電 力総研 水 力あれこれ 千曲川
北信・長野圏域樽 川(+13.7MW)(北信)松川(+20.3MW)裾花川(+16.3MW)
と はずがたりな掲示板(利 水スレ電 力スレ)
20.9.26運開
裾花川

wikipediaに 拠ると,
犀川の支流・裾花川は、戸隠連峰に端を発し、奥裾花渓谷・裾花渓谷を経 て長野市中心市街地を貫流する。このため洪水によって氾濫した場合、大きな被害を及 ぼしかねないものである。特に1949年(昭和24年)の水害では長野市の大半が浸水したこともあって、裾花川の治水が求められた。

裾花川のように市街地を貫流している場合、河川改修は家屋や鉄道・道路移転のための費用が膨大なものとなることから、きわめて困難である。長野県は裾花川 上流総合開発事業を計画し、裾花川にダムを建設して裾花川の洪水調節を図るとともに、人口が増加している長野市への上水道用水を確保することにした。ま た、長野市以北は中部電力の電力系統の中でも末端に位置しており、電力の供給が不安定になりがちであったことから、安定した電力供給を確保するため発電所 の必要性も高まった。

裾花ダムはこの事業の中核として1962年(昭和37年)より建設に着手し、1969年(昭和44年)に完成した。裾花川上流総合開発事業はその後も整備 が進められ、1972年(昭和47年)からは上流の長野市鬼無里(旧・上水内郡鬼無里村)に奥裾花ダムの建設が開始され、1979年(昭和54年)に完成 している。
との事。
水力.comさん[里島裾花奥裾 花]等に拠って整理すると上流から(源流),奥裾花ダム(V=330万m3)奥裾花発電所【上流部開発】(+7.7MW)(東京 発電による新設計画)裾花ダム(V=1,000万m3)裾花川発電所湯ノ瀬ダム(V=29万m3)里島取水堰堤里島発電所【下流部開発(+7.6MW)(長野市 街),(犀川合流)と並んでいてなかなか整ってる。新設構想も実現すると良いんだけどねぇ。。

降水量であるが,小雨の長野盆地(というのか?)の割には西の山は多雨傾向である。
出典:sumisumi [鷲見哲也]

さて,上流から並べて各施設の諸元は以下の如くなる。一度現地を訪問して写真も添えたい所である。

~沿川~

奥裾花(おくすそばな)ダム[便覧
長野県
目的:FWP(洪水・上水道・発電)
着手/竣工:1969/1979
堤高:59m
総貯水容量:54.0万m3    有効貯水容量:33.0万m3
流域面積:65  平方キロメートル/   湛水面積: 0.30平方キロメートル

長野県企業局 奥裾花発電所[水力
所在地:長野県長野市鬼無里[場 所
運開:1979.2
ダム式・貯水池式→精々調整池式では?!
認可最大出力:1,700kW      常時出力:120kW
最大使用水量:4.00m3/s
有効落差:53.68m
水車:出力1800kW×1台
流域面積:65.0km2
取水:裾花川[奥裾花ダム](871.00m)
放水:裾花川(816.00m)

奥裾花第二発電所[長 野県
長野県企業局
所在地:長野県長野市鬼無里[場所]
運開:2019.4.1
ダム式・河川維持水流式
認可最大出力:999kW
最大使用水量:?m3/s
有効落差:?m
流域面積:65km2
取水:裾花川[奥裾花ダム]871.0m
放水:裾花川

>既設の奥裾花発電所では利用しきれずに、奥裾花ダムから放流していた春の融雪水を有効活用する発電所として平成27年度から平成28年度にかけて 建設されたダム式の発電所です。

奥裾花発電所と奥裾花第二発電所を併せて公募でそれぞれきなさ発電所,水芭蕉発電所という愛称だか名称になってしまったようだ。きなさは鬼無里で良いし, 水芭蕉はちと気色悪い。

<250mぐらいがら空き!>
【上流部新規開発検討】

<250m位がら空き!>の部分

[と案]鬼無里発電所
最大出力:4,400kW[+4.4MW]
最大使用水量:4.0m3/s (奥裾花PS放流水をそのまま利用)
有効落差:135m
取水:奥 裾花ダム(816m)
放水:裾 花川(鬼無里・675m)

[と案]戸隠発電所
最大出力:4,300kW[+4.3MW]
最大使用水量:5.5m3/s (奥裾花放水4.0m3/s+天神川・神地沢・保寺沢・小川プラスでどのくらい行くかな?!5.5は全くの当てずっぽう)
有効落差:95m
取水:裾 花川(鬼無里・663m)
放水:裾 花ダム(560m)

裾花川地点は我が戸隠ぐらいに相当するかな!?

ところが,新規開発計画発見!

■裾花川地点水力発電所事業性評価

更に裾 花川地点水力発電所事業性評価調査事業なんてのをみっけた。

2.事業の内容
(1)事業者名東京発電株式会社
(2)事業名裾花川地点水力発電所事業性評価調査事業
(3)事業期間平成29年6月26日~平成30年2月16日
(4)調査を実施する発電設備の概要
 a.発電形式:水路式(流れ込み式)
 b.使用水量:6.40m/s
 c.有効落差:90.49m
 d.出力:4,800kW

そのうち建設されるかも知れない♪場所はどこかな~。。


裾花(すそばな)ダム[便覧]
長野県
目的:発電・洪水・上水道
着手/竣工:1962/1969
堤高:83.00m
総貯水容量:1,500.0万m3
有効貯水容量:1,000.0万m3(洪水期に於ける洪水調節分。非洪水期と同容量の利水分を含む)
洪水期制限貯水容量: 250.0万m3(有効貯水容量の内)
 有効貯水容量: 920.0万m3(非洪水期)
 サーチャージ容量:  80.0万m3(有効貯水容量とは別。非洪水期洪水調節用)
     発電容量: 920.0万m3(有効貯水容量の内)
    上水道容量:  30.0万m3(有効貯水容量の内)
堆砂、死水容量: 500.0万m3
流域面積:250.00 平方キロメートル/湛水面積: 0.578平方キロメートル
標高
     天端標高:563.000m
  常時満水位標高:560.000m→発電取水位
洪水期制限水位標高:545.50 m(6月20日~9月30日)
上水道確保水位標高:538.50 m
  計画堆砂位標高:537.50 m
     基礎標高:480.00 m

長野県企業局 裾花発電所[水力
所在地:長野県長野市小鍋[場 所]
運開:1969
ダム式・調整池式
認可最大出力:14,600kW  常時出力:1,600kW
最大使用水量:18.00m3/s
有効落差:98.35m
水車:出力15700kW×1台
流域面積:250m3/s
取水:裾花川[裾花ダム](560.00m)
放水:裾花川[湯の瀬ダム](459.00m)

発電取水が満水位なのか?これでは調整できひんのでは??→そういうものらしい。どこも取水位=満水位になってる。


■湯の瀬(ゆのせ)ダム[便覧][長野県] [場 所
河川     信濃川水系裾花川
目的/型式     WP(里島PS)/重力式コンクリート
堤高/堤頂長     18m/140m
流域面積/湛水面積     256.5km2 ( 全て直接流域 ) /7ha
総貯水容量/有効貯水容量     333.0万m3/29.0万m3
ダム事業者     長野県企業局
着手/竣工     1965/1969
満水位:459m(裾花発電所の放水口から約下流1.5kmが、湯の瀬ダムの貯留域となります。[長野県])

裾花川ダムの逆調整池と思われる。使用水量18m3/sで有峰の法則に従うと36万m3程貯留量が欲し いとなるが29万m3とほぼそんな感じの有効貯水量となっている。

<15m程空き。。>…元々(1936運開で)里島発電所・取水堰堤があって(戦后になって)後付けで裾花綜合開発をしたので逆調整池の設置の都合でこう なってしまった様だ。水 力さんによるとこの上流で茂菅発電所が廃止になっているようである。里島発電所はだいじょうぶだったが,この上流にも発電所はあったようだ(もし かしたら連檐していたかも)。裾花川ダム建設によって廃止になったのであろう。

里島発電所取水堰堤(443.57m)   

■中部電力(株) 里島発電所[水力
長野県長野市西長野
運開:1936.10[長野電灯]
水路式・流込み式
認可最大出力:3,500kW      常時出力: 720kW[]
最大使用水量:8.01m3/s
有効落差:52.50m
水車:最大出力2030kW×2台(定格総出力3500kW)
導水路:総延長2846.1m、主要導水路 幅2.56m×高2.54m、延長2677.5m
流域面積:257.4km2
取水:裾花川[湯の瀬ダム](443.57m)
放水:裾 花川(386.13m)

折角,裾花で18.00m3/sも使ってるのに此処では8.01m3/sしか使ってない。。
まあ逆調整池ってそういうものではあるけど。
尖頭需要用にデカい容量確保するなら湯ノ瀬ダムの満水位と裾花発電所の放流口あと15m程下にして置けば良かったのにねぇ。。(多分人家があって無理そ う。。)

【下流部開発】
使用水量を16m3/sと倍増させれば7.0MWの発電所になるのに~。逆調整池はこ こに作れないかな?(→調べてみると0.48ha程。9万m3程度で厳しいかなぁ。。)
いっその事湯ノ瀬から犀川に送って小田切ダムに逆調整して貰うのが良いかも。

[私案]新里島発電所
出力:7,600kW[+7.6MW]
水量:12m3/s
落差:75m
導水:4.8km
取水:裾花川[湯の瀬ダム]459m
放水:犀川[小田切ダム]379m

里島堰堤地点で250km2超もあるので里島発電所と新里島併せて20m3/s程使いこなせるとは思うが,念の為水量を増やしてみる。
0.6kmで達橋沢8.9km2程とれる。一寸狭いかな。。1.4km(追加0.8km)で名称不明の川に到達。15.3km2(追加6.4km2)程と れる。(カネがあるならこ の辺にダム造れば良い。)


[増強]里島発電所
認可最大出力:3,500kW
最大使用水量:8.01m3/s
有効落差:52.50m
水車:最大出力2030kW×2台(定格総出力3500kW)
導水路:総延長2846.1m+支水路 1400m(達橋沢・他1)
流域面積:257.4km2+15.3km2=272.7km2
取水:裾花川[湯の瀬ダム](443.57m)
放水:裾花川(386.13m)


下流はこれ以上無理そう。。
まあ3箇所で+16.3MW。まあまあ♪