赤煉瓦の旧高津尾発電所建屋(日高川町)解体へ 2022年09月09日 08時30分00秒 | 記事 紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE https://blog.goo.ne.jp/ks-press/e/cf639d25b47a9c9df70ad7bd12cb59b3 赤煉瓦造りの旧高津尾水力発電所建屋の南側上部には創業時の和歌山水電の社章も残る 大正時代から日高川町 高津尾(尾曽地区)のシンボルとして、世紀を跨いで地元民に親しまれている関西電力(株)高津尾水力発電所にある赤煉瓦の旧建屋が、来年度 中にも取り壊されることが地元区と町に伝えられた。同建屋は、1918年に建設され、近代土木では国指定文化財クラスの 貴重な建物だが、104年が経過して老朽化には勝てなかった。地元では建物の一部残存や移設などを望む声が聞かれるが、多額の費用も必要と なる。町議会一般質問でも原孝文議員が町の対応を問う。 高津尾水力発電所は、きのくに中津荘や日高川ふれあいドームの日高川対岸にある。1918年(大正7年)に、当時和歌山市にあった和歌山水力電気によっ て操業が開始され、山を越えた日高川からトンネルを抜いて導水路を設け、上田原のえん堤から取水された水を 発電所上部の尾曽谷ダムに貯水して発電を開始した。その後、電力会社を変遷して昭和25年から現在の関西電力が事業を受け継ぎ、1999年 (平成11年)には新たなトンネル(導水路)を掘削し、旧発電所建屋に隣接(上流)する形で新高津尾発電所を建設。旧建屋同様に赤煉瓦風の建屋が並んでい る。 新発電所完成後、旧建屋は2014年まで事務所などに利用され ていたが、築年数が100年を超えて老朽化が著しく、現在は用途がないまま残存してきた。英国から輸入されたという赤煉瓦造りの旧建屋は大正ロマンを 感じさせ、南側上部には、創業時の和歌山水力電力の社章が残るなど国指定文化財クラスの建物だが、耐震化など建物維持には数億円の費用が必要と 考えられる。以前から取り壊しの計画があり、6月初めに地元区長に説明し、区民らにも報告。今月には改めて町にも説明があった。 取り壊しの方針を知った区関係者は「大正時代からある地元のシンボルで、取り壊されるのは本当に残念。民間会社の所有で、維持には多額の費用も必要だろ うが、貴重な建物の一部だけでも残してもらえないかと願っている。町にも協力をお願いして地元として何か出来ることはないかという気持ち」。関西電力から は「長年地元の皆さんに愛された施設ですが、老朽化がひどく現在は倉庫のような形でしか利用できない状態で取り壊す方針となりました。今後のスケジュール などについては社内で検討しています」と話した。 日高川の関電旧高津尾発電所 取り壊し方針は保留 https://hidakashimpo.co.jp/?p=84926 2022年11月22日 日高新報 日高川町の久留米啓史町長は21日、大阪市の関西電力本社を訪問し、同社が取り壊しの方針を示している築100年を超える旧高津尾発電所の保存を求める 要望書を提出した。 旧高津尾発電所の赤れんが建屋は、大正時代から地域のシンボルとして親しまれてきたが、関西電力は、老朽化や耐震性等を考慮し、来年度中に取り壊す方針 を示していた。これを受け、地元高津尾の6区長や県建築士会日高支部、町文化協会から関西電力に対し保存や活用を求める要望書が提出されており、町は自民党の二階俊博元幹事長らに 取り壊しの見直し、保存のための助言や指導を要望していた。 この日は、久留米町長、小早川幸信副町長、地元地域代表として駒場敏男さんらが同社を訪問。森望社長宛ての要望書を多田隆司常務に提出し、建物の保存活 用を強く求めた。 多田常務は「当社の調査で南海トラフ地震に耐えられないと判断し、除去する方針としましたが、皆さんに強い要望をいただいたので、今後は当社が一方的なペースで進め るのではなく、関係者の皆さんと相談しながら進めたい」と話し、建物の保存や活用については耐震補強等の課題が残るものの「来年度中に取り 壊すことはありません」と計画を保留にした。 |
豊水量 |
平水量 |
低水量 |
渇水量 |
|
1924(T13) |
21.00 |
11.10 |
7.04 |
4.43 |
1925 |
23.30 |
11.90 |
7.10 |
4.31 |
1926 |
19.80 |
12.30 |
8.35 |
3.98 |
1927(S2) |
22.30 |
12.60 |
7.74 |
4.79 |
1928 |
28.70 |
17.90 |
12.00 |
6.85 |
1929 |
27.50 |
15.00? |
9.58 |
3.30 |
1930 |
19.30 |
10.90 |
7.35 |
4.64 |
1931 |
28.40 |
15.20 |
9.20 |
5.29 |
1932 |
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