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天竜川中流域 ( 佐久間[増強調整池建設周遊〕 秋葉発電所 船明発電所開発篇  新豊根発電所 水窪発電所 )
とはずがたりな掲示板 ( 電 力スレ利 水スレ )
2022.2.24更新
2021.6.6作成
秋葉ダム付近水発現況篇


0.秋葉ダム<目次>
0-1.概要 0-2.沿川風景[21.8訪問] 0-3.諸元ども

1.増強
大千瀬川発電所(5.7MW)〔構 想〕 
気田川[気田川発電所(9.9MW)〔構想〕気田川秋葉連絡路 横山導水路(案) 天竜横山ダム・天竜横山発電所

2.支流
白倉川(西川)
白倉川発電所(7.2MW)白倉川導水(22.8km2) 半血沢岩井戸発電所(+ 5.2MW)〔構想〕[廃止]大滝発電所 

3.その他
ダム本体増強検討 三方原用水 船明救済策まとめ


0-1.<概要>
天竜川本流に設置された静岡県内3ダムの真ん中,秋葉ダム周辺の利水を検討する。本稿の内容は上流側の開発案は佐久間開発篇,下流側の開発案は船明開発篇にそれぞれ接続する。

秋葉ダムだけで押しも押されもせぬ大ダムである(堤高80m!)けどこれは佐久間ダムの逆調整池の機能であって 貯水量はかなり少なめ。よく見てみれば有効貯留量が775万m3しかない。有効落差も堤高の割には小さい。これは岩盤が可成り地中深いところにあったため だそうな。
佐久間ダムは殆ど水を漏 らさな いので天竜川本流筋としては佐久間発電所の最大306m3/sを叩き込んでくるだけなので最大で336m3/sの水量を処理出来る秋葉には日周期なら労のな い仕事である(例えば306m3/sの水で5時間発電しても550万トンである。)。が,データで見るように 佐久間ダムの通過水量60億トン(発電は55億トン)に対して秋葉ダムで は第一~第三の発電所 で57億トンは捌ききるのだけど16億トンは使い損ねる(放流してしまっている)のである。年間57億トンの水を発電に使えるのは処理水量で僅かに佐久間 を凌駕する秋葉(第一~第 三で336m3/s)だけに可能 となる偉業ではあるが佐 久間が漏らしてた水が5億トンだったのに対して16億トンも逃してるのはちと痛い。こいつらは概ね大千瀬川と水窪川からやってくる連中(←水流のことねw)と解釈して良いだろう。水窪川は水窪発電所を通じて佐久間ダムに導水しているし,大千瀬川は支流の大入川は殆ど水を漏らさず新豊根発電所を通じて佐久間ダムに送水している他,本流の大 千瀬川は植草頭首工から豊川流域に豊川用水の水を供給している。既に或程度有 効活用した上 での16億トンなので大雨洪水時の使いづらい水ではあろうが頑張って利水していきたい。主な支流は相川,水窪発電所取水点以下の水窪川,振草以下の大千瀬 川そその支流である。第一段階と想定する水窪・新豊根・佐久間関連の対策案は数値は妖しげだけど(w)こちらに纏めた。16億トン中都合3億トン程度は解消出来そう。残り13 億トンを第二段階想定の西渡ダム(案)気田川秋葉ダム(案),更には第三段階の相川ダム(案)でどれくらい解消出来るかな~。

[wiki] に拠ると”水力発電については完成と同時(1958)に秋葉第一発電所(認可最大出力:45,300kW)と秋葉第二発電所(同:34,900kW)が建設さ れた。合計80.2MW。秋葉第二発電所はダム直下に建設され落差が小さく,夏季のピーク時に対応する為の尖頭発電を行うダム式発電所である。

更に船明ダムが1976年に建設され秋葉第一・第二発電所の逆調 整機能が強化された。それ以前はどのような形で逆調整していたか不明である。秋葉の堆砂で機能が低下したのも船明建設の理由の一つという記述もみかけたの で昔は常時発電の秋葉第一で尖頭用の秋葉第二110m3/sは河道流して,浜名用水や磐田用水の取水口前の堰なんかを通す内になんとなく均されていたのか も。

さらに1989年には秋葉第三発電所(同:46,900キロワット)が増設された。 2017 年(昭和29年)5月30日、秋葉第一発電所の2号機が更新され、出力が950キロワット向上し、46,250キロワットとなった。秋葉第一・第二・第三 発電所合計で最大128,050kWを発電し、50/60Hz両周波数対応の発電機を持ち,首都圏・中京圏双方の電力需要に応えている事が出来る体制を整えている。

[googlemap] でも秋葉第二・第三はダム直下の左右両岸に分かれたほぼ同位置にある。水 力]の水系概図でも同じ位置の左右両岸にある様に描かれている(流石,芸が細かいっすw)。
上の写真だと左手に見える建屋が秋葉第三になる模様。冒頭の写真の水飛沫の向こうに煙ってる建屋っぽいの が第二か?
その水 力.comさんの表記だとダム水路式になってるけどダム式?形式的には直下と云えども水路が咬ませてあってダム水路式なのかな?


0-2.~沿川風景~【年間水量データ(別頁)】・
佐久間ダム─[大千瀬川]─佐久間発電所・佐久間第二発電所──西渡発電所─[水窪川]─佐久間第二発電所放水口─秋葉秋葉ダム21訪問記秋葉 第一発電所秋 葉第二発電所秋葉第三発電所三方原用水]─[気田川]─船明ダム・船明発電所



[21.訪問]   
五 輪直後の長梅雨みたいな1週間も雨が停滞した時期,帰省の帰りに訪問。凄い水量だった。
野次馬?が何人もいて,自分の事を棚に上げておいおいこんなの見に来るかよ,物好きやなと思って仕舞った。
まあ俺は利水システム全体に興味あってたまたま今日が来る機会があったってだけで出水が好きな訳ないぞ。
全ゲートが解放されてて水飛沫が上がっていた。それでも各ゲート全面解放って訳ではなさそうで水を貯めて発電しつつの放水の様であった。
全体的に小雨化しつつ出水時と渇水期の分散がデカくなってる傾向が全国的にあるようで,水量を安定させ有効に利用する為にも上流にダム作って出水を減らす 余地はまだあるのではないか?
いずれにせよ,上で触れた(図は下)秋葉ダムが使い切れずに放出する水[16億トン (2015)・9億トン(2016)](の一部)を期せずして目にした形となった。
左の建屋は秋葉第三発電所である。ここから放水路を長く取るダム水路式では無くダム放水路式である♪
21.8
船明ダムよりは落差ありそうだが,佐久間ダム程の落差は無さそう。それでも堤高は89mもある。ダイナミックな景色見てると規模感が可怪しくなるのかもし れな い(→実は地盤がそれだけ深い場所にあるからだそうな)。2,3日前に台風が通過した後の22.8の様子。放流はゲート1門のみで行っていた。
22.8



0-3.諸元


三方原用水取水口[農 政局]      
目的:三 方原用水(9.848m3/s)[上水1.221m3/s・工業3.158m3/s・農業5.469m3/s][国 交省
年間取水量:約1億トン/年?(→ 調べて見た[三方原用水])

秋葉ダムの湖畔に三方原用水の取水口がある。秋葉ダムの目的は完全に発電のみの電発のダムであるが,事実上潅漑の取水口の役割も担っているのである。飛騨 川の中電保有の上麻生ダムと木曽川用水白川取水口の関係に似ている(というか 多分同じ)。ただ

三方原用水は図2-4だと9.848m3/s程度の様だけど。利水現況図(2004[H16]年ぐらいのもの?)だと 16.708m3/sとなっている。
ダ ムの脇に取水口がある[地理院]ように描かれているが農政局の写真より取水口はこれ↓で場 所はもっとこの辺であった。またも地理院の地下水路の記載ミスら しい。


  

秋葉(あきは)ダム[水力] [便覧
河川     天竜川水系天竜川
目的/型式     AWIP/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     89m(EL.=131.00m)/273.4m/515千m3
流域面積/湛水面積     4,490km2 (直接のみ ) /190ha ←190ha=1,900,000m2で有効貯水量775万m3なので775万÷190万≒4で利用水深4m程度ということ?←そんな感じで良いらしいw[電発
総貯水容量/有効貯水容量:3.470.3万m3/775.0万m3→佐久間発電所放流の306m3/sを7時間分貯められる量
満水位標高:108.00m    低水位標高:104.00m
ダム事業者     電源開発(株)
着手/竣工     1954/1958
水利用率:78.1%[県データ


データ整形
水量科目
発電量(設備利用率)
水量(Mm3)
摘要
ダム放水量(A)
──
1,428.7
水量の県データの2010年の異常値(おそらく10倍)を修正
2000~2017年の内記載のない2015・2017年を除いた7年の平均

発電量は2019~2024,2026年の7年間の平均年間発電量
第一(B1)
178.1GWh (47.2%)
1,276.5
第二(B2)
78.7GWh (28.4%)
1,043.2
第三(B3)
306.4GWh (76.4%)
2,793.6
発電計(B)
572.2GWh (50.5%)
5,113.3
B=B1+B2+B3
比率 (C)

78.16% C=A/B
(A)の約14.3億トンの水を使える様にすると200GWh程発電量を増やせる。

[wiki] に拠ると水力発電については1958年のダム・発電所の完成と同時に秋葉第一発電所(認可出力:45,300kW)と秋葉第二発電所(同: 34,900kW)が建設さ れ、さらに1989年(平成元年)には秋葉第三発電所(同:46,900kW)が増設された。第一発電所はダムより下流の天竜区横山町(旧・天 竜市)に建設されたダム水路式発電所であり、第二発電所はダム直下に建設され夏季のピーク時に対応するための発電を行うダム式発電所である。2017 年5月30日、第一発電所の2号機が更新され、出力が950キロワット向上し、46,250キロワットとなった。秋葉第一・第二・第三 発電所合計で最大128,050kWを発電し、首都圏・中京圏の電力需要に応えるべく60Hz・50Hz両方の発電機を備えている,となっている。現在は 最新の秋葉第三がメインの稼働となっている様である。有効落差でも最大使用水量辺りの最大使用電力でも一寸だけ秋葉第一の方が優れてるっぽいけどスペック に現れない部分があるのかね?

元々発電効率悪い第二だから後回しなのに漁業の為とか云っちゃってるw

http://tenryu-r.sakura.ne.jp/images/senyoku/20181024111834.pdf

>秋葉系発電所の発電運用につきましては,漁業と発電事業との共存共栄の観点より,秋葉第二発電所を最後に発電するよう調整しておりますが,今般, 秋葉第三発電所の停止作業に伴い,止むを得ず秋葉第二発電所の運転が必要となりましたので,ご理解,ご協力のほどをお願い致します。

なんで,漁業の為になるのかと思ったらこういうことらしい。

http://tenryu-r.sakura.ne.jp/riverinformationR4.htm

>アユの釣果や河川状況をお知らせしています。 
>令和 4年 8月17日(水)
>天竜川本流では秋葉ダムゲートおよび秋葉ダム第二発電放水口からの放水が行なわれており、秋葉ダム直下や鮎釣より下流域は増水していて釣りのし難 い状況となっています。船明ダムより下流の水位はやや高く、透視度は30cmで薄濁りです。

周辺の諸元も含めて再掲
発電所
最大出力
常時出力
最大水量
常時水量
その他
佐久間 350,000kW 93,700kW 306.0m3/s
117.20m3/s
佐久間第二 32,000kW 11,500kW 306.00m3/s 109.97m3/s*



104.200kW
306.00m3/s
117.20m3/s
秋葉第一 46,250kW 0kW 110.00m3/s 0m3/s

秋葉第二 35,300kW 0kW 110.00m3/s 0m3/s

秋葉第三 46,900kW 38,700kW 116.00m3/s 95.72m3/s*



38,700kW
336.00m3/s
95.72m3/s

船明 32,000kW 114,000kW  270.0m3/s 96.19m3/s*








>常時出力(保証出力)は、年間を通じでほぼ毎日(95%流量程度)発生できる出力である。[JICA]
とのこと。概ね100m3/s前後が常時水量の様である。[tw

三方原用水秋葉取水口[関 東農政局
三 方原用水(→農水省)(→本稿)(9.848m3/s)[上水1.221m3/s・工業3.158m3/s・農業5.469m3/s or 12.401m3/s[中 部地方整備局]][国 交省]・天竜川55.20m



電源開発(株) 秋葉第二発電所水力wiki
運開:1958.6 (改修:2016.5)
ダム式(放 水路式)・調整池式
認可最大出力:35,300kW(改修前34,900kW) 常時出力:0kW   年間総発電量:115,040MWh(1億1,504万kWh・改修前)
稼働率:28.4%→低め。一応wikiに もピーク用とあるから稼働率はそんなに高くは無さそう。
年間発電量:78.7GWh(2019~2024,2026年の7年間の平均)[県データ
最大使用水量:110.00m3/s
有効落差:36.50m
水 車:水車 50/60Hz 35000/38000kW×1台
流域面積:4,490.0km2
取水:天竜川[秋葉ダム]108.0m
放水:天竜川69.82m
効率:0.32MW/(m3/s)

稼 働率も低いが有効落差も最も低く,低効率である事も判る。


秋葉第三発電所→下流現況篇
電源開発(株) 運開:1991.8(←比較的新しい)
ダム式(放水路式)・調整池式
認可最大出力:46,900kW 常時出力:38,700kW
稼働率:76.4%[県データ
年間発電量:306.4GWh(2019~2024,2026年の7年間の平均)[県データ
最大使用水量:116.00m3/s
有効落差:47.10m
水 車:
  立軸フランシス水車 50/60Hz 45600/46500kW×1台
  横軸フランシス水車 50/60Hz  1700/ 1800kW×1台
発 電機:
  立軸三相交流同期発電機 50/60Hz 39600/47600kVA×1台
  横軸三相交流同期発電機 50/60Hz  1700/ 1700kVA×1台
放水路:口径6.50m、延長3646.5m
取水:天竜川[秋葉ダム]108.0m
放水:天竜川[船明ダム]55.20m  (多 分これ)(→ビ ンゴだな)55.20m
効率:0.40MW/(m3/s)

(気 田川)←気田発電所・豊岡発電所

秋 葉第一発電所    
ダ ム水路式でちょい離れた天竜川を下がった西岸にあり,対岸を走る国道から遠望できる。

秋葉第一発電所水力中 電
電源開発(株) 運開:1958.1 (改修:2017.5) ダム水路式・調整池式
認可最大出力:46,250kW(改修前45,300kW) 常時出力:0kW 
  1号機改修:工期2017(H29).10~2018(H30).5     改修前出力:46,250kW     改修後出力:47,200kW  増減:+950kW
  2号機改修:工期2016(H28).10~2017(H29).5   改修前出力:45,300kW    改修後出力:46,250kW 増減:+950kW
年間発電量:178.1GWh(2019~2024,2026年の7年間の平均)[県データ(3億5,779万kWh・改修前/2号機の改修で約560万kWh向上[sgfI])
稼働率:44.9%(改修前データ)[県データ
最大使用水量:110.00m3/s
有効落差:48.50m
水 車:立軸フランシス水車 50/60Hz 25000/26300kW×2台

発 電機:立軸三相交流同期発電機 50/60Hz 27000/27000kVA×2台
取水:天竜川[秋葉ダム]108.0m
放水:天竜川54.00m
効率:0.42MW/(m3/s)
効 率:0.42MW/(m3/s)


水使用量検討(→データ全体俯瞰はこちら)   

発電所
最大出力
常時出力
最大水量
常時水量
その他
佐久間 350,000kW 93,700kW 306.0m3/s
117.20m3/s
佐久間第二 32,000kW 11,500kW 306.00m3/s 109.97m3/s*



104.200kW
306.00m3/s
117.20m3/s
秋葉第一 47,200kW 0kW 110.00m3/s 0m3/s
改修:+1,900kW
秋葉第二 35,300kW 0kW 110.00m3/s 0m3/s
改修:+400kW
秋葉第三 46,900kW 38,700kW 116.00m3/s 95.72m3/s*



38,700kW
336.00m3/s
95.72m3/s

船明 32,000kW 114,000kW  270.0m3/s 96.19m3/s*








>常時出力(保証出力)は、年間を通じでほぼ毎日(95%流量程度)発生できる出力である。[JICA]
とのこと。概ね100m3/s前後が常時水量の様である。西鹿島での維持流量86m3/sに対応していると云えよう。

状況の必要性の有無を静 岡県の資料より上での疑問を検討してみる。改修時期に重なってよく判らない部分も多いのが残念だけど・・。

【秋葉第一~三発電所運用】
今,2015年かデータから秋葉発電所群の運用を見て見る。

秋葉第一発電 所運転実績
稼働率:56.1%(2015年度実績)
出典:静 岡県

2016年 設備稼働率:30.20%
出典:静 岡県

秋葉第二発電 所運転実績
2015年
稼働率:20.2%(2015年実績)
出典:静 岡県

2016年
稼働率:25%
出典:静 岡県

これらの数字をみると発電量が増えてる4月,7月,9月は秋葉ダムの放流量が 増えている事が判る。放流量に連動するとすると 10~3月はあんま雨降らないか ら1月位しか大量に放流してない。この2015/1は秋葉第一発電所の稼働率が極端に低いので放水量が多いのはその所為(せ い)の可能性が高そう。

秋 葉第三発電 所運転実績
稼働率:81.6%(2015年実績)
出典:静 岡県
ベース電源的に利用されている。何故第一より優先されるのかは謎だ。。2017年の秋葉第一の改修前から第一の方が高効率である。改修後は秋葉第一の方が 優先して利用されてる感じであろうか?

過去10年ほどの経年データ第 一の稼働率46.3%に対して第三は75.4%であり,第三が優先して使われていることが判る。1m3/s投入で発電出来る発電効率は第一の方が高いのに何故第三が優遇さ れるかは謎である。改修後の関係か?
また第三の容量は46.25MWなので月の発電量の上限は33,300千kWh程度となる。雪解けと梅雨と台風の4月6月9月は80%超の稼働率って所で ある。98%とか 迄追えんのかねえ??
2015年 4月 7月 9月
放流量(m3) 2億9690万 3億8960万 4億2500万
平均週間放流量(m3) 6,597万 8,657万 9.444万
この偏在性を見ると水力も自然エネルギーであって,無駄な時は無理に発電を追わずに捨てるのが結局効率的ではあるのだろうけど。

集計してみる

船明水量
秋葉水量
佐久間水量
秋葉対佐久間比較
秋葉第一使用量
なし
20.8億トン
55.1億トン(佐久間)※

秋葉第二 〃
なし
 7.1億トン
48億トン(佐久間第二)※

秋葉第三 〃
なし
30.4億トン


発電合計

58.3億トン
55.1億トン
3.2億トン増
ダム放流量
16.1億トン
5.9億トン
10.2億トン増
全体

74.4億トン
61.0億トン
13.4億トン増
※:佐久間と佐久間第二は直列である。佐久間で使うが放流して佐久間第二では使わなかった水が7億トンもあるようだ。

いずれにせよ,以下でみるように秋葉の問題点は貯水量の過小である。佐久間から13億m3/年も通過水 量が増えてはいて(主な流入は水窪川と大千瀬川で ある), 秋葉発電所の使用水量も3.2億トン増えてはいるけ ど,十分使い切 れておらず,結果16億トンもの水を無為に放流してしまっている。
秋葉ダムは佐久間の逆調整池であり有効貯水量は大したことないのである。。何とか増やしたい。
この水の出所は以下の流域である。佐久間ダム・新豊根ダム・水窪発電所・振草頭首工の取水域を除いた秋葉ダムが先ず受け止めなくては成らない洪水である (まあ既に割と優秀なことは優秀だけど)。

下で船明の数値も加えて更に検討



【秋葉ダムの増強】   
336m3/s をフルに 使いつつ秋葉ダムに336m3/s以上流入する時間帯,詰まり水を効率的に使えない時間帯,って一年の内どの位あんのやろか?大部分は効率的に使えそうな 感じもするけぇが,データ上は上で見た様に第 一の稼働率46.3%に対して第三は75.4%であり,第二は20%程度である。そこそこ高い稼働率ではあるが,第一・第二はまだ動かす余 地はありそう。とはいえ,第二は低落差のピーク用であり,更に秋葉1~3で使い切れてない水が年 間16億トン程ある。
と言う事で,秋葉をいじる(増強する)事も検討出来そう。

電源開発で一番流力なのは気田川の水である。秋葉ダムの下流で気田発電所等を経て気田川が流れ込む。現状での気田川の水を気田発電所から船明発電 所迄何も使わ ない状況は惜しい。気田 発電所放水位は160.65mあり,この地点で183km2程の 流域面積がある。そして船明発電所取水位(船明ダム満水位)はEL.57mである。20m3/s程を100m 落とせば単純計算で17MW程度にはなる。と言う事で気田発電所の放流水を秋葉ダムへ12.5m3/s流し込む竜山発電所を構想(妄想)してみた。秋葉ダムから船明ダ ム迄は既存のど下で見る秋葉第一を含め1~3の3発電所で空いている能力を活用するプランである。

現時点(25.11)で一番有力なのは秋葉第二の放水位に併せて逆調整池を建設して下流に建設(天竜横山ダム構想♪)することである。最大110m3/s (なんなら更に増強しても良い)の秋葉第二で秋葉ダムの水を発電しつつ下流に逃がして貯留することで秋葉ダムに水を余計に貯められる。一日の尖頭が4時間 だとして110m3/sで動かすと160万トン(増強して最大使用水量を倍にすると320万トン)程貯められるのでその分,水窪川や大千瀬川(や導水すれ ば白倉川)の水を貯められる。そして天竜横山ダムの空き容量は気田川からの水を貯めることが出来るのである。例えば年間200日160万トン余分に貯めら れるとすると(毎日秋葉で放流してしまってる訳では無いだろうから不正確な計算だけど)3億トン程余分に貯留出来る。

その他,秋葉ダムすぐ脇の西川で天竜川に流れ込む白倉川でも発電だの導水だの大がかりな事せずとも出来 そうであった。

色々秋 葉周りの電源開発[→こちら]考えて構想(妄想)してみた。