電 力総研 水 力あれこれ
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20.9.27運開

木曽川と愛知用水と水源

水量豊富な木曽川。愛知用水の水甕としても開発が進められ,王滝川牧尾ダム(6,800.0万m3)が建設されたのは読者諸賢もご存知の通り。 更に潅漑とは別に王滝川には早くも戦 前には発電用の水量を安定させるべく三浦(みうら・みうれ)ダム(6,160.0万m3)が建設されており源流部から安定化に成功していたのも周知の事実 である。
しかし安定化は出来ても数年周期での安定化と迄は行かず,年間を通じた小雨での渇水の発生で水源として牧尾ダムだけでは足りなくなり,味噌川ダム(5,500万m3),阿木ダム(4,400.0万 m3)が建設された。各ダムは1億トンを超える巨大なダムは無いにせよ,併せれば1億6,700万トンに上り,超巨大ダム一つ分の2億トン規模を窺う勢い の巨大な水量となった。
しかもデカいダム1個と違って分散しているのも強みで ある。

渇水に悩む豊川用水も宇連ダムと佐久間導水に引き続き大島ダムを 建設し最後の切り札として設楽ダムを建設中である。四国も一枚看 板の早明浦ダムに頼り切る のを止めてもう何カ所か巨大ダムを準備すべきではなかろうか。

木曽川上流域 王滝川 [別頁](牧尾ダム) 木曽川中流域[別頁](付知 川[別項]) 木曽川中下流域(大井ダム・丸山ダム・兼山ダム・)(阿木川・東濃用水 [別頁]) 愛 知用水

~木曽川上流域~

味噌川ダム[便覧
場所:長野県木曽郡木祖村小木曽
事業者:水資源機構
目的:洪水・不特定・水道・工業用水・発電
天端標高:1,130m
流域面積/湛水面積    55.1km2 ( 全て直接流域 ) /135ha
総貯水容量/有効貯水容量    6,100.0万m3/5,500.0万m3 →なかなかの貯水量である。
着手/竣工    1973/1996
21.5
野麦峠を越えようとr26奈川木祖線を走ってるとちらっとそのロックフィルの威容が目に入った。

奥木曽発電所[水力
事業者:長野県企業局
所在地:長野県木曽郡木祖村小木曽
運開:1990.4(一部),1995.6(全面)
ダム式・貯水池式
認可最大出力:4,800kW    常時出力: 290kW    年間発生電力量:18.026MWh(1802万6千キロワット時)
最大使用水量:4.70m3/s    常時使用水量:0.80m3/s
最大有効落差:125.12m      最大総落差:133.20m    常時有効落差: 98.12m     常時総落差: 98.40m
    水車:出力5010kW×1台
    流域面積:55.1km2
    取水:木曽川[味噌川ダム](1122.50m)
    放水:木曽川(989.25m)

出典:水資源 機構
奥木曽発電所を出た標高1000mの潜在的な落差と4.7m3/sの大量の水のポテンシャルを前にしているのである!(但し常時出 力は290kWなのでまあそんなものではある。。)

先ずは恒例の導水可能性探し。
5.6km程伸ばせば東 隣(塩沢:1118.5m)辺り, 西側は笹 川(1112m)で14.0km2程,2.9km程で導水出来る。
以下,この辺で増強検討

寝覚発電所木曽川取水ダム
[場 所(740.9m)]
取水量:13.91m3/s(水利権増強時データ)
取水:木曽川(木曽福島)740.9m

~王滝川~


三浦(みうら・みうれ)ダム(三浦湖)[便覧][水 力][夜雀] [wiki] [マニア
関西電力(株)
河川     木曾川水系王滝川
目的/型式     P/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     83.2m/290m/507千m3
流域面積/湛水面積     73.4km2 ( 直接:69.4km2 間接:4km2 ) /280ha
総貯水容量    6,221.57万m3 / 有効貯水容量    6,160.0万m3
ダム事業者     関西電力(株)
着手/竣工     1932/1945  1935年(着工?)/1942年(湛水開始?)
運用:毎年12月から発電を行いつつ水位を下げ始め、翌年3月半ばに水位を0メートルとし、そこから雪解けの出水を貯留していく
間接流域:白谷川・枝川[河 川DS][水 力][地 理院]

三浦発電所[wiki][場 所(1250m)][水 力]
出力:7,700kW (1953年出力引き上げ) 常時:0kW[0%]
最大使用水量:17.50m3/s [238%]
取水:三浦ダム(73.4km2・V=6,160万m3)

牧尾ダム[wiki][水力]
位置:王滝川
(独法)水資源機構
流域面積    304.0 km˛
湛水面積    247.0 ha
総貯水容量    7,500.0万m3 有効貯水容量    6,800.0万m3
目的:潅漑・上水道・工業用水・発電(三尾発電所)
堤高    104.5 m
    流域面積:304  平方キロメートル
     直接流域: 73  平方キロメートル
     間接流域:231  平方キロメートル
    湛水面積: 2.47平方キロメートル

牧尾ダム[wiki] [水力][便覧(現)][便覧(元)][詳しくはこちら参照][pcpulab
(独法)水資源機構
河川     木曾川水系王滝川
目的/型式     AWIP →AWI:愛知用水 P:三尾発電 所 /ロックフィル
堤高/堤頂長/堤体積     105m/264m/2615千m3
流域面積/湛水面積     304km2 ( 直接:73km2 間接:231km2 ) /247ha →新旧ともに同じ数字であるが,新では間接領域の表示が消えた。御岳発電所の取水領域を間接としていたか?
ダム事業者:着工時/現在     愛知用水公団/ 水資源機構水路事業部
本体:着手/竣工     1957/1961
更新:着手/竣工     1981/2006
総貯水容量    7,500.0万m3
有効貯水容量    6,800.0万m3(貯留量)
取水量:30m3/s
    堤頂標高:885.0m
     満水位標高:880.0m
     低水位標高:832.0m
      河床標高:804.0m
    基礎岩盤標高:780.5m

牧尾ダムのダム湖には三尾発電所の取水口と見られる設備(こ れ)
ダム天端の看板の記述に从(したが)えば愛知用水の取水口でもあることのようだ。 三尾発電所が愛知用水に(ほぼ)从属的に発電してるって事にもなる のか?


中京圏・愛知用水(兼山ダム地点で取水)の水甕
後から設置された為,御岳発電所と御岳発電所の取水源の王滝川ダムの間に存在。
1957年(昭和32年)、牧尾ダム建設工事は着工され、世界銀行による資金援助も受けながら4年の歳月を費やし1961年(昭和36年)に完成した。
屡々渇水に悩まされ,第2・第3の水源として阿木川ダム(阿木川)・味噌川ダム(木曽川)が建設さ れた。

 
牧尾ダム…6,800.0万m3
三浦ダム…6,160.0万m3
両ダムは乾期の冬期に貯留量を使い果たして下流の利水に使っている事になる。

1億2,960万m3。約1.3億トンである。12月から3月迄の4カ月で使い果たすとすると一ヶ月3,250万トンである。
一日平均約100万トンであるから平均すると11.6m3/sとなる。結構デカいなぁ~♪
味噌川ダム・牧尾ダムはまあ一定に流す必要があるのかも知れないけど,土日を減らして夜間も減らす等の工夫をすれば更に増やせそうである。平均して冬の間 中20m3/sぐらいできひん??
更に味噌川ダムを含めると15m3/s程度になる感じかな??この安定感,激萌えである(;´Д`)

味噌川ダム:5,500万m3・55.1km2
三浦ダム:  6,160万m3・69.4 km2
牧尾ダム:  6,800万m3・73km2(直接)
阿木川ダム:



>昭和59年(1984)の長野県西部地震により大量の土砂が 流入し、平成 14年度(2002)時点の利水容量は64,032千m3となりましたが、流入土砂を撤去する工事が平成18年度(2006)までに完了し計画上の利水容 量68,000千m3に回復しています。[まっ つあん]
だそうな。まあ良かった。

程なく天端脇の駐車場に滑り込む。

正面にはトンネルが!

特にダムマニアでもトンネルマニアでもないので態々向こう迄行かなかった。お目当ての物は駐車場の脇にそっと立っていた。

取水量は30m3/sだそうであるが,利水標に寄ると牧尾ダ ムの目的は潅漑と上水道と工業用水で発電は無いようだ。。
三尾発電所は貯まってる水を借りるけどそのまま揚水して返すので使用ではない扱いなのか?
便覧にはAWIPとP(発電)も目的に入ってはゐる。勿論この分の水が川の流れから抜き去られるのは此処では無く,遥か下流の兼山ダムである。三尾発電所の取水量 (30.9m3/s)よりも僅かに小さくそれという訳でも無いらしい。ダムによって30m3/s使うというより30m3/sだけ流す権利を得た様 な印象だけど。。

洪水吐

牧尾ダムはロックフィルなんだけど,真ん中に山(地図だとこ れ。そしてなんと上で見た様にトンネルまであるのであるw)があって堰堤が二分されてて,放水口が有る方はロックフィルに見えない。

ダム裏面から。どう見ても繋がってないから池原ダム(= とは未踏)的 な元々の河道は公園にしてしまって放水口を横の山に造った感じと似てる??

ダム本体に見えたものは現地の看板によると洪水吐だそうで,維持流量は流すにしても 普段は使わないということの様だ。王滝川上流の水は洪水時でもない限 り,三尾発電所か御岳発電所を経由して下流に向かうって感じかな?


その注目の運用であるが,なんと天端に掲示されてたw

拡大

綺麗に12月頭の満水から一冬掛けて貯水量をゼロ近くに持って行って4月から雪解け水を貯め始めている。

山を挟んだ反対側,小川(上松)西野川の 水を導水出来そうである。。

また御岳発電所が取水した下部から取水すると云う事になると小俣川や西野川の下部からも取水しても良さそう。=此処らで検討

三尾(みお)発電所[水力][日立評論(pdf)
混合揚水式
運開:1963.5(発電のみ)・1964.5(揚水運用開始)
認可最大出力:37,000kW (2016.11の設備更新前35,500kW)
最大使用水量:30.90m3/s
有効落差:137.20m
取水・上池:牧尾ダム多分これ]880m→牧尾ダム導水を検討,三尾発電所の稼働率も上げられそうである。
放水・下池:木曽ダム多分これ]739m

遠景 斜めからの苦しいアングルw
川沿いにあるが特に放水口は見えない様だ(水量も少ない)。下小鳥PS木曽PSで翻弄された様に川沿いに発電所はあっても放水路は全然違う場所に あることは良 くある。


対岸の丘の上のr20からの遠望。下図(発電所縦断面図)にも記載されたガン トリークレーンが見える。二つ上の 画像より上流側からの写真だから当然ではあるけど此処でも川は減水している様に見える。


日立評論 (1964.11)に拠ると計画時の様子が判明する。
上池:牧尾ダム
有効貯水量:6,800万m3 利用水深:48m① 満水位標高:880m② 
下池:木曽ダム
有効貯水量:67万m3 利用水深:1.5m →ちいせえ。。 満水位標高:739m③ →木 曽ダムの湛水面積は42ha で詰まり42万m2であるが,利用水深1.5mだと42*1,5=63万m3となってまあ有効貯水量1.5mってのとそこそこ整合的ではある。

で,この回の『日立評論』は揚水発電特集だったのだが穴内・ 繁藤ペアも 出ていて[pdf] 繁藤調整池の諸元は
有効貯水量:19.3万m3 利用水深:2.0mと云うものの様である。基本,この時期(昭和30年代後半)の混合揚水の下池は結構貯留量が少ない様である。

使用水量:最高落差時30.16m3/s 最低落差時27.3m3/s
有効落差:最高落差 137m (880②-739③=141④) 最低落差 88m (141④-48①=93)

揚水量:最高揚程時13.9m3/s 最低揚程時28.3m3/s  下池の有効貯水量67万m3を最低揚程28.3m3/sで揚げると6.6h程になる?
全揚程:最高揚程143m 最低揚程114m



木曽ダム[場 所][便 覧]
関西電力(株)
目的:発電
堤高:35.2m
流域面積/湛水面積     578.9km2 ( 全て直接流域 ) /42ha
総貯水容量/有効貯水容量(貯留量): 436.7万m3/184.4万m3
取水量:108.41m3/s( 木曽発電所60.00m3/s ・ 寝覚発電所48.41m3/s )
着手/竣工     1963/1968
取水:王滝川
送水:木 曽発電所・寝覚発電所・牧尾ダム(揚水・三尾発電所)

さて,常盤発電所の直下から木曽ダムは始まっている。r20はゆったりと水を湛えた王滝川もとい木 曽ダム湖を渡 るが,あった![場 所]→アッ プにすると水門が現れた!
近づいて確認迄はしてないが,これこそが三尾発電所の放水口であろう。   



木曽ダム堰堤と取水口
20.10
wikiに は以下の様にあるが,二階建て構造には見えないし,最終的には直ぐ近くにある取水用調整池迄 は両発電所とも水路を共用してるようにみえるんだけど。。
>木曽発電所取水口は寝覚発電所取水口と共用でありダム右岸に 位置する [3]。コンクリート容量を節約するためダム堤体に接続する2階建て構造となっており、木曽発電所水路は下部に繋がる(上部は寝覚発電所用)[杉山光郎・ 松岡元一・原田稔「木曾発電所工事とダム左岸砂れき層の処理について」『発電水力』第94号、発電水力協会、1968年5月、 50-75頁。]。

(木曽川電源開発は支流王滝川の)最上流部に三浦(みうれ)ダム という一大人造湖を誕生させるまでに至り,斯くして三浦ダムから最下流の今渡発電所まで、木曽川本川の開発は一通り終えたが、開発その時々における設計思 想の異なりは、のちに運用上の不合理を生じさせることとなった。これが顕著に表れていたのが、上松発電所・桃山発電所・須原発電所・大桑発電所の存在であ る。これらの発電所は発電に使用できる水量が比較的少なく、せっかく三浦ダムから発電力を増強させるべく補給水を放出しても、これら小規模発電所では使い 切れず…(木曽川への放水を余儀なくされて)しまう。この問題に対し、関西電力はこうした小規模発電所をバイパスする水路を新たに開削し、これを活用する 発電所の建設を検討し始めた。これと同時期に関西電力は愛知用水公団(現・水資源機構)の牧尾ダム建設事業に参画しており、これと連携して開発計画に着手 した。

開発案としては次の2案が考えられた。一つは牧尾ダムから下流の読書ダムまで一気にバイパスする案、もう一つは牧尾ダムの下流に木曽ダムを新たに建設し、 これに中継させて読書ダムへとバイパスする案である。前者は計画された水路敷設ルート上に地質不良箇所が発見されたことから、採用されたのは後者の方で あった。…1968年(昭和43年)に木曽発電所が運転を開始した。これにより、三浦ダムから今渡発電所まで一貫して大ダムを伴う調整池式水力発電所に よって接続されたことで、河川利用率は57パーセントから76パーセントへと飛躍的に向上したのであった。

と云う事で木曽ダムから水路は平行する2ルートに分かれることになる。下で数値や配置は確認するが,一つは①木曽ダム─寝覚65.8m3/s─上松 48.65m3/s─桃山37.57m3/s─須原36.17m3/s─大桑38.40m3/s─読書ダムのルートで,もう一つが②木曽ダム─木曽 60m3/s─大桑38,40m3/s─読書ダムである。①が緩行線,②が急行線と云った趣である。①の各発電所の出力が歴史的な経緯からバラバラであ り,且つ小さいのが②ルート建設のきっかけとなったと云う事である。

木曽ダムから木曽発電所ルートと寝覚ルートの最末端大桑発電所の処理能力への 疑問から調査 行の必要性を感じ安房峠行きを息子に提案,息子は猿なぎ洞門行きを希望し,早起きして奈良から長野の日帰り調査行と相成った訳だが,利水標識がどこにもな く唯一の収穫が此処。しかも(勿論立入禁止の)敷地の奥深くに隠されるように掲げてあって望遠でやっと激写。長丁場だったこの日一番の収穫であった。
その後の水利趣味の中で,これ以上苦労してゲッとした水利標には,祖谷峡の高野発電 所矢作川支流の飯田洞発電所等があるが,激写により判った 事の大きさは未だここが一番で ある。


木曽ダム[場 所][便 覧]
関西電力(株)
目的:発電
堤高:35.2m
流域面積/湛水面積     578.9km2 ( 全て直接流域 ) /42ha
総貯水容量/有効貯水容量: 4367千m3/1844千m3
着手/竣工     1963/1968
取水:王滝川・木曽川
送水:木 曽発電所・寝覚発電所・牧尾ダム(揚水)

(木曽川電源開発は支流王滝川の)最上流部に三浦(みうれ)ダム という一大人造湖を誕生させるまでに至り,斯くして三浦ダムから最下流の今渡発電所まで、木曽川本川の開発は一通り終えたが、開発その時々における設計思 想の異なりは、のちに運用上の不合理を生じさせることとなった。これが顕著に表れていたのが、上松発電所・桃山発電所・須原発電所・大桑発電所の存在であ る。これらの発電所は発電に使用できる水量が比較的少なく、せっかく三浦ダムから発電力を増強させるべく補給水を放出しても、これら小規模発電所では使い 切れず…(木曽川への放水を余儀なくされて)しまう。この問題に対し、関西電力はこうした小規模発電所をバイパスする水路を新たに開削し、これを活用する 発電所の建設を検討し始めた。これと同時期に関西電力は愛知用水公団(現・水資源機構)の牧尾ダム建設事業に参画しており、これと連携して開発計画に着手 した。

寝覚発電所取水口[場 所(738.5m)
まあ小さな水路だけどこれと木曽ダムの取水口を併せて,木曽ダム108.41m3/s と木 曽福島にある木曽川取水ダム(17.39m3/s)か らの水が合流して木曽発電所寝覚発電所に振り分けられる重要なジャンクションの 機能を果たしているようであ る。平面交叉ではなく上下立体式になっていて,そしてどうも木曽川(木曽川取水ダム)から 木曽ダムへは水は送れない構造の様である。一応木曽ダムから木曽発電所への総水量と木曽発電所の最大使用水量が一致している(推論はこちら)ことも木曽川源流方向からの木曽発電所での利 水をしていないことを示唆する(が追 加的に取水量が設定されているケースもある(極端なのが大井川発電所 の横沢第二ダ ム,ちょろ沢の癖に絶対取水無理な大井川発電所最大使用量が設定されとる!穏健なケースだと読書4Gも使用量=ダム取水量=75m3/sだけど柿 其から1.11m3/s取水してる。)から確定ではない)。

この下には木曽発電所で直送する水路が存在している様である。で(木曽川へは木曽川取水ダム[福島]からの合流は不要(許可を取ってないから不可?)こん な水 のジャンクションの施設が要らないから地下に送水管だけ埋めたと云 うことか。地下にもあるけど見えないだけかもしれぬ。)
寝覚ルートより木曽ルートの方が高効率なんだから木曽川取水ダム(福島)から送水出来る様にしても良さそうなんだけど。。


寝覚発電所


木曽発電所[場 所][wiki]
最大使用水量60.0立方メートル毎秒・有効落差225.90メートルにて最大11万6000キロワットを発電している。

関西電力(株) 木曽発電所[場 所][wiki][水力]
長野県木曽郡大桑村
運開:1968.1.27
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:116,000kW  常時出力:41,100kW
最大使用水量:60.0m3/s
最大有効落差:231m  有効落差:225.90m
水車:出力126000kW×1台
導水路:総延長14881.0m、主要導水路 圧力トンネル 口径4.80m、延長14610.2m(現地では以下の看板があったが微妙に違っていて,恐らく見学者用に簡便に書いてお り,水力. comさんの記述の方が正しいのであろう。)
水路橋:264m
流域面積:907.4平方キロメートル
取水:王滝川[木曽ダム]・木曽川→調整池739.50m
放水:木曽川[大桑発電所傍・読書ダム]482.80m[地 理院][グー グル
仕組みの図解がある。可成り色が醒めているけどこれが解明に決定的に役立った。是非塗り直して欲し い。。


また地上施設は非常にあっさりしたものだったが,全部は地下にあるようだ。
地上部はあっさりしたもので水圧鉄管もないし,変電施設が目立つ程度。
判りにくいけど↓(矢印)で示したなんか勾配の付いた屋根が特徴的である。


搬入路(長さ300m)


読書(よみかき)ダム

読書発電所
最大使用水量:118.91m3/s

山口ダムから大井発電所辺り迄,東濃用水,阿木川ダムなんかの絡みでこちらで詳述しているが,検討はこちらで行う。付知川も絡むがそれはこちらで。

山口ダム[便覧][とは
堤高/堤頂長     38.6m/181.4m
流域面積/湛水面積     1534.5km2 ( 全て直接流域 ) /31ha
総貯水容量:348.4万m3   有効貯水容量:126.4万m3
着手/竣工     1955/1957
満水位:362.0m
取水:木曽川(与川PS:1.67m3/s・蘭川PS:2.78m3/s・読書PS:118.91m3/s)[合計:123.36m3/s]
送水:賎母発電所43.97m3/s・山口発電所78.00m3/s[合計:121.97m3/s]

1973年(頃・3月末?)迄は東濃用水道の取水ダム(落合ダムに変更・1.3m3/s・水源:牧尾ダム)

賎母(しずも)発電所[場 所][水力] [wiki (賎母発電所)][とは
認可最大出力:16,300kW  常時出力:0kW  年間発電量:62,000MWh
最大使用水量:43.97m3/s
有効落差(1~3号機):46.36m    有効落差  (4号機):49.69m
取水:山口ダム:362.0m  
放水:木曽川[落合ダム+20.37m]310.25m

山口発電所[場 所][水力] [とは][DB
最大認可出力:42,000kW   常時出力:16,400kW (→常時30m3/s程は流していそう。)
最大使用水量:78.00m3/s
有効落差:62.39m (▲6.12m)
取水:木曽川[山口ダム]362.0m  
放水:木曽川[落合ダム+4.5m]293.49m

さて,直下の落合では東濃用水取水後にも拘わらず落合・新落合発電所で合計 183.48m3/s使用で 合計23,600kWを叩き出す。こちらは賎母・山口で 121.97m3/sしかない。その差61.51m3/sもある(最大使用水量が過小である)。新規流域が300km2もあって水も流れ込 んで来るんであろうけど,落合ダムの貯留量が少なめでそうそうに使い切ってしまいそうな感じもある。(まあピーク時間には十分の量とは云え渇水期に水を十 分確保出来るのか?)


~落合川~

B案に水を送りたい。出来ればダムなんぞ作れると良いかも知れない。
そしてその上流からダムめがけて発電,かな。

[B案・増強案]落合川ダム[場 所(EL.332m)][付 近の様子
堤高:40m 堤頂長:180m
満水位:360m


[C案・私案]落合川発電所or湯舟沢川発電所
出力:4,500kW[+4.5MW]
水量:3.5m3/s ← 一寸強気の設定にしてみた。(3.0m3/sだと3,900kW程度)
落差:155m
面積:49.9km2
取水:日 陰谷落 合川温(ぬ るま)川湯 舟沢川(神 坂)・(細 野谷)(牧 沢川西谷)牧 沢川島 田川510m
放水:落合川[落合川ダム]359m





落合ダム[便覧][とは
堤高/堤頂長    33.3m/215.1m
流域面積/湛水面積     1747km2 ( 全て直接流域 ) /45ha
総貯水容量/有効貯水容量     387.2万m3/100.0万m3
着手/竣工     1925/1926
取水位(常時満水位?):289.88m
送水:落合発電所(83.48m3/s)・新落合発電所(100m3/s)・東濃用水(1.3m3/s←水源:牧尾ダ ム)

東濃用水落合取水口[場 所
1973年(頃・4月?)認可で東濃用水道の取水ダムとなって(山口ダムから変更・1.3m3/s・水源:牧尾ダム・その後阿木川ダム0.8m3/sに味噌川ダム0.3m3/s分も加 わり Max2.4m3/s取水と思われる)
ダム湖面から揚水して河岸段丘上の調整池迄汲み上げているようだ。[→東濃用水落合川渡河部(サイフォン?)[G 空撮][地 理(記載なし)]→中津川浄水場]

関西電力(株) 落合発電所[wiki] [水力
運開:1926.12.1[大同電力(株)]
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:14,700kW  常時出力: 0kW →こちらがピーク電源用なのであろう。
最大使用水量:83.48立方メートル毎秒
有効落差:22.02m
水車:立軸単輪単流フランシス水車×2台 総出力18000kW
取水:木曽川[落合ダム]289.88m
送水:木曽川[大井ダム+8m]266.49m

関西電力(株) 新落合発電所[wiki] [水力
運開:1980.2.20
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:189,000kW    常時出力: 7,300kW
最大使用水量:100.00m3/s
有効落差:22.10m
水車:立軸カプラン水車 出力19500kW×1台
取水:木曽川[落合ダム]289.88m
送水:木曽川[大井ダム+8m]266.78m


~付知川 ~【→こちら】

御嶽山の麓で豊富な水量が期待出来る。現在は付知川が刻んだ谷から取水出来ないので上流から取水した農業用水が何本も流れている。
現状にフィットする形で水力発電を開発したい。

青川とも呼ばれる清流だ そうな。ダム等造って濁水が発生しやすくなるのは問題だけど,
上層水を選択的に取水する装置の設置や,
付知川の木曽川合流付近で長らく渇水に悩み用水が整 備された事実,
ゼロエミッションに有効な水力発電の存在
など,付知川上流でダムを建設して水資源を有効活用する方向性はあって然るべきであろう。一般論と してダムがないと降雨時殆ど下流に流れ去ってしまって利用出来ないのである。

ということで頁を改めて纏めて見た。

水利権でガチガチなのかも知れないけど頑張って発電入れ込んでみる。調べてみると1.74m3/sが見つかった。こいつを死守しないとあかんね。。

https://www.water.go.jp/chubu/chubu/kensho/@05_181211/181221_03_shiryo2_1.pdf

木曽川の主な水利
付知川用水農水1.74m3/s

こっちだと1.82m3/s
https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/kihonhoushin/070731/pdf/s6.pdf





大井(おおい)ダム[水力][TW
総貯水容量:2,940万m3    有効貯水容量: 925万m3
常時満水位:258.48m
利水量:224.13m3/s
流域面積:2,083km2(直接流域: 間接流域:27km2[和田川]) /    湛水面積:  141ha(1.41km2)

大井発電所[水力
認可最大出力:52,000kW(→52,800kW[+0.8MW])   常時出力:0kW
最大使用水量:139.13m3/s(→141.13m3/s)
有効落差:42.42m

新大井発電所[水力
認可最大出力:32,000kW(→33,000kW [+1.0MW])   常時出力:15,900kW(発電量増量・阿 木川導水)
最大使用水量:85.00m3/s(→87.7m3/s)
有効落差:43.96m


~阿木川~
詳しくは別項にて纏める予定


阿木川ダムマップ(現地看板より)
注目点は放流口の他,湯壺川,岩村川,阿木川にある貯留堰堤(マウスオーバーで赤楕円)。
阿木川ダムマップ22.5

22.5

阿木川(あぎがわ)ダム[水力] [便覧][wiki
水資源機構
目的:洪水調節・不特定利水・上水道・工業用水
供給先:愛知用水(WI)・東濃用水(W)
補給地区
上水道用水
工業用水
合計利水量
取水点
岐阜県 東濃地区
最大 0.8
なし
0.8
不明
愛知県 愛知用水地区
最大 1.102
最大 2.098
3.2
兼山取水口[兼山ダム]

1.092
2.098
4.0

(単位:いずれもm3/s)
堤高:101.5m、堤体長:362m(ロックフィル部のみ)
総貯水容量:4,800万m3
有効貯水容量:4,400万m3
 天端標高:417.500m
   常時満水位標高:412.000m(サーチャージ)
     洪水期制限取水位標高:400.500m
     最低水位標高:363.000m
     基礎標高:316.000m
集水面積:81.8km2 湛水面積: 158ha (1.58km2)
着手/竣工:1969/1990

阿木川発電所[水力
(独)水資源機構
    ダム式・貯水池式
認可最大出力:2600kW      常時出力: 530kW
最大使用水量:4.70m3/s
有効落差:66.78m
流域面積:81.8平方キロメートル
取水:阿木川[阿木川ダム]412.0m
放水:阿木川363.0m

阿木川ダム放水口[場 所


[私案]阿木川取水堰堤[場 所
取水位:258m…脇の住宅街向けに数mの堰堤を建設する必要がありそう。今では殆ど堤防無し状態なので良い機会なのではないか。
取水量:10m3/s程度

大井ダム阿木川導水流域(山本用水直下・[私案]阿木川ダム飯沼川導水直下・[私案]大井ダム阿木川導水以上)…25.85km2
阿木川放流水4.7m3/s+阿木川取水堰堤直接集水域2.6m3/s-阿木川流域取水量2.2m3/s-奥戸発電所取水量2.1m3/s= 3.0m3/s →通常時はあんま取れそうにないな,,阿木川降雨時に多めに取り,普段はちょろっと流す程度か。



新丸山ダム


丸山発電所


兼山ダム(→こち ら参照)
送水:愛知用水・兼山発電所
出 典:水 資源機構

兼山ダム[便覧] [wiki
河川     木曾川水系木曾川
目的/型式     P/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     36.3m/205.7m/105千m3
流域面積/湛水面積     2452km2 ( 全て直接流域 ) /102ha
総貯水容量/有効貯水容量     9392千m3/3703千m3
ダム事業者     関西電力(株)
水利権確保/工事着手/竣工     1920(大同電力・「錦津」「今渡」→「丸山」「兼山」「今渡」・兼山への変更許可は1938)/1939(日本発送電)/1943
送水:愛知用水・兼山発電所
兼山ダム湖にあるのが兼山取水口である。

愛知用水・兼山取水口[wiki] [水 資源機構①][水 資源機構②
位置 岐阜県加茂郡八百津町(木曽川左岸)
取水量 最大取水量 30.0 m3/s
計画水位 92.50 m

敷地内にあってゲートの背後っぽいの遠景しか撮れず。
22.7
あっぷ。

入口


>用水建設にあたり、兼山上流で取水する案のほかにも下流今渡ダムの上流から揚水ポンプで取水する案、今渡ダム下流から自然取入れを行う案があった が、工事費と維持管理費の比較検討から兼山取水案に決定された[10]。取水口は、兼山ダム調整池の水位変動が大きく取水量も季節変動が大きいため手動操 作が難しいことから、取水口の入口部の下流約90メートルの地点に水位観測所を設け、ゲート開閉を自動制御するように設計されている。
wiki

出 典:水 資源機構

兼山発電所[水力
認可最大出力:39,000kW→16.25*3=48,700kW[+9.7MW]  常時 出力: 7,000kW
最大使用水量:200.00m3/s →愛知用水で30m3/s程取られるにしても新丸山ダムの安定化効果もあるし,西野川ダムや小川の牧尾導水等上流の妄想政策総動員した後なら250m3/s[+50MW]程度は余裕であろう。水 車は対応している??
流域面積:2452.0平方キロメートル
取水:木曽川[兼山ダム]95.50m
放水:木曽川[今渡ダム]71.50m

正面の斜め勾配は魚道って感じでもないし筏路?(→吉野発電所で見かけた)上 空からだとこ んな感じ[G]



愛知用水[水 資源機構
飛騨川との合流点よりやや上流にある様だ(兼山ダム)。此処から愛知県中央部を潤しに行く。明治村の近くにあ る 入鹿池も関連施設だったのか。その供給範囲は遠く知多半島に迄及ぶ。

愛知用水[愛 知県
矢作川からも水を確保しているのが判る。愛知県の用水では明治用水も 有名だがそち らは矢作川とその支流巴川から取水。東三河の豊川用水は勿論豊川である。



供給系統図[中 部地方整備局(pdf)]→東濃用水の項も参照

生活用水(上水道) 工業用水 農 業用水

供給系統図(生活用水)


供給系統図(工業用水)



供給系統図(農業用水)