電力総研 水力あ れこれ 四電水発
剣 山
祖谷川名頃
貞光川穴吹川 那賀川坂州木頭川 物部川上韮生川
とはずがたりな掲示板(利 水スレ電 力スレ)
23.3.17 一旦完成
吉野川下流域支流穴吹川

穴吹川概要穴吹川開発[私案](奥穴吹ダム木屋平P/S[+7.9MW]木屋平P/S→大佐古P/S[+10.3MW]大佐古PS→白人の瀬PS[+7.8MW]) 旧 案

<穴吹川>       
四国全県が寄ってたかって開発している(=取水しまくっている)四国三郎こと吉野川(流域外の香川県も池田からトンネル掘って香川用水で導水)であるが,鮎喰川と並んで 何故か水力発電が余り開発されていない 穴吹川である。下図の美馬市に於いて吉野川本流から南岐する支流である。
同じく剣山から湧き出る西隣の貞光川もそれ程開発されてないので水量や,更に海側,東隣の鮎食川も全く開発されてない様子なので高低差の問題などあるのか もしれない。
あちこちで検討してみたけっか吉良との絡み山川との絡みで案を得た。切越 の絡みで得た案を含め3案出たのでどれに接続するか考えてみたい。
出 典:四 国電力[巨大pdf注意]
また最上流は祖谷川上流の名頃那賀川上流坂州木頭川上流物部川上流に 接する多雨地 帯でもある。御岳山の雨を集めるに南麓には三浦ダムと牧尾ダムがあるものの,その他は秋神川下流に秋神ダムがあるだけで小坂川と加子母川と西野川ががら空き(課題!)の御岳周辺と 同様に,那賀川の下流域に頼れる小見野々ダム長安 口ダム・川口ダム群があるものの,その他は小さな名頃ダムと大美谷ダムしかない(物部川上流と穴吹川上流・那賀川 上流・坂州木頭川上流が課題!)。これ又多雨で有名な大台ヶ原が大迫ダ ム池原ダム・坂本ダム・宮川ダムの包囲罔で銚子川以外鉄壁の布陣なのと対称的である。
出典:四電

源流域で発電と思ったが地域では清流を推してるらしい。。一寸反対が出るかなあ。。

“日本一の清流”穴吹川[美 馬市]

但し穴吹川潜水橋剣峡(紅葉)閑場の滝(かんじょうのたき)清流の郷 ブルーヴィラあなぶきも もっと下流域である。
清流域の水量が減る訳ではないけど濁った水が下流に流れることは避けたいけどどんなもんなんやろ。。ダムを欲しいとは思ってるんだけど,ダムのせいで濁り が長期化することはあるので,ダムを建設するなら清流水を取水する選択的取水装置の設置等完璧を期したい。

また穴吹川の清流ポイントは吉野川合流ポイントから白人の瀬迄がコアな様だ。白人の瀬の上に逆調整池を造る必要がありそう。
出典:美馬市
で,その白人の瀬って何処やねんって話しであるが,此 処に白人神社がある様だ。地理院だと此 処ら(EL.69.7m)か。此処から穴 吹川と吉野川との合流部(EL.31.4m)迄の約40mは差し当たっては頭と尻尾は呉れてやれ,である。


■穴吹川源流域(美馬市)水力開発計画       

穴吹川は剣山を源流に流れ出ている。多雨地帯であり雨水を貯めて有効利用を図りたい。

◆ (仮)奥穴吹ダム:ダムor取水堰建設 (708m)[場 所]…穴吹川の源流,富士の池谷等から集水したい
②R438・R439・R492の改良

奥穴吹ダム       
有効落差は十分なんであとは水量確保。奥地にダムを建設したい。奥只見ダムばりの気概と気合いで奥穴吹ダムと仮称するw

流域面積28km2・有効貯 水容量121.3万m3の名頃ダムで3.50m3/s の流量を確保出来る様だ。3.50/28=12.5%である。貞光川 の 引越は流域面積60km2で2.78m3/sと5%程度だったので名頃は可成り高い。ダムの効果もあるし,建設時期の違いもあるだろう(切越PS は明谷Dを持っているがゲートが廃止されて越流型にされてしまっ た。)。

こちらは精々10km2程度 である。。これでは弥山程度のものしか出来ないか?

これは物部川程度(取水量/(流域面積*10))だとすると1m3/s程度。
名頃の流域面積に対する比率は高めではあるが,ただ名頃は名頃・松一・松二で700MW(倍 増させ たい)を発電する為の調整力やピーク対応力を意図しているので流量从って発電力を高めに設定してある可能性もある。

冒頭の雨量図に拠れば概 ね2,000mm~3,000mmの地点である。平均して2,500mm(流されずに全部その場で貯まるとこの高さになるんだそうな)の雨が16万km2 に降るとすると年間の貯水能力は2500mm=2.5m*16万m2=40万m3となる(こんな計算で良いのかどうか)。
名頃の1/3ぐらい規模のダムを作れば1年を通じた計算で放水管理が出来そうである。
名頃ダム
穴見川源流ダム想定地

似たような最源流の発電所に十津川水系の弥山(み せん)取水堰がある。
流域面積6.8km2で0.557m3,高度844.75m。例の数値(0.557/6.8)は8%程度である。
ここから弥山発電所では有効 落差96.40mを確保して420kWを発電している。調整池はない(寧ろ,川迫ダムへの導水も兼ねてる感じもある)。

流域面積ではこちらの勝ちである。

現地に飛んでみた。一番初めのヘアピンカーブの直ぐ脇に巨大な砂防ダムを見ることが出来た。四国へ来る度に荒天に色々阻まれるのだが今回も雨で迫力の水 量。うほっ,良い感じ。
22.4
この落差ならここから上流にアユも遡上出来ないだろうし漁業権の補償は要らないのでは??
この下にも段々になってる。床止(とこど)め工(落差工)と云っていいのかな?

この下ぐらいに堰を建設して,そのままだと直接流域が10km2程しか無いので松尾川坂州木頭川の様に穴吹川の支流からこまめに取水・導水して流域面積稼ぎたい感じとなる。
EL710mで取水してみる。

23.2km2程になった。とはいえ東西に長く延びて不格好ではある。一つの可能性として十和田湖みたいに途中の沢からの水をダムに貯められる様にすると いうものがある。舂米発電所の茗荷谷ダムと取水口群や,もしかしたらご近所の明谷ダムと片川ダムや勝浦ダムと勝ち川の間でもやってるのかも知れないとは 思って居る。何処にも書いてないけど水利工学やってれば常識だったりする??奥穴吹ダムの流域が倍増となる。

まあダムあれば2.0m3/s程度取水出来るかな。。堤高50m程で2.8ha程の湛水面積も期待出来そう。

ダムが有るからと一寸強気の2.0m3/sとして,200m程落とすと3,400kWである。300mだと5,100kWである。300mだと EL.400m程。木屋平付近である。
不格好に見えた流域も木屋平に持ってくると考えればそれ程変でもない。川原谷の上流にもダムは欲しくなるが。で,全部で3.0m3/sとすると更に大きく 7,500kW 程に出来る。正確にはもう一寸低い。

川原谷取水堰(案)


[試案]木屋平発電所(or奥穴吹発電所)       
出力:7,900kW[+7.9MW]
水量:3.0m3/s
落差:310m
流域:23.26km2
取水:穴吹川~川原谷(上図参照) EL,710m
放水:穴吹川(木屋平・太合谷) EL.392m

どんなもんかなぁ。。

小ぶりなダムを持つ近隣の吉野川水系のダム比較
ダム名
場所 標高 河川名
流域面積
湛水面積 堤高 有効貯水量 取水量
出典
[私案]奥穴吹ダム
720m
穴吹川
15km2 2.88ha
43.9万トン?

若宮谷ダム

祖谷川

1ha
5.8万トン 9.46m3/s 便覧][水力]
明谷ダム つるぎ町一宇平
452m
貞光川
45.0km2
(直:14.6km2・間:28.4km2)※
1ha
3.8万トン 2.78m3/s 水 力] ※:とは総研推計
[私案]白川谷ダム

白川谷
2.97ha

19.8万トン 2.2m3/s 総研
名頃ダム 三好市東祖谷菅生 943.3m 祖谷川
21.2km2 (直のみ)
9ha 37m 121.3万トン 3.5m3/s[名頃PS]
[便覧][水力]

そこそこ出力取れるのは魅力である♪

松尾川導水        

更に他の川に倣って名頃松尾川に送る事も考えられ得る。
他の川と同様,あんま良い案はみつからなかったけど。



次にここ(木屋平)から何処へ送るか,であ る。
最終地点は白人神社のある穴 吹町口山(字宮内)EL.71.5mである。約5.7kmで穴 吹町古宮(字大佐古)EL.167mである。山や神社や峡谷(迫)と地名が色々示唆的である。更に大佐古から宮内迄4.5kmである。

さて,木屋平での新規取水領域は測ってみると23.7km2である。此処でダムは想定していない(蓋渠(→水窪参考)程度)けど概ね流域倍増である。

6.0m3/s程期待してしまうかまあ抑えめに5.5m3/sとしておく。木屋平蓋渠では2.5m3/s程度取水する感じとする。勿論上流が水不足で木屋 平には雨水が押し寄せている場合は最大5.5m3/s迄取っても構わない(=水利権取っておくべき)とは思うけど。

[試案]大佐古発電所(or穴吹川第一発電所)
出力:10,300kW[+10.3MW]
水量:5.5m3/s
落差:220m
流域:23.26+23.7=47.0km2
導水:5.7km
取水:穴吹川(木屋平・太合谷) EL.392m
放水:穴吹川(大佐古)EL.167m

なかなかである。

そして最後,口山(白人の瀬)での発電である。ここへ来るまでに内 田谷川辺りで貯水して発電に使うなどと拘泥して迷路に迷い込んだ事もあったがここからの導水も敢えて無くしてシンプルに挑む。気になる大 内谷川からも取水しない。
上流は全部で108.3km2程有る様だ。追加で60km2程である。



[試案]白人の瀬発電所(or穴吹川第二発電所)
出力:7,800kW[+7.8MW]
水量:11.5m3/s
落差:80m
流域:108.3km2
導水:4.5km
取水:穴吹川(大佐古)EL.167m
放水:穴吹川(内山)EL.71.5m

合計で7.9+10.3+7.8=26.0MW である。
勿論,気懸かりは渇水であり,早明浦鮎 喰に 挟まれた此処も渇水に悩まない補償はないのである。清流だしあんま流れは途切れないってのに期待するしか無い。。

また白人の瀬PSの放水位は71.5mを想定したが,お隣貞 光 川吉良発電所が勿体ないことに85m程度で水を放水して終 わってい る。
色々考えたが,吉野川の成るべく下流迄水を導水して発電すると良さそうである。その際に,事情が許せば穴吹川の水も併せると出力を上げられる。
そういう可能性まで考慮に入れると放水位は穴 吹川85m程度の場所に設定すると良いかも知れない。