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矢作川中下流阿摺・矢作第二問題]・ 矢作川上流[根羽川・名倉川 上村川下村・押山・真弓問題] 
とはずがたりな掲示板(電 力スレ利 水スレ)
2021.6.8着手
矢作川(根羽川)・名倉川の利水(22.5押山・下村以奥訪問)

さて前回は矢作ダムから下流に向けて見て行ったが今回は矢作ダムから上流へ向けて見て行く(矢作ダムがこの辺の中心なのだ)。有 力な支流,上村川方面は分離独立した。本流がこちら,根羽川とも呼ばれてる,らしい。上村 川は木曽川(味噌川)にとっての王滝川,大川(阿賀川)に対する只見川的な感じである。

降水量分布図  流域図  利水模式図 発電所[(矢作ダム)・名倉川[[揚]奥 矢作第二発電所真弓発電 所富永川[揚]奥 矢作第一発電所黒田発電所黒田ダム入山川真弓堰堤]・上村川押山発電所押山堰堤開発案件(計38.4MW)根羽川発電所[+13.3MW]奥根羽発電所[+8.6MW]・名倉川発電所[+16.5MW]] [特集]矢作水力発電所一覧

年平均降水量分布図           
可成り降雨量は少ないようだ。矢作ダム付近では1300mm台に迄下がる。
出典:国 交省

流域図           
出典:愛知県河川整備計画流域 委員会

利水模式図           
根羽川(矢作川本流)ではなく上村川(更に上流の平谷村からは平谷川そして柳川と名が変わる)が発電上の本流であることが解る。
出典:国 交省

矢 作ダム[便覧] [→矢作川下流篇]           
河川     矢作川水系矢作川
目的   FNAWIP
堤高   100m
流域面積/湛水面積     504.5km2 ( 全て直接流域 ) /270ha
総貯水容量/有効貯水容量     8,000.0万m3/6,500.0万m3
ダム事業者     中部地方整備局
着手/竣工     2018/
取水位:288m
流域:504.5km2
取水:矢作川[真弓(名倉川)3.90m3/s・1923・300.68m/押山3.62m3/s・ 1922・317.55m/上村(上村川) 6.68m3/s・1920・308.62m]
送水:矢作第一発電所(94.70m3/s)[→時瀬発電所 16.7m3/s・矢作第二ダム] 288m・奥矢作第二発電所(234m3/s)[→富永ダム・奥矢作第一発電所]

中部電力(株) 奥矢作第二発電所[DB]            
ダム水路式・純揚水
認可最大出力:  780,000kW  常時出力: 0kW      
最大使用水量:     234.00m3/s
  有効落差:     404.40m
  下池: 矢作川[矢作ダム] 272.10m
  上池: 富永川[富永ダム] 693.50m
  流域面積:    8.1km2
  当初運転開始年月     (西暦年.月)       1980.09
  現行施設運転開始年月     (西暦年.月)       1981.02


~富永川~            
富永ダムがある以外に何もない地味な矢作川の支流。
流域も狭い。流域なら直ぐ隣の段戸川にポテンシャルを感じる。
特に段戸川[→本篇]は設楽町の方から流れてくるのでそこそこ流域ある。導水出来 れば混合揚水にできそうなもんだけど??

富永 ダム           
目的:揚水発電[奥矢作第一第二発電所]234.0m3/s
流域:8.1km2

湖面と堤体
22.3

天端は立入禁止

夕暮れ迫る無人の富永ダムは只管わびしげだった。



中部電力(株) 真弓発電所水力wiki] [DB]            
所在地:愛知県豊田市川手町
運開:1923.3[矢作水力(株)・水利権:第一水力]
水路式・流込式
認可最大出力:5,600kW  常時出力:2,000kW[35.7%]←結構常時高め
最大使用水量:3.90m3/s (0.51)
有効落差:175.70m
水車:2台 総出力6300kW
導水路:総延長4369.5m
流域面積:76.4km2
取水:名倉川真 弓堰堤](75.5km2)他1(0.9km2?) ※ 489.28m
放水:矢作川[矢作ダム(満水位272.1m)]300.68m

※DBに拠る発電所の流域面積と堰堤の流域面積と取水箇所から名倉川以外に一箇所小さな取水先がある様だ。
真弓ダムには二回も行ってるのにここは未だ行ってない気がする(矢作川を遡上したときに通過してるはず?見逃してるかも。)写真撮りに行ってこないと。。


~名倉川~            
名倉川では真弓発電所が取水している他,支流の黒田川には黒田発電所があり,更に黒田川上流には奥矢作 第一発電所の上池の黒田ダムが建設されている。

真弓発電所は矢作川沿いに立地しているが取水は名倉川である。黒田川との出合付近にあっ て取水量を確保している様だ。CA=76.4km2でQ= 3.9m3/s,指数0.51と真弓発電所の水量・出力は倍ぐらいには出来そうである。
真弓発電所の取水先は名倉川,放水先は矢作川で,発電所があるのは川手町,ちょい横は押山町,堰堤があるのは桑原町でお向かいは稲武町…と「真弓」がどこ から由来してるのか全く判らない。
昔は経営者がもっと威張ってて,浅野総一郎の奥さんの作(さく)の雅号「佐久」より命名された佐久発電所や福沢桃介に由来する木曽の桃山発電所みたいに 地名無関係に名前決めちゃったやつかも。大井ダム建設には福沢の愛人の芸妓 上がりの女優,貞奴が大活躍したみたいだし,どっかの真弓ちゃんの名前から来てても全然不思議ではない。矢作水力の記念すべき第一号水利権の案件 である。

真弓ダム(桑原堰堤)[場 所][DB]            
目的;発電(真弓発電所)
名倉川(黒田川合流部)489.28m
流域面積:75.5km2
取水量:3.90m3/s?
貯留量:なし?(取水堰)
堤高/堤頂長 3.3m/38.84m
設備:土砂吐(スライドゲート1門)

いつか行ったんだけどいつ行ったのか失念して未だ写真が見つかっていない。なんなら再訪した気もするんだけどその写真も見つかっていない…→発見, 23.12に行っていた(2年前)。やっと掲載。この日は伊勢神トンネル(13時40頃)から名倉川に進入,真弓堰堤見学(14時頃)に後に下村発電所を 遠望(14時15分)しつつ中津川の王子エフテックの水発(15時頃到着),更に神坂から男川(15時45分頃)を見学して いる。どこに向かってるか殆ど判らないし,何時見た案件か忘れてしまう訳だが,どうも帰省の途中に見てない場所を色々組み込んだ様だ。錯乱気味の経路でも ゆっくりと掛川に近づいているw
真弓と下村が意外に近い。。

冬枯れの真弓ダム。
23.12
地図からも確認出来る彎曲して山に垂直に相対してトンネルで突っ込んでいく導水路

冬(年末)だけど結構な水量取れてる♪


冬枯れの名倉川,取水後

取水量を増やしたいと思ってる[→構想案]んだけど,まあ上流で取水したら真弓堰堤の時点でこんなんになってるよ ねぇ。。


~黒田川~            

名倉川の中流,稲武の町の直下に真弓堰堤などがあるが,その稲武付近に黒田川と名倉川の出合がある。
この黒田川に上流に黒川発電所や黒田ダムがある。途中で矢作川の矢作ダムへ直結する奥矢作揚水発電システムを挟むので一 体感は掴みにくくなっているけど。。


中部電力(株) 奥矢作第一発電所[DB]            
ダム水路式・純揚水
運開:1980.09
最大出力:    323,000kW     常時出力:    0kW
最大使用水量:  234.00m3/s
有効落差:     161.30m
上池: 黒田川[黒田ダム]867.00m
下池: 富永ダム奥矢作第二発電所] 693.50m
流域面積:   7.7km2
当初運転開始年月     (西暦年.月)       1980.09
現行施設運転開始年月     (西暦年.月)       1981.02

奥矢作発電(第一323MW・第二780MW)           
出力:1,103,000kW
水量/貯留量:234.0m3/s/1,010.0万m3
時間・電力量:約12h/ 13.2GWh

奥矢作第一発電所と奥矢作発電所管理所がR153沿いにある。
22.3
巨大なサージタンクが周囲を睥睨している。使用水量最大243m3/sの衝撃を吸収するやつである。

発電所あるあるのなんかの部品w


脇には黒田ダムへ繋がる道路がある


脇にはダムあるあるの何処に繋がってるか判らないトンネルの入り口。扁額付き?
模様っぽく見えたが目を凝らすと「□奥矢作第一発電所 水圧鉄管路□□」と読める(□が不明。。)。



中部電力株式会社 黒田発電所wiki[水力DB]            
所在地:愛知県豊田市黒田町
運開:1933頃[ 矢作水力(株)]
    水路式・流込式
    認可最大出力:3,100kW      常時出力: 98kW
    最大使用水量:1.81m3/s[1.81]
    有効落差:216.40m
    水車: 横軸ペルトン水車 出力3600kW×1台
    導水路:総延長1012.1m
    流域面積:10.0km2
 当初運転開始年月/ 現行施設運転開始年月:       1933.08 / ──
    取水:黒 田川(gsi)(運開当時は黒田ダム・今はダムより下流から取水している様子)808.30m
    放水:黒田川582.54m

なんと,,上で見る様に,黒田ダムは元々黒田発電所用のダムだったけど,揚水の 奥矢作発電所用のダムになったときに,黒田発電所への給水を取り止めてしまったようだ。南小田第一発電所太田ダム(大河内揚水発電所の上池)の関係と似ている。
流域面積7.7km2しかない水源としてはまったく不十分な黒田ダム だけど大きさだけは一人前になったんだから黒田発電所の分の水も手当てして やれと思ったけどそんなに共用がいやなんか。。。なんとか奥吉野のダム水路式発電 付加したいと検討したんだけど厳しいねえ。

昔は水源にしてたとはいえ,今の取水施設とはちょい離れている(直線距離で下流に650m程)。昔はどんな形態だったのかな?
DB によると施設は運開当初のもののようで,当時からダムは草木発電所(草木ダム)豊発電所(岩倉ダム)みたいに一寸取水口から離れた場所 にある形式だったのであろうか?
今の取水口は川の出合直下にあって僅かな流域面積の確保に役立っている。


 黒田ダム[水力]            
[矢作電力]事務所開設:1930.6・ダム着工:1932.1 ダム完工:1933・発電所運開:1934
[中部連力]事務所開設:1976.4・嵩上げ工事着工:1976.11 工事完工:1978・奥矢作第一、第二発電所運用開始1980
目的    P(1934-1976?:黒田発電所[一般水力] /1978-:奥矢作第一発電所[純揚水])
堤高     45.2m
流域面積/湛水面積     7.7km2 ( 全て直接流域 ) /80ha
総貯水容量/有効貯水容量     11050千m3/1,010.0万m3
ダム事業者     中部電力(株)
着手/竣工     1973/1980

黒田ダムの直下の様子。水は流れている
22.3

堤体とジェットフローゲート?流域面積に対するダム貯水量から全部自流分として発電に使っても良さそうなものなのに上から流れてくる分は下に流しているよ うである。
多分免許とかの関係でそうしないと面倒くさいのではないかと想像する。運用上も水車動かすに必要な水量と流れてくる水量が桁違いすぎて意味ないのかも。奥 吉野も奥美濃も揚水発電は皆何処も似た様な感じである。


ダム湖面


取水塔


ダム石碑と沿革(マウスオーバーで拡大)





名倉発電所取水堰及び黒田川との出合の直ぐ南側にある稲武大橋(gsi) からの眺め。こちらは緑たっぷりの時期である。
下流

上流

この先にも結構流域がある。南へ向かって緩い峠を越えると三河田口(設楽ダム方面)であ る。途中川口(gsi)からr507山を登ると面ノ木峠・茶臼山高原道路になってそこから反対側にr80で山を下ると津具[大入川上流方面]である。色々検討し甲斐がありそうだ。
因みにスライラインの茶臼山高原道路は立派だけど,川口から伊勢神トンネル付近までぶち抜くと名古屋方面から便利になりそう。R151和知野ダム付近から 売木峠,茶臼山,折本峠,面ノ木峠を経てR257川口からは細い道がありそうだが直結となってない(まあ売木から和知野ダムも遠回りの彎曲狭隘道だけ ど)。面ノ木峠から名古屋方面にはr80で稲武に出てくれと云う感じなのであろう(実際そうした)。


【名倉川発電所(案)構想】     
先程の 結 論 等を受けて早速検討する。
流量分布図 に寄れば 名倉 川流域のこの辺は 1,800mm。平谷で 議論するように近年の中電の設置方針から判断すると126%等の強気の数字が出てくる事になる。落差を取れれば更に倍!である♪

名倉発電所諸元(案)流 域図各案比較

実は1960年代より世界経済では資本財価格の低下が始まって以後猛然と進んでゐるので近年の発電所が相対的に安価となった資本財を分厚く積んでおくのが 最適になっているのかも。
それにしても1960年代からの資本財低下は要するにコンピュータ化なんだけどこんなゴリゴリの重電の製造物にも及んでいるのであろうか?勿論設計その他 PCの威力は絶大であろう。
とはいえこんなとこで126%を適応するのはバランス的に抵抗があるのも事実。但し真弓取水堰へ送っても大した発電力にならない(落差が70m程しかなら ない)
真弓の取水堰をスルーして矢作川に直送すると真弓の増強にもなって恰度良いのかも。


流域図            
仕切り直して,矢作ダムへ直送を考える。


[私案]名倉川発電所            
出力:16,500kW[+16.5MW]
水量:6.7m3/s
落差:290m
流域:53.3km2(→これに拠り真弓発電所の直接流域が23.1km2と大幅に減るので導水等で補水する必要がありそう。以下で検討)
導水:8.5km
取水:黒 田川支流黒 田川黒田発電所]・名 倉川580m
放水:矢作川[矢作ダム]288m

真弓堰堤への導水として野入川が近い。近い場所は710m程なので導水序でに発電してみる。
名倉川支流なので水量増加には繋がらないけど,井山川も加えて 12.9km2程。215mの落差で3,100kW程。まあ大した規模ではないがやらないよりましか。
野入川の水は押山発電所で利用するのでその辺との衝突も無い訳では無い がまあ面積僅少だし誤差の範 囲内であろう。
野入川での取水は多めに確保して真弓発電所の水量確保に努めたい。

野入川は近い上に高いので落差(EL.710m取水)を取って名倉川支流の井山川と併せて発電を試みるが面積も小さいし発電所としてそれ程有利な感じでは ない

高落差案詳細


  • [私案]野入川発電所            
    出力:3,600~5,500kW
    水量:2.0~3.0m3/s[1.56~2.3]
    落差:215m
    導水:2.9+1.9=4.8km
    流域:12.8km2
    取水:野入川(2.0m3/s)・沢・沢・井 山川 710m
    放水:名倉川[桑原堰堤]490m

  • 寧ろ野入川・木地山川・丸根川が合流いた後のこ の辺627mで取水,3.46km導水で真弓堰堤に導水可能。

    発電量や効率性を検討してみるがさっきの710m(案)の方が有利だったがそれでも小さい。こちらも導水だけではなく発電もする必要がありそう。

    [私案]野入川発電所            
    出力:2,300~3,400kW
    水量:2.0~3.0m3/s[1.59~2.38]
    落差:135m
    導水:3.7km
    流域:12.6km2
    取水:野入川 630m
    放水:名倉川[桑原堰堤]490m

    各案比較            
    番号
    取水河川
    内容
    取水位(m) 面積(km2) 導水(km) 発電量指数 効率 摘要

    野入川 導水 710 6.75 2.9 118.6 40.9  

    野入川・井山川 導水・発電 710 12.86※ 4.8 395.1 82.3 ※:真弓への新規導水は6.75km2 

    野入川 導水 627 12.6 3.5 221.4 63.3  

    野入川 導水・発電 627 12.6 3.5 391.5 111.9  

    発電しつつ627mから取水(④案)かな?
    真弓の流域は23.1+12.6=35.7km2となり,ここから3.9m3/s[1.09]とることとなる。
    もう少し欲しい感じもあるがまあこんなものか。
    ~ 入山川~            
    途中の入山川から補水出来る。1.3km2。但し真弓発電所には 正体不明の取水口(CA =0.9km2)が一箇所ある 様だ。
    寧ろこいつ(入山川からの取水(補水))は既にあるのかも。。(他に候補見当たらないし確認・発見の為に要現地入りである♪)



    [増強私案]真弓発電所            
    水路式・流込式
    認可最大出力:5,600kW
    最大使用水量:3.90m3/s [1.09]
    有効落差:175.70m
    水車:2台 総出力6300kW
    導水路:総延長4369.5m
    流域面積:35.7km2[23.1km2(名倉・一次,不明(入山川?))・野入川12.6km2
    取水:名倉川[桑原堰堤](75.5km2)、他1(0.9km2?)  489.28m
    放水:矢作川[矢作ダム(満水位272.1m)]300.68m

    更に二次流域(名倉川発電所(案)の一次流域)として 52.4km2ある。ここから名倉川発電 所が取り損ねた水も流れてくるのでまあなんとかなるであろう。
    平谷発電所は有効落差113m程度しかないのに厚 めの水量 (8.5m3/s[1.26])積んでいる。175mもあればもう一寸面積少なくても良いぐらいである。







    (上村川と根羽川(矢作川本流)に合流・EL320m)

    ~上村川~→別項            

    中部電力(株) 下村発電所[水力] [wiki] [→上村川篇]           
    所在地:岐阜県恵那市上矢作町下
    運開:1920.12[矢作水力(株)=最初に建設・水利権:第四水力]
      水路式・流込式
        認可最大出力:4,700kW      常時出力:2,500kW
        最大使用水量:6.68m3/s
        有効落差:83,82m
        水車: 出力4840kW×1台
        導水路:総延長4454.8m
        流域面積:187.5km2
        取水:上村 川[下村堰堤]397.67m
        放水:上村川[矢作ダム288m]308.62m



    下村堰堤[水力] [訪 問記][→上村篇]            
    岐阜県恵那市上矢作町漆原
    水系:矢作川水系上村川
    目的:P(下村発電所6.68m3/s)
    堤高/堤頂長: 4.3m/54,3m
    事業者:中部電力(株)
    竣工/改修: 1920年/2003年
    流域面積:187.5km2



    この下村発電所は(も)取水量が少ない(CA=187km2に対してQ=6.68m3/sし かない。2.5倍ぐ らいには出来そう)上に,放流後矢作ダム迄20m程無為に流れ落ちている。
    8km程の導水で 下村堰堤から矢作ダム迄導水出来るので 使い切れてない水 を使って発電したい。
    更に4.5km伸ばせば根羽川からも導水出来る。押山発電所(CA=116km2に対してQ=3.32m3/sとこれも物足りない数値)が使い切れてない 分を取水してこれまた矢作ダム迄直結したい。

    詳しくはこちらで検討。


    矢作ダムで発電するので上村川の水を使うからここで掲載♪




    ~根羽川(矢作川)~            

    愛地県内が矢作川で長野県内が根羽川って感じか?
    根羽(ねば)村から稲武(いなぶ)町に抜けるには最短距離だと杣 路峠だが,根羽川沿いにR153は迂回するが,その迂回先が大野瀬町となる。(さ るブログによると昔は杣路峠を直進してた(中馬街道)そうな。)
    ここからR153は矢作川としばし分かれ,矢作川はR153飯田街道の遥か北側を流れていく。次ぎにR153が矢作川と邂逅するのは力 石・勘八付近,利水的には越戸ダム付近である。


    中部電力(株) 押山発電所[水力] [wiki]             
    所在地:愛知県豊田市押山町
    運開:1922.7[矢作水力(株)・水利権:第二水力・運開当初2,500kW,後に3,200kWに引き上げ]
    水路式・流込式
    認可最大出力:3,600kW      常時出力:1,300kW[36.1%]
    最大使用水量:3.62m3/s [0.31]→取水量小さい。。
    有効落差:123.17m3/s
    水車: 出力3760kW×1台
    導水路:総延長2970.52m
    流域面積:116.0km2
    取水:矢 作川[押山ダム]445.80m
    放水:矢作川[概ね矢作ダム(288m)(未利用落差30m)]317.55m②

    押山発電所に通じる県道。。。こ れでもr356大野瀬小渡線で ある。矢作川の左岸を通ってるが完全に平行して右岸にr20瑞浪大野瀬線が走ってて,矢作川ダム付近は両側に聚落が有る可能性もあって(実走してなくて正 確には知らず)それはそれで必要なのであろうが,この先無人のこの先に立派な道路を建設するのは不要の誹りは免れ得ないであろうしこれでいいのであろう。 へろへろになってだ いぶ奥で途切れている。googleで は道路認定すらないw
    ヘタレて引き返してきた。

    発電所下流の水量。この先に専用橋があったらしい。。[G 空撮] これか[地 理院]。[す とびゅう]での入口付近の様子はこんな感じ。専用橋への接近は次回の課題としたい(まあ通行禁止だろうけど)。

    r20側から対岸の押山発電所を臨む。ちょっと脇に余水管っぽいのが見える。


    矢作川を延々と遡ると大野瀬の聚落近くになってやっとダムが現れる。

    押山ダム[場 所(gsi)]            
    目的:P(押 山発電所)
    取水位:445.80m
    矢作川


    お約束の吊り橋。ここは解放されていた。

    その吊り橋の上から下流を眺む。取水後でもこの水量。やはりもっと行けそうだ。

    右岸には魚道も完備。押山ダムは増強したいと思ってるけど魚道も設ける必要がある。(まあ矢作ダムで分断されてしまってはいるんだけど)

    沈砂池っぽいものがあるので近寄ってみる。

    沈砂池?(堰堤側)

    沈砂池?(発電所側)

    ダム直上,野 入川との合流部。


    押山発電所の問題は2点程あって
    ①流域面積に対して取水量が小さすぎる
    ②放水地点が次位の矢作ダムに対して高すぎる
    である。

    一覧を参考にすると

    実際上流で開発してみると4.3m3/sぐらいは取水出来るので,ここでも6.2m3/sぐらいは取水出来そうである。リプレースの時期に纏めてやっつけ たい。。

    月瀬付近。R153から長野県一般地方道のトップナンバーr101が分岐する。主要地方道のトップナンバーr1は佐久間ダム脇の愛知・静岡・長野県道であ るが,こちらは長野・愛知・岐阜県道という訳だ。山を越えた向こう側は一瞬愛知県でその向こう側は岐阜県恵那市上矢作町で上村川の上村発電所である。

    さてその上流は根羽村市街となる。
    根羽村内の矢作川。ここ(地 理院)  r10の橋・

    r10に曲がらず川沿いにr46直進すると売木である。根羽はねうではなく「ねば」と読むが売木はうりき等ではなく「うるぎ」である。売木は和知野川流域,天竜川水系である。

    ~桧原川~    

    r10は桧原川沿いに三河側の折元峠へ向かう。

    途中,釜ヶ入の甌穴なるものがあった。
    22.8

    そこそこ水流ある様な気はした。後で活用する→根羽川開発篇][→奥根羽開発篇





    【根羽川開発篇】[→成案諸元]            
    さて,押山堰堤に向けて開発してみるも,押山の最大使用水量が少なすぎて要改善であり,二度手間感強い。
    そもそも押山発電所の規模も小さすぎる。押山発電所の増強案をここで検討したのでその結果を踏 まえて仕切り直しをしたい。

    新下村発電所(私案)との連繋を考えて 見る。根羽川での取水位は398m程度。 610mから取水して落差200mを確保してみる。
    52.4km2採れる。平谷を見倣って多めに水量積んで5.0m3/sとすると8.5MWである。まあこれだな~♪
    押山発電所(Q=3.62m3/s)にもなお116-53= 63km2[名倉川発電所構想の玉突きで真弓発電所の増強の為の野 入川導水・発電12.6km2控除を計算に入れると60.4km2]残って使用水量的にもまだ広すぎる位。

    微修正案では根羽川の水は下村に持っていき,その玉突きで新下村の発電をすれば良いという構想に変えた。下図はそれに変更してある。
    更に雨は少なめだけど水量にはH=200mという高落差補正を掛けて10.2MW。桧原川からも取水すると1.5kmで取水可能。更にもう400mで新井 川。
    こいつらの取水後でもまだ42.8km2残っており,ばっちり棲み分け出来てる。
    問題点は下村発電所(Q=6.68m3/s)への導水容量を超える水量で発電するので一部はオー バーフローしてしまう点である。放水口は押山発電所より上流にあって使い切れない分 を拾って貰う訳にもいかない。
    ただ,これは上流の高落差発電所の下の発電所ではよくあることではある。
    本ケースでは新下村発電所(案)(上矢作第一発電所(案))の導水口を工夫して下村発電所の直ぐ上に分水工を設置すれば良い。


    効率はどんなもんかと調べて見ると新豊根佐久間辺りと比べてもなかなかよい。寧ろ大桑谷川がやや悪いとなった。
    河川名
    流域面積
    導水距離[効率]
    発電量指数
    発電量効率
    摘要(判断結果)
    大桑谷川
    2.1km2
    0.55km
    42.0
    76.4
    ×
    落(おおち)沢
    2.0km2
    0.0km[─]
    40.0


    桧原川 16.7km2 1.5km[11.73]
    334.0
    222.7

    新井川 2.3km2 0.4km [5.75] 46.0
    115.0


    [私案]根羽発電所   
    出力:13,300kW[+13.3MW]
    水量:7.8m3/s[1.06]
    落差:200m
    流域:52.4km2+落沢2.0km2+桧原川・新井川19.0km2=73.4km2
    導水:6.4km+1.9km(桧原・新井)=8.3km[]
    取水:矢 作川(根羽川)(gsi)小 川川(gsi)落(お おち)沢(gsi)桧 原川(gsi)新 井川(gsi)610m
    放水:矢作川(根羽川)[堰 堤(gsi)]400m



    更に奥も行ってみる。

    【奥根羽発電所構想(案)】[→成案諸元]        

    色々考えても巧く行かず煮詰まってたけど思い切って導水経路を変更してみる。取水位も10m程下げて見る。と,これは良さそう♪


    [私案]奥根羽発電所
    出力:8,600kW[+8.6MW]
    水量:5.2m3/s[1.5]
    落差:195m
    導水:根羽川[根羽川堰堤]~浅間川3.5km・本導水路~桧原川2.1km・浅間川~根羽川2.2km 7.8km
    流域:矢 作川(根羽川)・浅 間川25.2km2・桧原川9.4km2 合計34.6km2
    取水:矢 作川(根羽川)浅 間川桧 原川810m
    放水:矢作川[根羽発電所]610m



    (奥)矢作水力一覧[→矢作川本篇根羽川・名倉川(▲)→上村川
    河川
    名倉川
    根羽川
    上村川
    飯田洞川
    既設
    [既設]真弓発電所
    運開:1923.3
    最大出力:5,600kW
    常時出力:2,000kW(35.7%)
    水量(常時):3.90m3/s (1.53[20%])
    流域面積:76.4km2
     (流域水量比:51.0%)
    [既設]押山発電所
    運開:1922.7
    認可最大出力:3,600kW
    常時出力:1,300kW(36.1%)
    水量(常時):3.62m3/s (1.95[16.8%])
    流域面積:116.0km2
     (流域水量比:32%)
    [既設]下村発電所
    運開:1920.12
    最大出力:4,700kW
    常時出力:2,500kW(53.2%)
    水量(常時):6.68m3/s (3.79[20.2%])
    流域面積:187.5km2
     (流域水量比:35.6%)

    [既設]島発電所
    運開:1927.12
    最大出力:1,600kW
    常時出力:380kW(23.7%)
    水量(常時):4.09m3/s (1.95)
    流域面積:78.7+α km2
    (流域水量比:52.0%)

    [既設]上村発電所
    運開:1925.11
    最大出力:9,800kW
    常時出力:3,800kW(38.8%)
    水量:4.09m3/s (1.49[18%])
    流域面積:78.7km2
    (流域水量比:52.0%)

    [既設]平谷発電所
    運開:1996.4
    最大出力:8,100kW
    常時出力:790kW(9.75%)
    水量(常時):8.50m3/s (1.18[17.5%])
    流域面積:67.2km2
     (流域水量比:126%)
    [既設]飯田洞発電所
    運開:1921.10
    最大出力:630kW
    常時出力:220kW(34.9%)
    水量(常時):1.95m3/s (1.11[21.8%])
    流域面積:50.9km2
     (流域水量比:38.3%)
    新設
    [仮称]名倉川発電 所
    出力:16,500kW[+16.5MW]
    水量:6.7m3/s
    落差:290m
    流域:53.3km2
    導水:8.5km
    取水:黒 田川支流黒 田川黒田発電所]・名 倉川580m
    放水:矢作川[矢作ダム]288m
    [私案]根羽発電所
    出力:13,300kW[+13.3MW]
    水量:7.8m3/s[1.06]
    落差:200m
    流域:52.4km2+落沢2.0km2+桧原川・新井川19.0km2=73.4km2
    導水:6.4km+1.9km(桧原・新井)=8.3km[]
    取水:矢 作川(根羽川)(gsi)小 川川(gsi)落(お おち)沢(gsi)桧 原川(gsi)新 井川(gsi)610m
    放水:矢作川(根羽川)[堰 堤(gsi)]400m

    [私案]奥根羽発電所
    出力:8,600kW[+8.6MW]
    水量:5.2m3/s[1.5]
    落差:195m
    導水:7.8km
    流域:矢 作川(根羽川)・浅 間川・桧原川34.6km2
    取水:矢 作川(根羽川)浅 間川桧 原川810m
    放水:矢作川[根羽発電所]610m
    [増強私案]新下村発電所
    出力:13,500kW[+13.5MW]
    水量:15m3/s
    落差:106m
    導水:8.0(上村堰堤→矢作ダム)+4.5(根羽川→上村堰堤)=12.5km
    流域:合計310.1km2(10.3m3/s利用済) 
    取水:上村川[上村堰堤]・根羽川398m
    放水:矢作川[矢作ダム]285m

    [想定]上矢作発電所
    出力;29,800kW[+29.8MW]~
    水量:20m3/s~15m3/s
    落差:195m
    導水:6.0km
    取水:上村川[上矢作ダム(要凍結解除)]600m
    放水:上村川[上村堰堤]398m

    [私案]阿岳発電所
    運開:構想
    最大出力:7,400kW
    常時出力:
    水量(常時):3.0m3/s
    流域:24.5m3/s
     (流域水量比:126%利用)
    ①~⑥は開発した矢作水力の申請した第一~第六水力の水利権に対応する。
    保留中の飯田洞方面や上矢作を除いても4箇所合計51.9MWの 開発が可能である。なかなかだ。現行水量が少ないが故のポテンシャルであるので雨量が実際どれくらいかってのにクリティカルに依存しそう。
    水量がそれ程豊富で無いここらである。特に渇水期の冬は非常にしんどいことに なりそう。上矢作ダムが矢張り欲しいなあ。。下流の流量の安定化に資するであ ろう。また電源開発量が総計81.7MWに♪ でらぁいいがぁ☆