電 力総研 水 力あれこれ
と はずがたりな掲示板(利 水スレ電 力スレ)
20.11.17完成
20.10.2運開

犀川(信濃)と奈良井川の発電所

信濃川・千曲川 千曲川上流 裾花川 犀川 麻績川  高瀬川(潅漑) 穂高川(烏川・中房川・乳川) 梓川(潅漑) 奈良井川

本項では大河信濃川と大電源地帯の梓川を結ぶ犀川を上流から見て行く。犀川の上流には梓川の他高瀬川や穂高川などがあり,其処こそが或る意味水発マニアと しては本番なのでこんなとこ中流もいいとこである。
勿論犀川でも真面目に発電所を 連檐させて発電はしてるんだけど派手な信濃川と梓川の繋ぎ役の イメージが強い(犀川というと正直金沢の印象である。)。地理的には 概ね松本というか安曇野より下 流,篠ノ井の上流ってとこである。実際は梓川と奈良井川が合流してからが犀川のようである。法律的には源流迄川の名前が変わらない建て付けみたいだけど, 犀川は梓川に変わるのかな?
上流から下流へかけて記述していく。

~犀川~
(■梓川[奈川渡な ど]■奈良井川分岐) EL.556.9m

光明科堰(せぎ)[場所537.52m] …犀川発電所取水堰堤共用?堰(用水)から犀川発電所に給水?[→梓川(農業用水)
取水量:10.77m3/s

(■穂高川[烏川・中房 川]・■高瀬川)

中部電力(株)  犀川発電所[水力]← 犀川を代表する様な名前を背負ってる癖に僅か1.3MWの弱小発電所である。   
運開:1923.3
水路式・流込式
出力:1,700kW 常時:1,700kW[100%]←でたっ,100%
水量:10.77m3/s
落差:19.06m
流域面積:1330.0km2
取水:犀川(光明科堰?)537.52m
放水:犀川515.40m

ここまで松本盆地というか安曇野というかで平べったい扇状地を流れてきた川は急速に松本~長野の狭窄部に入って行く。 梓川・奈良井川方面の水を利用する犀川発電所は現行で10m3/sしか使ってないけど流域面積は1330km2ある。
更に高瀬川・穂高川等も併せて谷を少し下った生坂ダム時点で流域面積は2263km2と倍増していて生坂発電所の使用水量は115m3/sもある。ポテン シャルは大いにありそうである。

【犀川発電所増強】
なんぽなんでも犀川発電所の規模小さすぎるので取水位を上げて並行して新発電所を建設してみる。
どの程度水量確保出来るかが課題であるが,やはり悪い癖で落差を追ってしまう。。

[私案]新犀川発電所
出力:8,400kW[+8.4MW]
水量:30m3/s
落差:33m
導水:7.3km
取水:犀川[こ の辺想定]553m
放水:犀川[犀川発電所放水位]515m[こ こ想定



【高瀬川・穂高川→犀川・水発開 発】
高瀬川・穂高川から犀川の流れを見ると大きく南に弯曲する形である。
扇状地の途中だと水が少ない可能性もあるが80m程の落差を取れる。
導水距離は6.6km程。割と近い。

[私案]東筑摩発電所(東筑摩第一発電所)
出力:19,100kW[+19.1MW]
水量:30m3/s
落差:75m
導水:6.6km
流域:約600km2
取水:中 房川乳 川高 瀬川 575m
放水:犀川[生坂ダム]497m



【梓川・奈良井川・高瀬川・烏川 →犀川・水発開発】
ほぼ100m3/sは取れると思われる犀川発 電所放水位515.40mで取水してみる。

[私案]東筑摩発電所(or東筑摩第二発電所)
出力:12,700kW[+12.7MW](8,900kW[+8.9MW])
水量:100m3/s(70m3/s)
落差:15m
取水;犀川[犀 川発電所放水位]515.40m
放水:犀川[生坂ダム]497m

第一を建設する場合,こちらはその分減水する。まあ両方出来そうである♪




生坂(いくさか)ダム496m   
東京電力RP
http://maps.gsi.go.jp/#17/36.424550/137.938027/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
貯水量:311万m3(7時間半程度)
http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=1014
目的    P
堤高    19.5m
流域面積/湛水面積    2263km2 ( 全て直接流域 ) /60ha
総貯水容量/有効貯水容量    3110千m3/1328千m3
満水位:497m


東京電力RP(株) 生坂発電所[水力]     
認可最大出力:21,000kW      常時出力:   8,400kW
最大使用水量:115.00m3/s
有効落差:21.40m
    流域面積:2,263.0km2
    取水:犀川[生坂ダム]497.00m
    放水:犀川[平ダム]472.90m

https://www.tepco.co.jp/electricity/mechanism_and_facilities/power_generation/renewable_energy/hydroelectric_power/dam/list/ikusaka.html

ダムの見どころ
犀川水系5ダムの最上流域にあり、5ダムで一番最後に建設された重力式コンクリートダムです。
通常時はゲートを閉めた状態で、河川から発電に使用する水を取水しており、貯水容量が少ない(奈川渡ダムの約3%)ため、降雨等による河川増水時は取水を 停止して、全てのゲートを開き、ダムに貯まっている水を全て流します。(→洪水時,ゲートを開けると取水出来なくなるのか!取水出来る位の高さに調整する とか無理なんかね?まあ出来る時はするんだろうけど。)

ダム堤がそれ程高くない中でダム式の発電所を造った為,発電所の地盤を掘り下げて設置,放水は水路で遥か下流で川の標高が追いついた時点で行っている

広津発電所(481.4m)(→■高瀬川)
昭和電工(大町事業所)
https://www.sdk.co.jp/about/network/domestic/omachi.html

http://www.suiryoku.com/gallery/nagano/hirotsu/hirotsu.html

http://maps.gsi.go.jp/#15/36.444468/137.937255/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1

取水
放水:犀川[平ダム]474.84m

平(たいら)ダム(472m)[場 所
東京電力RP
着手/竣工:1953/1957
取水:犀川[生坂発電所・広津発電所](麻績川[小仁熊川合 流)(472m)

平発電所[水 力]
東京電力RP
認可最大出力:15,600kW  常時出力:6,400kW
最大使用水量:130.0m3/s
有効落差:14.14m
    取水:犀川[平ダム]472.00m
    放水:犀川455.77m

平発電所放水口(455.77m)

<■空き落差30.7mあり130.0m3/s以上>
未利用落差を埋めてみる。普通に良いの出来た♪

[試案]信州新町発電所
発電量:27,700kW[+27.7MW]
有効落差:25m
水量:130m3/s
導水:4.5km
取水:犀川[信 州新町ダム(この辺)・平発電所放水口]456.5m
放水:犀川[水内ダム(放 水口・この辺)]435m


~金熊川・当信(たにしな)川~




水内(みのち)ダム(425.0m)
東京電力RP
http://maps.gsi.go.jp/#16/36.573173/138.045487/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1


水内発電所(394.0m)[水力[場 所]
東京電力RP
運開:1943.1[日本発送電]
    認可最大出力:31,400kW      常時出力:13,400kW[42.7m3/s]
    最大使用水量:138.0m3/s
    有効落差:27.0m
    取水:犀川[水内ダム]435.00m
    放水:犀川[笹平ダム]394.00m

(土尻川)→結構宏大な流域面積なのにダムも発電所もなく川巾も狭い様に見える。雨が少ないのか?降雨量は1400~1800mm程度?

~土尻川~
505m程度で70km2ある。

水内ダムへの導水を兼ねて強気の7.0m3/sとして発電してみる。この辺1400~1800mmってとこだけど,,
出典:sumisumi [鷲見哲也]

[私案A]土尻川発電所
出力:2,400~4,800~6,800kW →導水考慮に10m3/sでも良いけど,その場合も発電に使うのは3.5~7.0ってのもあり。。
水量:3.5~7.0~10m3/s
落差:65m
取水:土尻川・太田川
放水:犀川[水内ダム]

3.5m3/sは一寸小さいかな。。
9km2程犠牲にして高度を追って545mと40m程高く出来そう。太田川からは4.6km2程度。必要な取水堰は増えてしまう。

[私案B]土尻川発電所
出力:3,800kW[+3.8MW]
水量:4.5m3/s
落差:105m
取水:瀬 戸川小 川川絹 張土 尻川太 田川
放水:犀川[水内ダム]435.00m

まあこのくらいなら。。太 田川を除いた土尻川からの取水は水内発電所では追加で発電出来る分なの実質的にその分増強ともなっている♪


[私案C]土尻川発電所
出力:2,700kW[+2.7MW]
水量:5m3/s(土尻川発電所発電) 10m3/s(水内発電所導水・土尻川発電所分5m3/sを含む)
落差:65m
流域:70km2
取水:土尻川・太田川505m
放水:犀川[水内ダム]435.00m

まあこんなもんかなぁ。。


笹平ダム(382m)
東京電力RP
http://maps.gsi.go.jp/#15/36.607277/138.081923/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1

笹平発電所[水力
東京電力RP
運開:1954
ダム式・調整池式
認可最大出力:14700kW      常時出力: 6700kW
 最大使用水量:140.00立方メートル毎秒
有効落差:12.38m
    流域面積:2760.0平方キロメートル
    取水:犀川[笹平ダム]393.80m
    放水:犀川[小田切ダム]380.46m

小田切ダム(373m)[便覧]    
河川     信濃川水系犀川
目的/型式     P/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     21.3m/143m/17千m3
流域面積/湛水面積     2787km2 ( 全て直接流域 ) /53ha
総貯水容量/有効貯水容量     2546千m3/1290千m3
ダム事業者     東京電力(株)
本体施工者     前田建設工業
着手/竣工     1952/1954

東京電力RP
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E7%94%B0%E5%88%87%E3%83%80%E3%83%A0

長野県営善光寺川中島平農業水利改良事業
策定された農業水利改良事業計画案の中で、用水路の一部は小田切ダム湖から取水、その他はダム左岸の発電所放水路から取水するものとしてまとめられる。放 水路から得た水は犀川右岸を流下し、その一部の水をサイフォンによって犀川を横断させ、犀川右岸に導くという大がかりなものである。これにより安定した水 量を確保できるとあって地元はこれを受け入れ、小田切ダム建設ならびに長野県営善光寺川中島平農業水利改良事業が本格開始された。

東京電力RP(株)  小田切発電所[水力]    
運開:
    ダム式・調整池式
    認可最大出力:16900kW      常時出力: 7000kW
    最大使用水量:140.00立方メートル毎秒
    有効落差:14.44m
    流域面積:2787.0平方キロメートル
    取水:犀川[小田切ダム]379.80m
    放水:犀川364.90m



(■裾花川合流)

(■千曲川[信濃 川本流]に合流) (■千曲川上流はこちら)