電力 総研 水力あれこれ とは掲(発 電スレ 利 水スレ)
21.6.2運開
加古川の利水と水力発電(→東播用水)

加古川と聞くだけで,山陽電鉄推しの私をして,播州路を爆走する銀色の新快速を想起してテンションが爆上がりする。加古という他で余り聞かない地名も気に なる所である。上流には加東・加西もある。
と云う事で加東・加西を差し措いて加古川を名告る此処はどんなに偉いねんと思って居たが,幸いに加古川の属する播磨国は風土記が残る数カ国の一つであり, 地名の由来も諸説あるとは云え判明しており。もともと加古は鹿子であり,近傍の丘陵地帯が鹿の子どもに似てたとか似てないとか。まさかの鹿児島と似たよう な鹿由来の地名であった。しかも加東・加西の加は加古の加ではなく京都の加茂の加で,下鴨神社か上賀茂神社かは忘れたが,それこそ全国に拡がってる加茂郡 と同じで荘園だったが故の名称のようである。

また知らなかったが,篠山川を岐けた上流本流部は佐治川と呼ばれるらしい。

加古川は発電所に恵まれない大河である。中国山地の穏やかな削れきった山と佐野が続き盆地と平野の間の狭窄地ってのがあんまない。
また降雨もそれ程多いとは云えず山間部で1600mm,平野部では1200mmだそうな[近 畿地方整備局
1600だとすると3000に対して0.53程度。10km2で0.53m3/sってとこだな。

発電に恵まれないとはいえ、雨の少ない瀬戸内故に、また関西圏の近郊農業が盛んな地域故に、地域の大河加古川の重要性は極めて高く徹底的に潅漑には利用さ れている。
出典:忘失

東播用水はまた別に纏める必要を感じているが,ここでは本流を中心に見て行く。

~加古川~

(河口・瀬戸内海)

加古川大堰


[構想]西脇発電所
取水:杉 原川野 間川加 古川 (64m)
放水:加 古川(39m)
導水路:本線:杉原→加古川7.3km(上流案)・野間川→分岐点2.4km(上流案)
面積:804.7km2
水量:22m3/s程

面積が804.7m3/sもある。此処は落差が稼げない分,水量がものを言うが,加古川の係数0.53から42m3/s程取水出来そう。
ところが上流での取水は確認出来ただけで川代ダムで12m3/s。杉原川と野間川で合計 8m3/sである。
こいつらを除くと結局22m3/s程度か。ち,小さいな。。

落差:21m(上流案) 26m(下流案)
出力:3,500kW[+3.5MW](上流案) 4,300kW[+4.3MW](下流案)
なんとか水を確保出来る理由を見つけて4MWくらいは実現したい。現状保留だな。




~杉原川・野間川・糀屋ダム~
西脇付近で加古川に合流する杉原川と野間川であるが,加 古川西部農業水利事業で利用されている。
出典:水 土の礎

加古川西部土地改良区:令 和3年度 配水計画
 幹線名 最大取水量
(m3/s) 
 受益面積
(ha)
 配水量
(万t)
 始期・後期  備考
 大幹線  0.320  219  95 5月20日

9月30日

4ヶ月間
配水始期・後期及び
配水量は、実態に合
せて変更する場合が
ある。    
 東幹線 1.824  1386  717
 西幹線  0.883  301  87
 西Ⅰ号幹線  0.716  923  252
 西Ⅱ号幹線  0.580  784  241
 計  4.323  3613  1392    
工業用水が3万トン/日に対して農業用水は約10万トン/日。年間で見ると1,400万トンなのに対して工業用水は1,000万トン程。

配水量なので大元の大幹線より東幹線の方が高くなってるけど大幹線から取水する量の合計が0.32m3/sであって流れてるのは4.32m3/sってこと か?

出典:水 土の礎

最初は吃驚したがなんと杉 原川の此処(115m)から糀 屋ダム(166m)に導水かと思ったら揚水してたのである!(朱鞠内で も行っている。)

糀屋(こうじや)ダム[便覧
河川    加古川水系仕出原川
目的/型式    AI/ロックフィル
堤高/堤頂長    44.1m/306.2m
流域面積/湛水面積    101.8km2 ( 直接:3.8km2 間接:98km2 ) /87ha
総貯水容量/有効貯水容量    1,350.0万m3/1,332.8万m3
ダム事業者    近畿農政局
着手/竣工    1965/1989

取水:工業用水 3.0万t/日 →均すと平均0.34m3/s程度。日中の8時間としても1.0m3/s程度でまあ最大取水量は1.0m3/s以下か。

喞筒アップはなかなか不効率である。一部でも良いから自然流で確保したい。野間川の大家頭首工から5.7km伸ばすと杉原川支流の奥 荒田川多 田川から取水出来る(計13.4km2)し,市川水系になってしまうがその隣の越 知川辺り(追加で更に5.3km)から取水はどうだろう?
まあ順当なのはそのまま4.7km伸ばして三 谷川杉 原川から取水することか。杉原川流域で合計57km2取れる。今の98km2と較べると6割弱だが足りない分だけ揚水すれば良い。





佐治川・篠山川出合73m


~篠山川~

[中止]篠山川ダム[wiki
堤高:100.0m
形式:ロックフィル
総貯水量:150,000m3
>兵庫県が策定した加古川水系地域総合開発計画において、加古川水系唯一の1億立方メートル級ダム建設可能地点として氷上郡山南町に計画された300戸の住居や国鉄福知山線などが水没するため反対が強く立ち消え、1970年建設省により再度予備調査が行われたが中止。篠山川には取水堰である川代ダムが建設された。諸元は建設省案で最小規模値を記載。

川代ダム[兵庫県] [農 水省
加古川水系 篠山川
兵庫県篠山市大山下字大下ノ坪353-1
目的:農業用水・水道用水(関連浄水場:神出浄水場三田浄水場中西条浄水場)
完成:1992年
管理:農 水省
ダム形式:ゲートダム
最大取水量(取水先):12.00m3/s(東播用水)
堤高:9.0m / 堤長:94.95m
流域面積:219.1km2
湛水面積:河道貯留に就き無し
総貯水量: 128.0万m3 有効貯水量: 128.0万m3


ここから盆地と平野の間の狭窄部が始まって発電の適地である。
ところが先客が。。農業用水等で最大12m3/sが取水される。
冒頭で見た様に加古川の係数は0.53程,流域面積219.1km2に対して発電に使えそうなのは11.6m3/sとなる。殆ど目一杯使われとるというこ とになる。


[廃止]上滝発電所[水力
運開:1923.1上久下村(1920.12着工)・1943一旦廃止・?復活(関西電力)・1963廃止
水路式・流込式
出力:?
取水:(篠山川)→灌漑用水
放水:篠山川






~佐治川(加古川)~

中河原川出合93m
此処なんだ??

(氷上市街)

遠阪川出合123.3m

~遠阪川~
未通県道→夜久野(由良川水系牧川)
遠阪トンネル→朝来(円山川水系)




(青垣町佐治市街)←佐治川の由来はここか

未通県道→朝来(和田山)(円山川水系)
R428→黒川ダム(市川水系)
R427→杉原川(鍛冶屋町)