電 力総研 水 力あれこれ(天竜川[信濃区間]) 天竜川中上流域 天竜川中下流域
と はずがたりな掲示板 (利 水スレ電 力スレ)
運開:20.11.26
阿知川・阿智川(21.5上流訪問/22.7上流再訪/22.8通過/23.7下流訪問)

1.概況 2.現況と増強(上流篇[清内路発電所・黒川堰堤横川堰堤園原堰堤本 谷堰堤昼神発電所駒場堰堤大沢川下流 篇駒 場発電所(諸元)・三穂堰堤湯川沢堰 堤三穂発 電所(諸元)・阿 知川堰堤阿知川発電所(諸元)])
3.開発(3-1上流部開発清内路発電所[+5.7MW] 昼神発電所周辺増強案[+15.7MW]3-2:下流部開発:三穂・阿知川発電所リブレース[+22.29MW)

概況
下流篇
上流篇 開発篇

1.概況

阿智川は水量が比較的豊富な中央アルプス南側沿いの河川。駒場ダム付近,阿智川に本谷川が合流する付近以奥は 2200mm以上である。
行政区画は阿智村だけど発電所は阿知川の様だ。河川は両方使うみたい。
出典:国 交省河川局
出典:天竜川上流河川事務所

2.現況
発電所名
運開
出力
常時出力
取水位
放水位
落差
水量
流域面積
昼神
1944
8,700kW
2,700kW[31.0%]
753.10m
607.84m
137.88m
7.40m3/s[0.585]
126.4km2
駒場
1937
5,600kW
2,700kW[48.2%]
606.71m
507.16m
92.00m
7.235m3/s[0.517]
140.4km2
三 穂
1930
6,000kW
3,100kW[51.7%]
515.20m
414.88m
94.55m
8.06m3/s[0.44]
184.5km2
阿知川
1923
810kW
720kW[88.9%] 393.31m
372.57m
18.52m
5.57m3/s[0.26] 213.0km2
段々上流へ向けて開発が進んでいったのが解る。昼神の時点で126.4km2あって多雨地帯だし12.6m3/sは使える筈(なのに7.4m3/sしか 使用してないい)。。また駒場は使用水量が小さめ(上流の昼神より小さい)。最初に開発された阿知川は非常に小 さい。

最上流の昼神発電所から見て行く。
昼神発電所への導水管は主に二手に別れていて一方は本谷川と園原川と横川川(なんちゅう河川名やw),もう一方は清内路川・小黒川・黒川等を集めた阿知川 から取水 している。後者 は平 瀬野 田付近でも取水してる可能性があるけど取水してても流域面積から0.1m3/sのオーダーであろう。

昼神取水堰などと書かれている阿知川(黒川)であるが,この取水堰の流域面積は最奥部は摺古木山であり,山向こうの木曽谷だとまだまだ入口のイメージの与 川流域となっている。(清内路川の向こう側は蘭川)

この前(21.3)南木曾(柿其蘭川見た後)からR256清内路峠抜けたのでもう夕暮れ時ではあったが直 ぐ傍通りがかってたのにすっかり失念してた。。orz

→堪らず21.5再訪。以下の写真はその時のものである。

木曽は遠い。R19が木曽高速と呼ばれる程信号も余りなくて快適に飛ばせるとは云え遠い。神坂(みさか)PA辺りにスマートICでも出来(て出来れば馬籠 峠が長大なトンネルでぶち抜かれたりす)ると違うんじゃが。。今ある中津川ICは西に偏りすぎていて落合辺り迄R19が4車線完備とはいえやや不便なので ある。それに対して此処昼神は園原IC(名古屋方面のみ)に直結していて便利である。最近厭きてて名神ばかりだったが久々の名阪経由は新鮮で東海環状道経 由で昼前には着いた。

昼神発電所を中心に見たが,肝心の薗原川を見忘れていた。22.7に再訪を期す。下流の阿知発電所から総嘗めにする予定がR151の新野峠先が災害復旧工 事で通行止めであったので諦めた。その日の夕方5時に解放だったのだそうな。。惜しい。。この日は偶々兼山橋も工事中で渡れず,であった。。そんな日もあ る。

~沿川風景~     

(源流)

阿智川取水堰[昼 神取水堰?][ラピス
清内路川との合流部
取水量:4.16m3/s・ 残念ながら貯留量は無いようだ、、
標高:754m 付近
面積:68.7km2[推]

昼神取水堰の流域面積だけで68.7km2程もある。豪雨地帯ではないとはいえ小雨地帯でもない。4.16m3/sは少々小さいのではないか。
さてどんだけ増やすかであるが,但し3,000m/年な地域でもないので其処迄は増やせないのではないだろう。
年3000mm級の降雨地帯では10km2で1m3/s程の経験則(物部川の法則と勝手に呼んでる)から2400mm程の此処らは5.5m3/s程取れる のではないか?
4.16の5.5に対する比率は74.3%ってとこだ。1800mm級の雨しか降らないってことはないだろうから取水量を控えめにしているだけであらう。


阿智川の上流部の支流本谷川流域に取水口が幾つかある。ここをどんどん奥へ行くと南側は和知野川上流,西側は中 津川や落合川の上流(木曽川水系)となる。

本谷川取水堰[本谷堰堤]
取水量:1.92m3/s (1.32 にも1.82にも見える。。惜しい→矢も盾も堪らず見に行ったw が,行った時にはラピスなどのことはすっかり忘れて新鮮に興奮できてたww 以下参照)
標高:753m
面積:31.5km2

調べてみると32km2程有る。2,400mm/年なので(2400/3000)*32*0.1=2.56m3/sだからもう一寸欲しい気がする。他と併 せて増強可能なら増強って 感じか。


横川川取水堰[横川堰堤?]
取水量:0.96m3/s[54.8%]
標高:こ の辺
面積:17.5km2

17.5km2なので1.4程欲しい所0.96m3/s。
本谷が2.56欲しい所を1.92で75%。横川が1.4欲しい所を0.96で68.6%。0.64と0.44で1.08m3/sの上乗せは微妙だなあ。 既存の管で行けると簡単で良いんだけど

薗原川堰堤
取水量:0.36m3/s[73%程度]
標高:こ の辺
流域:4.9km2程度


昼神発電所[水力] [松 本市教(行政はurlぴんぴんと変更して仕事したふりするのやめえや)][場 所][公文書][公文書
中部電力(株) 
運開:1944.12(日本発送電(株))
水路式・流込式
認可最大出力:8,700kW  常時出力:2,700kW[31.0%]
最大使用水量:7.40m3/s[0.585] →12.6m3/s位に出来るやろ (詳しくは3.1奥地開発参照) 常時水量 3.30m3/s[44.6%]
 (昼神4.16m3/s・本谷1.92m3/s・横川0.96m3/s→7.04m3/sううっ,,こりゃ未だどっかに取水口隠しもっと る。。園 原川か?→あっ た![空撮][す とびゅ]0.36m3/s)
有効落差:137.88m
水車: 出力8950kW×1台
導水路:総延長8058.9m、主要導水路 幅2.02m×高2.44m、延長7698.9m
流域面積:126.4km2
取水:本谷川[本谷堰堤]横川川阿知川(清内路川合流部 他4ヵ所(園 原川) 計7ヵ所(←こんなにもあるの!?)753.10m
放水:阿 知川駒場発電所取水口直上]607.84m

戦中の運開だが使用水量が流域面積に比べて小さい[指数0.585]。とはいえ雨の比較的少なめな駒ヶ根山系にある(冒頭や 木曽川の降雨 図等より王滝川寄り>駒ヶ根山系>南アルプスの様だ。)。
有効落差は140m近くあって,山を越えた矢作川水系最上流の平谷発電所はもっと小さな落差で指数1.26も取って居る。昼神に適用してみると 15.9m3/sである。倍ぐらい行ければ当然出力も倍増出来る。
公文書館で未特定の小取水口を探りに古い公文書を漁って来たが,その際に水量が7.75m3/sという記述を見つけた(矢作水力の着工時[→こちら])。昔はもっと水量多かったのかもしれない(水返せ運動みたいなのがあって減らされた?)


水利量
流域面積
増強
その他
昼神堰堤(黒川)
4.16m3/s
68.7km2 5.5m3/s(+1.34m3/s)

本谷取水堰
1.92m3/s
31.5km2
2.56m3/s(+0.64m3/s)

薗原取水堰
0.36m3/s
4.9km2?


こ の辺?




横川取水堰
0.96m3/s
17.5km2
1.4m3/s(+0.44m3/s)

野 田?




平 瀬?




昼神発電所
7.40m3/s
126.4km2
9.82m3/s(+2.42m3/s)

取水口が全ては判明していない様子だが,園原入れると122.6km2なのでほぼ判明してると云って良いだろう。水量に至っては昼神・本谷・薗原・横川の 合計が恰度発電所の最大使用水量に一致する7.4m3/sである。後は補給用の小さな取水口。

【昼神発電所取水 口全七箇所調査】

公文書館で確認してきた。1937(S12)に矢作水力(株)が工事申請した時の もののようだ。黒川とその近くのクルミ沢と本谷川の3箇所だった様だ。

黒川は4.42m3/s,本川は3.33m3/s,クルミ沢は0.12m3/s(補なんとか=下より補給っぽい)で結局黒川と本川の和が全体の使用水量 7.75m3/s となっている。この時の数値からどの段階かは不明だが減らされた様だ。特に本谷は現行で1.92m3/sしかない(伏線)。[→可能性とな り得る事例後からに出てくる。せっかちな方はこちらからどうぞw]

更に1970年頃の文書だとこんな感じ。野田の沢・夜烏川・園原川・横川が加わってい る。この時は,「使用水量は最大一秒時間七.四〇〇立法米以内,うち常時使用水量は三.三〇立法米とす.たゞし流木,かんがい,飲用,製材用水車ならびに 魚族の棲息遡上に必要な水量は,これを放流し,支障のないようにしなれればならない.」となっている。製材用水車なんてのが当時はまだあったらしい。

取水口
黒川 長野県 下伊那郡 清内路村 字 弥八   4.164m3/s以内
クルミ沢 仝(おなじ)    字 クルミカ島山   0.03m3/s以内(補給用)
野田の沢 仝        字 野田山      0.08m3/s以内(補給用)
本谷川 仝       阿知村 字 濃間下平  1.92m3/s以内
夜烏川 仝            字 夜烏山   0.06m3/s以内(補給用)
園原川 仝            字 大山道上   0.365m3/s以内
横川  仝             字 サブコヤ   0.96m3/s以内

補給とか補水とか勝手に呼んでたけどその取水口がなくても他の取水口で最大取水すれば発電所の最大使用水量を満たすことの出来る補助的な取水口の存在には 気付いていたけど,行政も(補給用)と註記していて一応それが正式な位置づけなのかな?

また日本発送電時代の資料も付いててその時には既にこの7箇所が揃っていたので矢作水力を引き継いだ日本発送電が戦時中の発電増強の一環として取水口を増 やしたものらしい。 

いずれにしてもこれで全7箇所が判明したことになる。
水量7.40m3/sを12.6m3/sに増やすと出力8,700kWを14,100kWに[+5.4MW]出来る計算に なる。
発電機の容量が8,950kW程有るのに実際の容量は8,700kWである。7.61m2/s[+0.21m3/s]に増強すると恰度8,950kW[+ 0.25MW]に出来る。ちょいと頑張って9,000kW程度に出来ないだろうか?時々水車の性能が良くて予定よりたくさん発電出来るとかある場合がある し♪
増やすにしてもこれではささやかすぎるな。。リプレースに併せるとすると,水量10m3/s[+2.6m3/s]程度出力11.7MW[+4.3MW]程出 来るのではないか。2400/3000を掛けてみた。これぐらい纏まった水量だと2号機を4500kW程の発電機を設置して実現しても良いかも知れない。

駒場発電所[水力]・ [地 理院
中部電力(株)
運開:1937.10[不明]
水路式・流込式
認可最大出力:5,600kW  常時出力:2,700kW[48.2%]
最大使用水量:7.235m3/s[0.515]
有効落差:92.00m
水車:出力5800kW×1台
導水路:総延長4464.2m
流域面積:140.4km2
取水:阿 知川昼神発電所直下・駒場ダム]606.71m
放水:阿知川[三穗堰堤(三穂発電所)]507.16m

三穂堰堤

湯川谷ダム

三穂発電所[水力][DB] [→現地
中部電力(株) 
運開:1930.3[不明]
水路式・流込式
認可最大出力:6,000kW  常時出力:3,100kW[51.7%] →常時が結構高い。最大水量少なすぎる!
最大使用水量:8.06m3/s[0.44]
有効落差:94.55m
水車:出力3581kW×2台
導水路:総延長3360.5m
流域面積:184.5平方キロメートル
取水:阿知川[駒場発電所・三穂堰堤[→現地]]・木槌川・湯川[これ?(地 理院)] (DBには取水設備3とあるので木槌と湯川は推定)515.20m
放水:阿知川[阿知川発電所]414.88m

駒場P/Sと三浦P/Sの増強も必要である。駒場では11.2m3/s程,三穂では14.0m3/s程の水量を使える所を7~8m3/s程度しか使ってい ない。
廃止してリプレースも視野に入るが,取り敢えず平行して建設しても良い。(→増強)



中部電力(株) 阿知川発電所[水 力][→現地
運開:1923(T12).1
水路式・流込式
認可最大出力:810kW 常時出力:720kW[88.9%]
最大使用水量:5.57m3/s[0.26]
有効落差:18.52m
水車:出力860kW×1台
導水路:総延長1013.3m、主要導水路 幅2.00m×高2.18m、延長812.6m
流域面積:213.0km2
取水:阿知川393.31m
放水:阿知川372.57m

使用水量が少ない阿知川発電所のリプレースが必要。(→リプレース)
色々検討したけど既存設備を廃棄したり平行してるくったりはなあってのはあるけど此処はええんちゃうか。




3.開発            
3.1 奥地開発(下)  3.2 下流部開発(別頁) 3.3 現在の成案(下)

3.1 奥地開発   
[構想]奥阿智第一発電所(+5.6MW)・[構想]奥阿智第二発電所(+9.0MW)・[実現]清内路水力発電所(+5.63MW)[諸元]・昼神周辺検討昼神発電所水量増強案(+6.1MW) 新昼神発電所(案)(+7.1MW) 本谷発電所(案)(+8.6MW)


先ずは昼神発電所の阿知川取水堰を目指して開発!
源流部。こんな感 じの場所
1100m 付近で10m程の堰堤作って取水(詰まり取水位1110m)。20.16km2
清流などで魚道の整備など配慮は必要。

黒川:20.16km2 導水距離:4.45km


隣の小黒川でも取水出来る。

小黒川:4.62km2 支導水距離:2.0km


最終放流先が754m 付近阿智川取水堰。1110-760=350m程あるので一遍に落とすの は難しいので半分の 175m辺りで一遍発電してみる。920m辺り。此 処やな♪

[構想]奥阿智第一発電所   
出力:5,600kW[+5.6MW]
水量:3.6m3/s
落差:185m
流域面積:24.7km2
導水管:6.5km[0.59]
取水:黒川・小黒川1110m
放水:黒川920m

発電力導水距離もまあまあ。多分下で見る様に小黒川でももう一度取水するとして小黒川沿いに発電所置いた方が導水距離少なくて済みそう。

さて,この奥阿智第一の下でも検討。

導水:7.3km(水圧鉄管や排水路642m)  流域:52.6km2


[構想]奥阿智第二発電所   
出力:9,000kW[+9.0MW]
水量:6.5m3/s
落差:162m
流域面積:59.2km2
導水距離:7.5km
取水:黒川・小黒川・孫六沢・清内路川920m
放水:清内路川753m

清内路水力発電所  
合計14,6MWもでけたと満悦していたところ…なんと,ここ,中電が既に工事して た!!

来年6月には完成ですと。
先日,現地を見に行ったとこだけど狭い道に巨大な工事車両が無理無理出入りしてて,鉄塔工事みたいだったけどこれだったかっっっ。。
中電様流石っす。 pic.twitter.com/go1d6EeiuD

— とはずがたり (@tohazugatali1) June 8, 2021


中部電力 清内路に水力発電所建設へ
南 信州新聞https://minamishinshu.jp
南信州経済
[ 2016年 3月 9日 水曜日 9時18分 ]

 中部電力は7日、阿智村清内路の天竜川水系に清内路水力発電所を建設することを決定し、発表した。黒川、小黒川から取水する流れ込み式の中規模発電所 で、出力は5600キロワットを見込む。2018年春に着工し、22年夏の 運転開始を目指す。

 中電の計画によると、黒川は飯田市の大平宿の南東の地点に、小黒川は同村清内路の上流域にえん堤を設け、最大で毎秒2・5トンを取水。計約5キロメート ルの導水路で両えん堤間を結ぶとともに、有効落差約272メートルの水圧管路に水を運び、落水地点に発電所を設けて水車を回し、発電する。

 発電所は国道256号線沿いで、旧清内路中学校の北約200メートルの地点に半地下型で設置。脇を流れる清内路川に排水する。

 想定する年間の発電量は約2700万キロワット時で、一般家庭約7100世帯分の年間使用量に相当する。

 飯田市役所で開いた会見で、同社発電本部土木建築部の開発・技術グループ長は「水力発電は再生可能エネルギーの中でも安定した発電電力量を期待できる」 と強調。年間1万3000トンの二酸化炭素を削減できるとした。

 中電が流れ込み式の水力発電所を開発するのは、1996年に運開した平谷水力発電所以来20年ぶり。ダム式や小水力も含め、県内では83カ所目の水力発 電所となる見通し。

 計画地の一部はJR東海のリニア中央新幹線のトンネル区間と重なり、両えん堤を結ぶ導水路トンネルがリニアルートと地中で交差する。

 同部長は、導水路がリニアのトンネルより300メートルほど上部になるとし、「振動などの問題はないと判断している」とした。

 掘削で出る土の量は数万立方メートルを見込み、運搬せず計画地周辺に置きたい考え。工期が重なるリニア計画については「JR東海と調整し、工事用車両の 運行計画を平準化し、ピークだてしない努力をするなど、地元の方への影響が小さくなる計画を立てたい」とした。

 JR東海広報部は本紙の取材に「工事の時期が重なることが想定されるため、工事用車両の運行計画について今後、具体的な調整が必要」との認識を示し、 「まずは住民の方への負担を低減できるよう、検討を進めたい」とした。

 同社は同日、飯田市や阿智村、下伊那漁業協同組合に開発計画の申し入れをした。阿智村の熊谷秀樹村長は「まずは住民に対し、丁寧な説明を求めたい」と し、同社に対しても同様の要請をした。

 漁協の下島保徳組合長は「黒川は人気の高い釣り場で県内外から多数が訪れている。できることなら避けて欲しいが、自然エネルギーに対する国民の要請が高 まっていることも理解できる。月内の理事会で執行部としての対応策を真剣に考え、6月の総代会に掛けたい」と語った。

 中電は月内にも、住民を対象にした説明会を開きたい考えだ。


「清内路水力発電所」の工事着手について
https://www.chuden.co.jp/publicity/press/3267930_21432.html

2018年05月17日
中部電力株式会社

当社は本日、清内路水力発電所の建設工事を開始しましたのでお知らせいたします。

清内路水力発電所は、発電出力5,600kWの流れ込み式水力発電所で、2022年6月の運転開始を予定しております。(2016 年3月7日お知らせ済み

当社は引き続き、地元の皆さまや関係各所にご理解とご協力をいただきながら、安全を最優先に工事を進めてまいります。

【清内路水力発電所計画概要】
発電所名 清内路水力発電所
所在地 長野県下伊那郡阿智村および飯田市
水系・河川名 天竜川水系・黒川および小黒川
発電出力 5,600kW
最大使用水量 2.50m3/s
有効落差 約273m
想定年間発電量 約2,900万kWh (一般家庭 約8,800世帯分の年間使用電力量に相当)
CO2削減量 年間13,000トン程度
運転開始予定 2022年6月


阿智村の清内路水力発電所の運転開始1年以上延期 大雨で車両通行できず
https://www.chunichi.co.jp/article/399514
2022年1月13日 05時00分 (1月13日 14時28分更新)

 中部電力が阿智村で建設している清内路水力発電所の運転開始が、目標としていた六月から一年以上延期されることが、十二日までに分かった。二〇二一年八月の大雨で県道が被災し、関連するえん堤工事のための大型車 両が通行できなくなっていることが原因。...


諸元はこんな感じ。工事用道路の災害で遅れたが23.10に無事運開!
諸元は私の計画を足して二で割った感じ。昨今の高落差大容量の流れに棹さす感じの小水量である,,(伏線・2回目) 

[祝運開] 中部電力(株) 清内路水力発電所[中電] [中電]    
着工:2018.5  2023.10運開(2022.6運開予)
出力:5,630kW(5,700kW 予)
水量:2.5m3/s[0.79]
落差:約273m
流域面積:31.6km2[とは調べ]
導水距離:--km
年間想定発電量:約29,000MWh (設備稼働率:58%)
取水:黒川・小黒川
放水:清内路川


こうなれば孫六沢・清内路川の1040m付近から取水・増強じゃ。
と思ったけどこの標高だとあんまもう取水できないんだよねえ(だからこちらは分割して920m取水にしたのはある)。
とまれ予想がほぼ的中して嬉しいような俺のプランを取られた(計画は向こうが先でこっちは知らんかっただけなんだけど・・)ようなw
まあ素直に喜びたい。

清内路新発電所の 推計流域面積は以下の通り31.6km2程度。まあそれ程大きくは無いが黒川上流はそれなりに深い!

横がダメなら上と,更に奥地開発である(上の画像マウスオーバー)200m上に15.5km2程取れる。強気で2.0~3.0m3/s取れるとしても 3,300~4,800kW程度に対して6.2kmも導水が必要。ちょい無理か。
取水地は約1200m。グーグルも入っ ていって無い林道の奥地である。。

この山深さ,どっかで見たなと思ったら山 行がだ!この鳩打峠の回 である。
大平(おおだいら)の聚落は既に廃 村になっている様だが,飯田から鳩打峠・大平・木曽峠(大平峠)を抜けてると妻籠・蘭川更には中津川の方へ抜けられるのである。現在の国鉄中津川線,, おっと中央高速道路・中央新幹線である。
また鳩打峠は元々,清内路から飯田へのルートとして使われたが,そちらへの黒川沿いの道に車道は今はなく,飯田から大平へ向かう道の北回りの県道(松川を遡上して飯田峠)に対して南回りの林道の途中にある峠という位置づけに 変化しているようだ。
また黒川の支流の清水沢からは伊賀良村への用水路が山を穿って引かれている(黒川の利水権を矢作水力を継承した日本発送電から1m3/s[結構デカい!] 譲受したようだ)ようだ。[山行が
この時のこれ なのか!?(但し流路的に直接関係ない本谷の水量が随分減らされている。。) いずれにせよ黒川上流,なかなかアツい。

さて,22.8下旬,落合ダム・山口ダム蘭川を見た后(のち),清内路峠経由で此処へ到達。

うおっ,この6月完成予定だった期待の清内路発電所だけど災害で1年以上も延びてたのか。道理で建屋 は完成っぽかった(1枚目)し地元の人はもう出来てるよとか云ってたけど運開のニュース聞かなかった訳だ。原因は途中で見た大平街道通行止めのこれか? (2枚目)https://t.co/dG2MLiwUCM pic.twitter.com/HU8rQ5yTpv

— とはずがたり (@tohazugatali1) September 21, 2022

暫く待つ必要がありそう[→結局23.10に無事運開ということである]。

 また清内路(昼神ダム)の取水施設に少なくとも2.5m3/sが注ぎ込まれる訳だが,黒川2堰堤取水後の流域面積もある訳であるから 3~4m3/sは取れ そうである(実際今でも4.16m3/sの取水量)。そこから伊賀良村への用水路1m3/sを控除しての2.5m3/sという訳か!


【昼神発電所付近増強編】     
 一方で昼神発電所は確認出来てるだけで昼神4.16m3/s・本谷1.92m3/s・ 横川 0.96m3/sと昼神方面だけで計7.04m3/sもあるのに対して昼神発電所の最大使用水量は7.4m3/sしかなく重複しているケースである(最大 取水量を足し合わせると発電所の最大使用量を超過してしまうケース)。
倍増と迄は行かなくても12.6m3/s程 度には増やせそうで,清内路側の取水路も場合に拠ってはもう一本掘るなりして最大に流せる水量を増やす必要があるかも知れない。余裕は或程度(1.5倍 程?)確保してたりしてそう(大井ダム和田川堰堤での過剰取水等で判明)であ るが1.5倍以上である。昼神を導水路交換しなくても増強出来るかも??昼神発電所付近詰まり駒場堰堤に放水する発電所(案)も別途検討。

昼神発電所水量増強案 新昼神発電所(案)(+7.1MW)(孫六沢・横川川) 本谷発電所(案)(+8.6MW)(本谷・弓ノ又川)


<水導管の推定余裕容量分の増強策>

[増強私案]昼神発電所[→現況]   
水路式・流込式
認可最大出力:14,800kW[+6.1MW]
最大使用水量:12.6m3/s[+5.2m3/s]
 (昼神4.16m3/s→ ・本谷1.92m3/s→ ・横川0.96m3/s→ ・薗原川・?→?・他)
有効落差:137.88m
水車: 出力8950kW×1台+水車・発電機追加
導水路:総延長8058.9m、主要導水路 幅2.02m×高2.44m、延長7698.9m
流域面積:126.4km2
取水:本谷川[本谷堰堤]横川川阿知川(清内 路川合流部 他4ヵ所 計7ヵ所(←こんなにもあるの!?)753.10m
放水:阿 知川駒場発電所取水口直上]607.84m

やはり疑問点は同じ矢作水力の着手とは云え,ガンガンに攻めてた頃の大井発電所と,戦時下で日本発送電が引き継いだ昼神で同じ様な冗長性を確保出来ているかというてんはある。。

<新設策>
とまあ,これで十分な感じもあるけど,暫く放置後の25.12,矢作川とか考える中で,隣接の阿知にも手を入れてる内に,私が取水を考えて居た孫六沢・清 内路川からも取水して,昼神の取水量不足を解消しつつ,出力・導水比も内規(笑)を満たす案を発見!


[新設私案]新昼神発電所   
出力:7,100kW[+7.1MW]
水量:3.0m3/s
落差:280m
導水:6.63km
流域:22.89km2
取水:横川川・清内路川(孫六沢)898m
放水:阿智川 607m

これによって昼神発電所の一次流域は 流域面積:126.4km2から103.5km2になるけど,上で計画した12.6m3/s程度の取水には問題無いであろう。

更に適地発見!


[新設私案]本谷発電所   
出力:8,600kW[+8.6MW]
水量:3.0m3/s
落差:335m
導水:7.3km
流域:22.78km2
取水:本谷川(gsi)弓ノ又川(gsi)950m
放水:阿智川606m

これによって昼神発電所の一次流域(他の発電所に取水されてない水域)は 流域面積:126.4km2から103.5km2に減って更に80.7km2に減るけど,こうなるともう,現行の7.4m3/sで十分ですな~。
昼神の導水路を活用出来るのは魅力だし,昼神発電所の周辺に発電所が密集するのはちょい異例かもしれないけど,合計15.7MWは魅力的である♪



3.2 下流部開発[→別頁]


3.3 現時点での開発私案の成案
清内路発電所(+5.63MW)──新昼神発電所(案)(+7.1MW)本谷発電所(案)(+8.6MW)昼神発電所駒場堰堤大沢川河内川阿知川第二発電所(案)(+13.8MW)─立石(三穂発電所)──阿知川第一発電所(案)(+8.49MW)─天竜川[泰阜ダム