電力 総研 水 力あれこれ
とはずがたりな掲示板(利 水スレ電 力スレ)
21.5.28運開

井田川流域室牧ダム・山田川・大長谷川等の水力発電

1.流域の年降水量 2. 神通川 3.高原川 4. 宮川・下小鳥川 5. 井田川流域(左岸圏域) 6.牛ヶ 首・大 久保用水 7.熊野川 8.長棟川
5- 1.久婦須川・野積川・万 波開発 5-2.牧室川 [大長谷川] 5-3.山田川[百瀬川]・湯谷川・外輪野用 水



井田川総合計画

1950年に国土開発法が制定され、富山県は全国に先駆けて治山治水・利水・水力発電を中心とした「県土総合開発計画」を策定し、その最初の事業として室 牧川や山田川を対象とした「井田川総合開発計画」が作られ、1953年から事業が開発された。中心はアーチ式の室牧ダム(高さ80.5m、長さ 158.6m、貯水量1,700万m3)の建設が中心で1958年から約4年をかけて竣工。他にも砂防ダムや発電所の建設などを行い、1963年5月、総 事業費74億円をかけて完了した。…[wiki(井 田川)]

…(室牧)ダムの必要性については、井田川流域はひとたび氾濫すれば八尾町、婦負町の5600haに被害を及ぼし、また少雨ともなれば、3000ha流域 農地の大半が恒常的な水不足に悩まされてきた。このため、富山県は井田川の総合開発計画の一環として、室牧ダムを築造し、ダム地点にて 330m3/Sの洪水調節を行い、下流域の既得用水の取水の安定化を図った。さらに、電力需要に対応する…。
 このダム[とは註:ダムの特徴は、井田川本川の他に 隣接河川である[とは註:山田川上流の]百瀬川から水を取り入れ、 本川の水量と合わせて発電や渇水補給に有効利用し、その後再度[と は註: 百瀬川の下流である]山 田川へ戻すという、この当時稀な河川利用方法であった。
 この山田川流域変更については、山田川流域7ケ町村から用水の不足及び県の施設は信用できないとの理由により建設反対の態度が出され、一時計画を中断し たことがある。
 昭和32年吉田実知事の努力によって、平井為造山田川総合開発期成同盟会長との間で
・山田川流域の慣行水利権は侵害しない。
菅沼貯水池及び室牧貯 水池において総貯水容量1600万立法米以上を貯水し、室牧発電所水槽より、山田川谷地内に導水する隧道を新設すること
山田川谷地内に容量 19万5千立法米以上の調整池ダムを設け常時 1.5立法米の水量を放流すると共に灌漑 期においては最大7立法米の流量を確保すること
等の覚書が締結され、山田川流域の変更が可能となり、井田川総合開発計画の実施がスタ-トした。 [ダム書誌・ 下線部と太字はとは]

山田川が百瀬川になる様に,牧室川も知らん間に大長谷川になるようだ。


その山田川であるが,仲良く併走するのがあの開かずの県道として悪名高いr59富山庄川線であった。例えばこんな感じ (TW)。これは凄いw
ヨッキも利賀村探索の際にちょろっと触 れている。
更に香ばしいのは現況,此 処地 理院だと此処]で通行止めになっているが,先に道路が続いていて,地図上ではr59の(山田川を越えて山を越えて利賀川筋へ)経路とは違ってずっ と山田川を遡上しR471 のここに繋がっていて[地 理院だと此処]で完成しているのに供用されてない状態のようである。
この区間は恰度牧室川が山田から水を借りてる区間でもあり,また殆ど無人地帯であるが,廃道状態のr59の山越え,未成道の道,そして夏の間だけ通れるR471の楢峠,其処から分岐の閉 鎖中のr34と香ばしい道路が多すぎるぞ,この辺は。

八尾発電所[水力] [富 山県
富山県企業局
運開:1963.5
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:8,100(7,600)kW   常時出力:250kW
最大使用水量:19.00m3/s
有効落差:49.00m
設備:水車×2台 1号機4,250kW 2号機4,270kW 総出力8,520kW
導水路:総延長2555.2m
流域面積:92.4平方キロメートル
取水:室牧川[八尾ダム]140.50m
放水:室牧川86.72m
可能発電電力量(MWh)           30,558

八尾(やつお)ダム[水力] [便覧][pcplub
県営ダム 目的:発電
着手/竣工:1961/1963
堤高:21m
総貯水容量:30.0万m3    有効貯水容量:21.1万m3
流域面積/湛水面積:     135.5km2 ( 直接:92.4km2 間接:43km2 ) /5ha

室牧発電所逆調整池。

~山田川~

(室牧発電所山田川放水口)
こ こか?


若土発電所[水力] [富 山県
富山県企業局
運開:1982.4
ダム式・流込み式
認可最大出力:270kW     常時出力: 20kW[7.4%]←小せえ。。
最大使用水量:4.00m3/s[0.64]
有効落差:9.75m
水車:出力300kW×1台
流域面積:62.6km2
取水:山田川[若土ダム]186.50m
放水:山田川・外輪野用水175.75m
可能発電電力量:    633MWh/年 (稼働率:26.7%)←小せえ。。

ダムに後補の小水力発電所。

若土(わかつち)ダム[水力] [便覧
富山県 目的:  P←A(外輪野用水)ちゃうんかい!?
着手/竣工:1958/1960
堤高:26m
     総貯水容量:24.2万m3
    有効貯水容量:20.7万m3
    流域面積:62.6 平方キロメートル    湛水面積: 2ha
送水:室牧発電所

~百瀬(山田)川~→こちらへ











~百瀬川[こち ら参照]~


富山県企業局 上百瀬発電所[富 山県
南砺市利賀村上百瀬字上畑 地内
着工/運開: 2015.12/2018.12
発電型式           水路式
最大認可出力:670kW   常時出力: kW
最大使用水量: 1.0m3/s
有効落差:     81.50m
水車:横軸フランシス型685kW 1台
発電機 : 三相かご形誘導発電機 700kW 6,600V 1台
可能発電電力量: 3,700MWh (稼働率:63%)
導水:地下埋設式 内径=1.0m L=2,550m
流域: km2
取水: 百瀬川[取水堰]819.5m(こ の辺かな?)
放水: 百瀬川[こ の辺?(733m)
事業費: 約1,850百万円
系統連系: 6.6kV

取水堰:
魚類の生息条件(水深及び流速)を考慮し,0.3m3/sの維持流量を優先的に魚道から放流


<150m程落差が空いている>

菅沼ダム[便覧] [場 所(利賀村)]   
河川     神通川水系山田川
目的/型式     P/重力式コンクリート
堤高/堤頂長  22m/50m
流域面積/湛水面積     43.1km2 ( 全て直接流域 ) /8ha
総貯水容量/有効貯水容量     52.4万m3/33.3万m3
ダム事業者     富山県
着手/竣工     1956/1958
位置・水位:こ こ・587m程度
送水:大長谷第二発電所


~大長谷川~

室牧発電所[水力] [富 山県
富山県企業局
運開:1961.4
ダム水路式・貯水池式
認可最大出力:22,000kW    常時出力:1,100kW
最大使用水量:23.00m3/s
有効落差:114.43m
設備:水車 出力23000kW×1台
可能発電電力量: 70,835MWh (設備稼働率:36.7%)
導水路:総延長2183.1m
流域面積:128.3km2
取水:室牧川[室牧ダム]259.00m   
放水:室 牧川[八尾ダム]137.14m・※ 山田川(こ の辺が怪しい。空 撮)

井田川総合開発の中心をなす多目的ダムである室牧ダムから最大23立方メートル/sを取水する神通川水系最大のピーク発電所です。
大長谷第二発電所で流域変更した水を、導水路で分岐して、百瀬川の下流の山田川に還流しています。[富 山県

自分でピーク発電所と云う様に稼働率は大したことないな。。

※また書誌で「百瀬川から水を取り入れ、本川の水量と合わせて発電や渇水補給に 有効利用し、 その後再度[とは註:百 瀬川の下流である]山田川へ戻す」とあるように地理院の地図には特に載ってないが,この下で山田川への導水路がある筈である。実際は八尾ダムから分岐?

室牧ダム[水力] [便覧][ダ ム書誌
    昭和27(1952)年 4月:調査開始
    昭和34(1959)年 4月:ダム本体工事着手
    昭和36(1961)年10月:竣工
    堤高:80.50m
     総貯水容量:17,000,000立方メートル
    有効貯水容量:13,500,000立方メートル
     洪水調節容量: 6,000,000立方メートル(有効貯水容量の内)
     灌漑確保容量: 6,000,000立方メートル(有効貯水容量の内)
      堆砂容量: 3,500,000立方メートル
標高
         堤頂標高:262.000m
        満水位標高:259.000メートル(サーチャージ)
       基礎岩盤標高:180.500m
面積
    集水面積:128.3 平方キロメートル
    直接集水面積:85.2平方キロメートル
    間接集水面積:43.1平方キロメートル
    湛水面積: 0.71平方キロメートル

仁歩発電所[水 力][富 山県
富山県企業局
運開:1962年2月
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:11,000kW   常時出力:700kW
可能発電電力量:  49,418MWh   (稼働率:51.3%)
 最大使用水量:14.00m3/s
有効落差:93.60m
設備:水車 出力11400kW×1台
    導水路:総延長2771.2m
    流域面積:108.7平方キロメートル
    取水:大長谷川[中山ダム]350.50m
    放水:大長谷川249.98m

中山ダム[便覧
取水:大長谷川・大長谷第二(山田川)
富山県 目的:  P
堤高/堤頂長/堤体積     24m/70.5m/15千m3
流域面積/湛水面積     108.3km2 ( 直接:65.2km2 間接:43km2[百瀬川] ) /2ha
総貯水容量/有効貯水容量     111千m3/69千m3
着手/竣工     1960/1961




大長谷第二発電所[富 山県][水力
富山県企業局
運開1959年3月
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:10200kW      常時出力: 2100kW
最大使用水量:5.50立方メートル毎秒
有効落差:232.59m
設備:水車 出力10500kW×1台
    導水路:総延長633.3m
    取水位標高:592.00m
    放水位標高:353.00m
    流域面積:43.1平方キロメートル
    取水:百瀬川[菅沼ダム]592.00m
    放水:大長谷川[中山ダム]353.00m
可能発電電力量(MWh)           48,327

~山田川~

若土(わかつち)ダム[便覧
河川     神通川水系山田川
目的/型式     P/自然越流型アーチ式
堤高/堤頂長/堤体積     26m/68m/3千m3
流域面積/湛水面積     62.6km2 ( 全て直接流域 ) /2ha
総貯水容量/有効貯水容量     242千m3/207千m3
ダム事業者     富山県
着手/竣工     1958/1960


富山県企業局 若土発電所[水力
富山県富山市山田若土
    昭和57(1982)年4月:運用開始
ダム式・流込式
認可最大出力:270kW      常時出力: 20kW
    最大使用水量:4.00m3/s
    有効落差:9.75m
    水車:横軸クロスフロー水車 出力300kW×1台
    流域面積:62.6km2
    取水:山田川[若土ダム]186.50m
    放水:山田川[外輪野用水→湯 谷川へ] 175.75m

若土ダムは発電専用で有効貯水量は20.7万m3あるのに流込式なのは解せぬ。

結局は農業用水(潅漑・A)っぽい。古そうだしそっちは慣行水利権となっていて公式資料には目的としては現れない?



~湯谷川~




~湯谷川~


湯谷川ダム[便覧
県営ダム 目的:潅漑
着手/竣工:1977/2000
堤高:63.7m
総貯水容量/有効貯水容量    163.6万m3/140.0万m3
流域面積:135.5km2  /    湛水面積:5ha



外輪野(そとわの)用水放水口
取水:若土発電所
放 水:湯谷川放 水口165m

外輪野(そとわの)用水
頭 首工158m

~外輪野(そとわの)用水~

>外輪野用水は、神通川水系の山田川の左側を流れています。富山市(旧山田村)の中村、小島など20ヘクタール、富山市婦中町の外輪野、下瀬など約 320ヘ クタールの田んぼの水を取り入れています。
>若土ダム(貯水量:20.7万トン・水位195m・流域62.6km2)、湯谷川ダム(貯水量:140万トン・258m・流域135.5km2)を水源とし、富山市婦中町の長沢ま で延長約12㎞の長い用水路です。その水はため池やほかの用水にも入り、射水市(旧小杉町)までも流れています。[富 山みどり



出典:富 山県


と いうことで,流域62.6km2・貯留量62.6km2で同じ用水の水源で4.0m3/sの発電が出来るなら,貯水量:140万トン,流域 135.5km2の湯谷川ダムでも比率で云うと8.6m3/s程度の水を使って行ける筈である。発電箇所は勿論,用水の頭首工付近である。

[私案]湯谷発電所
出力:
水量:
落差:
流域:
取水:湯谷川
放水:湯谷川