電力総研 水力あれこれ 陸電水力

黒部川の発電所と送電罔と開発(21.7訪問)

送電罔 発 電所 開発 愛本新地区 黒部合口用水[黒東合口用水 黒西合口用水]

黒部川
黒又川から朝日小川への導水は元々関電が計画していたが地元の反対で破談。
関電は代わりに出し平開発を行うが元々の計画にも賛成の動きが有りオイルショックをきっかけに北陸電力が実現したとのこと。
上流部の開発余地はこちらで検討
ダム名
ダム湖名・河川・水系名 貯水量 有効貯水量 その他・備考(ダム)
発電所名
認可最大出力
常時出力
形式
その他・備考(発電所)
黒部ダム(黒四ダム)
黒部湖 1億9928.5万立米 1億4884.3万立米 関電
関電:黒部川第四 335MW 8.8MW ダム水路式・貯水池式
仙人谷ダム(黒三ダム)

68.2万立米 24.6万立米 関電・高熱隧道
関電:黒部川第三 81MW 0MW ダム水路式・調整池式 1940運開
関電:新黒部川第三 107MW 44MW ダム水路式・調整池式 1963運開
木屋平ダム
 

212.2万立米 50.5万立米 関電
関電:黒部川第二 72MW 5MW
ダム水路式・調整池式 1936運開
二見ダム
黒薙川


取水堰・新柳河原(発)へ送水
出し平ダム
 
 
 

901万立米 165.7万立米 排砂ゲートを日本で初めて装備・関電
関電:新柳河原 41.2MW 12.3MW 水路式・調整池式 愛本へ送水・1993運開
関電:音沢 124MW 0MW ダム水路式
関電:出し平 0.52MW 河川維持流量式
宇奈月ダム
 
 
 

2,470万立米 1,270万立米 出し平ダムと連系排砂・多目的ダム
関電:宇奈月 20MW 4.5MW ダム式調整池式 102.165GWh/y・愛本新へ送水
関電:愛本 30.7MW 6.8MW
新柳河原(発)宇奈月(発)より取水
愛本新用水土改区:愛本新 530kW 170kW 小水力式 1990運開・愛本(発)より取水





常願寺九頭竜に負けるとも劣らな い錯綜ぶりである。


出典:
水 力.com 黒部川水系
関電 新黒薙第 二発電所の営業運転開始について
小 水力データベース 北又ダム発電所

差し当たって問題がありそうなのは宇奈月の70m3/sを受け止められない愛本って所か。後設の宇奈月の水量を古い愛本が使 いこなせてない様子である。

~沿川風景~
さて,21.7青天。長野や岐阜の遠距離なども制覇し,勿論近場を行き尽くして刺戟が足りなくなってきて富山を射程に収めることに。旅程に沿って下流から 見て行く。
北陸道を多用して黒部ICに降り立つ。11時前になっていた。奈良からだと流石に富山遠い。。

早速なんか謎の電気機関車が。
21.7

そして暫く走ると直ぐに愛本の扇状地の上に到着。その辺をうろうろする。凄い量の用水が右へ左へ流れて行って おりその水量に圧倒される。

黒西合口用水(未作成)[水力
黒部合口用水とあるように見える。

画面が真っ白なのはこのアクリル板?越しに撮ったからw


黒東合口用水(未作成)[水力
こっちの方が古くて規模がでかそう。先ず水門。

こ こら。調整池?

更に水門

二つの水門の意味は不明。この水量では流れに逆らって水門閉じたりしたら直ぐに溢れ出そうではある。。

両者併せて黒部合口用水なのか?
黒部川合口用水と書いてあるコンテンツも見かけた。

黒部川合口用水(くろべがわごうぐちようす い)
合口用水は愛本堰堤より両岸で取水し、黒部川右岸の扇状地内にある四千石・下山・椚山・入善・青木・飯野・板屋用水、左岸の三ケ・若栗・荻若・合・吉田・ 飛騨用水に分水し、両岸の幹線路に各3つの低落差発電所を有する用水である。

その合口化事業の歴史は、大正時代に沃度加 里(ヨードカリ)を製造していた三重沃度が黒部川右岸三用水の合口化と発電を計画した事に始まる。計画自体は頓挫したが、その後の川北電気企業社による黒 部川電力株式会社の設立と、右岸六用水の合口化及び発電放水を黒部川に戻す導水路の計画変更によって、昭和2年4月から一括取水が始まった。その後、愛本 より下流にある両岸13用水の合口化を目的とした県営黒部川用水合口事業によって、昭和7年4月に愛本堰堤および黒西合口用水が完成した。これによって水 利権を持たない電力会社による発電事業の実施と、度重なる堰の修復や不安定な水量に伴う用水の維持管理にかかる農民の負担が解消された。[水 博物館

黒東合口用水
大正末期、黒部川扇状地の農業用水の合口化 と段丘崖を利用した発電所建設計画が実施されることになり、大正15年から利用開始された。黒東合口用水は取水量52.87?/秒、受益面積 5192ha、16用水路で黒部川の右岸墓ノ木以降の扇状地右岸全域と舟見野段丘の中央部及び下流部の農地を潤す。平成5年に大改修が完了し、黒東合口用 水路は随所に暗渠化(写真右)が行われた。 [立黒GP

黒西合口用水
大正末期、黒部川扇状地の農業用水の合口化 と段丘崖を利用した発電所建設計画が実施されることになり、昭和7年から利用開始された。黒西合口用水は取水量最大で24.97?/秒、受益面積 2330ha、13用水路で黒部川の左岸下立以降の扇状地の農地を潤す。平成4年に大改修が完了し、下立地内のトンネル化(写真右の右側水路が新設水路、 左側水路が旧合口用水路)が目玉工事であった。 [立黒GP



国営事業 「 黒 部 川 沿 岸 地 区 」
本地区は、富山県東部を貫流する黒部川の扇 状地を対象とし、黒部市外2町にまたがる約7,400haの農業地帯です。かんがい用水は、黒部川の豊富な水源に依存し、愛本堰堤により一括し取水して右 岸側は黒東合口用水路により、左岸側は黒西合口用水路により供給しています。
本事業は、この合口用水路の全面改修(4路 線、25.7km)と水管理施設等の整備を行うことにより、用水の安定供給と維持管理費の節減を図ると共に、関連事業としてほ場整備事業等を行い、農業経 営の近代化と営農の合理化を図るものでした。[国交省

■地区平面図

本項では黒部川を遡って行く。

愛本床止め[国交省
旧愛本堰堤跡に作られた床止めである。

愛本床止 めは、黒部川13.2k+100m付近の愛本狭窄部直下流に位置しており、また、黒部川扇状地の扇頂部に位置することから、黒部川の改修事業上重要な構造 物です。1969(S44)年8月出水で大きな被害を受けた愛本農業 用水取水堰が上流に移設したのに伴い、旧施設の基礎部を1973年に富山県から建設省が譲り受けて補強を施し、愛本床止め工として維持管理してきました。施設は、床止めケーソン工、側壁、帯工、練り石張り被覆工、築堤護岸工があ り、総称して愛本床止め工としています。

1982(S57)年7月出水により被災して1983年 から1987年にかけて修復されましたが、1997(H9)年5月出水で 再び被災し、側壁背面の空洞化、帯工、水叩き等常水路の磨耗、下立護岸前面の河床低下により機能が大きく低下したため1998年3月に大改修に着手し、 1999年4月に完成しました。

床止め・床固め(とこどめ・とこがため)東 北地方整備局
 河床の洗掘(せんくつ)を防いで河川の勾配(上流から下流に向かっての川底の勾配)を安定させるために、河川を横断して設けられる施設です。
 床固めということもありますが、機能は同じです。床止めに落差がある場合、「落差工(らくさこう)」と呼び、落差がないかあるいは極めて小さい場合、「帯工(おびこう)」と呼びます。



愛本堰堤
ちゃんと見た訳では無いが誰かが画像をアップしてたAICOとかいうSFアニメに何か実験で失敗して手が付けられなくなった人口生命体を実験室のあった黒 部川の奥に押し込んでて,それが出てこれなくする為の施設が愛本に造られた遮断壁かなんかであった。新愛本変電所以来愛本ファンの俺としては心揺さぶられ ざる得なかったが生憎ネットフィリックスのサブスクかなんかでしか見れず断念した。

愛本橋の上から見える(新)愛本堰堤。

脇には水位計測をする機器っぽいのが立ってる(模式図の愛本基準観測所か?)がそれ以外 にも古そうな設備跡っぽいものが。

どうやら廃橋跡(今居る赤い橋がその新橋)があってその脇には廃屋があって凄いものが,,

洪水水位口:141.23m
1969(昭和44)年8月11日洪水最大水位
最大流量:5,700立方メートル/秒

一体どんな雨の降り方,水の流下の仕方をすればそんな災害が起きるのか解らんって感じである。今の流路から見ても随分高い場所にある。

気を取り直して愛本堰堤に近づく。近づきすぎて何だか良く解らんw
ス トビュウに拠ると鉄管を下から撮ってたらしいことが判る。建 屋でもとっておけよなぁ,俺w
宮野用水の導管らしい。

利水標識。なんと3連♪
左から潅漑(下記)・黒東合口用水向け発電(52.87m3/s)・黒西合口用 水向け発電 (18.64m3/s)。

水利利用標識(転載)
一級河川・黒部川 水利使用者:富山県 目的:潅漑(7290.8ha) 取水施設管理者名:富山県新川農林振興センター
  \期間
区分\
1月1日から
2月末日迄
3月1日から
3月31日迄
4月1日から
4月10日迄
4月11日から
5月15日迄
5月16日から
7月25日迄
7月26日から
8月15日迄
8月16日から
9月15日迄
9月16日から
12月31日迄
右岸取水口
13.60m3/s
18.30m3/s
23.21m3/s
51.273m3/s
39.216m3/s
37.660m3/s
33.821m3/s
23.21m3/s
左岸取水口
5.926m3/s
7.913m3/s
9.638m3/s
21.919m3/s
16.470m3/s
15.836m3/s
14.264m3/s
9.638m3/s
出島取水口
0.204m3/s
0.322m3/s
0.402m3/s
1.075m3/s
1.126m3/s
1.075m3/s
0.946m3/s
0.402m3/s
 計
19.730m3/s
26.540m3/s
33.250m3/s
74.267m3/s
56.812m3/s
54.571m3/s
49.031m3/s
33.250m3/s
こんなにこまめに決めてる水利標は初めて見たw
4/1~4/10と9/16~12/31が全く同じである。

正面図・ 断面図(拡大)歴史(拡大)概 要(拡大)の看板。

歴史(以下,上の写真の文章転載)
黒部川の扇状地は,昔「黒部四十八ヶ瀬」と言われた如く,流水は自由奔 放,洪水毎に氾濫,移動を繰り返し,数多くの分岐・合流を形成し,いずれが本流か定 かでは無かった。

その本流は,往古,現在の黒西部を流れ石 田(現在は黒瀬川の河口)で海に出ていて,後に東流して墓ノ木古黒部(墓 ノ木は黒部川中流・古 黒部は入善の小川河口付近)に流れ,再び西に転じて現在の河道に移ったと謂われている。

これら氾濫による分岐・分流が綴り合わされ,少しづつ一つ一つの用水系統が作り出され,黒部川の治水工事も相俟ってその骨格が形成されたのが,徳川時代初 期から中期の時代と謂われている。

その後,明治初期に入り,用水区域も次第に明確になり,維持管理体制も整備されたのであるが,依然として黒部川の氾濫による各用水の取入口の流失で,修復 が絶え間なく繰り返され,これに多量の資材と夫役を投じ辛うじて取水口の維持管理がなされていた。

1917(T6)年,工場の自家用水力発電所構想より電力会社が設立され,これと黒部川筋農業用水の西側6用水口,東側7用水口を,それぞれ1箇所で取り 入れする用水事業と併せた事業が計画され,漸く1929(S4)年に着工を見るに至り,1932年にその愛本堰堤が築造された(竣工した,の意か。 1932年に1年だけで本体が建設された訳でもあるまい)。

その堰堤は,現在の位置よりも150m下流に設置されていたが,1931年・1934年(洪水量 3,000m3/s)・1944年・1952年(4,700m3/s)・1957年(3,600m3/s)と,工事中を含めて5回の洪水に遭遇し, その都度補強と改築を繰り返してきた。

この破潰されっぷりの酷さが黒部渓谷の実力で,まあ飼い慣らせば膨大な力を得ることが出来るって事であろう。未だダムが足りてないの ではないか?(一応最終的に宇奈月ダムが建設されて最近は水害は起きていないということか?)



富山県魚津農地林務事務所

堰堤の概要
区分
現在の堰堤(1972年完成)
旧堰堤(1932年完成)
計画洪水量
6,000m3/s
3,600m3/s
取水位
EL.131.176m
130.948m
堰長
101.0m
61.8m
洪水吐ゲート
鋼製シェルタイプローラーゲート
3.0m×37.0m 1門
3.5m×37.0m 1門
鋼製ローリングゲート
3.3m×24.24m 1門
土砂吐ゲート
ローラーゲート(欠板付)
4.2m×10.0m 1門
ストニーゲート
4.65m×7.27m 2門
洪水吐ゲート敷高
E.L.127.776m(右岸側)
E.L.128.276m(左岸側)
127.740m
土砂吐敷高 E.L.127.076m
126.560m
堰堤敷高
E.L.128.600m
E.L.127.080m

上流右岸から見た愛本堰堤



関西電力(株) 愛本発電所[水力
運開:1936.6[富山県電気局]
水路式・流込み式
認可最大出力:30,700kW→42,600kW[+11.9MW]  常時出力:6,800kW
最大使用水量:50.09m3/s→70.00m3/s
有効落差:71.52m
設備:水車×2台 総出力33300kW
導水路:総延長8250.3m
流域面積:617.5平方キロメートル
取水:黒部川[宇奈月ダム・新柳河原発電所(こ れ)、宇奈月発電所]208.52m
放水:黒部川131.15m



アップ。

水圧鉄管

宇奈月発電所の70m3/sに寄せるとなるとここにこの太さ位のものをもう一本という事になる♪まあ音沢も ピーク用っぽいしこれ以上はなかなか不効率かなぁ。。

【推定】どうも宇奈月発電所から導水する際に弥田蔵谷川と音谷川(と宇奈月ダムから直接?)から取水するものの,愛本新用水と宮野用水(慣行)に水を取ら れてしま う様だ。愛本新は(近年の開発だから)ちゃんと水利権取って て使用水量は明示的に判明するがまあ大した量ではないし下流で発電もしているようだ。

これでは増やせるのか増やせないのかよく解らんな。。
【疑問】あと,宇奈月ダム運開以前の様子もよく判らない。

■水利模式図
出 典:国交省

【謎】更に地図と愛本発電所の取水が矛盾している。
愛本PSの取水は新柳河原発電所(放水位240.0m)宇奈月発電所(取水位208.52m)[愛本の取水元の記述は水力さん)]
→新柳河原発電所と宇奈月発電所の放水位は30mも違ってて新柳河原で取水するのは無駄
・ただ確 かに地図では愛本の取水堰がある様に見える。

【解】愛本新地区の図でいずれも 想定は出来た。

→どうやら元々此処には柳 河原堰堤と(旧)柳河原発電所があって,此処から愛本発電所へは取水していた (愛本:1936運開)。その後宇奈月ダムが出来て柳河原PSと 堰堤は水没(新柳河原発電所は1993運開・宇奈月ダム2000竣工・PSも同年運開)
この結果放水位が見事に一致する(様に建設した?)宇奈月発電所から愛本への取水管が新設されたようだ。古い柳河原への導水管が残っているのかどうかは不 明。何 やらありそうな感じ[G]ではあるけど。。
シマッタ,現地に行った時にちゃんと問題設定知った上で目を凝らすんだった。。(当方行き当たりばったりのぶっつけ本番,予習嫌いの見落とし上等(もう一 度行ったる)が身上♪)
→上の水利模式図を良く読むと破線があるがどうやら予備導水路の様である。ということで 予備で残してあると云うのが正解であろう。

と云う事で謎が解明された所で,元々の愛本PSの増強であるが,ダム直下にピーク用電源を大きめの発電力で建設するが水路を引いて導水するのはコストが合 わないと云う様な状況はあるようであるので宇奈月放水の70m3/sを愛本も受けるかってのはあるけど

新愛本変電所
結節点である。

お猿が我が物顔にのし歩いている聚落であった。

裏門?

向こう側には愛本PSの鉄管が見える。


更に変電所の奥手には富山地鉄愛本駅が。

大昔は相対式で貨物列車の行き違いとかが行われていたのかも知れない(→横江駅も島式ホームが廃止されていた)。 朽ち果て過ぎててもう有った跡なのか未成なのか背後の土が線路にこぼれてこないよう な小さな石垣なのか全く不明。


割と新しく,出し平ダムと同時に建設された音沢発電所。大容量の74.0m3/sで124MWを叩き出す。 常時出力は0kWで尖頭用のようだ。

関西電力(株) 音沢発電所[水力
所在地:富山県黒部市宇奈月町音澤
運開:1985.7.18
ダム水路式・調整池式
    認可最大出力:124,000kW  常時出力: 0kW
    最大使用水量:74.00m3/s
    有効落差:193.50m
    水車:立軸フランシス水車 出力127700kW×1台
    導水路:総延長10818.0m
    放水路:総延長1778.6m
    流域面積:461.2平方キロメートル
    取水:黒部川[出し平ダム]343.00m
    放水:黒部川[愛本堰堤]131.50m



宇奈月市街に至る。
黒部峡谷鉄道の駅舎。

良いタイミングで写真撮れてたみたいだけど何処で撮ったか全く覚えてない。。


関西電力(株)  宇奈月発電所[水力] [関 電
場所:黒 部市宇奈月町舟見明日音沢字尾瀬場谷
運開:2000.5
ダム式・調整池式
認可最大出力:20,000kW  常時出力:4,500kW
年間平均発電電力量:102165MWH(1億216万5千キロワット時)
流域面積:     617.50km²
最大使用水量:     70.00m³/s
有効落差     34.50m
取水口     堤内取水式、延長12.800m
水圧鉄管     延長 137.473m 内径 4.200m
建物構造     半地下式 鉄筋コンクリート造
水車     立軸力プラン水車 毎分240回転出力21000kW×1台
発電機     立軸三相交流同期発電機 60Hz
  取水:黒部川[宇奈月ダム]245.00m
  放水:愛本発電所、黒部川209.00m

谷底には宇奈月発電所っぽい建屋が見えてくるが写真に撮ろうとすると木々に遮られてよく写らず悶絶。

場所は此 処。直ぐ横には黒部渓谷鐵道。

宇奈月ダム[便覧
河川     黒部川水系黒部川
目的/型式     FWP/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     97m/190m/510千m3
流域面積/湛水面積     617.5km2 ( 全て直接流域 ) /88ha
総貯水容量/有効貯水容量     24700千m3/12700千m3
ダム事業者     北陸地方整備局
    着手/竣工     1974/2000
取水:愛本発電所・県営潅漑排水愛本新地区(愛本新PS・明日用水・ 下高巧川用水)

のっぺりしてて気持ち悪い現代の戦艦みたいな厳つい宇奈月ダムも見えてるが写真に撮ろうとするとこれまた木々に遮られてよく写らず悶絶。

ダム湖側より

更に謎の施設
上で検討した結果,予備用に残ってる取水口?場 所としては此処である。地下水路には弱い地理院の評は私の中で定着しているので現状と違ってても驚かない。
設備の新しさと良い地図上に残ってるのは旧水路の経路なのであろう。

脇に旧取水口跡っぽい場所が写ってるようにみえなくもない写真。正面が新柳河原発電所である。(マウスオーバーで描円)

横切っているのは黒部渓谷鉄道。まあもうダム管理用ではあるけど半分観光用になってしまってるけど。


関西電力(株) 新柳河原発電所[水力
所 在地:富山県黒部市宇奈月町音澤
着手:1990 運開:1993.4
水路式・調整池式
認可最大出力:41200kW      常時出力:12300kW
    最大使用水量:50.92立方メートル毎秒
    有効落差:93.20m
    水車:立軸フランシス水車 出力42300kW×1台
    導水路:総延長9657.0m
    取水位標高:343.00m
    放水位標高:240.00m
    流域面積:579.6平方キロメートル
    取水:黒部川[出し平ダム]、黒薙川[二見ダム(取水堰)]、森石沢 343.0m
    放水:黒部川、愛本発電所 240.0m

醜悪なお城の形をイメージしたという新柳河原発電所。マッスルな黒部渓谷のダム湖の光景が台無しである。


これ以遠は自家用車では辿り着けないようである。最 後駐車場の風景[G]を取り損ねていた。。気持ちは上流へ,って事で恨めしげに上流部のみ写真を撮って良しとしたらしい。

直 ぐ脇の沢(小沼谷川)には十二貫野用水の取水口が。

関西電力(株) 出し平発電所
2015年11月30日運開
河川維持流量式
出力:520kW
年間発電量:約171万kWh

出し平ダム[便覧][wiki
河川     黒部川水系黒部川
目的/型式     P/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積     76.7m/136m/203千m3
流域面積/湛水面積     461.2km2 ( 全て直接流域 ) /35ha
総貯水容量/有効貯水容量     9010千m3/1657千m3
ダム事業者     関西電力(株)
本体施工者     前田建設工業・西松建設・飛島建設・鴻池組
着手/竣工     1980/1985
送水:新柳河原発電所(41,200kW),沢発電所(124,000kW),出し平発電所(520kW)

wikiに拠ると
>ダムは一般人が立入ることはできないが、黒部峡谷鉄道のトロッコ電車で姿を見ることができる。
>冬は黒部峡谷鉄道が運行しないため、黒部川上流にあるダム群に勤務する関西電力などの職員には、「逓送さん」と呼ばれる人々が徒歩で生鮮野菜など を届ける。その中でも「出し平往復」は1日当たりの歩行距離が最も長いという。