電 力総研 水 力あれこれ
と はずがたりな掲示板 ( 利 水スレ電 力スレ )
23.4改造
21.1暫定開業

只見川支流の水力発電(開発)

阿賀野川(中下流) 阿賀野川(上流・大川) 只見川 (下流) 只見川(上流) 只見川(支流):滝谷川伊南川(逍遙開発[+95.4MW])

現状,大きな発電所として伊南川発電所と支流に黒谷発電所があり,最上流には檜枝岐発電所の取水堰がある。

『只見川』福島民報社(1964)

田子倉より上流の只見川は人も住まず…ダムがつくられ,足尾連山によって南方から保護されているので普通台風による悪影響は受けない。しかし伊南川は無防 備川で,ひとたび大雨が降れば洪水となって氾濫,手に負えない暴れん坊川となるのだ。…
特に昭和三十三年の21,22号台風はその被害の大きさで住民の記憶に生々しい。…

伊南川筋には…ダムらしいダムはなく,雨の被害を大きくしている。このため(昭和)三十九年七月十八日田島町で開かれた南会津開発協議会総会で,"伊南川 上流目的ダム"(多目的ダム?)の建設促進が大きく取り上げられた。建設地点として伊南村の内川案と大桃案があるが,内川は水没補償が大きく(約四百戸が 対象)経済的にとても無理。大桃は地形としてはよく。福島県も 一応の調査を終えているが,前述のように(とは註:[昭和三十三年の台風の被害を受け]福島県はさっそく三十三年度か ら三十八年度にかけて七億二千万円の巨費を投じ南郷村山口と只見町小林間十二キロの築堤護岸工事を施し,引き続き三十八年度から一億三千万円で,只見町亀 岡地内一千九百メートルの改修工事をすすめている。)下流で大土木工事を施し,しかも発 電の大勢が火主水从原子力へ移りつつある今日,ここに巨費を投じてダムをつくっても採算が合うかどうか,福島県も電発も東北電力も二の足を踏み,結論は出 ていない。



とある。只見川の流域面積約2,800km2の内,伊南川の流域面積が1,050km2と1/3を占める大河なのである。基礎調査も終えているのに立ち消 えになってしまったのは残念である。当時,早くも原子力に移行しつつあり,その日本の先頭を福島県と東電が切っていたのである…。
色々残念という他はない。

10年程前(正確には2011年)から只見線が不通になってる原因になった豪雨・滝ダムの氾濫があったけど,同じく『只見川』に拠ると1964年7月にも 滝ダム・本名ダムがそれぞれ2,300万トン・2,500万トンを放流して下流の柳津では氾濫が起きたそうな。この万トン数は総貯水量と云う事らしい。普 段からそれだけ貯めてあるし,放流後も上流から水が同量押し寄せてきてダムは満水の筈だから表現は不正確では無かろうか。
矢張り,立ち消えになってしまった伊南川の大桃にダム付きの発電所建設と行きたいところである。構想ではダム 容量1,380万m3だそうだから未だ足りないな。。


只 見特定地域総合開発計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


なお、只見川最大の支流である 伊南川流域については計画が頓挫した。舘岩川との合 流 点下流に建設が予定されていた内川ダム・内川発電所計画こ の辺か]であるが、基礎岩盤が思っ た以上に悪く堤高 119m・貯水容 量3億2000万m3の巨大 ダムを建設するには不安が生じ たことや、水没物件が319戸と本計画中最大となり、交渉の 難航が予想されるという理由から建設を断念。これに伴い内川ダムから トンネルで導水 して80,000kW(80MW)の発電を行う辰巳山発電所計画辰 巳山はこの辺]も内川ダム中止によ り計画が成り立たなくなったため断念を 余儀なくされた。

一方伊南川は1947年から3 年連続で水害の被害を受けていたことも あり建設省北陸地方建設局 が舘岩川合流点 直上流部の伊南川に洪水調節を目的とし た大桃ダム計画を1950年代後半より立 てていた。高さ74メー ト ル、総貯水容量1,388万m3の重 力式ダムで、内川ダムに比べると大幅に規模は縮小しているが、東北電力は この大桃ダムに電気事業者として参加し、20,600kW (20.6MW)の出力を有する大桃発 電所計画大 桃はこの辺]を立てた。しかしこの 大桃ダム計画も地盤や水量調査といった 基礎調査を行うに留まり、1960 年代半ばには立ち消えとなっ た。こ れ以後伊南川本流では新規の水力発電計画は実施されず、戦前から稼働している伊南川発電所のみが残るに至った。

まあ奥只見綜合開発に関して詳しくはこの辺

先ずは当時の計画がどんなものか探ってみる。

図-1 "本流案"に於ける新設・既設発電所の分布
原典:『福島県史14巻 近代資料4』(出 典:仁昌寺正一(1993)「復興期における只見川電源帰属問題と東北開発」より)

地点名(①~⑤は多目的ダム建設地点):①尾瀬原● ②奥只見● ③前沢● ④田子倉● ⑤内川● ⑥辰巳山● ⑦滝● ⑧本名● ⑨上田 ● ⑩沼沢沼●  ⑪宮下● ⑫柳津● ⑬片門● ⑭新郷 ⑮山郷 ⑯上野尻● ⑰豊実 ⑱鹿瀬 ⑲揚川 (●:新設予定)

計画では,内川ダム・内川発電所⑤,辰巳山発電所⑥となっていて,1938.10運 開の伊南川発電所が何故か描かれていない様である。場所的には⑧の本名と⑦の滝の間に位置している事になる。
取水的には⑥の辰巳山よりも一寸下が取水口になっている様だ。


先ずは当時の計画がどんなものか探ってみる。
上の図を拡大して地名や発電所名・ダム名などを書き込んだものである。



当初案(本流案)
河川
発電所
認可出力
ダム名
ダム
堤高
貯水容量
備考
伊南川
内川
26,900kW
内川 132.0m 2億2,100万m3
伊南川
辰巳山
36.600kW


OCI勧告修正案
当初案(本流案)
河川
発電所
認可出力
ダム名
ダム
堤高
貯水容量
備考
伊南川
内川
50,000kW
内川
119.0m
3億2,000万m3
ダム建設地点と規模の変更
伊南川
辰巳山
80,000kW
出力変更
基礎岩盤が思った以上に悪く高さ119メートル・貯水容量3億2000万立方メートルの巨大ダムを建設するには不安が生じたことや、水没物件が319戸と 本計画中最大となり、交渉の難航が予想されるという理由から建設を断念。

建設省構想(1950~1960s)
河川
発電所
認可出力
ダム名
ダム
堤高
貯水容量
備考
伊南川
大桃発電所
26,000kW
大桃
74m
1,380万m3








地盤や水量調査といった基礎調査を行うに留まり、1960年代半ばには立ち消えとなった。






上の計画より実態を探ってみる。

内川ダム
堤高:119m
貯水量:3億2,000.0万m3
湛水面積:10.201km2(1,020.1ha)(建設地名より推定)

水没:319戸…とても319戸では収まらん気がする。
内川・大原・小立岩・大桃・鱒滝・恥風・穴原・助木生・小高林・上ノ原(一部)・たのせ・塩ノ原・前沢・福渡・松戸原・吉高・押戸・貝原・角生・湯ノ花 (一部)・水石・戸中・新田原
特に広めの舘岩川が全面的に水没する。野尻川の乞食岩発電所構想よりよっ ぽど絶 望的な立ち退きに見えるけど。。当時はもっと無人だった??可能性としては地質の悪いこの辺で基礎岩盤迄深く取る必要があって結果堤高が高くなっただけで 満水位はもっとずっと低い可能性も有る。秋葉ダムなんかがその例である。
流域面積:510.8km2


内川発電所
ダム式・調整池式
出力:50,000kW
落差:91m(堤高119mより推定・田子倉(DP)は堤高145.0mに対して有効落差105mで0.72,奥只見(DP)は堤高157mに対して有効落差130.3m(維持流量発電機)で 0.82。)
水量:66m3/s(出力・推定落差・推定効率(85%)より推定)

(仮)浜野堰堤
逆調整池が必要。堰堤で足りるか??

辰巳山発電所
水路式・流込式?
出力:80,000kW
水量:45m3/s(推定落差・推定効率(85%)より推定・内川ダムの流域面積にも概ね合致)
落差:213m(推定取水・放水地より推定)
取水:伊南川603m(ダム直下より推定)
放水:伊南川421m(発電所名の辰巳山より推定)


<内川ダム>
21.1に内川ダム構想の復原に着手してみたものの巨大な計画にすっかり当てられてしまい計画復原は良いかなと云う気になってしまうw
一応,内川の想定湛水面積はやってみたんだけど。。
総貯蓄容量3億トンは伊達じゃないけど,
内川・大原・小立岩・大桃・鱒滝・恥風・穴原・助木生・小高林・上ノ原(一部)・たのせ・塩ノ原・前沢・福渡・松戸原・吉高・押戸・貝原・角生・湯ノ花 (一部)・水石・戸中・新田原も沈んでしまうという推計結果は,堤高119mだとしてもも岩盤込みの高さであって満水位を603m・堤長高は615m程度 としたのはやり過ぎか?ロックフィルだとこんな感じでも可怪しく無い気もするんだけどどうなんだろう。重力式で考えて居た?

さて,23.3末に現地訪問をして気合いが入り直し23.4初に再着手してみる。
こ こら(EL.595.5m)にダム堤建設するとしてみる。
満水位EL.650mで湛水面積を計算してみると2,220,000m2(222ha)となる。
水没は内川(45人)・大原(26)・恥風(46)・穴原(18)・たのせ(21)となる。合計70世帯156人となる(2015.10現在)。ここから 人口は更に減っては良そうで有る。
地名 河川名
人口 世帯数 人口統計ラボ 標高
浜野 伊南
70 24 600m
(堤体)
伊南


ダ ム想定地
597m
内川 伊南・舘岩
45 23 620m
大原 伊南
26 10 650m
恥風  舘岩
46 16 630m
穴原  舘岩・西根
18 9 640m
たのせ 舘岩
21 12 650m
塩ノ原 舘岩
82 35 670m
前沢 舘岩・前沢入沢
41
18

670m
福渡
舘岩
59
28

690m
松戸原
舘岩・湯ノ岐
83
40

700m
小立岩
伊南
34
11
(字居 平)
660m
大桃
伊南
133
53
(字下ノ 原)
700m







EL,660mにすると小立岩と塩ノ原の一部が最低利用水深630m・満水位660m・湛水面積297haとすると有効貯水量は8,470万m3程とな る。世帯数的にも貯水量的にももう一寸巨大ダムだったか?
とはいえ有効貯水量 8,500万m3は十分魅力的である。
湛水域はこんな感じ。

内川45・恥J風46・大原26・穴原18はほぼ水没,小立岩と塩ノ原が微妙。後二者はこんな感じ。
まずは塩ノ原。めっちゃギリギリだなw

特に黒丸(○)の辺。この辺のす とびゅう。左岸2m,右岸4m位の防水壁を設置して橋を嵩上げ,川も聚落脇の山を出た所から放水路とか建設して聚落に流れ込む水を減らす工夫・対 策があると立ち退き不要で良いかも。
△辺りのす とびゅう

小立岩

近所の田子倉と奥只見にアテられてか,徳山ダムに匹敵するような巨大ダムをこっちにも作ろうとしたのが拙かったのであって,この程度の巨大ダムで良かった んちゃうか。今では上流の檜枝岐取水堰堤(1968年以降竣工)で16m3/sを取水してもいるし。

また満水位を670mに上げると更に塩ノ原82人・35世帯と小立岩34人11世帯が加わって116世帯249人となる。世帯数的にそのくらい(計画当時 で319戸)だったかも知れない。

また逆に満水位を650mに下げると小立岩も完全にセーフティで水際ギリギリだった塩ノ原も82人も立ち退き不要に。
10mで貯水量は半減してV=4671万m3に。H.W.L.=655m辺りがギリギリのラインかな。。6500万ぐらい行けるとアツいんじゃが。 内川45・恥J風46・大原26・穴原18で立ち退きも135人程になる。人口減少が進めば100人切るのも時間の問題かも。

ということで満水位655mで面積を計算してみた。貯水量を2000万トン近く失うがV=6400万m3と出た。上で述べたアツいレベルには僅かに達しな いものの十分許容範囲か。
内川ダム諸 元
堤体:こ こ(EL.596m)
満水位:655m
有効貯水量:6400万m3
湛水面積:256.7ha
流域:397.56km(桧枝岐堰堤以遠・舟岐堰堤以遠を含まず)




ここから伊南川発電所取水堰[大倉堰堤]に向けて発電を試みる。ad hocに50m3/s程にしてみると旧辰巳山を凌駕する93.7MWとなった♪なかなか素晴らしい。まあ莫大な立ち退きが要るけど。。

[私案]辰巳山発電所
出力:93,700~75,000kW
水量:50~40m3/s
落差:215m
導水:
面積;
取水:伊南川[内川ダム]660m
放水:伊南川[大倉堰堤]436m

<大桃ダム>
さて,その上流,旧大桃構想に対応する案の検討である。
取り合えず,大桃もその上流の鱒滝も人が住んでるので立ち退きが不要の此 処ら(EL730m)に 堤高80m程のダムを建設,取水位780m程度 で発電してみたい。嘗ての大桃案よりは多分上流になるな。。
利用水深:20mで概算 有効貯水量:V=1,270万m3となる。なかなか。舘岩川合流点直上のV= 1380万m3の 案に匹敵するでは無いか♪100万m3程足りないが,伊南川発電所の60m3/s化,只見ダム(V=200万m3)への導水等を組み合わせて伊北 での通過水量を下げる事が出来るであろう。
流域面積も狭くなろうが,上流の檜枝岐堰堤で16m3/s程取水されて流域面積が小さくなってる分,東隣の西根川や湯ノ岐川(更に東には鱒沢川・舘岩川が ある)から導水すれば良い。(小)内川ダムとどっちが良いかの判断は保留するがこちらの方が立ち退きは少なくて済みそう。小豆温泉の一寸した嵩上げぐらい で行けるであろう。こちらは黒谷方面の発電と絡められる。
   
大桃ダム諸元
堤体:此 処(EL730m)
満水位:780m
有効貯水量:1,270万m3
流域: 直接:88.2km2(桧枝岐堰堤以遠・舟岐堰堤以遠を含まず)・間接:以下の表の間接累積面積に从(したが)う。
取水(場所)

導水(追加)
面積(間接累積)
導水効率
総流域面積
巽沢





伊 南川(大桃)
0.0km 88.2km2
88.2km2
赤 沢
西 根川

3.8km
5.2km(+1.4km)
36.3km2(36.3km2) 6.98(6.98)

114.5km2
湯 ノ岐川
渡 沢

8.9km(+3.7km)
10.4km(+1.5km)
43.5km2(79.8km2) 7.67(8.36)
158.0km2
鱒 沢川
13.4km(+3.1km) 30.0km2(109.8km2) 8.19(9.67)
188.0km2
舘 岩川
17.6km(+3.2km) 20.4km2(130.3km2)
7.40(6.38)
208.0km2

伊南川の流域面積はそこそこ広く取れるが,実は上流では大津岐ダムの取水施設があって162km2がその間接領域となっている。
約180km2で大津岐発電所の使用水量は22.0m3/sであり確実にかち合って向こうの方が 優先度高そう。

大津岐発電所領域を抜いて,巾広く岩舘川方面に取水を拡げると25km程の遠距離が必要となる代わりに210km2程の領域が得られる。

そっちは別に発電を考えた方が良さそうなので湯ノ岐川辺りからだと8km程で行ける。面積は152km2。15m3/s程は取れそう。

【伊南川開発計画私案】
現在伊南川関連の水力発電は4箇所。てんでばらばらに位置している。有機的な繋がりが無い。以下の図の青線の様な感じである。
落差が9mしかない内川PSと特に出力が60kWしかない桧枝岐は特に連携する相手では無い。と云う事で有機的な連携を図るなら伊南川だけではなく黒谷と も連携したい。二つ上の地図にも上の方にちらりと見えている。
内川ダムはデカすぎるので小さい大桃ダム案を採用し,主力になり得る伊南川発電所と黒谷発電所を連携させると伊南川開発の全体像はこんな感じであろ う。
上流部の電源開発やダム建設で現行の伊奈川PSの使用水量を軽 く3倍ぐらいには出来そう。これらより下流の本名発電所の増強へ 繋げたい。
もう一寸東側も開発出来そうだけど。滝ダムの氾濫も上流部をこんだけ開発したら阻止出来たのでは無いか。


まずは伊南川発電所の増強である。そしてその伊南川発電所と黒谷発電所を直結すする伊南川第二発電所の建設も順当 だらう。大桃案だと黒谷経由の水量が厚めになる。トータルでは内川ダムの方が水量を厚めに取れるであろう。
伊南川発電所の現行の最大利用水量は20.6m3/sだが,流域面積は826.7km2もあって(大津岐発電所の間接流域を含むかどうかは不明), 60m3/s位迄増やせるだらう。
内川ダム案だと巨大ダムなので使用水量を多少増やせる一方で,大桃ダム案だと黒谷経由で水を送るのでそちらが積み増しされる。

伊南川発電所は現行20.6m3/sで最大出力19,400kWだが,水車そのものの定格出力は25000kWだそうな。約26.5m3/sで 25,000kW[+5.6MW]になる。残りの水量は35~40m3/s程。32,600~37,200kW程である。
で給水車に回せる分は25m3/sとなって,23,500kWと+4.1MW程である。
組み合わせの誤差なんかを加味して以下の様になる。
水源
~内川ダム案~
 
~大桃ダム案~
伊南川上流

黒谷発電所
[増強私案]東北電力 (株) 伊南川発電所
    認可最大出力:61,700kW[+41.3MW]
    最大使用水量:65m3/s(流域面積826.7km2なんでこれくらいは行ける)
    有効落差:109.32m
    水車:出力25000kW×1台+
    導水路:総延長9671.9m
    流域面積:826.7km2
    取水:伊南川432.30m
    放水:只見川314.00m

新設私案]伊南川第二 発電所
出力:10,000kW~16,600kW[+16.6MW]
水量:40m3/s~65m3/s
落差:30m
流域:新規取水流域:489.6km2
取水:白沢・黒谷(25m3/s)・塩ノ岐川・伊南川(40m3/s)466m
放水:伊南川432.3m

[増強私案]東北電力(株) 伊南川発電所
    認可最大出力:56,100kW[+36.7MW]←当初 概算の42.8から-6.1してる。。
    最大使用水量:60m3/s
    有効落差:109.32m
    水車:出力25000kW×1台+
    導水路:総延長9671.9m
    流域面積:826.7km2
    取水:伊南川[伊南川第二発電所]432.30m
    放水:只見川[本名ダム]314.00m

[新設私案]伊南川第二 発電所
出力:10,000kW~15,000kW[+15MW]
水量:40m3/s~60m3/s
落差:30m
流域:新規取水流域:489.6km2
取水:白沢・黒谷(30m3/s)・塩ノ岐川・伊南川(30m3/s)466m
放水:伊南川[伊南川発電所]432.3m

大桃ダム案を前提に伊南川第二(私案)の新規取水域はこんな感じ


この伊南川の取水点465.50m(図中A点)に向かって上流で取水して発電したい。
取水元はやはり内川ダム[私案]であろう。満水位660mである。貯水量は8000万m3 程なので30m3/s程は期待出来るのでは無いか。
大桃ダム案の場合は其処迄流量は採れないだろう。

水源
~内川ダム案~
 
~大桃ダム・黒川経由案~
 
~大桃ダム・内川経由案~
伊南川

舘岩川
[私案]新辰巳山発電所
出力:50,000kW[+50MW]
水量:30m3/s
落差:195m
取水:伊南川[内川ダム]660m
放水:伊南川465m

[私案]新辰巳山発電所=保留
出力:23,000kW[+23MW]
水量:20m3/s
落差:135m
流域:256km2※
取水:伊 南川(浜野)宮 沢入川滝 倉沢川久 川滑 沢富 沢富 沢川600m
放水:伊南川(和泉田)465m

[私案]新辰巳山発電所=保留
出力:46,000kW[+46MW]
水量:40m3/s
落差:135m
流域:256km2※
取水:伊 南川(浜野)宮 沢入川滝 倉沢川久 川滑 沢富 沢富 沢川600m
放水:伊南川(和泉田)465m

※大桃ダム案だと内川の取水点の標高は600mぐらいになって,流域は255km2程。下図は大桃ダム取水位の鱒沢川を含まず226.4km2であるが, 鱒沢川から大桃ダムへ導水した場合の流域は 30.0km2であるので256km2となる。

取水口の配置はこんな感じとなる。


~黒谷川~

水源
~内川ダム案~
 
~大桃ダム・黒川経由案~

~大桃ダム・黒川経由案~
黒谷
[増強私案]電源開発(株) 黒谷発電所[水 力][DB
水路式・流込式
認可最大出力:19,600kW→20,300kW[+0.7MW]      常時出力:1,500kW
    最大使用水量:12.00m3/s→15.0m3/s
   有効落差:194.30m
    水車:立軸フランシス水車×2台 総出力40600kW←?!
    導水路:総延長8162.4m
    流域面積:83km2(既存)・倉谷・塩ノ岐引水21.3km2
    取水:黒谷川[黒 谷ダム]、他2(多分,大 幽谷小 幽谷)・増設:倉 谷川塩 ノ岐川 678.00m
    放水:黒谷川465.50m

[増強私案]電源開発(株) 黒谷発電所[水 力][DB
水路式・流込式
認可最大出力:40,500kW[+21.1MW]
    最大使用水量:25m3/s(+13m3/s)
   有効落差:194.30m
    水車:立軸フランシス水車×2台 総出力40600kW←?!
    導水路:総延長8162.4m
    流域面積:83km2(既存)・倉谷・塩ノ岐引水21.3km2・伊南川第三放水:204km2
    取水:黒谷川[黒 谷ダム]、他2(多分,大 幽谷小 幽谷)・増設:倉 谷川塩 ノ岐川・伊南川第三 678.00m
    放水:黒谷川465.50m
 
[増強私案]電源開発(株) 黒谷発電所
水路式・流込式
認可最大出力:19,600kW      常時出力:1,500kW
    最大使用水量:12.00m3/s
   有効落差:194.30m
    水車:立軸フランシス水車×2台→1台(どっかに転用出来そう・200m/12m3/sの発電所新設)
    導水路:総延長8162.4m
    流域面積:83km2(既存)・倉谷・塩ノ岐引水21.3km2
    取水:黒谷川[黒 谷ダム]、他2(多分,大 幽谷小 幽谷)678.00m
    放水:黒谷川465.50m


黒谷ダム
電源開発(株)
取水堰
取水:黒谷川・倉谷塩ノ岐引水[倉 谷川塩 ノ岐川]678.00m



黒谷ダム
電源開発(株)
取水堰
取水:黒谷川・倉谷塩ノ岐引水[倉 谷川塩 ノ岐川]・伊南川第三発電所 678.00m


伊南川・
舘岩川

[新設私案]伊南川第三発電所
出力:9,000kW[+90.0MW]程度
水量:10m3/s程度
落差:80m
流域:
取水:伊南川・安越又川・山毛欅沢(16.5km2)740m
放水:伊南川[内川ダム]660m




[新設私案]伊南川第三発電所
出力:13,700kW[+13.7MW]
水量:16.5m3/s(=15m3/s +1.5m3/s)
落差:100m
取水:伊南川[伊南川ダム]・安越又川・山毛欅沢(16.5km2)780m
放水:黒谷川[黒谷ダム]676m

[新設私案]伊南川ダム(大桃ダム)
有効貯水量:
流域:188.0km2[直接:88.2km2(伊南川・桧枝岐堰堤・舟岐堰堤手前迄)・間接79.8km2(赤沢・西根川・湯ノ岐川・渡沢)]




[新設私案]伊南川第三発電所
出力:23,200kW[+23.2MW]
水量:20m3/s
落差:170m
取水:伊南川[伊南川ダム]・安越又川・山毛欅沢(16.5km2)780m
放水:伊南川[浜野堰堤黒谷ダム]600m

[新設私案]伊南川ダム(大桃ダム)
有効貯水量:
流域:188.0km2[直接:88.2km2(伊南川・桧枝岐堰堤・舟岐堰堤手前迄)・間接79.8km2(赤沢・西根川・湯ノ岐川・渡沢)]

合計+120.9MWとなる。まあまあだな♪

当初考えてた大桃ダム・黒川経由案より大桃ダム・内川経由案の方が良い様だ。
後者の方が既設の黒谷に制約されず自由に絵が描ける他,黒谷経由の決め手となった黒谷の水車が現行最大出力の倍以上の総出力40600kWと云う情報がDBの 誤記の可能性もあるので。
10150kW×2台=総出力20300kWの所を20300kW×2台と間違えて記入してしまった可能性もあり得る。。


番外・【舘岩川ダム】     

伊南川の最大の支流は舘岩川である。伊南川(桧枝岐川)方面に大桃ダムを建設するとして,内川ダムが範囲に入れていた舘岩川がカバーできてない。なんとか 鱒沢川まで導水路を伸ばしてみたが。
さて舘岩川側にもダムの適地が無いか調べて見たら舘岩川と鱒沢川の出合直上に適地を発見。
満水位700m・堤頂180m・湛水面積1.31km2(131ha)で行けそう。


さて,貯留量を調べる前に立ち退き人数を調べて見る。。
残念ながら立ち退き無しとは行かず,伊与戸・熨斗戸・森戸・八総などが水没してしまう。

森戸…37世帯102人 
八総…26世帯70人 
熨斗戸…30世帯63人  広そう
伊予戸…21世帯64人 
井桁…42世帯111人  一部

何か人口多いんですけど。。
この辺は川の上流というイメージに反して,実は街に果てしなく遠い内川なんかよりも寧ろ会津田島に近くて沢山人が住んでる!?


番外篇2・【混合揚水発電所計画】     

折角なら内川と大桃の両方造って使ってやろうという欲張りぷらん♪

今,混合揚水式の諸元を並べて見た:
会社 発電所名 河川 運開 発電容量 有効落差 最大使用水量 摘要
四電
穴内川発電所
穴内川(吉野川水系)
1964
12.5MW
69.5m
22.00m3/s

関電 三尾発電所 王滝川 1963 37MW
137.2m
30.90m3/s

電発 長野発電所 九頭竜川
1968 220MW 97.5m
266.00m3/s
中電 馬瀬川第一発電所 馬瀬川 1976 288MW 99.6m
335.00m3/s
中電 高根第一発電所 益田川 1969 340MW 135m
300.00m3/s
電発 新豊根発電所 大入川・天竜川 1972 1,125MW
241.0m
646.00m3/s
東電 新高瀬川発電所 高瀬川 1971 1,280MW
229.0m 644.00m3/s

なんとなく十把一絡げにしてたけど割と多様だな~。

何を狙うのかにも拠るけど,有効落差100~130mもあり得るということで内川ダム(HWL=655m)と大桃ダム(取水は小白沢迄か。HWL= 780m)の130mでいけるのではないか。
高根第一的な規模感となる♪
建設が1960~70年代に偏ってるけど,運用が難しくて既に時代遅れなのかね?時代が下る程規模がデカくなってく傾向はあって,現代の様な純揚水の時代 になっているのかも。

[番外篇私案]大桃ダム
満水位:780m
有効貯水量:1,270万m3
流域:88.2km2(桧枝岐堰堤以遠・舟岐堰堤以遠を含まず)

[番外篇私案]新内川発電所
混合揚水式
出力:409,000kW[+409.0MW]
水量:400m3/s
落差:120m
上部貯水池:大桃ダム780m
下部貯水池:内川ダム655m
最大連続発電時間:9h48m

[廃止]内川発電所
出力:0.0kW[▲0.53MW]

[番外篇私案]内川ダム
堤体:こ こ(EL.596m)
満水位:655m
有効貯水量:6400万m3
湛水面積:256.7ha
流域:397.56km(桧枝岐堰堤以遠・舟岐堰堤以遠を含まず)

[番外篇私案]辰巳山発電所
出力:69,000kW[+69.0MW]
水量:45m3/s
落差:180m
導水:
取水:伊南川[内川ダム]655m
放水:伊南川[伊南川第二発電所]466m

[新設私案]伊南川第二 発電所
出力:15,000kW[+15MW]
水量:60m3/s
落差:30m
流域:新規取水流域:489.6km2
取水:白沢・黒谷(30m3/s)・塩ノ岐川・伊南川(30m3/s)466m
放水:伊南川[伊南川発電所]432.3m

[増強私案]東北電力(株) 伊南川発電所
    認可最大出力:56,100kW[+36.7MW]
    最大使用水量:60m3/s
    有効落差:109.32m
    水車:出力25000kW×1台+
    導水路:総延長9671.9m
    流域面積:826.7km2
    取水:伊南川[伊南川第二発電所]432.30m
    放水:只見川[本名ダム]314.00m