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吉野 川水系貞光(さだみつ)の増強・開発(近況篇はこちら)

(源流)[剣山]──奥 貞光開発[+6.7MW]──川又堰堤──明谷ダム─(片川ダ ム─)─切越発電所─【中流部開発】─土釜堰堤──吉良発電所──【下流部開発】──[貞光市街](吉野川合流)

<貞光川水系>
穴吹川松尾川(発電所)若 しくは川とし ては半田川に挟まれた貞光 川である。吉良発電所切越発電所の2箇所がある。本項は本格的な(!?)開発(笑)を取り扱う。

さて,あっちの谷,こっちの谷とあちこちから引っ張って来る事をと,色々考えた結果,切越を廃止しての大開発を思いつ いた。
松尾川第一・第二に近接していて小水量・大落差を活かせる地形は同じである。
詳しくはこ ちら。整形してまとめたのがこちらで検討する奥貞 光と も矛盾しない。また松尾川導水も結局吉良に持ってくる形なのでで検討する奥貞光を考えなければ発電的には減少は発生しない♪
また奥貞光から導水して松尾川ダムで貯めて結局吉良に持ってくるのだという一連の開発という理屈づけにもなるかも?!

まずは貞光川独自で行ける奥地の開発を試みる。雨量を確認。2800m程ある。強気で行ける。
出典:国 交省



また吉野川,基本的に渇水と放水の差が大きい様なのでなるべく貯水池を大事にしていきたい。。
出典:国 交省

【奥貞光開発】

まず800m級で取水して460~80mへ向けて落とす。ここだけで結構行け そうである。放水点が一寸高め(有効落差が低くなってしまう)のプランがあるのは持越の改造(明光のゲート復活とか 川又のダム化とか)を見越した深慮遠謀であるw。

[私案]貞光川第一発電所(奥貞光発電所)
出力:6,700kW[+6.7MW]~6,300kW[+6.3MW]
水量:2.4m3/s[1.5]
落差:330m~310m
流域:15.3km2
取水:瀬開谷(貞 光川(瀬開谷川)世 開(せがい)谷川世 開巽谷(仮称)瀬 開南谷(仮称)広 沢谷)・桑平谷(黒 松谷名 沢谷桑 平谷川)800m
放水:貞光川460~480m



さてこれは現在の切越とも(貞光川大増強とも)矛盾しない計画である(単独で建設出来 る。) ことにも注意されたし。水量も川又取水堰で2.67とも整合的。
てか昨今の流域面積に対して使用水量を多めに取る流れ的に2.0m3/sぐらい行けそう。

一方で以下で検討する松尾川導水とは直接的にぶつかっては仕舞 う。桑平谷系統から取水しないとする のも手だが結構流域面積が減ってしまう。二重投資を厭わない場合,奥貞 光の実質的な流域面積は10km2そこそこになってしまうが,昨今の最大使用水量多めの傾向を踏まえそれでもなお1.5m3/s取ると想定すると 4.1MWは維持 出来る。考えどころではある。

この後,松尾川増強を検討する中で,山の向こうから 引っ張って来る事を検討。剣山を介して接している貞光川も対象に入った。[→こちら参照
まあ全体に与える影響は軽微なのかもしれぬかとは思うが,我が奥貞光発電所構想(♪)に 関しては取水すると結構まと もに打撃を受けそうでもある。。
小ぶりながらダムのある名頃への導水も検討に値する。こちらは一回発電も咬ますことが出来る。EL.940mで取って4.1km2程,導水は6.1km程 となる。[→こちら参照
明谷ダムのゲート復活などこちら側も整備をすることを前提に松尾側・名頃側への導水は見送る事にする。

[増強私案]持越発電所[→現況の 諸元][→現況篇で検討した
最大出力:9,000kW[+4.5MW]
最大使用水量:5.56m3/s(+2.78m3/s)[0.85]
水車:2台→1台(2017年)→2台
有効落差:185.36m[四電] ([水力]だと185.15m)
流域:64.53km2
取水:貞光川[川又取水ダム]・法正谷・明谷川[明谷ダム]・久薮谷?・内山谷?・片川・他1?[計7箇所]460.84m
放水:貞光川 268.12m

現況,2.78m3/sだが多雨地帯なのに全然足りない。有効落差は200m近い185.36mあるのだから欲を云えば10m3/sぐらいは頂きたい所で ある。
多雨地帯とは云え降らない時は降らない様で,
>この川(とは註:吉野川本流)の最大洪水流量*は24,000m3/sと日本一であるが、渇水時の最低流量は、わずか20m3/s以下に過ぎな い。 あまりあにも季節による流量の差が激しいのである。[水土礎
と水土の礎も脅してくるので,貯水池も必須である。

現在取水位は460mであるが,先ずは貯水量を確保する為に480m取水・使用水深20mとしてみる。これで落差も増やせる。

[改造]新明谷ダム
場所:明谷川(現ダム嵩上げ)
貯水量:52.3万m3 湛水面積:3.8ha 堤頂長:133m



[改造]川又ダム
場所:貞光川(現堰堤の下流側を想定)…例えばEL.439.4m
貯水量: 87.0万m3 湛水面積:6.5ha 堤頂長:108m



これで一応130万m3程確保した。
現状では片川堰堤はEL480m程である(明谷ダムへ送れる様になってた??)

[増強私案]持越発電所[→現況の 諸元][→現況篇で検討した
最大出力:9,000kW[+4.5MW]
最大使用水量:5.56m3/s(+2.78m3/s)[0.85]
水車:2台→1台(2017年)→2台
有効落差:185.36m[四電] ([水力]だと185.15m)
流域:64.53km2
取水:貞光川[川又取水ダム]・法正谷・明谷川[明谷ダム]・久薮谷?・内山谷?・片川・他1?[計7箇所]460.84m
放水:貞光川 268.12m

【土釜開発】

次に持越発電所(放水位:268.12m)と吉良発電所(取水位:180.42m=但し地図だと190m程度に見え る)の落差75mを有効活用してみる。

[私案]土釜発電所
出力:5,600kW[+5.6MW]
水量:8.6m3/s
落差:79m
流域:85.9km2
導水距離:3.1km
取水:貞光川[持越発電所(2.78m3/s)]・片川270m
放水:貞光川[吉良発電所]187m



これはこれで纏まる♪(赤線は松尾川の増強と穴吹川の新規開発と貞光川の強化をいっぺんに やって しまう欲張りプランでの妄想試案である。此処ではお気になされずw)


ということで吉良を増強を検討する。

[増強私案]吉良発電所
出力:7,500kW [+4.8MW]
最大使用水量:10.0m3/s(+6.2m3/s)
有効落差:92.78m
水車:フランシス・出力2,700kW*1台+出力5,000kW追加
流域面積:99.112km2
取水:貞光川[貞光川取水ダム]・鳴滝谷川 180.42m
放水:貞光川 84.06m


土釜での取水は14.5km2。半田川から39.0km2。併せて53.5km2である。
現行の3.8m3/s[0.71]で恰度良い感じかも知れない。





【下流部増強】
さて残りはここから吉野川までどうするか,である。既にEL.84mだからそれ程高落差を取れる訳でもない。貞光川の河口?(吉野川の合 流点)付近でEL.44mなのである。
土釜取水堰~吉良発電所間の流域は15.2km2。見 恵頭谷川で取水(約9km2)した後,放水先を探してみる。此処迄土釜迄で10m3/s取れて新規は24km2であるがだいぶ平地になってきて降 水もへるのでまあ1,5m3/s程度か。
落差を求めて6.2km程度延ばすと小 島付近に着く。EL=38.5m。7m程落差を稼げた事になる。

以上で発電所はこうなる:

[私案A]小島発電所
出力:4,200kW [+4.2MW]
水量:11.5m3/s
有効落差:44m
流域面積:新規24km2
取水:貞光川[吉良発電所]・見 恵頭谷川 84.1m
放水:貞光川 38.0m

此処迄,併せて4.1(奥貞光)+4.5(持越)+5.6 (土釜)+4.8(吉良)+4.2(小島)=23.2MW である。自分で思いついた大胆な開発計画に目を奪われてしっかり足許を見つめてこな かった様 で,地味にやるだけで結構発電力開発できる。まあ新設3箇所と増設2箇所はそれなりの投資にはなるけど。

更に,この場合,松尾川(松一・松二)はそのまま使用水量と出力を単純に倍増させれば良いので+42.2MWとなる。総計で65.4MWとなる。これはな かなかデカい。変に小細工効かしてやっと得た67.4MWと大差ない じゃあ ないか。。


強気に10km程導水すると穴 吹付近31m程で放水可能。この場合4kmの導水で4m程稼ぐことになる(+600kW)が,それよりも更に追加の7kmの導水路で穴吹川からも 取水出来る。調子野(→貞光谷へ抜ける県道が分岐)というなんだか珍しい地 名を流 れる黒子野谷を併せて集水するとその流域面積は155km2にもなる!
15m3/s程取水出来るのでは無いか。

ということでこうなる。

[私案B]穴吹発電所
出力:9,600kW [+9.6MW]
水量:26.5m3/s
有効落差:48m
流域面積:貞光川新規24km2+穴吹川155km2
取水:貞光川[吉良発電所]・見 恵頭谷川穴 吹川(取水ダム建設したい)黒 子野谷 84.1m
放水:吉野川(穴吹)31.0m

この場合はて4.1(奥貞光)+4.5(持越)+5.6 (土釜)+4.8(吉良)+9.6(穴吹)=28.6MW
完全に舞寺ルート(放水位45m)を突き放せるんちゃうか。清流の穴 吹に手 を拡げると色々面倒臭くはなりそうだけど。。舞寺ルートも更に変更して穴吹ルートにすると 71.2MWの開発とはなる。





番外篇

貞光の道の駅ではんだそうめんをアピールしていたり吉 良と半田川上流が県道指定で結ばれていたり(県道そのものは未通),片川の最上流で松尾川側へは通じていないが半田川最上流へ抜けられるようになっていた り,貞光川と半田川の両流域の交流はそれ以外よりも一体のようである。穴吹川は美馬市,松尾川第二発電所のある江口付近は三好市で,半田と貞光は 美馬郡つるぎ町なのであった。


その辺含めて増強を考えて見る。
現在3.8m3/sの使用水量を何とか増やしたいとこ ろ。水系を跨ぐ水の移送を嫌う昨今の風潮と矛盾す るが違う谷筋だが水力未開発でもあるし同じ吉野川水系でもあるし地域的な関係も深そうな 半田川からも取水するのはどうであろう?
上述した様に上流部は切越発電所の更新でもっと吉野川の近く迄運ぶ予定(妄想)な のだが,水源を取られた 後の集水面積が 37.1km2程度なので現行の 3.8m3/sってのは図らずも結構良い線に自動的になってるともいえる。

以下,上流で水を取られるのを前提としてあれこれ案を考えたが決定的な案は終ぞ得られず。取り合えず保留したのだが,大開発に便乗する形でなら可能かも知 れない。

吉良の取水位190m程度で取水する場合:
39.0km2程。


多雨地帯では無い所か結構少なめの地域っぽいので2.0m3/sとかであろうか。物足りないのは事実である。

その下,だと吉良発電所放流水を併せて貞光川から取水する際に半田川の水も引っ張って来て足す方向性 があり得るだろう。導水4km程。今回は取水は一箇所 で済み,53km2程。2.5~3.5m3/s程度かねえ。。

3m3/sで1.0MW増やせて4km必要。一寸物足りない。雨量がねえ。。

[私案B+]穴吹発電所
出力:9,600kW→10,600MW [+1.0MW]
水量:26.5m3/s→29.5m3/s
有効落差:48m
流域面積:貞光川新規24km2+穴吹川155km2
取水:貞光川[吉良発電所]・見 恵頭谷川穴 吹川(取水ダム建設したい)黒 子野谷 84.1m
放水:吉野川(穴吹)31.0m


いずれにせよ貞光川下流の開発はこちらで改めて検討し直す。