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22.2.14更新
20.10.21運開

寸又川開発(その2)

寸又川[大間発電所・大間ダム・湯山発電所・千頭ダム]現状と歴史奥地開発長 島ダム有効活用

前ページ(寸又川開発)では寸又川本流に3箇所の発電所を構想した。

千頭発電所構想の位置(□)と取水堰(○)配置


[私案]千頭発電所    
出力:25,000kW[+25.0MW]
水量:12.0m3/s
落差:245m
流域:92.4km2
導水:6.4km+4.0km(栗代川)
取水:大根沢堰堤(寸又川)[大根沢発電所][54.7km2]・逆河内[26.3km2]・小根沢[8.4km2]・栗代川 [12.3km2] 890m
放水:寸又川[千頭ダム]640m


大根沢発電所構想の位置(□)と取水堰(○)配置


[私案B]大根沢発電所
出力:13,100kW[+13.1MW]
水量:7.4m3/s
落差:210m
流域:58.7km2
導水:11.51km=柴沢本線4.93km+大根沢支線1.70km+逆河内支線4.88km (1.10)
取水:椹 沢寸 又川(柴沢)赤 沢逆 河内・ 1110m
放水:寸又川(大根沢)[千頭発電所]890m

柴沢発電所構想の位置と取水堰配置


[構想]柴沢発電所
出力:4,200kW[+4.2MW]
水量:2.3m3/s
落差:220m
流域:17.6km2
導水:km 取水:寸 又川(ダルマ沢・リンチョウ沢)柴 沢 1336m
放水(発電):寸 又川[柴沢・1110m]



さて各取水口を見て行く。以下では開発時にクリティカルになる,そして現代では失われている,工事用アクセスルート(兼林道兼発電施設巡視路)の検討も併せて行う事にする。 千頭林鉄が千頭ダ ム建設がきっかけで誕生したように失われた林道も水力発電と共に再び甦るのである♪
下流から林道整備をしつつ見ていく。

基本的に高度がありすぎる左岸林道では無く林鉄跡を再開発した方が良さそう。栃沢から先は牛馬道であり,釜ノ島の手前辺りで左岸林道と合流する様だ。そし て柴沢(恐らく寸又川に柴沢が合流する点)の先には牛馬道も無さそうで柴沢発電所なんて果たして出来るのかは不明である。林道は柴沢の方へ延びて居るよう だが,リンチョウ石小屋の方には道すら付いたことが無さそう。一方逆河内の方は日向林道が荒れては居るけど開通していたことがあり,それを活用したい。

千頭堰堤付近
いずれにせよこの千頭堰堤の北側区間,寸又川左岸林道も日向林道も奥地への入口付近 で完全崩壊している。一方で千頭堰堤迄は右岸林道が舗装付きで安定し ている様である。千頭ダム迄は発電所建設・管理運営のアクセスルートの確保と云う名目であるから右岸林道活用の一択であろう。
此処は千頭堰堤の天端を越えて比較的安定している林鉄の跡地[山行が]を使って工事用 道路兼林道を建設したらどうであろう?左岸の山腹(の地下)に建設が予定(=私が勝手に考えてる)される千頭発電所建設の為にも必要である。
其れを考えると発電所施設(橙 線)と林道兼工事用道路(赤線)。この赤線の末 端部はヨッキのレポの此処らに なる。地図に2020年の今猶破線で描かれている人道橋(廃吊橋ととはずがたり記入した場所)であるが,この橋は吊り橋で有り,2010年には既に主索の み残して消え去っ た廃橋である。この辺には千頭ダムの 下流に橋を架け山を穿ち一気に廃吊り橋のたもと迄抜けるでいいだろう。将来的には千頭ダムも嵩上げして貯留量を稼ぎたい。その為に道路が邪魔になるような 事態は避けたい。とはいえ堆砂率日本一の千頭ダムである。嵩上げしてもまた50年もしたら砂ががーんこ溜まってしまいそうだが。


その奥は以下の地図の様な感じ。逆河内線のヨッキのレポは此処[山行が]ら(逆河内支線)参 照。
この辺は林鉄跡の山道が林鉄跡から離れ廃吊橋となってる方へ曲がった後,林鉄跡が山道としても記載されてない区間であるが,大樽沢駅を前に寸又川を渡河す る場所で,空 撮写真[google]では未だ林鉄の廃橋が残ってる様だ。10年前の様子はヨッキもレポしている[山行が:この頁の11:05の橋]が 歩道として整備されており,これなら10年経った今でも未だ無事に架かっていそうである。また日 向林道の寸又橋[G]も未だ残っていそう。

日向林道が寸又川を渡る寸又橋周辺がこんな感じ[google] で比較的落ち着いている様に見える一方,手前の上の地図で(大崩落地)と 書き込んだのがこ の辺[google]で,左 岸林道入口(朝日トンネル出口)からこの辺迄左岸林道と日向林道を全部抛棄する方針の私としてはこんな感じ(赤線)で繋げたいと思う。川が蛇行する範囲は大 した山も無く(=google空撮)崩れるとしても大した事にはならないであろう。

問題はこの後の高い山が迫ってくる区間で川沿いを走るデメリット若しくは林道が高所をコース取りしたメリットである。左岸林道は可成りの高所を縦走する ルートを選択したが,これは敢えて林鉄が開発し尽くした川沿いを避けたのか川沿いに林鉄より広い敷地を取る林道を取ることに寄る山体の破潰を避けたのか, どうなのであろう。後者だと一寸,林鉄沿いのルートを活用するのは憚られるが,但し左岸林道も皆がレポして(歎いている)様に,高所から散々山体を痛めつ けて自ら破潰した山に呑み込まれて自然に消えつつあるのである。林鉄沿いの経路を自然環境に配慮しつつ進むのが良いのではないか。川沿いの氾濫の危険を避 けたって理由もあるかもしれないがヨッキのレポを見る限りそれ程水辺を走っている訳では無い。勿論横切る水の量は上より下の方が多いのは自明の理であるか ら橋は多く架けねばなるまいが,結構鉄橋(トンネルも)はちゃんと残ってる様なヨッキの一連のレポでの印象である。

さて,林道の土砂に埋もれているという皆の報告で林道の脆さが印象強いとは云へ上の地図で大樽沢駅跡と書いた辺りはヨッキが歩いた時も逆河内線との合流部 分で崩落があって駅跡が余り残ってない様なのでまあ平穏の地という感じでも なさそう,,
まあそういう箇所は斜面をコンクリでゴリゴリに固めてトンネルに突入するしかないな。(そういうの新幹線か高速道路でしか見たこと無いから林道で其処迄カ ネ掛けるのかってのはあるけどww)
また大樽沢の沢は駅の先,川を渡った向こうなので一寸駅と沢の位置はズレている様である。

さてここらで寸又川を遡るルートから逆河内へ行くルートが分岐する。日向林道が山を下りてきて(大崩落済とのこと),交叉し寸又橋という橋を架けて逆河内 の方へ分け入っていく。

逆河内付近

寸又橋の先で日向林道と分岐する。この千頭発電所構想でも大 根沢発電所構想でも上流に取水施設を造るプランである。両者の取水がぶつかるけどまあ貪欲に鳥に行きたい。どっちかにするなら大根沢の方を残すべ きか。

上西河内から並河内が分岐し,林鉄の終点の庄尾と其処にある無想吊橋[山行が]のある並 河内が無名の谷の分岐を経て逆河内に名を変えるのが733m付近である。国土地理院の地図には並河内も逆河内と記されているのでちと混乱する。
地図を掲げると以下の様になる。(この地図では川が赤線となっている)


ヨッキは
>横を走る点線は日向林道であり,林道として生まれたルートで川縁からだいぶ高いところを走っているが,その所為で左岸林道などはだいぶ致命的な山 腹の大崩落を引き起こしている様である。
と書いている。が,庄尾の先には行っていない(中途半端な林鉄終端部でそのまま引き返している。憤然)のでこの辺は未知の世界である。

逆河内の分岐付近733mに比べて取水堰は300m以上上がった所である。
goo mapは薄くて見えにくいけど此 処ら。google の航空写真だと不動山から流れる沢なので不動沢と勝手に名付けてみたが大沢滝が"不動沢"が逆河内に流れ込む場所らしい。どうも急に高度が下がる 訳だ。大沢という名前なのかも。。一応川の名前を調べる地図(滅 茶苦茶便利!誰がやってるサービスなの??)でも名称不明となっていた。本頁では大沢と暫定的に呼称することにする。

この日向林道であるが,2020年版山と高原の地図43「塩見・赤石・聖岳」に左岸林道から岐(わか)れた直後の九十九折りの辺りを差して
日向林道完全崩壊
と書かれている。おいおい(笑)
この完全崩壊が何処迄なのか,イマイチ解らないけど少なくとも10年前は,林鉄との合流後(逆河内沿い)を歩いたヨッキのレポに拠れば,(林鉄跡は散々 でも林道は)結構通行出来てた様である。10年前は…,くどいけどw
此処[山行が]の作業 小屋はこ こ[地理院]だし,源平クズレ[山 行が]こ れ[地理院]だらう。残念ながら廃道ハンターの筈のヨッキだが日向林道の廃道っぷり迄ハントする余裕は無かった様である。アゲ河内迄行って欲し かった・・

が,探してみればいらっしゃるものである。とりあた ま氏の「遠征登山・深南部編 【俺が俺に】探訪、奥の荒道~日向林道(逆河内)奥部探索行【オンデマンド】 」2019.3.23はまさにこの大 沢の手前辺り迄到達している!素晴らしい。こ こ(廃小屋の現役ホテル)を出発して林道はこ の辺に大崩壊地があって後は沢の溯行で大沢(不動沢)はもう一寸先だけど大部破壊されまくってる様子。更にその後徐々に奥に行かれて,逆河内林道 の2020年の頃の様子は「 深南部·寸又編 逆河内電撃作戦~日向林道アケ河内1泊1日電撃ツアー2020.04.04(土) 2 DAYS」が詳しい♪アゲ河内橋の袂には廃車体が 放置されて拠点(避難小屋的機能)になっているそうなw
ヨッキも書いているよ うにこの日向林道は最終的には南赤石林道(南赤石林道)と南赤石林道(寸又川左岸線)を結び,南赤石林道迄辿り着いて(全通?)しているのであるが南赤石 林道の方が途中分断されていて未着工のまま放擲されている状況の様である。
取り敢えず上の地図には判明した事実を記入して置いた。


さて,寸又川本流に戻る。場所は旧大樽沢駅付近。

先ずはその先で寸又川を渡る。ヨッキのレポのこの廃トラス橋だ。
その後,林鉄跡は川沿いに勿論一部崩壊はあるもののしっかりと跡を残している。その区間のヨッキのレポはこの辺
川沿いで巾も取らない林鉄の方が環境には良さそうではあるな。。
鉄橋も残っていて活用はしたいところだが林道用に広げちゃうと左岸林道の様にまた崩壊するのであろうか。山の中腹を抉ることで上から下迄大崩壊を招くより は川の傍に洞門で山本来の斜面を守りつつ進めば(林道を建設すれば)なんとかならないか?


寸又川沿いに暫く行くと小根沢駅跡である。小 根沢駅跡付近から小根沢を遡上するルートは無さそう[山行が]である。此処から80m程 谷を遡上する必要がある。索道でも建設して資材を運び込むかねえ。。
一方大根沢には林鉄本線跡を辿っていけば良い。とは云え地図から消された区間でもあり,荒廃は小根沢迄以上に酷い様である[山行が]。ただ大根沢は林鉄時代の千 頭国有林における奥地開発拠点であった[山 行が]そうで,今我が計画では取水施設と更に奥地から水を引いてくる発電所の立地が予定されて再び奥地開発の拠点となりうるのである。なんとかこ の荒れ果てた区間も復旧(まあ林鉄では無く道路としてであるが)復活させたい。鉄橋の落橋が多発している区間もあり,その辺は対策が必要であろう。現右岸 林道の様に,ダムへのルートとして恒久的に維持されてる区間の様に,ここも発電所も構想される大根沢迄はしっかりと維持する必要があり,場合によってはト ンネルで難所を一跨ぎする等も必要かも。
満水位900m程度の一寸したダムを建設しても良いかも知れない。900m迄湛水しても大根沢の事業場跡は水没しない。


此処迄比較的安定している標高の低い小根沢辺りの林鉄跡を辿り,どこから左岸林道に載るかが今後の課題である。。一応,釜ノ島から小根沢の沢の手前迄は地 形図にくっき りと(崖の位置で)林道跡が残っているのである。
なんとか山を安定させつつ道路を堅牢にし或いはトンネルを穿ち小 根沢の渡河部辺りから下に降りて林鉄の小根沢付近と結んでルートを形成出来ないものか?

大根沢迄林鉄跡を改築した道路は大根沢事業所跡から大根沢橋へ遡って左岸林道に接続したい所。大根沢が902mで大根沢橋手前の合流点が1042m程度で 比高は140mある,1km程度であるが14%(140‰)となる。もう一寸長くした方が良いな。
釜 トンは10%以上の急勾配だけど比高は100mである。もう一寸なんとかしてスムーズに繫ぎたいところである。

取り付くなら此処しか無い様に思われる。更に大根沢橋から分岐して奥へ這入る林道を延ばせばブナ沢・サクラ沢への取水堰建設の作業路となりうる。

後は土砂崩れを何とかやり過ごしながら行けば釜ノ島である。あと遠回りしてる大根沢の直上の尾根の辺りはトンネルでも掘って短絡したい所である。

途中椹沢にも取水口を造る必要があるが林道 があるよう(129枚目)だ。
その後柴沢分岐からは左岸林道も寸又川に沿わず柴沢方向へ曲がってしまう様だ。釜ノ島発電所を建設するならリンチョウ沢・ダルマ沢が出合い寸又川になる場 所までなんとか辿り着きたい。

また更に柴沢まで導水管を伸ばすなら柴沢も1330m地点辺り迄は伸ばす必要がある(現状不明だがgoogle マップだとかなり奥迄建設されてそう。川の名前の地図でも確認出来る。)

リンチョウ沢迄はどうすっかねえ。。