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新宮川[天ノ川・十津川・熊野川] 吉野川・吉野川分水紀ノ川用水・吉野分水
20.9.27運開

紀の川・吉野川開発

水量豊富な紀の川…と云いたいところだが,暴れ川というか手が余り付けられていない紀の川ということのようだ。
紀の川の水量の利用分の少なさを体感した…orz。
本稿でも随分利用したがもっとイケイケで良いだろう♪
https://www.kkr.mlit.go.jp/wakayama/ryuiki_iinkai/ryuiki/comm02/pdf/chapter3/3_01_12.pdf

もっとダムに水を溜めて有効活用できる筈だ。今の所,余り妄想できてないけどもっとこまめに貯めていきたい♪過疎化の進展で無人になった谷もあるのではな いか?

とは言え,上流部の巨大ダムの完成で割りと完成の域には達しているのは事実であろう。他と比べても遜 色ないレベルの紀ノ川・吉野川である,

既存の紀ノ川水系のダムは以下の如し

ダム名(便覧リンク) 天端高度 河川 流域面積/湛水面積     総貯水容量/有効貯水容量 その他
大 迫ダム 400m 吉野川 114.8km2 ( 全て直接流域 ) /107ha 27,750千m3/26,700千m3
大 滝ダム 326m 吉野川 258km2 ( 全て直接流域 ) /251ha 84,000千 m3/76,000千m3
津 風呂ダム 237m 津風呂川 38.8km2 ( 全て直接流域 ) /150ha 25,650千m3/24,600千m3
一 の木ダム 179.6m 一の木川 6.9km2 ( 全て直接流域 ) /14ha 1,570千m3/1,400千m3
山 田ダム 96.1m 野田原川 16.4km2 ( 全て直接流域 ) /35ha 3,400千m3/3,370千m3

紀ノ川の流域面積は1,750 km2だが,大迫ダムを包含する大滝ダムとして合計320.1km2がダムでガッチリ受け止められているのであ る。
とは総研の構想では更に高見川流域123.4kmから津風呂ダムへ導水する ので合計で343.5km2と流域の19.6%が安定化する。しかも降雨量の多い山岳部を中心に,である。



十津川・紀の川土地改良事業概要[出典:水 土の礎

えっ,えっ,ダム便覧には直接流域し か記載がない地 理院にも水路の記載はないのでめっちゃ良さそうなのに無いもんだと思ってたけど,高見川から導水してるの!?!?wiki だと間接流域を含むのか流域面積が160.7km2となっている。流石に津風呂ダムの水量を津風呂川だけで賄うのはあれだと思ったけどちゃんと実 現してるらしい!G空撮で確認するもそれらしい堰は発見出来なかったが。。


紀の川筋頭首工諸元[出典:国 交省
項目 小田頭首工 藤崎頭首工 岩出頭首工 新六ヶ頭首工
水系名 紀の川 紀の川 紀の川 紀の川
河川名 紀の川 紀の川 紀の川 紀の川
位置 和歌山県伊都郡
高野口町小田
和歌山県那賀郡
那賀町藤崎
和歌山県那賀郡
岩出町船戸
和歌山県和歌山市
有本字上新田
菅理者 紀の川土地改良区連合
型式 部分可動 部分可動 全面 可動 全面 可動
堤頂標高 EL.66.3m EL.36.8m EL.17.7m EL.3.5m
基礎地盤標高 EL.63.5m EL.35.3m EL.14.8m EL.0.4m
基礎地質 砂利層 砂利層 砂利層 砂利層
堤高 2.8m 1.5m 2.9m 1.4m
堤長 210.6m 212.2m 258.0m 329.0m
堤体積 17,000m3 14,000m3 20,000m3 10,000m3
計画高水流量 5,000m3/s 5,500m3/s 7,500m3/s 7,500m3/s
取入水位 EL.66.3m EL.36.8m EL.17.7m EL.3.5m
取入水量 7.21m3/s 7.55m3/s 15.76m3/s 2.64m3/s
計画高水位 EL.72.0m EL.42.75m EL.23.0m EL.8.05m
ゲート構造
ローラー ゲート
6m×高3.5m
×1門
20m×高2.4m
×3門
ローラー ゲート
10m×高2.4m
×4門
ローラー ゲート
30m×高2.0m
×4門
10m×高3.0m
×4門
転倒堰
40m×高1.0m
×1門
30m×高1.0m
×2門
舟筏路幅員 4.0m 4.0m 4.4m 4.0m
完成年 1957(S32)年 1957(S32)年 1957(S32)年 1957(S32)年


出典;農 水省


出典;近 畿農政局
十津川・紀の川総合開発計画
https://www.kkr.mlit.go.jp/river/follwup/jouhou/siryo/pdf/080327/sarutani_dum/1.pdf
・十津川上流に建設省が猿谷ダムを建設する。猿谷ダムから紀の川水系大和丹生川へ分水し、紀伊平野への灌漑用水最大で 5.81m3/s を補給する。途中約 231m の落差を利用して電源開発(株)が発電を行う。西吉野第一発電所で最大出力 33,000kW の発電を行い、さらにこの放流水を下流の黒淵ダムに貯留調整し、約 77m の落差を利用して西吉野第二発電所で最大出力 13,100kW の発電を行う。
・吉野川上流に、農水省が大迫ダムから 20.0m3/s、津風呂ダムから最大 1.0m3/s 補給し、新たな水資源を開発する。あわせて、大迫ダムでは関西電力が発電を行う。 ・奈良県下渕の下渕頭首工にて吉野川の水を大和平野へ導水最大 9.91m3/s し、かんがいと上水道用水 1.07m3/s を供給する。
1-14
 ・大和丹生川に最大取水量 5.81m3/s の西吉野頭首工を設け、紀の川北岸に「紀の川用水」を建設する。
・紀の川にあった 12 の井堰を、小田・藤崎・岩出・新六ヶの 4 つの井堰に統合する。
 ・紀の川支流の貴志川に農水省の山田ダムを設けて最大 1.78m3/s を流し、貴志川筋のかんがいを行う。

紀の川大堰[便覧][wiki
目的/型式     F/堰
堤高/堤頂長/堤体積     7.1m/542m/千m3
流域面積/湛水面積     1620km2 ( 全て直接流域 ) /240ha
総貯水容量/有効貯水容量     2900千m3/1700千m3
ダム事業者     近畿地方整備局
本体施工者     大林組・飛島建設・村本建設
着手/竣工     1978/2009


wiki] に拠ると
(高度成長期を通じて)和歌山市とその周辺は大阪市のベッドタウンとして急速に人口が増加し、さらに海南市や和歌山市沿岸部には住友金属工業の和歌山製鉄 所を始め重工業が進出。これらの要因で上水道や工業用水道の需要が増大していった。更には大阪府泉南地域で関西国際空港の建設が決定。これに伴う鉄道路線 の整備や阪和自動車道の開通によって人口増加に拍車が掛かり、水需要は逼迫していった。…
一方で1959年(昭和34年)の伊勢湾台風による紀の川大水害を教訓に『紀の川修正総体計画』が1960年(昭和35年)に策定され、根本的な治水を図 るため奈良県吉野郡川上村の紀の川本川に大滝ダムを建設する事となった。更に紀の川下流域における治水、特に紀の川の河水が支流に逆流することで起こる 「内水氾濫」を防止する為に河口部の洪水調節も必要となった。この為紀の川河口部、新六ヶ井堰直下流に堰を設けて紀の川の洪水調節と上水道供給を図ろうと 考えた。
こうして1965年(昭和40年)に建設省近畿地方建設局(現・国土交通省近畿地方整備局)によって『紀の川水系工事実施基本計画』が策定され、紀の川下 流部の河川総合開発事業として計画されたのが紀の川大堰である。なお、堰ではある が、特定多目的ダム法に基づいた多目的ダムである。
2009年度末の完成が見込まれているが、直前の2009年8月31日、大阪府は水 利用権を放棄すると発表した。水を利用するにはさらに若干の出費が必要だが、水需要の減少で水が必要なくなったので、少額の追加出費を避け るため。このため、事業費のうち大阪府の負担分の380億円はすべて無駄となった格好になっている。 しかし2011年4月現在、紀の川大堰事業の完了に関する告知は行われておらず、また、大阪府の水利 権放棄も棚上げとなったままである。
紀の川大堰事業における利水者は、水利権を放棄すると明言した大阪府のみであるため(和歌山市水道等は既得水利であり、堰の容量は使用していない)、水利権が放棄された後においても特定多目的ダム法の適用施設となるかどうかは公式に発表されて いない。

とのこと。この記事10年程前の記事になってるけどその後どないなったんや??
近畿地方整備局によると
2008(H20)年6月
:本体・周辺設備及び管理設備完成
2009(H21)年3月:試験湛水実施・暫定運用開始(継続中)
2011(H23)年3月:紀の川大堰事業完了
とのことで,事業は終わったけど運用は暫定で今も継続中らしい。大阪の棚上げや多目的ダムの問題が解決してないからということかな。


4.紀の川下流開発
ここ,凄いのが眠ってそうな気がする!
例えばここ。

4.3kmの導水管で有効落差30m程が取れそうである。木曽川みたいに滔々と流れる流れ全部使う気持ちで。てか取水口付近で如何に平時の雨を貯めておけ るかが課題。
貯めて置いてゆっくり使いたい。

後は水量だが,こんな資料を拾った。
紀の川 Kino R.  近畿地方整備局 Kinki R.B.
http://www.japanriver.or.jp/river_law/kasenzu/kasenzu_gaiyou/kinki_r/065kino.htm

流出特性 (統計期間の平均値)
FLOW REGIME (AVERAGE THROUGH THE STATISTICAL PERIOD)
観測所名
Name of station
豊水流量
95days(25%)flow
平水流量
185days(50%)flow
低水流量 8)
275days(75%)flow
船戸第二
Funatodaini
53.78 m3/s 30.92 m3/s 17.96 m3/s
船戸は此 処ら(貴志川との合流後)の様だ。

まあ五条辺りだと河川維持流量残して20m3/s位が順当って感じであろうか。

[仮称]五条発電所
出力:4,900kW[+4.9MW]
有効落差:30m
使用水量:20m3/s

五条から上市辺り迄の谷川,結構広いけど貯めると云うのは無理があるのは事実だろうなあ。。
谷川を貯水池代わりにして洪水時には前以て放流とか治水上無理なんやろか?

同じ様な場所に此処がある。


上流にダムをもっと開発して普段から滔々と流れてる様にする必要がありそう。。

5.大和丹生川上流開発

丹生川・長谷川・宗川340m付近で取水→桧川迫川330m付近で貯留→城戸200mで発電。
構想中

丹生川340m付近
48.8km2・取水量は最大7.5m3/s程度用意して,発電は4.5m3/s程度を想定

宗川
19.2km2程有る。取水量は最大3.0m3/s程度用意して,発電は1.8m3/s程度を想定


桧川迫川
直接流域。6.6kmしかない。0.6m3/s程度見込む。

桧川迫川ダム

川底:320m/有効底:340m/通常満水:370m
湛水面積5.7ha程  推定有効容量:802千立米
川底:320m/有効底:340m/通常満水:380m/立ち退き:3軒
湛水面積:15.2ha程/推定有効容量:2,525千立米

[仮称]城戸発電所
出力:6,800kW(+6.8MW)
水量:6.9m3/s
有効落差:120m
取水:桧川迫ダム(330m)
放水:大和丹生川(城 戸付近・202m)



6.その他

6-1。こまめに拾ってみる

秋野川
9km2 0.9m3/s

[私案]秋野川発電所
出力:630kW
水量:0.9m3/s
落差:85m
取水:秋野川ダム(230m)
放水:吉野川(新 椿大橋付近・141m)

流石に無理かなw

6-2.ダム設置検討してみる。

http://tohazugatali.dousetsu.com/risui/totsukawa10.html#yayama-d
此 処ら(894m)に取水口…流域面積10.1km2・出力:1,200lkW
此 処ら(865m)に取水口…流域面積14.0km2・出力:1,350kW→こちらだな。

発電所名:神童子川発電所
出力:1,350kw[+1.35MW]
取水:北股川(865n)
導水路距離:2.9km

まあ実際にはこれ吉野川ではなくて新宮川水系なんだけどw

http://tohazugatali.dousetsu.com/risui/totsukawa-kinokawa00.html#3
■ここに開発余地が!

[妄想!]
北股川発電所
最大認可出力:1,400kW[+1.4MW]
最大使用水量:2.1m3/s
有効落差:89m
流域面積:20.6km2
取水:北 股川(489m)
放水:大迫ダム(398m)
導水路距離:4km





7.まとめ

ダム名(便覧リンク)
河川 流域面積/湛水面積     総貯水容量/有効貯水容量 その他
北股ダム 449m/ 北股川

北股発電所
大 迫ダム 400m/ 吉野川 114.8km2 ( 全て直接流域 ) /107ha 27,750千m3/26,700千m3
大 滝ダム 326m/ 吉野川 258km2 ( 全て直接流域 ) /251ha 84,000千 m3/76,000千m3
津 風呂ダム 237m/ 津風呂川 38.8km2(直)+○○km2 (間) /150ha 25,650千m3/24,600千m3 高見川導水・上市発電 所
桧川迫川ダム 380m/340m 大和丹生川支流桧川迫川 6.6km2(直)+ 68.0 km2(間)/15.2ha 未計算 /2,525 千m3 城戸発電所
一 の木ダム 179.6m/ 大和丹生川支流古田川 6.9km2 ( 全て直接流域 ) /14ha 1,570千m3/1,400千m3
紀伊丹生川ダム 350m/330m 紀伊丹生川 計算中 / 11.15ha 未計算 /未計算 玉川峡発電所・学文路 発電所
山 田ダム 96.1m/ 貴志川支流野田原川 16.4km2 ( 全て直接流域 ) /35ha 3,400千m3/3,370千m3