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大井川水系川口発電所関 連設備
塩郷堰堤 笹間川ダム 川 口発電所 大井川用水 大井川広域水道企業団 赤 松発電所

塩郷堰堤
1960(水力.com;wikiだと1961)年竣工。大井川から笹間川ダム経由で川口発電所に水を送る取水堰。塩郷堰堤・笹間川ダム・川口発電所は戦中派の久野脇と違って戦後派の後付けの発電ユニットである。
20.8
子どもの頃問題になって今もリニアで話題が復活してる大 井川の無水区間はこいつ(塩郷堰堤)が原因だったのか。
恋愛スポットとして売り出したがってる様子の塩郷吊橋上から激写♪
塩郷のダム事務所?には112.20と数字が出てた。取水量っぽい。112.20m3/s?一寸多すぎか?
今は(夏場は)下流に5m3/s流してるそうだが,それでもこんなに勇壮な流れ?今日は水も濁ってたし上流からの放流で下流には5m3/s以上流していた のか??
20.8
堰堤上(天端[てんば]と云う)は道路になっていて渡ることが出来るが1車線ですれ違い不可である。
国土地理院に拠ると此 処は標高199m程笹間川ダムでの放流地点同 じく195m程。 有効落差が5mでは幾ら大水量でも小水力発電も難しいか?110m3/sもあると幾ら5mでも結構大容量の発電出来そうじゃが。水力.comに拠ると塩郷 からの取水は最大39.00m3/sで112.2は別の数字と云う事になる。堰堤北側川原には太陽光発電所もあった(下参照)からその発電量??
→気になって数日後機会を作って行ってみた。塩郷堰堤からの放流量であった。因みにその日は35.63m3/sであった。前の日は勇壮だと思った訳であ る。可成り変動は大きいようである。(下の方で塩郷の取水量を現行の39m3/sから上流の久野脇発電所の放水分に限って倍増の78m3/sにしようと 狙ってるんだけどこの日の水量だと瀬切れを起こすレベルで39m3/sって可成りの水量である。。)
大井川・寸又川・長島・井川を用いて流れを平準化したり,使用水量を上げたりして発電量を増やす余地はあるのではないか??

直ぐ上流の久野脇を望む。この発電所の放流水を無駄なく使用できる位置関係になっている。

この後あちこちの看板で中部電力塩郷水力制御司令所みたいな文字を見かけた(↓)のでここは一つの司令室になっている様だ。

また有効落差5mで流量39m3/sだと 1.5MW程度の発電所は建設出来るかも。
取水量が39m3/sで放水量が夏場5m3/s冬場3m3/sだとすると最低放水量を下回った場合は放水量を確保して取水量を減らすという運用かな?

いずれにせよ下流は「鵜山の七曲り」と呼ばれた景勝地だったそうだが今では水量が減ってしまい宏大な川原が晒されているだけである。
山を開削して切り回りをして河道を太陽光発電所にでもすれば良いのではないか?結構な敷地が取れそうである。地元感情が許さないかな??
   


とはいえ切り回しは災害対策や農地開拓の為にやられてきた事ではある。上の地名(じな)やその下の笹間渡(ささまど)にも昔発電所があったようである(位 置未確認)。

笹間川ダム
1960年竣工。塩郷堰堤からの大井川の水と,笹間川の水を此処で貯めて川口発電所に送水する。総貯水量634万立米,有効貯水量168万立米。総貯水量 に比べて有効貯水量少なくね??
塩郷からだいぶ下ってしまったので標高を稼ぎに来てる感じかな?
20.8
r77から笹間川ダムへ向かおうとするといきなり廃トンネルがお出迎え。

こ のトンネルの出口,旧道の脇に再び現れるのだけれども,なんで廃止になったか不明。詰まり旧道のトンネルは廃止になったが,旧旧道は笹間川ダムの天端(堰 堤上)の道路の分岐があるから生き残ったらしいが,管理区間が伸びることも厭わず誰も走らない道路を延々と保存しておく行政の怠慢にしてはちゃんと取捨選 択している様子。跡地利用もなんだか判らないがされており,施設の有効活用もされていると云う理由付けも完璧なようだ。
その出口付近。車から降りる手間を惜しんだせいでダッシュボードのマスクが写り込んでしまっているのはご容赦w

実はこの区間も通行止め標識の向こう側の世界であるが,原因はその先の笹間川の橋…ではなくその先の土砂崩れであった。どこもかしこも災害通行止めである が,もう本来の機能を失った旧道が漫然と残されて税金を食い潰す余裕は無い。このまま廃道が良いだろう。


笹間川ダムの直接流域。
結構広めの70km2。榛原川水準で5.83m3/s程取れる。こちらはダム付きなので6~7m3/s程度は期待しても良いのではないか?



塩郷からの放水口。地図だと笹間川を周回出来る道がありそうだったが通 行止めになっていた。。その周回路上から撮影。木々に邪魔されてしまって・・
20.8
川口発電所への送水口
20.8
因 みに笹間川の大井川との合流部分が笹間渡(ささまど)であり,川根温泉や道の駅があってなんか栄えていた。コロナを憚って早々に立ち去ったが,近くで給油 もしてお邪魔をする分ぐらいは地域貢献。狭いガススタに三人ぐらいが動き回っており高めのガソリンであるがやむを得ない。

川口発電所
1960年運開。水路式・調整池式で水 力.comに 拠ると認可最大出力:58.0MW,常時出力:19.3MW。有効落差75.3m。最大使用水量90.00m3/s(内塩郷堰堤分39.00m3/s)で 常時使用水量は30.53m3/s。
稼働率:69.1%
流域面積:1,025.8km2

そもそも現状でも久 野脇発電所の 最大使用量78m3/sに対して塩郷の取水上限39m3/sと川口での使用水量90m3/sって数字は,久野脇の放水量を全量活用できない(折角上流で貯 めた水を無駄に放流してしまう)やんけと云う可怪しさがある訳だけれども,寧ろ,久野脇の放水・非放水に限らず川口発電所としてはコンスタントに塩郷 で39m3/s取って(大井川の水流ならそれが可能),笹間川ダムに貯めとくぞ(で,好きな時に使うぞ)と云う宣言とも取れる。終日39m3/sで取っ て,笹間川の水7m3/s(推定)と併せてダム湖に流れ込む取水は46m3/s, その内常時出力19.3MWなので常時使用量が30.53m3/s程あって溜まるのは16.53m3/s程。有効貯水量168万立米には28時間で一杯に なるのでその前に一日のピーク時発電をすれば良い。 ということになる。常時19.3MWで推定30.53m3/sなので残る水量は推定59.47m3/sとなる。この量で168万m3の水量を使い果たすの に7.8時間掛かる(使いはたさなくてもいいけえが)。朝晩中心に太陽光発電が発電出来ない時間帯を毎日担えそうである。稼働率70%近くはこうして実現 されるのであろう。上の運用だけで54.6%位になる。後は適宜ピーク時に降雨で余分に溜まる分を発電していく感じか。

後で検討するような長島ダムから直結で80m3/s程度流す笹間川発電所計画がなると,逆に長島ダムに建設妄想中の接岨発電所の影響力が強くなりすぎて, これまでみたいに勝手に(←勝手にやってたという想像が合ってたとして)発電しにくくなるのかもしれないけど,同時に寸又川の流量安定化で水源捻り出す予 定でその水源は今の半分の39m3/s程度で流す事を想定しているので寧ろ笹間川ダムから川口発電所迄増強すればピーク時は連動して動けそうである。今は 45m3/s使用の水車2台で58MWジェネレートしてるけど久野脇からの39m3/sと笹間川の7m3/sで恰度45m3/sなのでぴったりである。今 はぶっとい水圧鉄管1本で水車2台分の水を落としているけど其れに関しては今の半分の内径面積の奴をもう一本敷設する必要がありそうである。

最小量で計算するとダムの発電効率は85.6%と最高レベルの模様。水車は 30.3MWの立軸フランシス水車が2台ある様だ。導水管の強化をして最大使用 水量 を120.00m3/sに,水車を3台にして最高出力90MW位に出来ないかな??川口発電 所からの放流水は以下の大井川用水広域水道の水源と成ってゐるので勿論,今の水利権の範囲内での実効可能性が大前提であるけど。

残念ながら訪問をスキップしたので写真は無し。。
こんな鍵となる発電所なら撮っておけば良かった。→ということで此処も数日後に再訪。

正面の赤っぽい部分(ゲート)の見える施設のアップ

そうここから大井川用水が始まるのである。

大井川用水
川口発電所に直結して川口取水口(取水工はミスであろう)があって大井川用水の起点となっている。
左岸と右岸に分かれているが,右岸は水路橋で大井川を渡り我が小笠・掛川地区を潤している。
何を隠そう大井川用水の水で育った私である。川口発電所のタービン回した水で18迄育ったのだ。

出典:おおいがわ用水.com


静岡県大井川広域水道企業団
大井川用水は農業用水だが,調べてみると水道水はこちらのようだ。
大井川用水の水を飲んでいると子供心に理解してたけどそうではなかったらしい。。


赤松発電所
川口発電所の更に下流には特殊 東海製紙(元東海パルプ)の所有する赤松発電所(認可出力:6,310kW)がある。水 力.comには認可最大出力6.0MW,常時出力4.9MWとあるが会社 のHPに は2014年にリニューアルされたとあるのでこの際に増強されたか?また現在では此処での発電は全量売電しているようである。産業ウオッチを怠ってたせい で知らん間に再編がされていて,日本製紙(株)と特種東海製紙(株)の段ボール原紙及び重袋用・一般両更クラフト用紙事業の提携により板紙で日本東海 インダストリアルペーパーサプライ(株)なるダサい名前(日本東海製紙産業紙商事みたいな硬派なのが良かったw)の合弁会社作ったよ うで,また元々の東海パルプの工場は新東海製紙と 分社化されて火力発電設備は5基80.59MW確保していて十分であり,水力発電はFITで売電した方が有利なんだら。
こ の発電所は元々東海パルプが所有していた地名発電所および笹間渡発電所が川口発電所建設に伴う塩郷ダムの建設により運転出来なくなることから、中部電力に よって建設され、地名・笹間渡両発電所と交換されたそうである。両発電所は中部電力が譲受した後に廃止された様である。 [wiki][水 力(地名)][水 力(笹間渡)]

大井川用水の小水力発電
発電所名
出 力
(kW)
場所
水系
方式 最大使用水量
(㎥/s)
有効落差
(m)
年間発電量
(kWh/年)
運開始
年月
その他・備考
伊太
893
島田市伊太
大井川用水(左岸)
流込式・水路式
最大17
約7
約430万
2013.7
農 業農 村整備事業 >>maff >>pdf
 水の勢いを弱めるために建設された「落差工」が老朽化し、新たに造り替える必要があり,その際、同じ地点に水位差を利用した発電所を 建設した
伊達方
204
96
掛川市
大井川用水(右岸)
流込式・水路式 1.8~3.5

59.6万
2016.6予
県が建設後,大井川右岸土地改良区に譲渡<ITメディア>
西方
108
菊川市
大井川用水(右岸)
流込式・水路式 1.8~3.5

60.7万
2016.3予

と云う事で次回は久野脇発電所へ続く。