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 20.10.20運開
清津川の水力発電

清 津川発電所 湯沢発電所 カッサ川ダム 二居ダム 奥清津発電所・奥清津第二 発電所 カッサダム 二居川開発 清津峡の 電源開発  農業用水はこちら 

電発の揚水発電所,奥清津・奥清津第二発電所とその上下調整池の二居ダム・カッサダムを取り囲むようにある清津川発電所。
水系は信濃川水系の支流清津川にあるが,清津川の水は更に違う支流魚野川の湯沢発電所に送られて使用されている。また二居川は利用されてないようだ。
ごちゃごちゃしてるので概念図を書いてみた。こう書くと意外に単純。要するに清津川と湯沢の一般水力に奥清津の揚水発電が絡む(更に国道やその廃道やス キー場などのロープウェイなんやかんやが絡む)から二居近辺がうじゃうじゃとややこしくなり,更に湯沢が山を跨いだ向こうに流れ込んでいるのも一寸(社会 的に)話しをややこしくしている。

何処かでみたなぁと思ったけどこれだ
>山行が「国道17号旧道 二居 峡谷」
どこでへも行ってるなあ~w
まあ水有るところには発電あり,発電有ると事には道ありだからな~。

廃案件としては二居変電所跡も有名だった。
廃墟検索地図「二居変電所 概要・歴史」

また
二居ダム下流の清津川は上信越高原国立公園に指定されている名勝・清津峡がある。国土交通省はここに清津川ダムを建設することを計画していたが、公共事業 見直しに伴い中止したダム事業の一つとなった。
Wikipedia 「二居ダム」
ともある。
中止は幸いである。

色々余地ありだ。まずは現状を水力.comで見ていく:


~沿川風景~
実は下の方で拗れていると云う話しがあるのだが,その様な中で作成された地図が非常に便利である。細かい取水堰とその 取水量が明記されている!
出典:十日町市

清津川発電所 浅貝川取水堰
取水:浅貝川891.5m
送水:カッサ川ダム
取水量:2.1m3/s
流域:?

赤沢
0.03m3/s

小栃沢
0.02m3/s

清津川発電所 清津川取水堰
取水:清津川887.72m
送水:カッサ川ダム
取水量:4.6m3/s
流域:?

小沢渓谷
0.08m3/s


~カズサ川~
ダムの名前がなんかローマ王がローマ教皇に謝りそうな日本語離れした変な名前だと思ってたら川の地図だとカズサ川と なっている。地元ではカズサが訛ってカッサと呼んでるのかな?
我が地元,東遠掛川では「俺がやる」を「俺んやる」と云うように「が」が「ん」になる法則があるが,粟ヶ岳(あわがたけ)も勿論この法則に則り「あわんた け」と呼ぶ事もあったが…。
ご近所で云うと魚沼の三国川が「さぐり」川と呼ばれる以上に変な名前である。清津川流域に走るR17の三国(みくに)峠が越後・信濃・上野なのに対して三 国川の方は越後・会津・上野の三国の様である。
この辺の変化にはなんか法則性あるのかな?(掛川のもまあ法則性というか撥音便の多用なだけだとはおもーけえが。)

カッサダム[便覧
河川     信濃川水系カッサ川
目的/型式     P[奥清津発電所上池1306m・414m3/s・相棒の 下池は二居(田代)ダム]/ロックフィル
堤高/堤頂長/堤体積     90m/487m/4450千m3
流域面積/湛水面積     4.5km2 ( 全て直接流域 ) /66ha
総貯水容量/有効貯水容量     1,350.0万m3/1,140.0万m3←二居ダムと同一
ダム事業者     電源開発(株)
着手/竣工     1972/1978

カッサ川ダム[便覧][GSI
河川     信濃川水系カッサ川
目的/型式     P[清津川発電所884m・8.0m3/s]/アーチ
堤高/堤頂長/堤体積     20.5m/98.8m/5千m3
流域面積/湛水面積     112km2 ( 直接:18km2 間接:94km2 ) /1ha
総貯水容量/有効貯水容量     104千m3/70千m3
ダム事業者     東京電力(株)
着手/竣工     1957/1958
取水:カッサ川・浅貝川取水堰・清津川取水堰・赤沢・小栃沢・小沢渓谷
送水:清津川発電所

カツサ川以外で6.83m3/s取って居る。カツサ川では1.17m3/s程度取る計算か。


奥清津発電所・奥清津第二発電所・Okkyミュージアム[電発][水力
新潟県南魚沼郡湯沢町大字三国

  
奥清津発電所  
奥清津第二発電所


着工:1972.5
運開:1978(S57).7(1号機)
運開:1987.12(2号機)
運開:1982.7(3・4号機)

着工:1992.3
運開:1996.6
(1・2号機)

最大出力

1,000,000kW←すげえw

600,000kW
最大水量

260m3/s

154.0m3/s
有効落差

470m

470m
上池

カッサダム
上池水位

1,306.00m

1,306.00m
下池

二居ダム
下池水位

804.00m

809.00m

>奥清津発電所が有していた最大出力 で12時間の継続運転能力には余裕があったのに対し、奥清津第二発電所完成後は奥清津発電所と合わせて7.6時間の運転となり、昨今のピーク尖鋭化傾向に 対応する事ができるようになりました。[電発
とある。
上池のカッサダムと下池の二居ダムの有効貯水量は同じで1,140万m3である。奥清津の使用水量260m3/sで確かに12時間(=12*3600秒) であり,414m3/s(奥清津と同第二の最大使用水量の和)だと約7.6時間となる。

>最新鋭の可変速機を擁し、わずか3 年8ヶ月の工事期間で緊急開発されました。[電発
ただ発電したり充電したりするのではなく需給に追从して調整出来る様だ。

二居(ふたい)ダム[水力][便覧
着手/竣工:昭和47(1972)年/昭和53(1978)年
堤高:87.00m、堤頂長:280.00m
総貯水容量:1,830.0万m3    有効貯水容量:1,140.0万m3
       天端標高:829m
    常時満水位標高:825m
     最低水位標高:804m
    流域面積:107.8 km2    湛水面積: 0.77km2
トンネル:常用吐トンネル:1箇所    河川維持水用トンネル:1箇所
流量
    非常用洪水吐最大流下量:1620立方メートル毎秒
       常用吐最大放流量:  40立方メートル毎秒
備考:揚水発電の奥清津・奥清津第二発電所下調整池。上調整池はカッサ ダム


東京電力RP(株) 清津川発電所[水 力[増強試案]
運開:1958.12
水路式・調整池式
認可最大出力:16,000kW→17,000kW[+1.0MW]      常時出力: 3,800kW
最大使用水量:8.00m3/s→8.5m3/s
有効落差:241.05m
水車:立軸フランシス水車 出力 17000kW×1台
導水路:総延長12647.2m
流域面積:カッサ川ダム:112km2 (直接:18km2 間接:[清津川・浅貝川・他]94km2 )→125.2km2 カッサ川ダム:112km2+追加[外ノ川・高石沢・足尾沢川]:13.2km2
取水:(清津川887.72m+浅貝川891.5m)→カッサ川[カッサ川ダム]879.0m →追加:外 ノ川高 石沢足 尾沢川・870m
放水:清津川[湯沢発電所]630.73m

現在,8.0m3/sで16.0MWで運用している清津川PSであるが,水車は17.0MW迄発電出来るようだ。詰まりもう0.5m3/s程強化可能。

北側から取水すると行ける。出来ればカッサ川ダムの容量を増やしておきたい。




東京電力RP(株) 湯沢発電所[水力
運開:1923.5
水路式・流込式
認可最大出力:15,600kW    常時出力: 6,800kW
    最大使用水量:6.12m3/s
    有効落差:301.49m(以前は300.72m)
    水車:総出力19440kW
    導水路:総延長6798.6m・
流域面積:163.0km2
取水:清津川発電所、清津川630.86m
放水:魚野川[石打発電所]312.2m

山の向こうの魚野川へ放水。



冒頭で「二居川は利用されてないようだ」と書いたが,二居川流域795m地点での 流域:22.1km2程度。山向こう だけど似たような立地の土樽は51km2で5.5m3/s,2.2m3/s程度は取れそうか。


清津川発電所放水位630.7mに向けて放水するのが順当であろう。純揚水は水の出入りを極端 に嫌う傾向がある(奥矢作奥吉野大河内)ので,ここも厭だろうが,二居ダムを混 合揚水の調整池として利用するとすると集水面積は43.7km2に増える。
全部で4.4m3/s程期待持てるようになって出力は倍増の6,000kW程期待持てそうに♪
ただ純揚水が水の出入りを嫌うとすると一寸宜しくない気はする。
揚水の水と交錯しないEL815mらへんの清 津川浅 貝川に取水堰を設けて二居ダムを避けるように二居川迄導水路を建設してこ の辺で二居川に注ぐ事で二居川で水を確保しつつ揚水ダムに水の流入を最小限に止める事も出来る。田 代ロープウェーの山麓駅付近の二居川は割りと谷になっているのでここに調整池付きのダムを建設して上流からの取水に努める。
面積は30km2程になるので3.0m3/s程度か。田 代沢からも取水すると34.5km2・3.5m3/sとすると結局以下の様な4,900kW級の発電所が出来そうである。

[試案]二居川発電所
出力:3,000kW→4,900kW[+4.9MW]
水量:2.2m3/s→3.5m3/s 土樽や清津川を参考に
落差:166m
導水:5.2km (57.7%)
取水:二居川800m→プラス浅 貝川清 津川田 代沢
放水:清津川[清津川P/S放水口・湯沢PS取水口付近]730m

 そこそこ大きくなってきた。

この二居川ダム(仮称)で安定させた水量,湯沢の水量増やすならメリットありである。なんとかなり余裕を持った19,440kWの水車能力があるのに今で は156,00kWしか使ってないのである。

[増強案]湯沢発電所
認可最大出力: 156,000kW→19,440kW[+3.84MW]
最大使用水量: 6.12m3/s→8.0m3/s 弱
有効落差:301.49m
水車:総出力19440kW
導水路:総延長6798.6m
取水:清津川発電所、清津川630.86m
放水:魚野川312.2m

流石,有効落差300mはでかいなあ~。
で,変に余裕のある水車の出力容量だけど昔はもっと大量に取水してたけどなんかの原因で取水出来なくなったとかないよね??

出来れば二居川の水はダムで貯めて安定化(と同時に水量の確保にも成ってゐる)して湯沢に送りたい・・。そもそも今より清津川の流れが減っても大丈夫やろ か・・。

湯沢発電所水利権問題

さて散々心配しながら進めてきた開発だが,探してみた訳ではなく周辺地域のあれこれうろうろ検索掛けてたらやっぱあったww

こりゃ導水減らす圧が強くて増やすのはとんでもない感じやな,,orz

東 京電力湯沢発電所の水利権問題

結構深刻っぽい。
十日町なんて信濃川が貫通しておりこんな水量豊富な地域の癖に何を我が侭いっておるのか。って感じだけどなあ。。
隣の中津川みたいに,切明(20MW/11m3/s)・中津川第一(12.6MW/36.44m3/s)・中津川第二 (22.5MW/13.91m3/s)・下船渡(6.1MW/13.91m3/s)と水を使い切ってから云えよなぁ。。

とはいえ水を取られる ばっかりで固定資産税とか入らない十日町の不満も非常に良く解る。湯沢は新幹線も停まるしスキー場も乱立してるし盛り上がってるのに,こち らは雪しか積もらない。。(宮脇俊三『線路のない時刻表』だったかと思うけど雪深い十日町イメージが強い。)
清津川が信濃川に合流する越後田沢(中里村)など北越南線のルートに擬せられていたが結局それも実現しなかった。

ということで,こちらにも富(固定資産税)を産む水力発電所群を設置していくしかない。

抜本的解決策となるとこっちにも富を産む巨大な水力発電開発して経済発展を期していく,これしかない!

無用な刺戟を避ける為に湯沢の増強はペンディングでいいだらう。

また湯沢PS直下の石打PSの直下で新たに発電所の開発を構想しているのでそれを超える発電 効率を清津経由で実現したい。

[新設試案]塩沢発電所
出力:7,000kW[+7.0MW] →約0.49kW/(m3/s)
水量:14.4m3/s 落差:59m
取水:魚野川[石打発電所]258m
放水:魚野川[魚野川頭首工]195m

石打発電所
出力:5,600kW → 約0.42kW/(m3/s)
水量:13.50m3/s 落差:49.42m
取水:魚野川[湯沢発電所]312.20m
放水:魚野川258.54m

湯沢発電所
出力:15,600kW → 約2.55kW/(m3/s)
水量:6.12m3/s
落差:301.49m
取水:清津川発電所、清津川630.86m
放水:魚野川[石打発電所]312.2m

新単位(!?)放流水1m3/s辺りの出力(単位:kW/(m3/s))を 計算すると合計3.46kW/(m3/s)でEL195mに至 る。これを凌駕するのが目標である。 

先ず何より重要なのが流量の安定である。治水ダムが無いのでなんともならないとはいえ,
①本流に位置する二居ダム[堤高:87.00m・有効貯水容量:1,140.0万m3・流域:107.8km2]は 嵩上げとかして多少の治水・利水容量は持たせたい(何度も言うように純揚水は水の他所からの混入を嫌う傾向にあるが・・)。
カッサ川ダム[堤高20.5m・有効貯水容量:7.0万m3・導水増強後流域:125km2(清津川除くと 30km2)]も嵩上げして貯留量を増やしたい。特にカッサ川ダムは小さいから増強も余裕があるのではないか。
二居川ダム[流域:22.1km2]も実現したい。

ということで以下で検討した。