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20.10.09運開

蓮ダムと櫛田川と電源開発

蓮ダムが目に止まった。早速開発だ。どうやら「はちす」と訓(よ)むらしい。現状調査(現況と諸元) はこちら
テーマ1.蓮発電所直下の開発([新設]櫛田川月出川導水路(43.2km2)・[増強]蓮発電所[+4.0MW]・[新設]飯高発電所[8.5MW])
テーマ2.蓮ダム上流側の開発
テーマ3.中流部の開発
テーマ4.下流部の開発

雨量図
出典:櫛 田川河川維持計画(国交省)

櫛田川氾濫の歴史
郡境をめぐり古代は紛糾も-氾濫繰り返した櫛田川
三 重県
 もともとの櫛田川の本流は現在の祓川筋であり、平安時代の初めには「多気川」と称して、飯野郡と多気郡の郡境をなしていた。しかし、承和14年 (847)多気川は大氾濫を起こし、北西方向に約4㎞、すなわち飯野郡内へと、その流れを移動してしまったのである。それが現在の櫛田川とされている。
 郡境であった河川の移動は、早速、大きな問題を引き起こした。
 いまだ律令制下にあった当時は「班田収授法」と言って、6年に1度、農民に口分田を班給することを原則としていた。班田の作業は各国衙が主体となって実 施されたが、実務は、各郡の行政官である郡司に任されていた。
 多気川が氾濫した2年後の嘉祥2年(849)に実施された班田で、多気郡司は、郡境であった川の移動は郡境そのものの移動であるとして、現在の櫛田川と 祓川に挟まれた、本来飯野郡内である田を勝手に多気郡の農民に班給してしまったのである。
 もちろん、多気郡司が主張するような郡境の移動はありえず、飯野郡司と、この周辺に荘園があった東寺からも、猛烈に抗議されている。この事態は、当時飯 野郡が伊勢国司の管轄であったのに対し、多気郡は神郡として伊勢神宮の管理下にあったことから発生したものと考えられている。…

(県史編さんグループ 小林 秀)




1.テーマ1

蓮発電所直下での開発が一つ目の目標。
Q=9.00m3/sEL.245.45m, これが起点となる。多雨を前提とすると水はもっと多くても良いかも知れな い。

下流に向けて集水しつつ行くとすると17.2km2

10.0m3/sで発電してみる。
6.8kmで175m。5.3MW。もうちょいである。

櫛田川から蓮ダムへの導水(流域図★★)ももうちょいであった。

ここは腰を据えて上流から下流へ向けて開発してみる。

櫛田川から310m程度で導水。
この辺(306m)…堰を造って嵩上げ。まあまあ近い4.6km,流域面積は結構広めの34.2km2。
更にちょい(0.6km)伸ばして月出川からも取水。L=5.2kmCA=43.6km2を 追加出来る。2,400mm 以上ではありそうなので10m3/s程度は期待できそう。


これを受けて蓮ダムの水域は114.2km2に。発電量を倍増させてみる。

蓮(はちす)ダム[水力] [便覧]    
目的:
堤高:78m、堤頂長:280m(内、越流部52.5m)
総貯水容量:3,260.0万m3 有効貯水容量:2,940.0万m3
   洪水調節容量:1,700.0万m3(有効貯水容量の内、洪水期)
  利水容量:2,840.0万m3(有効貯水容量の内)   
堤頂標高:319m     洪水時満水位標高:317m(サーチャージ) 常時満水位標高:316m→取水標高     洪水期制限水位標高:299m    最低水位標高:276m 
 基礎標高:241m  国土地理院図湖面:308~309m
流域面積:124.5km2(直接: 80.9 km2・間接:43.6km2)    湛水面積: 120ha


蓮発電所[→櫛田川本編]     
ダム式・貯水池式
認可最大出力:8,800kW[+4.0MW]
大使用水量:16.00m3/s[+7.0m3/s][1.29]
有効落差:67.40m  常時有効落差:50.15m
水車:2台 総出力5100kW(定格4800kW)1号機3400kW、2号機1700kW+3号機
流域面積:115.1km2
取水:蓮川[蓮ダム]316.0m
放水:蓮川[蓮ダム副ダム]245.45m

で,ここから先程の17km2を踏まえつつ下流で発電。
16.0m3/sで発電してみる。
6.8kmで175m。5.3*1.6=8.5MW。導水効率も100以上になる。

[私案]飯高発電所
出力:8,500kW[+8.5MW]
水量:16m3/s
落差:63m
導水:6.8km
取水:蓮川[蓮発電所]・唐谷・名倉谷川(中の沢川出合)・湯谷川245m
放水:櫛田川[赤桶(あこう)ダム(逆調ダムとして嵩上げ164m程度に)]174m

赤桶ダム[場 所
目的:P(宮前P)
湛水面積:163,600m2(1.63ha)・利用水深4m
有効貯水量:30万m3ぐらい?

無理なく設定出来る貯水量で30万m3位。5.2h程持つ。まあ尖頭用に一定の役割を果たせるのではないか




2.最上流開発篇

蓮ダムは常時満水位標高:316m・流域面積(直接)80.9 km2である。
まだ余力は有る筈である。
上も狙う。

ただ蓮川上流,青田川上流と二手に岐れていて面積確保しようとすると導水距離が伸びてしまいそう。
青田には既に小さいながらも発電所が設置されているので基本,蓮側の開発を目指す。

あかんぽいな。。EL.510mで8,4kmもかかる。。調べて見たら一応21.68km2取れた。


厳しい。。

[私案]奥蓮川発電所
出力:7,100kW / 6,300kW
水量:4.2m3/s[1.71] / 4.4m3/s[1.72] 
落差:200m / 170m
導水:9.2km / 8.7km
流域:24.3km2 / 25.6km2
取水:510m 480m
放水:305m

保留としたい。

青田側でやってみる。

[私案]新青田発電所
出力:4,000kW
水量:2.3m3/s
落差:205m
導水:4.4km+5.6km=10.0km
流域:13.74km2+9.76km2=23.5km2
取水:515m
放水:305m

あかん,,


<いちお此処に30m程の開発余地?>
宮前発電所かか立梅井堰の間に

ということで宮前発電所のシステムを見て見たがまあ完成形で態々これに限定して付加的に増強する事はなさそうってのが現地見ての結論。
蓮ダムからの9m3/s以外にも148km2もあるので2300mm平均として12m3/sは余分に取れそう。21m3/sの内5m3/s程を既存発電所 や農業用水に譲り渡すとすると残りは16m3/s程で発電出来そう。



[増強私案]櫛田飯南発電所
出力:7,500kW[+7.5MW]
水量:16m3/s
落差:57m
流域:148.35km2+蓮ダム流域
導水:12.1km (0.62)
取水:櫛田川[赤桶ダム]・野 々口川一 之瀬川栃 沢相 津川長 入川手 石川162m
放水:櫛田川[桜橋付近・立梅井堰直上]99m

立梅(たちばい)井堰[水力][場 所(93m程か)]         
井堰・立梅用水の取水→何処かで聞いた名前やなあと思ったら『山行が』だった!
道路レポート 三重県道745号片野飯高線 粥見不通区
特に5回目(最終回)辺りで詳し い状況が調査されている。必見!

ひとまず蓮発電所から立梅井堰迄を増強の対象とする。

水土里ネット
立梅用水概要(令和2年4月1日付)
http://www.tachibai.jp/about/
水路延長     幹線用水路26.0km・支線用水路1.0km
附帯施設     井堰1箇所、分水ゲート156箇所、放水ゲート38箇所
水路幅     2.5m(W)×1.6m(H)~ 0.55m(W)×0.35m(H)
水路勾配     1/1000~1/3000
取水量     発電用4.175t/s(中電・許可水利権)・かんがい用3.277t/s(慣行水利権)
かんがい面積     423ha(多気町勢和地域5地区262ha・多気地域8地区161ha)  


取水量は発電に許可水利権(中電)で4.175m3/s,潅漑に慣行水利権(なんたって江戸時代からある農業用水である!法律みたいな新参者の指図は受け ないですな~w)3,277m3/sだそうな。
これは許可水利権の範囲内で潅漑を行っていると云う事か?それと も取水量が7.452m3/sになるのか?→とうやら他所の事例など見るに4.175の中に3.277が含まれるるっぽいんだけど。

波多瀬発電所[水力][山行がの上のレポの1頁目の場面転換の 写真に出てくる右下の建屋がまさに波多瀬PSである]         
中部電力(株)
認可最大出力:800kW      常時出力:  0kW
最大使用水量:4.175m3/s
有効落差:25.76m
取水:櫛田川[立梅井堰]92.78m
放水:櫛 田川66.37m(櫛田川のレベルっぽい)

蓮ダムからの最大9m3/sに櫛田川からの最低でも2.3m3/s位は期待できる水量があるのに宮前では3.896m3/sと云う最低レベルの(と云う程 小さく は無いけどw)取水量しか使っていない。

その下流の波多瀬P/Sなんかは水力.comさ んの表現に拠ると”農閑期には灌漑用水全部、農繁期には灌漑用水の余水を利用して発電しています”とのことでA(潅漑)が絡むとややこしくなる(奈良・三 重・滋賀辺りに手を出して懲りてるw)のでまあこれ以上は深入り止めとくけど,蓮~宮前間に一つと宮前本体は増強したい。

またこの表現から判断するに先程の疑問の答えは, 許可利水権の範囲内で潅漑を行っていると云う事か?とはいえ,ここで発電につかって櫛田川に流してしまうとすると幾らも残らんよねえ。。

そして波多瀬発電所によって66m付近で櫛田川に放流された発電用の水 4.175m3/sはすぐさま60m で下出江発電所の取水堰に絡め取られる。その量,まさに同量の 4.175m3/s。。

下出江発電所[水力]          
中部電力(株)
三重県多気郡多気町下出江
運開:1922[三重合同電気(700kW):着手:松阪水力電氣(株)] ・改修1986.9(740kW)
水路式・流込式
認可最大出力:740kW(改修前700kW)      常時出力:380kW(改修前260kW)
    最大使用水量:4.175m3/s
    常時使用水量:2.500m3/s
    有効落差:22.42m
    水車:出力790kW×1台
    導水路:総延長2634.3m
    流域面積:319.1平方キロメートル
    取水:櫛 田川60.45m
    放水:櫛 田川35.19m[空 撮]

ここで終わりだが飛騨川阿賀野川みたいな(←流石に褒めすぎw)見事な流域一貫開発と見紛う発電所間の 放水・ 取水の連係プレイを見せつけられたらもう一発咬ましたくなる。直下で取水し,弯曲のぶち抜きを使って格 差を短距離で得てみる。

[仮称]相可発電所
出力:930kW
水量:7m3/s
落差:16m
取水:櫛 田川38m
放水:櫛 田川19m

ちいせえwあかん。。
これが170m3/sとかだと阿賀野川になるんだけどねえ。。流石に小さくて一寸水量増やしてみたけどこんなもん。。
将来的に下出江共々10m3/sとかに実現して欲しい所である。

この櫛田川38m付近だが,嘗て発電所があったらしい!

[廃 止]鍬形発電所(跡)林道・ダム・鉱山の勝手な記録]          
・三重最初の水力発電ができた所
・櫛田川水系に有ったらしい。
・制御装置がノーコントロールになり、水車過回転となり、発電所の屋根を突き破って川原に飛んでいって、廃止になったらしい。←すげえw
・水路は現存していて利用されている。
・堰堤は津留に有る。
・(発電所跡は)現在は南勢水道沈砂池
・(取水堰は)南勢水道津留取水堰

とのこと。,弯曲のぶち 抜きは王道ですな~♪鍬形はこ こ

4.下流域    


佐奈川




祓川



櫛田河口堰