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矢作第二問題・阿摺問題→矢作川

輻輳してややこしい矢作第二近辺を模式図化してみた。


百月(どうづき)ダム・岩倉取水工[水力
取水堰
堤高:14.41m
取水位:116m[笹戸PS(25.71m3/s・116.16m)]
流域:672.7km2

矢作第二発電所[→矢作川
運開:1971.2(31.2MW)/出力増:2003.3(31.6MW[+0.4MW])
水路式・調整池式
認可最大出力:31,600kW    常時出力: 0kW[0.0%]
最大使用水量:40.0m3/s
有効落差:89.60m
水車:出力32100kW×1台
導水路:総延長8070.4m
流域面積:514.2km2
取水:矢作川[矢作第二ダム]206.50m
放水:矢作川106.50m

また百月ダムの直下で放水する矢作第二発電所のロケーションには悶絶せざるを得ない。穴藤問題川原樋問題の三大悶絶案件の一つであったが,此処の結果はネガティブな感じであった。なんでわざわざこんな風に造ったんかねぇ。。
22.12

問題点は
・常時系統:矢作川第一(1号機)16.70m3/s→時瀬16.70m3/s→笹戸→百月27.83m3/s[→阿摺(10m)→越戸
・尖頭系統:矢作河第一(2号機)78m3/s→矢作川第二ダム(V=92万m3)→矢作川第二P(40m3/s)→(22m)→阿摺(40m3/s)→ (10m)→越戸ダム(V=52m3/s)
という2系統の内,
①尖頭系統の矢作川第二→阿摺の22m・40m3/sの未利用落差
②常時27.8m3/sと尖頭40m3/s(33程度?)が集まる阿摺の処理能力がQ=40m3/s・V=0m3しかない
③阿摺~越戸の10m程度の未利用落差
である。

矢作第二は立軸フランシス水車だそうで最高効率は良いけどペルトン水車よりは変更効率が大きいそう[ソース:水 力さん]で余り小水量では動かしたくはないということらしい。
安定的に40m3/sで動かせるのは阿摺以下の様で,徐々に上がっては行くけど矢作直下のこの辺は精々16.7m3/sと云ったとこらしい。
百月でもペルトン水車2台で動かしているので最大使用水量27.83m3/sと云っても13.96m3/s程度で動かす日も多いのかも知れぬ。(時津の使 用水量16.7m3/sと近くて示唆的である。)

解決するには,色々考えて見たが,
[1]矢作川第二発電所放水口直下に逆調整池を建設
[2]その逆調整池より取水して越戸ダム放水で発電所を建設
であろう。これに拠って①~③を解消しつつ,矢作第二の尖頭発電の逆調整も完備させる事が出来る。

[私案]池島堰堤…[1]対応
満水位:EL.110m
湛水面積:11.4ha
利用水深:3m
推定貯水量:34万m3


[私案]矢作第三発電所(石野発電所or広瀬発電所or力石発電所)…[2]対応
出力:10,200kW[+10.2MW]
水量:25m3/s
落差:48m
導水:11.5km程度←出力たりないねぇ。。
取水:矢作川[池島堰堤]・阿 摺川(東度合)110m
放水:矢作川[越戸ダム]58m

こんな感じではなかろうか。…と思ったら出力が足りぬ。。その辺は水量をどうするかにも依存するんだけどねぇ。。
まあ第一選択は奥矢作ダムの建設断行で下流の水量安定化と発電総量増加ってとこか。




更になんとか矢作第二を効率的に利用する為には安定的に水量確保出来ないとダメで以下の様な施策が考えられ得る。

①明知川からの導水

②介木(けんき)川の導水

③阿摺川の導水
④足助川からの導水

と段々遠くからの取水となるw

足助川迄行くと結構広そうだけど。。

此処迄やるなら介木川からは寧ろ矢作ダムへ流して矢作第一2号機の稼働率を上げに行った方が良い。。