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とはずがたり掲示板 (利 水スレ)
22.2.10追記
20.10.21運開
大井川源流貯水湖
大井川水系寸又川貯水池検討~寸又川貯水池としての長島ダムと発電新ルート ~

(川口脇 野田大井川奥泉・井川畑薙等最奥部奥地貯留メモ寸又川[大間発電所・大間ダム・ 湯山発電所・千頭ダム]現状と歴史奥地開発寸又川-長島ダム有効活用策)

井川以遠の大井川の調整力を持つ発電所とダム群
発電所名 水車
出力(MW) 水量(m3/s) 年間水量(万m3)
ダム名 河川名 有効貯水量
(万立米)
常時満水位
目的
流域
最大 常時 最大 常時 利水
放水
合計



畑薙第一 2 86.0 1.4 100.0 9億1,320万m3
2,160万m3
9億3,480万m3
畑薙第一 大井川 8,000.0万m3
P
318km2
畑薙第 二





9億5,590万m3 1億800万m3 10億6,390万m3
畑薙第二

360万m3
P

井川 2 62.0 13.0 80.00 ??


井川
1億2500万m3 EL 665m P

奥泉







奥泉
60.0万m3
P










長島wiki]
6,800.0万m3
EL 470m FNAWI 534km2
湯山








千頭
寸又川 434.9万m3
P
132km2
大間








大間

74.1万m3
P











寸又川計
509.0万m3

253.51km2[静 岡県]
大井川








寸又川大井川 寸又川・大井川
102.5万m3

P
1018.9km2
合 計






1億8,358.8


貯留量比較は益田川上流の頁を参照されたし。

~寸又川~
 
~大井川本流~






千頭ダム[便覧]   
河川     大井川水系寸又川
目的/堤高/堤頂長 発電P/ 64m/177.7m
流域面積/湛水面積     132km2 ( 全て直接流域) /25ha
総貯水容量/有効貯水容量     4950千m3/4349千m3
ダム事業者     中部電力(株)
着手/竣工     1930/1935

有効貯水量:434.9万m3 水使用率:56.0% 流域面積:132km2 年通過水量:5億5080万m3 (1.4%)  417.3万m3/km2

湯山発電所
稼働率:53.7% 




大間ダム[便覧]    
河川     大井川水系寸又川
目的/型式     P/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     46.1m/107m/44千m3
流域面積/湛水面積     201.6km2 ( 全て直接流域 ) /10ha
総貯水容量/有効貯水容量     1519千m3/741千m3
ダム事業者     中部電力(株)
着手/竣工     1936/1938
 有効貯水量:74.1万m3 水使用率:53.5% 面積:510.6km2[→多分誤記・寸又川ダムで240km2] 年通過水量:7億1770万 m3 (1.4%) 流域当たり水量:147.3万トン/km2→倍ぐらい?



大間発電所[水 力]  
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:16,500kW  常時出力:380kW(地下化前?)  稼働率:53.7%
最大使用水量:23.10m3/s
有効落差:83.73m
水車:出力17000kW×1台
導水路:総延長2042.6m
流域面積:201.6平方キロメートル
取水:寸又川[大間ダム]473.94m
放水:寸又川384.85m
稼働率:53.7%


畑薙(はたなぎ)第一ダム[水 力]    
使用水量率:97.7%
着工/竣工:1957/1962
総貯水容量:1億740.0万m3
有効貯水容量: 8,000.0万m3
 堤頂標高:946m 満水位標高:942m 低水位標高:898m
流域面積:318.0km2 /湛水面積: 2.51km2
年間通過水量:9億3,380万トン  流域当水量:293万トン/km2 (2015年度)



畑薙第二ダム[便覧]   
目的/堤高/堤頂長     P/69m/171m/
流域面積/湛水面積     329.2km2 ( 全て直接流域 ) /49ha
総貯水容量/有効貯水容量     1,140.0万m3/360.0万m3
ダム事業者     中部電力(株)
着手/竣工     1957/1961

井川ダム[水力] [便覧]   
河川     大井川水系大井川
目的/堤高/堤頂長 発電P/ 103.6m/243m
流域面積/湛水面積     459.3km2 ( 全て直接流域 ) /422ha
総貯水容量/有効貯水容量     1億5,000.0万m3/1億2,500.0万m3
ダム事業者     中部電力(株)
着手/竣工     1952/1957

水使用率:89.8% 有効貯水容量:1億205万トン 年間通過水量:14億1280万トン 流域面積:459.3km2  流域当たり水量: 307.6万トン/km2

満水位標高:665.4m 最低水位標高:620.4m
流域面積:459.3km2 湛水面積: 3.789km2 湛水延長:10,268m



流石井川ダム(有効貯水量:1億205万トン),畑薙第一ダム(有効貯水量:8,000万トン),それぞれ使用水量率は89.8%,97.7%である!
7月9月以外はきっちり水を堰き止めて使い切ってる!!維持流量はどう計算してるのかね?

井川発電所
    認可最大出力:62,000kW     常時出力:13,000kW (21.0%)
    最大使用水量:80.00m3/s
    有効落差:92.70m
    水車:立軸フランシス水車 33000kW×2台
    取水:大井川[井川ダム]665.40m
    放水:大井川[奥泉ダム]571.50m

奥泉ダム(井川ダム逆 調 整池)[水 力.com]   
1955年竣工
総貯水量:315.0万m3 有効貯水量:60.0万m3
流域面積:464.6km3
取水量:60m3/s(奥泉発電所)
河川維持流量:0.48m3/s
取扱水量:14億m3  (6.96%) 水使用率:84.6%
満水位:575.5m
送水:奥泉発電所60m3/s?(少なくとも20m3/sは井川より少ない)

長島ダム[便覧]・[水 力]   
国土交通省
目的:FNAWI
竣工:2002.3.23
総貯水容量:7,800.0万m3 有効貯水容量:6,800.0万m3
有効貯水量内訳
 洪水期調節容量:4,700.0万m3 洪水期利水容量:2,100.0万m3
 非洪水期調節容量:2,000.0万m3 非洪水期利水容量:4,800.0万m3
※ 洪水期:6月16日~10月15日 非洪水期10月16日~6月15日
  堆砂容量:1,000.0万m3
標高
 洪水時満水位標高:480.00m(サーチャージ) 常時満水位標高:470.00m
 集水面積:534.3km2 直接集水面積:69.7km2 湛水面積: 2.33km2
着手/竣工:    1972/2001

奥泉発電所  
出力:92MW  稼働率:65.7% 水量60.00m3/s
取水:


その効果は下流に及んでいて貯留量がそれ程多い訳でもない奥泉もきっちり使って居る。
寸又川ダム[便覧]   
河川     大井川水系寸又川
目的/堤高/堤頂長    発電P/34.8m/58.8m
流域面積/湛水面積     1018.9km2 ( 直接:240.9km2 間接:778km2[大井川ダム] ) /11ha
総貯水容量/有効貯水容量     987千m3/522千m3
ダム事業者     中部電力(株)
着手/竣工     1934/1936
取水:大井川ダム・寸又川[大間発電所]
放水:大井川発電所

大井川ダム[便覧]   
河川     大井川水系大井川
目的/堤高/堤頂長    発電P/ 33.5m/65.8m
流域面積/湛水面積     537km2 ( 全て直接流域 ) /13ha
総貯水容量/有効貯水容量     788千m3/503千m3
ダム事業者     中部電力(株)
着手/竣工     1934/1936
取水:大井川[長島ダム]・奥泉発電所
放水:寸又川ダム
~大井川~
大井川発電所関係の水量である。ほぼ同量放水しているが均等になる様に導水路が勝手に調整してる感じかな?
合計で9億6,200万トンも流してしまっている。 大間から7億1000万トン,奥泉から14億トン。合計21億トン+アルファ来てる。
そして大井川PSで発電に16億トン,放水に9億5000万と云う事で,大間と奥泉の間の支流等からの流入(栗代川等)=4億5000万トンってとこか。

大井川発 電所[水力]    
    認可最大出力:68200kW      常時出力:28800kW
    最大使用水量:72.35m3/s
    常時使用水量:28.89m3/s
    有効落差:112.73m
    水車:立軸フランシス水車×3台 総出力70500kW
    導水路:総延長9131.35m
    取水位標高:384.85m
    放水位標高:258.79m
    流域面積:787.2平方キロメートル
    取水:大井川[大井川ダム奥泉発電所]→寸又川[寸又川ダ ム大間発電所]・横沢川[横沢川ダム]
    放水:久野脇発電所、大井川




ざっくり表現して250km2・5億5000万トン の寸又川の通過 流量の内,利用出来てるのは3億トンで2億5000万トンは指を咥えて見逃している状況なのである。これは大井川本流側に比べて最大の支流寸又川側に貯水池がないことに尽き るのである!

数字で確認してみる。
大井川本流の上流部は534km2に対して2億5365万m3の貯水量があるのに対して寸又川側は241km2に対して509万m3しかないのである。概 ね面積が1/2なのに対して貯留量は1/50であり寸又川の25倍の貯留量を大井川上流部は持っていると云えるのである。

長島ダム以南の貯水量が少ないのも目立つ(304.5万m3=大井川102.5+境川34.3+笹間川168)。また特に大きな支流である寸又川にはこれ に匹敵するダムはない。
最下流の川口発電所の集水面積は1025.8km2。奥泉時点で 464.6km2,詰まり未だ半分近い 水は未だ越すに越されぬ大井川と唄われたまま(は言い過ぎにしても)降雨後,駆け下っている状況なのである。

先ずは寸又川に(巨大若しくは少量の)貯留 量の確保を図る。寸又川流域253.51km2に必要な体積として参考になる数字として,畑薙第一ダムが流域面積:318.0km2に対 して有効貯水量が8,000.0万m3,その結果,使用水量率:97.7%を達成しているのである。比率的に6,365万m3程あれば釣り 合う事になる。…あった!


<A案>

先ず考えたのが先ず力業で寸又川ダムを嵩上げして大井川ダムと旧寸又川ダムの双子ダム体制から長島ダムと新寸又川ダムの巨大双子体制に持ち込めるのでは? という案である。
長島ダムの水位460mに併せると新しく掘られた朝 日トンネルも水没する計算になって一寸萎えたけど,恰度池原 ダムと坂本ダムみたいに,新ダムのダム湖は大間ダム と繋がるとこまで全部貯水池に出来てそれなりの貯水量にはなりそうだった。
2300万m3程度。長島と430m付近で繋げるトンネルを掘って水を相互に融通して一体運用すれば良い。両ダムで1億トンを窺う水量になる。とはいえリプレースも済んだ大間発電所も(地下式とは云え)水没するしまあ無理

一寸小さくして大間発電所をダム水路式ではなくダム式として活用できる案:
これで3000万m3ぐらいは行けるであろう。EL=430m辺りで長島ダムと直結。天端は今は不便な寸又橋温泉への付け替え道路とすれば良い。やはり朝日トンネルが水没してしまう。


<B案>
もう一つの案は,上流か ら長島ダムに水を導水して洪水を貯めて利水すると云うものである。

初めて本項を書いていた20.10月後半には余り判っていなかったが,導水の例をここのところ(22.2)次々 と見つかってなんか掴んだ?のである。
名称 取水
放水
延長 通水量 標準断面 平均勾配 流域面積 その他
道志導 水路 道志川
宮ヶ瀬ダム
約7.7km 20m3/s φ=3m 約0.3% 112.5km2

津久井 導水路 宮ヶ瀬ダム
道志川[城山ダム]
約5.2km 40m3/s φ=4.6m 約0.1% 213.9km2[直接101.4km2・間接112.5km2(道志 川)]

石徹白取水ダム 石徹白川
九頭竜ダム

26.0m3/s

104.6km[直接96.8km・間接8km2]
有峰引水 金木戸川・他
有峰ダム

20m3/s

94.6m3/s[池の尾PSと共通]
寸又川導水[私案]
寸又川


45m3/s
φ=5m
240km2程

塩郷 堰堤
大井川
笹間川ダム

39m3/s


957km2

どうやら概ね 100km2で20m3/sである!キリッ(・∀・)b

と此処迄書いてやっと思い出したが,一番最初に目撃したのが塩郷であった。還って来た感が半端ないけど,ここは一寸流域面積が別格に大きくて一寸法則から はみ出しているけど。

年間5億トンのどの程度が8,000万トンの長島に貯められるかが課題である。。
今ではガラガラの長島ダムが可成り引き締まった筋肉質の利用実態に変わるのでは無いか!?

貯水量と利用水量
河川
流域面積①
流量②
ダム

有効貯水量③
③/②比
大井川源流
459.3km2 14億
畑薙第一・井川
60m3/s[奥泉]
1億8000万m3 1,285
長島ダム区間 68.2km2[1] 3億
長島ダム

6,800万m3
2,266
長島ダム+寸又川
285.3km2([1]+[2]-[栗代23km2])
6億5千万[大間放流3億3千万]
長島ダム・大間ダム・千頭ダム 70m3/s
6,800+74.1+434.9=7,309万
1,160
寸又川
240.9km2[2]
7億
寸又川大間千頭ダム
72.35m3/s
52.2+74.1+434.9=561.2万m3
80.2
境川
12km2 1.5億程度?
境川ダム
34.3万m3 22.9
笹間川
68km2 7.5億?
(3億程度想定)
笹間川ダム
168万m3 56


さて,この長島の水をどう使うか,である。

更に塩郷での隘路を解消する為に長島から一気に笹間川迄持ってってみる♪

勿論,大発電ルートを形成するのだから大井川本流からも効率良く水を流す対処が必要で,奥泉ダムから長島ダムへの110m程の落差も見逃せない。

新ルートは奥泉ダム[2億2 千万トン/年・30m3/s]575.5m─接岨峡発電所[]─途中渓流取水─(大間ダム473m[3億3千万トン/年]─栗代 川取水→)長島ダム貯水(EL=460m)─21.829km・80m3/s(小長井川・取水も)→笹間川発電所→笹間川ダム(EL= 195m)(─135m3/s→川口発電所) という大胆な流れ♪
笹間川迄有効落差200+260=460mは確保。[+306MW]であるww

[私案]接岨峡発電所
出力:27,000kW[+27MW]
水量:30m3/s →井川PS使用量(80m3/s)-奥泉PS使用量(60m3/s)+調整分(10m3/s)
落差:110m
導水:

長島ダム

[私案]新大井川発電所
出力:140,000kW[+140MW]
水量:70m3/s
有効落差:240m
導水:21.3km
取水:大井川[長島ダム(間接:寸又川・栗代川) ]・小長井川 460m
放水:笹間川[笹間川ダム] 195m

笹間川ダム[便覧
河川     大井川水系笹間川
目的/型式     P/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     46.4m/140.8m/71千m3
流域面積/湛水面積     1025km2 ( 直接:68km2 間接:957km2 ) /46ha
総貯水容量/有効貯水容量     6340千m3/1680千m3
ダム事業者     中部電力(株)
着手/竣工     1955/1960
取水;大井川[塩郷堰堤39m3/s]・笹間川[流域68km2・新大井川発電所70m3/s]

中部電力(株) 川口発電所[水 力
認可最大出力:58,000kW      常時出力:19,300kW
    最大使用水量:90.00m3/s     常時使用水量:30.53m3/s
    有効落差:75.30m
    水車:立軸フランシス水車×2台 総出力60600kW
    導水路:総延長12526.9m
    取水:笹間川[笹間川ダム]194.35m
    放水:大井川左岸幹線水路(赤松発電所)、大井川(伊久美川)106.00m

最後,もう一発かます。

[私案]島田発電所
発電所:白岩寺山付近
出力:21,600kW[+21.6MW]
水量:50m3/s
落差:52m
導水:12.7km
取水:伊久美川(大井川)・相賀谷川 106m
放水:大井川(島田大橋付近)41.2m


なかなか凄いのでけた♪