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北陸電力 発電設備

北陸電力の苦境 老朽化する火力発電設備 水力発電設備 管内バイオマス発電 再生可能エネルギー接続(風力発電)
北陸電力系統罔(154kV以上) 北電石川県北部系統罔(77kV以下) 北陸の関電送電罔

バ イオマス発電
ベースが足りないとなるとバイオマスである。
丸紅系の敦賀GPは丸紅新電力で,グリーンエネルギー北陸と福井グリーンパワーが出光へ売電とのことだがエクイオスなどで約50MW 程。輪島バイオマスとエクイオスは他にも設置する構想もあるようだ。
社名
スキーム
総事業費・
投入補助金
場所

発電規模 燃料
原料需要量
売 電先

運開
年月
コジェネ利用・発電技術・その他

年間発電量 燃料供給体制
敦賀グリーンパワー(株) 丸紅火力100%[=(株)丸紅100%]
敦賀市・東洋紡敦賀事業所内 37MW
7万世帯分
輸入木質チップ
約28万トン 丸 紅新電力(株) 17.7 東洋紡の工場排水を再利用
東洋紡に動力源となる一部蒸気を供給

(株)福井グリーンパワー (株)神鋼環境ソリューション70%・出光興 産(株)10%・九頭竜森 林(組)10%・(有)ニューチップ運送10% 約40億円

大野市七板

7MW 間伐材(6~7割)、一般木材等 約7~8万トン/年 出光 グリーンパワー 16.4

余熱を使った大型ハウスでの作物栽培も計画
[農 水省][日 経][ITメディア]
約5万MWh
(1.5万世帯)
福井県木質バイオマス燃料安定供給協議会(県 森林組合連合会等):県内各森林 組合等が間伐材、製材所端材等を安定供給(4~5万t/年)
(株)輪島バイオマス発電所 (株)トーヨー エネルギーファーム・(株)トーヨー建設・輪島市・(株)新出組・宮下建設(株)・新輪商事(株)

総務省「地域循環補助金」
林野庁「間伐材等加工流通施設整備補助金」

輪島市三井町 1,994kW 近隣の未利用材のみ
2万2,000トン/年 北陸電力?

18.11

発電所の廃熱をバイオチップ社が 木材チップの乾燥に利用。
ガス化内燃エンジン発電(ガス化プラントはオーストリアのレポテック製)
将来的には水素ガス精製も可能
石川県で熱供給も行う第2発電所等全国で木質バイオマス発電所の計画推進
[日 経]
約16GWh
(2500世帯分)
(株)バイオチップ:
石川県森林組合連合会と原木の供給協定を締結
(株)グリーンエネルギー北陸


32億円・
農林水産省「森林整備加速化・林業再生事業費補助金」
射水市片口
4,950kW
(発電端:5,750kW)
木質ペレット・PSK
220t/日
出光 グリーンパワー

15.5

[日 経]
一般家庭約1万1千世帯分 (株)グリーンマテリアル北陸
(富山県森林組合連合会・県内外チップ製造業 者等が供給)

エクイスエネルギー(株)
高岡市伏木万葉埠頭 51.5MW

北陸電力(24円/kW)
21秋予 ボ イラーはオーストリアのアンドリッツ製、蒸気タービンと発電機はドイツのシーメンス製を採用
運営管理:東電が受託
1000MW程廃止したい電源に対してバイオマス発電は50MW程度だ。。

<調整力水力>
実際に風力と太陽光を中心とする再生可能エネを接続するには鍵になるのは調整力である。個人的に蓄電池には注目している(こちらこちら参 照)が,主力は揚水である。

水力による調整は勿論,今でも考えられており,下の陸 電の資料にも載っている。(主要な北陸電力の水力発電はこちら。)

指定ルール太陽光・風力の出力制御見通し算定結果について
http://www.rikuden.co.jp/koteikaitori/attach/prospection2018.pdf
2018.11 北陸電力

出力の設定(一般水力)続き
•一般水力の出力は、平水(震災前過去30年間の月別平均水量)とする。
•調整池式および貯水池式は、太陽光が発電する昼間帯において、池容量の範囲内で可能な限り出力を抑制する。
•将来接続が見込まれる水力(新設の他、設備改修等による出力増加分を含む)は、既存設備の平水を基に、設備量で按分した出力を設定する。
発電方式
設備容量(単位:MW)
(既設分は2017年度末)
自 社
他 社
(受電分)

合 計
流込式
633
(47)
235
(32)
868
(79)
調整池式
495
107
602
貯水池式
842
387
1229
合 計
1974
(47)
729
(32)
2699
(79)
(注)他社設備の発電方式は、当社にて想定して区分
(  )内の値は、将来の接続見込分であり内数

【評価断面に於ける水力の最低供給力】(MW)
方 式\月
4月 5月 6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
流込式
650
(60)
720
(50)
530
(40)
510
(40)
420
(30)
380
(30)
340
(30)
330
(30)
390
(30)
290
(30)
280
(20)
380
(40)
調整池式
430
430
340
310
240
220
190
170
220
150
140
210
貯水池式
100
100
100
100
50
30
30
30
30
40
30
60
合計
1180
(60)
1250
(50)
970
(40)
920
(40)
710
(30)
630
(30)
560
(30)
530
(30)
640
(30)
480
(30)
450
(20)
650
(40)
(注)2017年度末設備量ベースの値
   (  )内の値は、将来の接続見込分であり内数 貯水池式は、農業用水等の必要量確保分
    4~6月は融雪の影響で水力発電量が多くなる。

5月の水力の最低供給力(将来の接続見込分を含む)

最低供給力
(MW)
設備容量
(MW)
利用率
(%)
流込式
720
868
82.8
調整池式
430
602
71.5
貯水池式
100
1229
8.1

揚水能力
ダム名
ダム湖名・河川・水系名
貯水量 有効貯水量 その他・備考(ダム)
発電所名
認可最大出力
常時出力
形式
その他・備考(発電所)
九頭竜ダム 九頭竜湖・九頭竜川 3億5300万立米 2億2300万立米
電発:長野 220MW 8MW ダム式・混合揚水式 356GWh/y内、揚水発電分165GWh/y

流れ込み式の調整能力は矢張り低い。それよりも揚水発電が一箇所しかも中電と共同で陸電分は半分の110MWしかない。幾ら水力が豊富だからといってもこ れではあかんやろ。。
揚水構想が流れてしまった徳山ダムの計画を復活させる等も必要かも知れない。

北 陸電力のポテンシャルは日本のノルウェーとなることである。即ち余った間歇性電源を豊かな包蔵水力で蓄電するのである。
FITが卒業すると安価で,時にはタダ同然で,大量の電力が供給されることになる。今は投入電力の6~7割しか発電出来ない高コスト電源の揚水であるが投 入電力がタダ同然であれば無限の富を生むインフラとなるのである。
ダム建設に伴う自然破壊は風力や太陽光とは比較にならず,原発程広範囲とは行かないとはいえそれなりの規模である。嘗てのような貯水池型のダムは最早造れ ないので竹 村公太郎氏の指摘の様な運用や追加的な工事による効率経営が今後の焦点

因みに再生可能エネの接続状況は以下の如し:

2018年10月末での申込・連系状況(単位:MW)
出典:北陸電力(pdf)

連系済
(①)
契約済
(②)
確定小計
(①+②)
検討申込済
(③)
合計
(①+②+③)
接続可能量
太陽光(I) 830 400
1,230
570
1,800
1,100
風力(II) 160 370
530
850
1,380
590
陽風小計(I+II)
990
770
1,760
1420
3,180

水力(III)
40
80
120
30
150

バイオマス(IV) 130 330
460
600
1,060

合計'(I+II+III+IV)
1,120
1,180
2,340
2,050
4,390

となっている

太陽光が12%,風力が20%位の設備利用率だとすると同時同量は完全に無視するとして1800*12%+1380*20%=492MW程度の電源がある のと等しい。水力とバイオマス合わせて廃止の700MW以上をFIT電源で対応することは可能だと云えよう。
過不足する関電と中電の調整力に頼むのが前提であるが,北陸電の調整能力は豊富な水力で高いとみるて良いだらう(陸電社サイトに拠ると131箇所 1,921MWの容量があるそうな。)。特に揚水とかないようだし既存の水力で調整している様だ。
水力はここに纏めている。調整能力だけではなく発電能力も不足気味と は。。

さて小水力は既に盛んに行われているし次は風力である。北電管内だと本州から日本海に突き出した"能登半島の沿岸部、特に北側と西側は年間の平均風速が6 メートル/秒を超える。一部には平均8メートル/秒の強風が吹く場所もあり、風力発電には打ってつけの立地条件を備えている(図3)"(IT メディア スマートジャパン),だそうで期待が持てそうである。

図3 能登半島の風速と風力発電所。出典:石川県企画振興部
出 典:IT メディア スマートジャパン
実際に,陸電自身が福浦風量発電所21.6MWを運開させている他,他社に拠る風力開発も進んでいる。
能登半島の主な風力発電所。

発電所名
場所
運開
定格出力(出力*基数)

珠洲風力開発(株) 珠洲第一風力
2007.5
15MW(1.5*10) 日本風力開発(株)
珠洲第二風力
2008.3
30MW(1.5*20)
能登コミュニティウインドパワー(株) 輪島コミュニティウインドファーム

20MW(2.0*10) NPO法人北海道グリーンファンドHGF)が設立した(株)市民風力発 電の100%出資子会社
くろしお風力発電(株) あいの風酒見風力

9.95MW(1.99*5)
酒見風力発電(有) 酒見風力


1.99MW(1.99*1)

北陸パワーステーション(株) 虫ヶ峰風力
 (第一期)
 (第二期)
七尾市
(2004.11)
(2006.11)
15MW
 (1.5*6)
 (1.5*4)
[windcounsul]
日本海発電(株) 福浦風力
 (第一期)
 (第二期)
志賀町福浦港地区

(2009.10)
(2011.3)
21.6MW
 (2.4*4)
 (2.4*5)
約4,100万kWh/年・北陸電力系列社[鹿島]
(株)Looop (仮称)西能登ウィンドファーム
アセス中 Max102MW(3.2~3.4級*Max30)
2021着工・2024運開予定[日刊建設工業新聞]







ただこれ以上の接続はなかなか難しそうである。。

石川県北部低圧送電罔(拡大はこちら)
出典:北陸電力
志賀原発跡(w)を起点に珠洲の先っぽまで送電線造りたい所。元々珠洲原発の計画があったけど送電線用地が確保されてたりしないかな??

<容量不足解消策>

蒐集した状況と結論はこんな感じ。先ずは老朽化した富山火力(1号機250MW)・富山新港火力(1号機 500・石炭1号機250・石炭2号機250),福井火力(三国1号機250)の計1500MWを廃棄する。
先ずは敷地が確保されている富山新港火力(LNG2号機)を新設する。また需給状況の軟化で計画が縮小された中部と東北の上越火力であるが

【北陸電力系統図】(→関電・北陸地区送電罔)
①(1)北陸電力はベース電源不足に悩んでいる。(石炭火発の定期検査のやりくりに失敗・志賀原発は直 下に活断層があり廃炉が確定。陸電は醜悪にく抵抗中だが・・)
    (2)志賀原発からの供給用に整備されたと思われる500kVへは中電へも・関電へも余裕がある。
出典:北陸電力

【関電北陸方面系統図】(→陸電系統罔)
②(1)管内の水力発電の一定部分は歴史的経緯で関電が保有(陸電管内の主な水力発電一覧は こちら)
  (2)陸電管内の関電水発から関電管内へ送電する275kV/154kVの送電罔には空き容量がない。
出典:関 電

富山県内の関電の送電罔図をめっけた☆

出典:黒部ルート資料集
~検討~
これ(↑)は一寸古い図の様である。
関電の現行の図(下記参照・拡大はこちら)と比較してみると御母衣付近の白山線は現在はなく,代わりに御母衣第二支線があるようだ。

または一部(中野と雄神や祖山と新祖山等)実際と位置が交換されてるような所もある。

白山線は少なくとも2010年頃には存在してたらしい(ソース:ブログ「鉄子だっていいじゃない」)。

新小原・小原・赤尾・境川の位置も少々現実と対応してない様である。

新成出は154kVの成出線への接続やめて成出P/Sで直接254kV新北陸幹線に接続する事にしたんかな??

椿原・新椿原に対応すると思われる発電所も154kVで接続してて275kVと変電所なしで分岐しているように見えるがこれも謎。
昔の地図だと275kVに直接接続してるようにも見えるから此処は線の太さを間違えただけか?

御母衣Sw/Sの脇は電発御母衣P/Sで御母衣第二支線の先の電発の送電線の先にあるのが御母衣第二P/Sでいいのかな??

 (3)御母衣ダム運開と同時に関電の発電所の大増強が行われた が新鳩谷発電所(126MW)のみ実現しなかった。凍 結された高倉揚水発電所や縮小された徳山ダムは経済情勢であったがここは(2)の空き容量がないと云うのも理由の一つだったかも知れない。因みに荘川水系 が関電のもとに置かれる事になって北陸経済界から不満が噴出して東町と猪谷・牧等の発電所が関電から北陸電電力に移管されたが,関電の成出発電所の出力の 半分も北陸電力に供給される事になった。

ここで提言:新鳩谷発電所 (126MW)を建設して全量北陸電力に供給する事とする。
黒部から関西への潮流が空き容量無いものと思われるが逆だから容量緩和になる筈である。それでも混むなら託送量を相殺する形で黒部から関西へは加賀幹線 (500kVで志賀から関西へ向かうルート)経由を用いれば良い。

③関電の管内にある電発の老朽高砂石炭火発 (500MW:関電分250MW・中部電分200MW・陸電分50MW)がリプレース協議が巧く行かずリプレース断念となった。関電は電気 が原発の再稼働が進みベース電源が余剰気味なのである。(この辺参照) リプレースに伴う廃止も一応延期となったが老朽化が著しく廃止は免れないと思われる。敦賀1号機500MWベース電源の中で唯一のSCで燃焼効率が悪い。中電もそれ程電源に は困っていないのでリプレースに熱心ではないであろう。福井火力は老朽化しているし既に廃止になった1号機の敷地もあるし将来的な敦賀1号機の廃止を見越 して取り敢えず電発高砂500MWのリプ レースとして700MW級の石炭火発を福井辺りにでも建設す れば良い。

④あと富山新港火発の中でLNG化する等投資してしまった2号機であるけど,中電のリプレースが進む中で比較的古い排気再利用CC(1300℃・ 154MW)も廃止になりつつある(この辺参照)。350MWだと恰度良かったよう だが700MWにも押込通風機を挿入 して適応出来たようなので500MWでも小さめの押し込み通風機設置か中電のお古の出力を下げる形で行けるであろう。中電の中古品を利用して654MW排気再燃型CCに増 強出来そうである

(参考)参考にも掲げたが隣接した上越市に上越火力が建設されている。中電の長野への供給が主眼であるが, 2017年の冬には強風で上越火力線が送電事故を起こし広域に停電を起こした様だ。(i)南福光経由でも上越から中電に送電出来るようにすることと (ii)上越火力の発電電力を用いて定期検査時など相互に中電と陸電への供給も行うことも視野に新愛本(変)─上越火力(発)に275kV程度の送電 線建設する, のはどうであろう?関電の城端─新愛本の容量は一杯なので増強が必要だが実際は②の新鳩谷で陸電向けに発電した分を関電に送ってその分遠方の黒四等で発電 した分を陸電の系統に流せばいいので余裕は出来るであろう。3社にまたがった運用は面倒くさいだろうが広域機関が調整すべきだ。

と云う事で纏めると

廃止…合計1550MW
<石炭>富山新港石炭1・2号500MW・電発高砂50MW 合計550MW
<石油>福井250MW・富山250MW・富山新港1号機500MW 合計1000MW

建設…1530MW程度
<石炭>福井辺りに石炭火発700MW(=電発と共同出資)
<LNG>富山新港LNG2号機500MW程度 1号機増強150MW程度
<水力>新鳩谷126MW
<バイオマス>エクイオス他約60MW

となる。石炭が増えるのは望ましくないが実際は電発高砂全体と併せて1000MWが700MWになって併せてSCやSub-CがUSCに成るので良しとし たい。なんならIGCCを導入しても良い。

そして残る20MW程度の減少分は風力と太陽光の増加で十分賄えるだろう。

揚水水力開発を検討してみた。
有峰・祐延揚水発電御母衣大白川揚水発電・境川赤尾揚水発電ぐらいはいけるん ちゃうか。近隣のダムで高低差稼ぐのが思いの外難しいな。。
発電所名
電力
会社
認可
出力
揚水
動力

容量
上部調整池 有効貯
水容量
(万立米)
有効落差
距離
備考
下部調整池
■有峰ダム←(○標高差325m・○距離4km)→祐 延(すけのべ)ダム

■有峰ダム←(○標高差280m・○距離1.5km)→●新折立ダム

祐延(すけのべ)ダム[陸電]標高:1401m
●新折立ダム 標高:1356m

○325m

・280m
○4km

・1.5km
膨大な保蔵水量を有す有峰ダムから季節単位で汲み上げて夏冬の電力需要期に備えたい。
有峰ダム[陸電] 標高:1075m
境川発電所 関電 24.2MW 常時5.7MW
ダム水路式・調整池式
境川ダム・桂湖[富山県・多目的※1]標高:555m
5610
最大:216.7m
最小:
158.6
4~5km程
境川ダムで取水して赤尾湖畔で発電する発 電所として境川発電所が存在する。
地図上で適当に確認した落差と有効落差は大体一致している♪
境川ダム←(標高差220~160m・●距離4~5km程 度)→赤尾ダム湖
赤尾ダム[関電]
2340
第二御母衣発電所 電発 52.9MW 常時1.8MW
ダム水路式・貯水池式
大白川ダム・白水湖[電発] 標高:1234m

最大出力時:460.1m
常時:476.9m
△7km
大白川ダムで取水して御母衣湖畔で発電する発 電所に第二御母衣発電所が存在する。
地図上で適当に確認した落差と大体一致している♪[水 力.com]
■御母衣ダム←(○標高差470m・7km)→大白川 ダム

御母衣ダム・御母衣湖[電発] 標高:768m 1100