20.9.18運開
野洲川水系の利水の現状(22.3訪問)
野洲川農業水利事業概要図
ー
トランド[滋賀県]
>野洲川は、滋賀県甲賀市土山町と三重県菰野町の境にある御在所山にその源を発し、幾つもの渓流をあわせながら甲賀市、湖南市、野洲市、栗東市、守
山市を通り北西に流下し琵琶湖北湖に注いでいます。かつては、河口部で南北に分岐していましたが、昭和61年に放水路として一本化されました。
>野洲川は、幹川流路延長約65km、流域面積約387km2となっており、琵琶湖に流入する河川で最大の河川です。 [国
交省]
安曇川とかの方が大きそうだけど野洲川が一番でかいのか~。
>流域面積、長さともに滋賀県最大の河川で[滋賀県]
ということだそうな。
基本,上流の二ダムで水を貯めて下流の2頭首工で取水する感じ。冒頭の地図からも名前からも判るように先ずは上
流の野洲川ダムが出来て次に青土ダムが出来た様だ。
(琵琶湖)新野洲川[野洲川放水路]─[野洲・栗東市街]石部頭首工─[水口市街]水口頭首工─(田村川分
岐)[土山市街]─青土ダム
(満水位:291m/放水位:265m・54.3km・1988竣工)─うぐい川分岐─野洲川ダム
(満水位:
381m/放水位:342m・32.5km2)─[源流・武兵峠(鈴鹿山スカイライン)]
なかなか良さそうな野洲川水系。調べてみた♪電源開発は最後に検討。
最寄りのICは甲賀土山ICである。信楽IC辺りと違ってなんか地味なICであってもなくても同じちゃうんって感じであったが青土ダムの最寄りICであっ
た。
その甲賀土山ICの線型であるが非常に悪い。嫌がらせのように急カーブが2箇所も入っている。一直線で結べる様にすりゃあいいのに直進したりする計画もあ
るのだろうと生温かく見守ればいい案件かと思って居たら,このIC,名
神名阪連絡道構想の新名神との交叉部であった。将来的にはジャンクションの一部となる準備なのかも知れない。というか1号線BP一生懸命造ってる
のに更に平行してそんなもん造る心算なら狂ってるなあ。。と思ったら基
点が蒲生sICから八日市ICに変更になったようだ。広域的には北陸や岐阜から大阪南部以南へ行く場合に京都や東大阪を通る必要は無くなって良さ
そうではあるけど。生駒市的には第二京阪と名阪国道山添IC辺りを結んで呉れる(名目は名阪のΩカーブの解消とか?)なら,名神名阪連絡道があると,今は
大阪出る以外閉塞している高速道路環境が東側に全部繋がって劇的に改善するんだけど♪
基本参考文献
[1]野
洲川ダム [wiki]
[2]野
洲川流域の事業
[農水省近畿農政局]
国営野洲川沿岸土地改良事業平面図
出典:[2]
野洲川ダム[場
所(381.2m)]・[1]
<概要>
戦
後の混乱期、極めて厳しい食糧需給状況を改善するため農林省(現・農林水産省近畿農政局)は全国4水系・流域において「国営農業水利事業」を発足させた。
水系を一貫して開発し、系統的な農業用水整備を行うことで食糧増産を図るのが目的であり、農林省版「河川総合開発事業」とも言えるものである。1947年
(昭和22年)より開始された事業の対象として大井川・九頭竜川・加古川水系そして野洲川が選定され、同年から「国営野洲川農業水利事業」が施工された。
この根幹施設として戦前1939年に県営事業として着手されたものの1944年戦局の悪化で中断されていた野洲川ダムが着目され、事業は滋賀県から農林省
へ移管された。建設工事は(1947年に?)再開され、1951年(昭和26年)完成し流域の悲願が実現した。
戦前戦後の混乱期に建設されたせいもあるのか老朽化などが進み,2001~2009に掛けて国営総合農地防災事業で大規模に改修された。
<諸元>
[ダム便覧]・http://yasugawa.or.jp/publics/index/37/・[2]
建設:着手/竣工 1939※/1951
※建設開始(県営事業),1944年戦争激化により一旦中断。1947年国営野洲川農業水利事業として再開
改修:着手/竣工 2001/2009…国営総合農地防災事業
目的:農業
流域面積/湛水面積:32.5km2(全
て直接流域) /50ha
総貯水容量/有効貯水容量:850万m3/728万m3
ダム事業者:近畿農政局
取水施設(放流施設兼用):多孔式(6孔) 最
大取水量 10.3 ㎥/s
堤頂高 EL394.4m(現況EL392.7m)
設計洪水位(HWL) EL392.7m(現況EL390.5m)
サーチャージ水位(SWL) EL392.4m(-)
常時満水位(FWL) EL389.5m(現況EL389.5m)
クレスト高 EL389.5m(現況EL385.5m)
野洲川ダム
用水情報
http://yasugawa.or.jp/publics/index/49/
|
20年9月18日
9:00現在 |
22年 3月11日
9:00現在 |
備考
|
貯水位 |
379.62 EL.m
|
389.55 EL.m |
満水貯水位389.50 EL.m |
貯水率
|
43.8 % |
100.3% |
|
貯水量 |
3,192,000 ㎥ |
7,307,000 ㎥ |
|
放流量 |
2.47 ㎥/sec |
1.29 ㎥/sec |
|
流入量 |
1.06 ㎥/sec |
1.46 ㎥/sec |
|
ダムの容量の配分図
出
典:[2]
計画平面図
出
典:[2]
~うぐい川(鯎川?)~
野洲川合流方面を望む。
|
(う
ぐい川合流EL309m)
青土(おおづち)ダム[場
所]・[1]・[便覧][滋賀県]
野
洲川ダムは洪水調節機能を有していないため根本的な治水整備は遅れていた。滋賀県はダム下流の甲賀郡土山町青土地先に1987年(昭和62年)、補助多目
的ダムである青土(おおづち)ダム(中央土質遮水壁型ロックフィルダム、43.5m)を建設し、野洲川流域の治水と甲賀市等への上水道、湖南工業地域への
工業用水供給を図った。
<諸元>
河川 淀川水系野洲川
目的/型式 FNWI/ロックフィル
堤高/堤頂長/堤体積 43.5m/360m/660千m3
流域面積/湛水面積 54.3km2 ( 全て直接流域 ) /62ha
総貯水容量/有効貯水容量 7300千m3/6600千m3
ダム事業者 滋賀県
着手/竣工 1966/1987
洪水時最高水位[サーチャージ水位](標高・メートル) 300
平常時最高貯水位[常時満水位](標高・メートル) 292
洪水貯留準備水位[制限水位](標高・メートル) -
総貯水容量(千立方メートル) 7,300
有効貯水容量(千立方メートル) 6,600
洪水調節容量(千立方メートル) 4,100
機能維持容量(千立方メートル) 400
都市用水容量(千立方メートル) 2,100
発電容量(千立方メートル) -
堆砂容量(千立方メートル) 700
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%92%E5%9C%9F%E3%83%80%E3%83%A0
滋賀県で最初の多目的ダムである[2]
ダム管理用の水力発電設備(最大250キロワット)も
備える[3]。
発電量の実績はこちら
800MWh/年~1,500MWh/年迄結構ばらつくねえ。
http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=1364
目的:洪水・不特定利水・水道用水・工業用水
流域面積/湛水面積:54.3km2(全
て直接流域) /62ha
総貯水容量/有効貯水容量 730万m3/660万m3
ダム事業者:滋賀県
着手/竣工:1966/1987
青土ダム管理用発電
出力:250kW
水量:1m3/s以下程度?
落差:30m以上程度?
250kWと使用水量が小さすぎる為であろう。発電量は結構安定的である。
青土ダム管理用発電 発電量の実績・水力発電電力量(kWh)
[滋賀県]
平均発電力量は1,205.9MWh/年であり,設備稼働率は55%って所。稼働率で見ると低いな。最も高い2012年度ですら稼働率69.3%程であ
る。。
一ヶ月の上限が180GWhなのに各年の5月の発電量とか低すぎやろ,,何しとんねん。
水口頭首工(180m) △
[1]
http://maps.gsi.go.jp/#16/34.958136/136.197102/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
http://yasugawa.or.jp/publics/index/38/
1955年建設
野洲川ダムの放流水取水
http://reiki.city.koka.lg.jp/reiki_int/reiki_honbun/r055RG00001057.html
○甲賀市水口頭首工管理規則(抜粋)
計画取水位は、頭首工の水位で標高182.20メートルとする。
制限水位は、頭首工の水位で標高183.787メートルを上限、181.90メートルを下限とし、ゲート操作によってこの範囲を超えてはならない。
管理責任者は、前項に規定する水位の範囲内でかんがい用水等の取水を行い、かつ、河川の流量を努めて恒常的に維持させるものとする。
頭首工地点からのかんがい用水の取水量は、次に掲げる量を基準とする。
単位:m3/s
4月25日~5月1日:6.143m3/s
5月2日~9月20日:5.650m3/s
9月21日~4月24日:1.466m3/s
石部頭首工(116m) △
[1]
http://maps.gsi.go.jp/#16/35.025287/136.044474/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1
http://yasugawa.or.jp/publics/index/39/
[2]https://www.maff.go.jp/kinki/seibi/sekei/kokuei/yasugawa/yasugawa05.html
1954年建設
野洲川ダムの放流水取水
取水口(位置):最大取水量 取水口
右岸:2.425m3/s 2.0×1門 滋賀県湖南市菩提寺字平尾2103
左岸:4.388m3/s 3.5×1門 滋賀県湖南市石部北4丁目2193-1
魚道:3本
計画平面図
現在のこの石部辺りから下流の昔の利水状況はこんな感じだったようである。
出典:滋賀県
野洲川放水路(新野洲川)
[滋賀県]
に拠ると①1955年前後には河砂利採取で河床が下がり潅漑に利用していた伏流水が減少した②野洲川河口部では氾濫被害に度々悩まされてきた事などから,
野洲川南流と同北流を合わせる形で新放水路の建設が計画されて,それに伴い野洲川最下流の用排水系統も再編を迫られる事になり,琵琶湖からの揚水等を組み
合わせる事になったそうな。
出典:滋賀県
出典:滋賀県
新規電源開発
さて,発電所であるが野洲川ダムから一回,青土ダムからもう一回ぐらいであろう。。
山の向こうの鈴鹿川水系は色々検討してみたけど断念した。標高が兎に角低いし
流域も
狭い。こちらも農業利水などがごちゃごちゃしてて色々考えたけど難しい,,
しかも滋賀県の年平均降水量はかなり少なめの,場所は不明,大津?,1,399mm
との数字も見た。これでは面積比水量で50%程度しか期待出来そうに無いではないか??(大津だと1556mm[気
象庁],土山で1640.3[気
象庁],東近江(多分八日市)で1440.5mm[気
象庁]。まあ土山よりは多いぐらいは期待持てそうで1800mm位かな?それでも60%程度かも。。)
[私案]野洲川発電所
出力:3,700kW
→やはり小さい。。
水量:4.2m3/s
落差:90m
流域:既存:32.5km2 新規:10.1km2
導水:
取水:野洲川[野洲川ダム]・鯎川・田村川 383m
放水:野洲川[青土ダム]290m
[私案]土山発電所
出力:4,500kW
水量:8m3/s(水口Tの最大取水量6.0程度・石部Tの取水量6.7程度から最大で12m3/s程は行けそうだが,勿論年間この水量を確保するのは無
理そう。)
落差:68m
流域:野洲川(青土ダム):54.3km2,田村川・笹路(そそろ)川導水:22.2km2・音羽谷導水:5.9km2 合計:82.4km2
導水:音羽谷川2.1km・本導水路3.8km・田村笹路導水:3.76km 合計:9.7km(0.46)
取水:野洲川[青土ダム]290m
放水:野洲川(田村川)218m (斜面下から川迄一寸距離あるので斜面終端部に地下式であろう。)
青土ダム管理用発電の余りの不甲斐なさにそちらは廃止上等でこちらを推す。上流に二つもダムを保有してて水量が少なすぎるやろ。。雪も積もれば台風だって
来る滋賀県なのだから関東平野なんかよりも降雨量は多い筈。
→そう思って調べたけど可成
り低かった…orz さてどう判断するかねえ,,
他に水源無いか目を血走らせる。なんか見付けた。流域面積6,100km2なら即採用なんだけどw
大原貯水池
出典:
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
堤高 27.4 m
流域面積 6,100 km²→利根川や信濃川でもあるまいし6.1 km²程度か
総貯水容量 212万 m³
有効貯水容量 192万 m³
利用目的 潅漑用水
事業主体 滋賀県
着手年/竣工年 1943年/1958年
場所:302m