電 力総研 水 力あれこれ(近 畿)
木 津川(川上ダム)・名張川(高山ダム宇陀川・室生ダム・正蓮寺川・比奈知川)
と はずがたりな掲示板(利 水スレ電 力ス)
2021再編
名張川の利水とダム

淀川[瀬田川・琵琶湖


~木津川~

(木津市街)
 さて木津駅前の通りには電柱に想定浸水水位が表示されてるけどかなりの浸水を想定しているようである。


布目川・奈良市 水道

相楽発電所[→ 木津川
710kW/27.80m3/s

大河原発電所[→木津川
3,200kW/18.16m3/s

(名 張川合流EL.87m)


~名張川~

高山ダム発電所】     

関西電力(株) 高山発電所[水力
運開:1968.12(一部)
ダム式・調整池式
認可最大出力:6,000kW    常時出力: 0kW
最大使用水量:14.0m3/s
有効落差:53.70m
水車:出力6500kW×1台
流域面積:615.0km2
取水:名張川[高山ダム]135.00m
放水:名張川[大河原発電所(木津川)]80.00m

2015.2

高山ダム[水 資源機構][便 覧
河川    淀川水系名張川
目的/型式    F(→洪水3,540万m3)・N・W(→水道5.0m3/s)P(→高山発電所14m3/s)/重 力式アーチ
堤高/堤頂長/堤体積    67m/208.7m/214千m3
流域面積/湛水面積    615km2 ( 全て直接流域 ) /260ha
総貯水容量/有効貯水容量    5,680.0万m3/4,920.0万m3
ダム事業者    近畿地建→水公団一工(←一工ってなんだ?今は水資源機構)
着手/竣工    1958/1969

利水配分図

水道用水を補給
大阪府広域水道企業団 水道用水に1.824m3/s
大阪市 水道用水に2.249m3/s
枚方市 水道用水に0.112m3/s
守口市 水道用水に0.041m3/s
阪神水道企業団 水道用水に0.672m3/s
尼崎市 水道用水に0.102m3/s
合計
水道用水に5.000m3/s

諸元
河川名 淀川水系名張川
位置 左岸:京都府相楽郡南山城村高尾
右岸:京都府相楽郡南山城村田山
集水面積 615km2
地質 黒雲母粗粒花崗岩
形式 アーチ重力式コンクリートダム
堤高 67.00m
堤頂長 208.70m
堤体積 213.900m3
湛水面積 2.6km2
総貯水量 56,800,000m3
有効貯水量 49,200,000m3
常用洪水吐き 高圧ラジアルゲート:4門 最大放流量:1,800m3/s
非常用洪水吐き ローラゲート:6門 最大放流量:3,000m3/s
低水管理設備 ホロージェットバルブ:1門 最大放流量:37m3/s
建設開始 昭和35年度
管理開始 昭和44年度


~ 遅瀬川~[→こちらで検討]

上津(かみつ)ダム [便覧
用途: 灌漑用水・上水道用水
流域面積/湛水面積    18.9km2 ( 全て直接流域 ) /33ha
総貯水容量/有効貯水容量    560万m3/512万m3
ダム事業者    近畿農政局
着手/竣工    1975/2000
場所:奈 良県山辺郡山添村上津(319m) →名阪国道から見えるあれか~。

http://pcpulab.dip.jp/main/kamitsudam.htm
…困ったことにこのダムの水が有効に活用できないでいるのです。
具体的には、350ha の畑に水を供給する計画だったものが25haの畑しかこの水を利用されていないのです。
なぜそうなったのか。1998年の公共事業見直しが原因のようです。
当初、幹線水路と畑をつなぐ末端の水路やスプリンクラーなどの施設も、同事業で全面的に整備する計画だったのですが、国は希望者だけに県や市村の補助事業 で整備する方針に変更したのです。
…国営事業の償還が始まっていて、事業費の3~16%の支払いが必要なのですが、農家が水路から水を引き込めば整備費用の5~15%を負担しなければなら ず、余裕はないのが現状なのです。
つまり茶の価格自体が下がっていて、スプリンクラーを設置する必要性も乏しいのに新規投資する意欲が持てないわけでしょう。これは、ダム計画の時点と現在 の状況が変化してしまったために起こった悲劇とも言えます。
しかしダムの建設費は200億円とのこと。…


上津ダム小水力発電施設[奈良県農村振興課]
発電方式:ダム式
利用流量:0.29㎥/s
有効落差:30m
最大電力:53kW
発電量 :38万kWh/年(住宅約76戸分)
実施主体:大和高原北部土地改良区



(名張市街)

宇陀川分岐[→宇陀川・室生ダム](EL.188m 付近)

(名張市街)

~宇陀川~

室生発電所=廃止
1920運開 ~2019廃止
出力:200kW 常時120kW(60%) →出力極小!
水量: 0.557m3/s
落差: 48.84m
流域面積: 33.9km2
取水:室生川 306.04m
放水:宇陀川 254.28m

室生ダム[水 資源機構][便 覧
目的:     FNW
堤高/満水位: 63.5m/284.00~279.20m
流域面積/湛水面積     169km2 ( 直接:136km2 間接:33km2 ) /105ha
総貯水容量/有効貯水容量     1,690.0万m3/1,430.0万m3
ダム事業者     水資源開発公団一工
着手/竣工     1966/1973
取水:宇陀川・室生川[島谷水路]
放水:宇陀川・初瀬水路[奈良盆地へ]



水道
大和平野の諸都市の水道用水として、貯水池から初瀬水路を経て、最大1.6m3/sを供給

(管理用発電)
計画概要 最大使用水量 1.8m3/s
有効落差 43.80m
最大出力 560kw

諸元
河川名 淀川水系名張川支川宇陀川
位置 奈良県宇陀市室生大野
集水面積 直接136km2/間接33km2/計169km2
地質 室生火山岩
形式 重力式コンクリートダム
堤高 63.50m
堤頂長 175.00m
堤体積 153.000m3
湛水面積 1.05km2
総貯水量 16,900,000m3
有効貯水量 14,300,000m3
常用洪水吐き ラジアルゲート:3門 最大放流量:1,600m3/s
低水管理設備 ホロージェットバルブ:1門 最大放流量:12m3/s
初瀬水路 4R標準馬蹄形:R=900mm 延長:5,500m
島谷水路 4R標準馬蹄形:R=900mm 延長:1,900m
建設開始 昭和40年度
管理開始 昭和49年度


初瀬水路


発電所名初瀬水路発電所
最大出力150kW
最大使用水量0.8m3/S
有効落差26.41m

奈良盆地(国中)への給水状況
出典:奈良県
一旦は桜井浄水場を経由して奈良県央,遠くは生駒に迄至る様である。

島谷水路
取水堰:室生川[場 所
流域面積:32km2






青蓮寺発電所[水力
中部電力(株)
運開:1970.6三重県企業庁[2013.4譲渡]
ダム式・調整池式
認可最大出力:2,000kW    常時出力: 75kW[3.75%]
最大使用水量:4.00m3/s
有効落差:65.20m
水車:出力2170kW(定格2000kW)×1台
流域面積:100.0km2
取水:青蓮寺川[青蓮寺ダム]277.00m
放水:青蓮寺川210.00m

■青蓮寺用水発電所

旧青蓮寺発電所[水力
1910運開~ダム建設に伴い 廃止
出力:750kW?
水量:1.89m3/s
落差:58.48m
取水:青蓮寺川
放水:青蓮寺川

青蓮寺ダム[水 資源機構

水道用水
阪神地区の水道用水として、2.3m3/s、名張市の水道用水として、0.19m3/sを補給します。
大阪府広域水道企業団 水道用水に0.839m3/s
大阪市 水道用水に1.035m3/s
枚方市 水道用水に0.051m3/s
守口市 水道用水に0.019m3/s
阪神水道企業団 水道用水に0.309mm3/s
尼 崎市 水道用水に0.047m3/s
名張市 水道用水に0.190m3/s

名張地区の農業用水として、最大1.60m3/sを供給

諸元
河川名 淀川水系名張川支川青蓮寺川
位置 左岸:三重県名張市青蓮寺字ガオヤ
右岸:三重県名張市中知山字下ン田
集水面積 100km2
地質 花崗片麻岩
形式 アーチ式コンクリートダム
堤高 82.00m
堤頂長 275.00m
堤体積 175.000m3
湛水面積 1.04km2
総貯水量 27,200,000m3
有効貯水量 23,800,000m3
常用洪水吐き 高圧キャタピラゲート:2門 最大放流量:600m3/s
非常用洪水吐き ローラゲート:3門 最大放流量:700m3/s
低水管理用設備 ホロージェットバルブ:1門 最大放流量:30m3/s
建設開始 昭和39年度
管理開始 昭和45年度

(香落渓)





~青蓮寺川~

青蓮寺ダム[便覧][水力] [水機構
河川     淀川水系青蓮寺川
目的/型式     FNAWP/アーチ
堤高/堤頂長/堤体積     82m/275m/175千m3
流域面積/湛水面積     100km2 ( 全て直接流域 ) /104ha
総貯水容量/有効貯水容量     27200千m3/23800千m3
ダム事業者     水資源開発公団一工
本体施工者     飛島建設
着手/竣工     1964/1970
満水位標高:282m

水道用水
阪神地区の水道用水として、2.3m3/s、 名張市の水道用水として、0.19m3/sを 補給します。
大阪府広域水道企業団 水道用水に0.839m3/s
大阪市 水道用水に1.035m3/s
枚方市 水道用水に0.051m3/s
守口市 水道用水に0.019m3/s
阪神水道 企業団 水道用水に0.309mm3/s
尼崎市 水道用水に0.047m3/s
名張市 水道用水に0.190m3/s

農業用水
名張地区の農業用水として、最大1.60m3/sを 供給します。

 発電(中部電力(株))
中部電力(株)が管理する青蓮寺発電所で、最 大4.0m3/sを 利用して最大出力2,000kwの発電を行います。

青蓮寺発電所[水力
ダム式・調整池式
認可最大出力:2,000kW  常時出力:75kW
最大使用水量:4.00m3/s
有効落差:65.20m
流域面積:100.0km2
取水:青蓮寺川[青蓮寺ダム]277.00m
放水:青蓮寺川210.00m ■青蓮寺用水発電所
[小 水力DB]
場所:三重県名張市中知山地内
ダム放流水(農業用水)・青蓮寺川[青蓮寺ダム]
水車 水車(2基)
最大使用水量(㎥/s) 0.75
有効落差(m) 37
出力(kW) 183
運転開始年月 2016年8月31日
FITの認定(有・無・不明)
用途 全量売電


(名張市街)


~ 比奈知川~

比奈知ダム[水力][水 資源機構


水道用水
名張市0.3m3/s、京都府0.6m3/s、奈良市0.6m3/sの水道用水を補 給
名張市 水道用水に0.3m3/s
京都府 水道用水に0.6m3/s
奈良市 水道用水に0.6m3/s

(管理用電源)
ダム式・流込式
出力:77kW
水量:0.3立方メートル毎秒
落差:34.20m

諸元
河川名 淀川水系名張川
位置 左岸:三重県名張市上比奈知熊走り
右岸:三重県名張市上比奈知字上出
集水面積 75.5km2
地質 花崗岩及び片麻岩
形式 重力式コンクリートダム
堤高 70.5m
堤頂長 355.0m
堤体積 430,000m3
湛水面積 0.82km2
総貯水量 20,800,000m3
有効貯水量 18,400,000m3
常用洪水吐き 高圧ラジアルゲート:2門 最大放流量:940m3/s
非常用洪水吐き 天端側水路 自由越流堤方式 最大放流量:520m3/s
低水管理設備 ジェットフローゲートφ1,600mm 1門 φ600mm 1門
最大放流量:30m3/s
建設開始 昭和47年度
管理開始 平成11年度



【比奈知ダム周辺】
比奈知ダム比奈知水力発電所発電所新設検討発 電量の平準化・安定化に就いて・川上ダム


比奈知発電所[水力
中部電力(株)
運開:1998.12[三重県企業庁](2013.4中電に譲渡)
ダム式・調整池式
認可最大出力:1,800kW   常時出力:0kW
発生電力量:8,427 MWh/年
最大使用水量:3.70m3/s
有効落差:60.15m
水車:出力1800kW×1台
流域面積:75.5km2
取水:比奈知ダム(301.00m)
放水:名張川(239.50m)



比奈知(ひなち)ダム
[水力][便覧][水 資源機構]
場所・水系:名張市上比奈知・名張川[地 理院]
所有:(独法)水資源機構
歴史:1972計画・1999.3完成
目的:治水・不特定利水・水道・発電
     総貯水容量:2,080万立米
    有効貯水容量:1,840万立米
     洪水調節容量: 900万立米(有効貯水容量の内、6月16日~10月15日)
      堆砂容量: 240万立米
天端標高:307.5m/常時満水位標高:301 m/洪水期制限水位標高:292 m(6月16日~10月15日)/最低水位標高:268.3m/河床 標高:242 m
集水面積:75.5km2     湛水面積: 0.82平方キロメートル
発電:比奈知ダム発電所[水力]
事業者:(独法)水資源機構 (改組で2003.9迄水資源開発公団)
運開:1999
ダム式・流込式(河川維持流量式)
認可最大出力:77kW
最大使用水量:0.3m3/s
有効落差:34.20m
取水:比奈知ダム
放水:名張川







https://www.kkr.mlit.go.jp/river/follwup/jouhou/siryo/pdf/090216/hina/hina3.pdf

貯水池運用計画と実績


3.2.2  利水補給計画の概要

(1)  流水の正常な機能の維持
比奈知ダムは、流水の正常な機能の維持のため、潅漑期(4 月 1 日~9 月 30 日)に於いては最大 1.37 m3/s を、非潅漑期(10 月1 日~翌年 3 月 31 日)に於いて 0.50 m3/s を、ダムから放流する。

(2)  水道用水
水 道用水 名張市、京都府及び奈良市の水道用水として、標高 268.3m (とは註:最低標高)以上の容量のうち 7,000千m3を利用し、新たに最大 1.5m3/s の取水を可能にする。なお、名張市の水道用水として最大 0.3m3/s、京都府の水道用水として最大 0.6m3/s 及び奈良市の水道用水として最大 0.6m3/s を供給する。

(3)  発電
発電は、治水・利水に支障を与えない範囲内で、洪水期にあっては 9,400 千 m3、非洪水期にあっては 15,300 千 m3を利用して、三重県企業庁(→中部電力)の比奈知発電所において、最大 1,800kW の発電を行う。

 

とのこと。

纏めてみると以下の如し:

4/1~6/15 6/16~9/30 10/1~10/15 10/16~3/31
河川維持放流量 灌漑期:
4/1~4/15: 0.67m3/s 4/16~4/25:0.73m3/s
4/26~5/5:1.37m3/s   5/6~6/15:1.16m3/s
灌漑期:
6/16~9/15:1.09m3/s
9/16~9/30:0.70m3/s
非灌漑期:0.5m3/s
発電用貯水量 非洪水期:1,530万立米 洪水期:940万立米 非洪水期:1,530万立米
水道用貯水量
水道料水量
有効貯水量の内,700万m3(通年)
名張市:最大0.3m3/s[名張川]・京都府:0.6m3/s[名張川・木津川経由]・奈良市0.6m3/s[名張川経由]

比 奈知ダム発電所0.3m3/sはそのまま名張市水道に利用として配分。残る比奈知発電所利用量分3.70m3/sは現在ぞの侭下流に放流されているが,そ の内少なくとも0.6m3/sはそのまま京都府水道用として木津川に流してしまっても大丈夫である。奈良市分0.6m3/sは木津川ではなく奈良市水道の 取水口のある名張川に流す必要があるが,必要によってはこの分はとは計画によ る上津ダムの余剰分から名張川に流す発電構想の分の水を流用すれば良いかも知れない。単位時間当たりの量が確保可能となれば,水道利用量は発電利 用量の範囲内であるので自由に発電に使って仕舞っても構わないと云うことになる。

発電所新設検討
と云う事で,比奈知ダム直下の発電所で発電が終わった水はそのまま沈砂の済んだ綺麗な水として導水管に流し込み,発電ポイントへと移送することにする。
色々探すに,まあなかなか良い場所がないけど,伊賀神戸南側の木津川へ流し込むのが良さそう。殆ど比奈知第二発電所と云った趣である。

発電用の水を強化する為に小 波田川(304m)小 波田川支流(303.4m)前 深瀬川(303.9m)辺りから比奈知湖へ導水できんちゃうかと思って調べてる内に,阿 保発電所の川上ダム建設に伴う廃止に行き当たった。
そちらはダムを2020年現在,建設中の様だ。そして直ぐ隣にあるけどそちらは名張川の支流では無く木津川本流の支流であった。なかなか複雑。


~木津川~[→木津川

岩倉峡

(上野市街)


~ 小波田川~

阿保発電所跡

川上ダム
~前深津川~

川上ダム(旧名:青山ダム・前深瀬ダム)[便覧][水資源機構
河川     淀川水系前深瀬(まえふかせ)川
目的/型式     FNW/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     84m/334m/455千m3
流域面積/湛水面積     54.7km2 ( 全て直接流域 ) /104ha
総貯水容量/有効貯水容量     31000千m3/29200千m3
ダム事業者     水資源機構ダム事業部
着手/竣工     1981/
発電;川上ダム発電所
(堤頂標高:EL.282.0m)
○洪水時最高水位:EL.276.9m
○平常時最高貯水位:EL.262.0m

木津川流域最後のダム計画[wiki
淀川水系の水資源総合開発計画である「淀川水系水資源開発基本計画」に基づき、木津川・名張川流域には「木津川上流総合開発事業」として1969年(昭和 44年)完成の高山ダム以降、青蓮寺ダム・室生ダム・布目ダム・比奈知ダムが相次いで建設された。しかし尚も増え続ける関西圏の水需要に対処するため、 1981年(昭和56年)より独立行政法人水資源機構(計画当時は水資源開発公団)が計画しているダムが川上ダムである。
予備調査は、1967年から開始され、1982年8月10日に水資源公団川上ダム調査所が発足し、1992年10月1日、水資源公団川上ダム建設所に改組 した[3]。




出 典:水 機構


川上ダム直下にも阿保発電所の後継発電所が建設されるのであろう。
そして木津川に放水されるものと思われる。

供給地域伊賀市
計画給水人口  86,251人(平成35年度予定)
水源川上ダム取水量0.358m3/s(≒30,900m3/日)
取水地点伊賀市上野
計画給水量   29,992m3/日(日最大給水量)
https://www.mlit.go.jp/common/001111996.pdf




(源流)