ペルトン水車 最大出力21900kW×1台
    導水路:総延長5571.0m
    水圧鉄管:延長1030.43m×1条
流域面積:105.3平方キロメートル
取水:松尾川第一発電所、井内谷川支流(480.0m)
放水:吉野川(71.5m)
備考:日本で初めて自動周波数調整装置(AFC)を導入した(1954)水力発電所

<祖谷川・松尾川>
名頃ダムの有効貯水量は115万と割と小さめなので使用水量上げるのは結構難しそう。今周辺地図はこんな感じ。(出典:国土地理院)
地形図の標高や放水口の標高を有効落差(47m)と見比べてみると発電所は地下にあってダム標高と放水口標高の差を有効落差として結構フルに活用している??
水色線の様に平尾谷の辺の砂防ダムから発電所へ取水したら良いかも。まあ平尾谷は松一・松二用の水量としては利用できてるけど。

造っても2.3km2で,精々0.2m2/sって所の様である。


今は松尾川ダムへ直送している赤滝川笹平谷川から一旦,名頃ダム湖へ送水し て発電してから松尾川へ送っても良いかも。両者が合流する辺りでも良いが一寸高さが足りぬ。砂防ダム建設して土砂貯めつつ標高上げても良いかも知れないけど。問 題は一回名頃ダムに貯めて好きな時に使える様にするメリットと一回名頃発電所で発電できると云うメリットの和を水路建設工事と保守作業のコストが上回れるか否かで ある。(両沢への建設時期が名頃建設より後か先かは不明であるが,設計思想としては松尾川ダムに送水するのを優先していると云えよう。)
下図,濃い青線は此処での検討新設線。薄い青線は既設の松尾川ダム導水路である。5.4km2。まあ良くて0.5m3/sと云った所。

弱点は頑張っても名頃ダムから発電する名頃発電所が大した落差ないからあんま意味ないんだよなあ。。


名頃ダムの集水面積と降水量から利用可能な水量を検討してみる。
地図
からこんな感じ。2,500mm~3,000mm程の降水量の様である。

今,降水量は2,750mm(=2.75m)程となる。と云う事で名頃ダムの集水域28.0万km2の年間の平均降水量は凡そ(28万*2.75=)77万km3である(計算合ってる?)。となると有効貯水量121.3万m3が満水になることは無い?
基本的に貯めておいて必要な夕方時や朝などの太陽光が十分でない時間帯に流せば良さそうである。例えば毎日夕方4時半から7時半迄の3時間発電して貯水量を使うとする。
使用水量を3.50m3/sで1.3MWを発電するとすると,一年間に3h*60m*60s*365d*3.50m3/s=1,379.7万3m3も使う!?とても77万m3では賄い切れんな。。

一方の祖谷川筋の増強であるが,起点は大した水量ではないが祖 谷川(菅生取水堰)とするしか無さそう。上流で悉く松尾川への集水された残り水だが,ここは小さいながら祖谷川本流の他,田之内谷川や白井谷川の流れも集めていて小さな調整池もある様に見える。更に霧谷川の取水口に一寸した調整池を作ることも可能ではないか?更に菅生谷川無名の沢から取水も可能ではないか?水量倍増は無理でもここぞという時の対応力が上がれば十分かも,と云う感じに達観してきたw


と云う事で視点を変えてみる。メインの松尾川ルートの起点となってる名頃ダムに山の向こう側から水系を超えて引っ張って来るのだ。
頁も改める。以下こちらへ。