河川環境の改善 出典:wiki 宮中取水ダムや西大滝ダムが完成する以前の信濃川は、水産資源が豊富でサケの漁獲量は1万8千~4万尾が記録と して残っている。しかしダム建設によってサケの遡上(そじょう)が困難となった。流域の漁民との間では補償交渉が持たれ、最終的に補償額が43万円(当 時)支払われダムに魚道が設置された。とは言え、補償交渉が妥結したのはダム完成から2年が経過した1941年(昭和16年)であり、また魚道におけるサ ケの密漁もあって遡上数は減少。サケ漁は一挙に衰退し1940年(昭和15年)には終焉を迎えた。 …西大滝ダムから魚野川合流点まで流路延長にして63.5キロメートルの区間が極端な減水区間となり、魚類の生育はもとより藻類の異常繁茂によって悪臭を放つなど河川環境が著しく悪化した。…流域自治体は発電用水利権更新時に取水量を抑制し河川の水量回復を電力会社に要請していた。しかし取水量の減少は発電量の減少を意味し、売上高の減少に結びつくものとして電力会社は容易に受け入れなかった。 長 野県は1980年(昭和55年)、「千曲川サケ遡上作戦」(「カムバックサーモン」キャンペーン)を開始。千曲川にサケ遡上を復活させるために21年間で 1億6,000万円かけて稚魚 899万匹の放流など注力した。これにより1998年(平成10年)には西大滝ダムで2尾、21年間の累計48尾のサケが確認されるも根本的な解決とは言 えず、この間にも1997年(平成9年)に河川法が改正され、「河川環境の維持」が重要な方針の一つに挙げられた事から信濃川においても本格的な河川環境 の回復が図られるようになった。2001年(平成13年)7月20日、国土交通省北 陸地方整備局・信濃川工事事務所を事務局として流域市町村等で組成される「信濃川中流域水環境改善検討協議会」は、断流、減水区間の根本的解消を図るた め、東京電力・JR東日本の協力を得て西大滝ダム・宮中取水ダムからの河川維持放流を開始した。放流量は開始前に比べ西大滝ダムで30倍の放流量であっ た。この河川維持放流は減水期である夏季から秋季にかけて毎年行われ、現在西大滝ダムでは放流開始前に比べ75倍の放流を継続的に実施している。 この結果サケの遡上数は次第に増加し、2005年(平成17年)には長岡市にある妙見堰において1日あた り694尾ものサケの遡上を確認(国土交通省調べ)。1982年(昭和57年)に遡上数の調査を始めて以来最高を記録した。宮中取水ダムでも数十尾のサケ 遡上が1日当りで確認されており、西大滝ダムでも遡上数が増加している。これは河川管理者・流域自治体・電気事業者が協力して河川環境改善に努めたことに よる成果である。 |
洪水時の氾濫防止と発電量増大と河川維持流量確保の三兎を得るにはやはりダムである。魚道を確保しつつ,そこそこの水量を貯めて置けるダムがほしいところ。 ただ生半可な水量だと余り意味がないのも事実。 明石と東大滝の2聚落の立ち退きが必須となるが,満水位300mのダムを平滝付近EL.269mに建設すると堤頂長250m・湛水面積2.51km2(251ha)のデカ目のダム湖がでけた♪ |
~志久見川~ 中部電力株式会社 志久見川第一発電所[DB] [水 力] 運開:1941.10[信越化学工業(株)] 水路式・流込式 認可最大出力:6,100kW 常時出力:1,900kW[31.4%] 最大使用水量:3.20m3/s[0.73] 有効落差:226.81m 水車:横軸ペルトン水車 出力6100kW×1台 志久見川導水路:総延長4514.9m 北野川導水路:総延長3086.9m 流域面積:43.4km2 (釜川(志久見川):24.4km2/北野川19.0km2) 取水:志 久見川(釜川)・(沢・法 師沢・内 セノクラ沢)・北 野川・(小 シ沢・ウ スマル沢・谷・松 沢川) 計9箇所(釜川・北野川以外は推定) 742.55m 放水:北野川[志久見川第二発電所] 499.15m (釜川・北野川合流・合流後志久見川?)EL.337m 中部電力株式会社 志久見川第二発電所[DB] [水 力] 運開:1940.12[信越化学工業(株)・6,000kW] 更新:1993.6(水車取替6,400kW[+0.4MW]) 水路式・流込式 認可最大出力:6,600kW 常時出力:1,600kW[26.2%] 最大使用水量:5.00m3/s[0.70] 有効落差:152.75m 水車:横軸フランシス水車 出力6600kW×1台 導水路:総延長3,851.2m+9.4m(蓋渠・天代川?) 流域面積: 71.5km2 (直接:28.1km2(北野川9.7km2/天代川19.1km2)・間接43.4klm2[志久見川第一])←DBの記述より推定 取水:北野川[志久見川第一発電所]・天代川 498.93m 放水:志久見川(北野川)[宮野原発電所取水堰]335.17m 宮之原発電所取水堰[DB] [場 所] 目的:発電[宮野原発電所] (主要取水設備) 高さ (m) 10.86 (主要取水設備) 堤頂長 (m) 38.27 取水位:331.16m 取水量:3.16m3/s 取水:志久見川[志久見川第一] 東北電力株式会社 宮野原発電所[水 力] 昭和 3(1928)年1月 :運用開始 水路式・流込式 認可最大出力:2,600kW 常時出力:1,600kW[61.5%] 最大使用水量:3.61m3/s[0.348] 有効落差:89.85m 水車:横軸フランシス水車×2台 総出力3350kW 導水路:総延長3381.7m 流域面積:103.8km2 取水:志 久見川[取水堰堤・志久見川第一]331.16m 放水:信濃川232.24m
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~大門川~ 東北電力株式会社 灰雨発電所[場 所][水力] 昭和 4(1929)年11月 :運用開始 水路式・調整池式 認可最大出力:850kW 常時出力:177kW 最大使用水量:1.59m3/s 有効落差:73.64m 水車:横軸フランシス水車 出力784kW×1台 導水路:総延長497.4m 流域面積:10.8km2 取水:大門川[→調 整池]302.09m 放水:信濃川224.40m |
~刈谷田川~ [既設]刈谷田川ダム[便覧][wiki] 河川 信濃川水系刈谷田川 目的/型式 FWIP/重力式コンクリート 堤高/堤頂長 83.5m/202.5m 流域面積/湛水面積/満水位 23.9km2 ( 全て直接流域 ) /23ha/249.5m 総貯水容量/有効貯水容量 4450千m3/4150千m3 ダム事業者 新潟県 着手/竣工 1968/1980 >刈谷田川は栃尾地域から信濃川合流地点まで川幅が狭く蛇行し、大雨時には暴れ川となることから旧藩時代から改修事業が試みられてきたが、抜本的な 解決策には至らず、1926年(大正15年)や1961年(昭和36年)8月、1964年(昭和39年)7月のようにたびたび水害が発生していた。 >1961年の集中豪雨により刈谷田川沿川が大きな被害を受けたため河川改修基本計画が立てられたが、1964年の集中豪雨にで再び被害を受けたこ とによりそれが改定され、その結果、当ダムを建設し洪水調節を行うこととなった[1]。また、刈谷田川から取水している長岡市栃尾地域の水道用水や工業用 水について、渇水による必要量を確保する必要性があることから、「上水道用水」「工業用水」の目的も含めた持った多目的ダムとして建設されることになり、 1980年(昭和55年)に完了して管理が開始された[1]。その後、刈谷田発電所が計画され、1990年(平成2年)10月より運転開始した [既設]刈谷田発電所[水 力] 出力:1,100kW 常時:120kW[10.9%] 水量:3.00m3/s 落差:47.30m 取水:刈谷田川[刈谷田川ダム]249.5m 放水:刈谷田川[栃尾発電所(案)]198m |
~五十嵐川~ 大谷ダム [新潟県](おおたに) [旧名]五十嵐川ダム(いがらしがわ) http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=0781 河川 信濃川水系五十嵐川 目的/型式 FNW/ロックフィル 堤高/堤頂長/堤体積 75.5m/360m/2278千m3 流域面積/湛水面積 56.2km2 ( 全て直接流域 ) /101ha 総貯水容量/有効貯水容量 21100千m3/17050千m3 ダム事業者 新潟県 着手/竣工 1971/1993 笠堀ダム(元) [新潟県](かさぼり) [便覧(元・再)] 河川 信濃川水系笠堀川 目的/型式 FNWP/重力式コンクリート 堤高/堤頂長/堤体積 78.5m(74.5m)/250m(225.5m) 流域面積/湛水面積 103.5km2 ( 直接:70km2 間接:33.5km2[再開発前は間接表記無し] ) /63ha 総貯水容量/有効貯水容量 1,720.0万m3 (15400千m3) / 1,510.0万m3 (1,330.0万m3) ダム事業者 新潟県 建設:着手/竣工 1959/1964 再開発:着手/竣工 2012/2017 >平成16年7月13日豪雨で五十嵐川下流の三条市街地が甚大な被害を受けた。このため「平成23年五十嵐川災害復旧助成事業」が立案され、笠堀ダ ム嵩上げなどを実施。既設堤体を、下流方向に2m増打ち、高さ方向に4m嵩上げ。併せてゲート2門を更新。これらにより洪水調節容量を増強。[便覧再] 笠堀ダム「嵩上げ」による 既設ダムの再開発 https://www.yachiyo-eng.co.jp/case/KH02001/ 新潟県企業局 笠堀発電所 http://www.suiryoku.com/gallery/niigata/kasabori/kasabori.html 昭和39(1964)年10月:運用開始 ダム式・貯水池式 認可最大出力:7200kW 常時出力: 990kW 最大使用水量:13.80立方メートル毎秒 有効落差:64.50m 水車:立軸カプラン水車 出力7200kW×1台 導水路(五十嵐川→笠堀川):総延長3501.0m、主要導水路 延長3434.2m 取水位標高:207.00m 放水位標高:140.50m 流域面積:103.5平方キロメートル 取水:五十嵐川→笠堀川[笠堀ダム] 放水:笠堀川 |