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王滝川の利水と増強[牧尾ダム篇]

開発略史
(源流)【電源開発】三浦ダ ム[→三浦ダム篇]三浦 発電所滝越発電所王滝川ダム(V=20.9万m3)─(鰔川)牧尾ダム (略史現況篇ダム諸元三尾発電所取水塔牧尾ダム運用表)開発篇:導水篇(西野川・小川・億小川発電)御岳発電所[→御岳発電所篇](西野川[→西野川篇)常盤ダム常盤発電所三尾発電所(諸元図面)木曽ダム(三尾発電所放水口)[→別頁]─(木 曽川合流)

【牧尾ダム略史】   
  • 牧尾ダムは、愛知用水の水源として、1961年(昭和36年)に完成した「中心遮水ゾーン形ロックフィルダム」(主に岩石を盛り立てて造ったダム)で、有効貯水量は6,800万m3(名古屋ドームの 40杯分)です。[水 資源機構
    (牧尾ダムは)愛知用水の水源として、また中京圏の水がめとして、かんがい用水・水道用水・工業用水を供給している。これにより尾張丘陵や知多半島は長年 の悲願であった安定した水供給が実現した。 [wiki (牧尾ダム)
    1957年(昭和32年)、牧尾ダム建設工事は着工され、世界銀行による資金援助も受けながら4年の歳月をかけ、1961年(昭和36年)に完成した。 [wiki (牧尾ダム)
    牧尾ダムは、しばしば渇水による貯水率の減少に悩まされている。これを受け第2・第3の水源として阿木川ダム(阿木川)・味噌川ダム(木曽川)が建設され た [wiki (牧尾ダム)

    出典:水 資源機構A

    牧尾ダムは愛知用 水のメインの水源として建設されたが雨の豊富な御岳山麓でも勿論自然の変動の中で渇水も発生するということである。近傍で水を集めるにしても渇水時は一帯 が渇水するので味噌川や阿木川などの広域的な対応が重要となるのは確かである。矢作川や犬山でのポンプアップ(飛騨川からの導水?)が含まれてるのもそう いう広域性の確保ということであろう。

    発電に関しては三尾発電所へ向けて発電する他,三尾発電所の放水先である木曽ダムを下池,牧尾ダムを上池とする混合揚水も実施している。
    木曽ダムの利用水深は浅く,大量の水で調整能力を確保すると云うよりも西野川からの水をメインとする豊水期の水を牧尾ダムに汲み上げて水量を確保するとい うのが主眼のようである。

  • 〜牧尾ダム〜    

    さて,御岳発電所から奥へ向かうと牧尾ダムが見えてくる。直前に土産物屋みたいな所があって1時過ぎなってて腹ぺこの我々は蕎麦食うぞと駆け込んだが蕎麦 屋は閉店中だった。連休の中日でこれかい。
    仕方がないので土産物屋の方でパンやら色々買い込んで気を取り直してスタートの直後であった。後から気づいたがこれは洪水吐きでダム堤体部ではなかった。


    牧尾ダム[wiki] [水力][便覧(現)][便覧(元)][詳しくはこちら参照][pcpulab]    
    (独法)水資源機構
    河川     木曾川水系王滝川
    目的/型式     AWIP →AWI:愛知用水 P:三 尾発電 所 /ロックフィル
    堤高/堤頂長/堤体積     105m/264m/2615千m3
    流域面積/湛水面積     304km2 ( 直接:73km2 間接:231km2 ) /247ha →新旧ともに同じ数字であるが,新では間接領域の表示が消えた。御岳発電所の取水領域を間接としていた様だ。
    ダム事業者:着工時/現在     愛知用水公団/ 水資源機構水路事業部
    本体:着手/竣工     1957/1961
    更新:着手/竣工     1981/2006
    総貯水容量    7,500.0万m3
    有効貯水容量    6,800.0万m3(貯留量)
    取水量:30m3/s
        堤頂標高:885.0m
         満水位標高:880.0m
         低水位標高:832.0m
          河床標高:804.0m
        基礎岩盤標高:780.5m

    >昭和59年(1984)の長野県西部地震により大量の土砂が流入し、平成 14年度(2002)時点の利水容量は64,032千m3となりましたが、流入土砂を撤去する工事が平成18年度(2006)までに完了し計画上の利水容 量68,000千m3に回復しています。[まっ つあん]
    だそうな。まあ良かった。

    程なく天端脇の駐車場に滑り込む。

    正面にはトンネルが!

    特にダムマニアでもトンネルマニアでもないので態々向こう迄行かなかった。お目当ての物は駐車場の脇にそっと立っていた。

    取水量は30m3/sだそうであるが,利水標に寄ると牧尾ダ ムの目的は潅漑と上水道と工業用水で発電は無いようだ。。
    三尾発電所は貯まってる水を借りるけどそのまま揚水して返すので使用ではない扱いなのか?
    便覧にはAWIPとP(発電)も目的に入ってはゐる。勿論この分の水が川の流れから抜き去られるのは此処では無く,遥か下流の兼山ダムである。三尾発電所の取水量 (30.9m3/s)よりも僅かに小さくそれという訳でも無いらしい。ダムによって30m3/s使うというより30m3/sだけ流す権利を得た様 な印象だけど。。

    牧尾ダムはロックフィルなんだけど,真ん中に山(地図だとこ れ。そしてなんと上で見た様にトンネルまであるのであるw)があって堰堤が二分されてて,放水口が有る方はロックフィルに見えない。寧ろロック フィルが有る方は鞍部ダムみたいな副ダム(例えば純揚水の上池は高所に大容量で造るので鞍部から水がもれてしまう事もあって,大河内発電所の太田ダムや奥美濃発電所の川浦ダムは複合ダム)に見えてメインはコンクリート式に見え る。

    ダム裏面から。どう見ても繋がってないから池原ダム(=とは未 踏)的 な元々の河道は公園にしてしまって放水口を横の山に造った感じと似てる??

    ダム本体に見えたものは現地の看板によると洪水吐だそうで,維持流量は流すにしても普段は使わないということの様だ。王滝川上流の水は洪水時でもない限 り,三尾発電所か御岳発電所を経由して下流に向かうって感じかな?


    三尾発電所の取水口と見られる設備(こ れ)上の看板の記述に从(したが)えば愛知用水の取水口でもあることのようだ。三尾発電所が愛知用水に(ほぼ)从属的に発電してるって事にもなる のか?


    中京圏・愛知用水(兼山ダム地点で取水)の水甕
    後から設置された為,御岳発電所と御岳発電所の取水源の王滝川ダムの間に存在。
    1957年(昭和32年)、牧尾ダム建設工事は着工され、世界銀行による資金援助も受けながら4年の歳月を費やし1961年(昭和36年)に完成した。
    屡々渇水に悩まされ,第2・第3の水源として阿木川ダム(阿木川)・味噌川ダム(木曽川)が建設された。

    その注目の運用であるが,なんと天端に掲示されてたw


    【牧尾ダム運用表】   

    綺麗に12月頭の満水から一冬掛けて貯水量をゼロ近くに持って行って4月から雪解け水を貯め始めている。

    山を挟んだ反対側,小川(上松)西野川の 水を導水出来そうである。。

    また御岳発電所が取水した下部から取水すると云う事になると小俣川や西野川の下部からも取水しても良さそう。= 此処らで検討


    御岳発電所・常磐ダム・常磐発電所

    三岳村の丸尾ダムの水を使った発電所ではあるけど三尾ってなんだ?[旧三岳村情報発信サイト]に拠ると三尾橋は掛かっていたそうな。前から三尾という地名?はあったらしい。

    三尾(みお)発電所[水力][日立評論(pdf)][→王滝本篇]
    関西電力(株)
    ダム水路式・混合揚水式
    運開:?(旧王滝川発電所)
    運開:1963.5(発電のみ)・1964.5(揚水運用開始)
    認可最大出力:37,000kW (2016.11の設備更新前35,500kW)
    最大使用水量:30.90m3/s
    有効落差:137.20m
    取水・上池:牧尾ダム多分これ]880m→牧尾ダム導水を検討,三尾発電所の稼働率も上げられそうである。
    放水・下池:木曽ダム多分これ]739m

    遠景 斜めからの苦しいアングルw
    川沿いにあるが特に放水口は見えない様だ(水量も少ない)。下小鳥PS木曽PSで翻弄された様に川沿いに発電所はあっても放水路は全然違う場所にあるこ とは良 くある。


    三尾発電所の門の前には林鉄の橋脚らしきものが![G ストビュウ


    対岸の丘の上のr20からの遠望。下図(発電所縦断面図)にも記載されたガント リークレーンが見える。二つ上の 画像より上流側からの写真だから当然ではあるけど此処でも川は減水している様に見える。


    日立評論 (1964.11)に拠ると計画時の様子が判明する。
    上池:牧尾ダム
    有効貯水量:6,800万m3 利用水深:48m@ 満水位標高:880mA 
    下池:木曽ダム
    有効貯水量:67万m3 利用水深:1.5m →ちいせえ。。 満水位標高:739mB →木 曽ダムの湛水面積は42ha で詰まり42万m2であるが,利用水深1.5mだと42*1,5=63万m3となってまあ有効貯水量1.5mってのとそこそこ整合的ではある。

    で,この回の『日立評論』は揚水発電特集だったのだが穴内・繁藤ペ アも 出ていて[pdf] 繁藤調整池の諸元は
    有効貯水量:19.3万m3 利用水深:2.0mと云うものの様である。基本,この時期(昭和30年代後半)の混合揚水の下池は結構貯留量が少ない様である。

    使用水量:最高落差時30.16m3/s 最低落差時27.3m3/s
    有効落差:最高落差 137m (880A-739B=141C) 最低落差 88m (141C-48@=93)

    揚水量:最高揚程時13.9m3/s 最低揚程時28.3m3/s  下池の有効貯水量67万m3を最低揚程28.3m3/sで揚げると6.6h程になる?
    全揚程:最高揚程143m 最低揚程114m

    建屋:地表1階・地下8階の半地下式

    水路概略図 …水をどうやって放水するのかよく判らん。。




    >本ダム[とは註:牧尾ダ ム]は多目的ダムで農業用水,上水道及び工業用水 放流との関連のために貯 水池運営にかなりの制約をうける ものと考えられる。豊水期及び深夜は揚水を行なう(と は註:豊水期に揚水すんの??貯水池満水ちゃうの?→上で見た穴内・繁藤[[pdf]] でも豊水期の揚水という表現があった。豊水期に比較的小容量の下池の溢失を防ぐ為に大急ぎで揚水して余裕ある上池に貯めようとするのか?→詰まり西野川の水を貯めるというのがその 目的という訳か!)ものとし,発電 時は尖頭負荷発電を行なう。計画では年間の平均運転時間は,発電対揚水で約3:1程度の比率が予定されている。

    因みに新豊根の比率はこんな感じ
    >新豊根ダム貯水池への年平均流入量は約2.7億m3、揚水量は約5.7億m3となっ ており、流入量に対して約2.1倍の量の揚水を行っている。

    新豊根の揚水の方が比率が高い?

    以下で構想(妄想)する小川の牧尾導水などが出来れば発電量を増やすことが出来るだろう(元々混合揚水だから河川流用に対して過 大な発 電力を もってゐる筈だから規模そのものは増やさなくても大丈夫だらう。)


    三尾発電所と常盤発電所の間の王滝川の様子。r20の常盤橋付近。既に木曽ダムの湛水域に入っているのか,三尾・常盤両発電所の放水地点より上流側だけど 水が貯まって淵みたいになっている。
    22.7

    さて,常盤発電所の直下から木曽ダムは始まっている。r20はゆったりと水を湛えた王滝川もとい木曽ダム湖を渡 るが,あった![場 所]→アッ プにすると水門が現れた!
    近づいて確認迄はしてないが,これこそが三尾発電所の放水口兼吸水口であろう。   

    飽く迄放水側に拘る水力さんだけど,発電所の位置ではなく放水地点に拘泥するならこの図に於 いて三尾発電所は常盤発電所よりも下に置いて然るべきなのかも知れない。

    木曽ダム以下はこちらで

    さて上で牧尾ダムへの導水を様々検討した。
    さっきも指摘したように,流込式は多雨期には取り切れずに下流に溢流させるしかない けど,貯留池への導水は多雨時が書き入れ時と云う事で棲み分けも出来る。
    御岳発電所34.34m3/sと常盤発電所48.00m3/sの使用水量の差である15m3/sをどう確保して行くかに拘わってくるが常時は多めに流量維 持を図れば良いのではないか。常盤ダムの有効貯水量66.4万m3があ れば12.3時間は持つのでまあ 十分という考え方も出来そうではある。
    常盤ダムの御岳PSや牧尾D導水を除く独自水源は20.0km2程度になる。これらて補填していく感じである。

    あちこち[木曽福島発電所・神戸ダムetc]で引っ張りだこの中沢川をここで使うのも良い。


    これらは発電用の開発構想だからこちらに掲げるけど本来的には愛知用水絡みといってもよい。出資しあって導水路も建設したい。