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2020.09.11作成
十津 川・紀の川綜合開発
1.概要 2.十津川分水・西吉野第一・第二発電所・猿谷ダム・紀の川用水 3.大迫ダム・津風呂ダム・関電・吉野川分水  4.その他(吉野・紀ノ川開発 紀伊丹生川)

奈良盆地(大和平野・国中(くんなか))の水不足は深刻で江戸時代から300年来の悲願として吉野川の分水があったが難工事でもありなかなか実現せず,戦前に於いても紀の川の氾濫と丘陵地帯の水不足で悩んできた紀の川の流域民にとっても分水は認められず対立が続いていた。
その中で紀の川の上流域吉野川に巨大2ダムを建設し,吉野川分水で水を奈良盆地へ分水しつつ,更に熊野川水系川に猿谷ダムを建設,十津川分水を行ってそこから紀の川沿いに紀の川用水を建設して課題を一気に解決しつつ電源開発を行った。

基本資料:国土交通省資料・概要

1.概要
・  十津川上流に建設省が③猿谷ダムを建設する。猿谷ダムから紀の川水系大和丹生川へ分水し、紀伊平野への灌漑用水に最大で 5.81m3/s を補給す る。途中約 231m の落差を利用して電源開発(株)が 発電を行う。西吉野第一発電所で最大出力 33,000kW の発電を行い、さらにこの放流水を下流の黒淵ダムに貯留調整し、約 77m の落差を利用して西吉野第二発電所で最大出力 13,100kW の発電を行う。
・  吉野川上流に、農水省が①大迫ダムから 20.0m3/s、②津風呂ダムから最大 1.0m3/s 補給し、新たな水資源を開発する。あわせて、大迫ダムでは関西電力が 発電を行う。
・  奈良県下渕の下 渕頭首工に て吉野川の水を大和平野へ導水最大 9.91m3/s し、潅 漑と上水道用水 1.07m3/s を供給する。
・  大和丹生 川に最大取水量 5.81m3/s 西 吉野頭首工を 設け、紀の川北岸に「紀の川用水」を建設する。
・  紀の川にあった 12 の井堰を、小田・藤崎・岩出・新六ヶの 4 つの井堰に統合する。・  紀の川支流の貴志川に農水省の④山田ダムを設けて最大 1.78m3/s を流し、貴志川筋の潅漑を行う。



十津川・紀の川総合開発事業の概要一覧
項目 十津川紀の川総合開発事業
①大迫ダム ②津風呂ダム ③猿谷ダム ④山田ダム
所管 農林水産省 農林水産省 国土交通省 農林水産省
目的 農水 農水 不特定用水  農水
流域面積 114.8km2  38.8km2  336.0km2 16.4km2
総貯水容量 27,750 千 m3 25,700 千 m3 23,300 千 m3 3,400 千 m3
利水容量 26,700 千 m3  24,600 千 m3  17,300 千 m3 3,370 千 m3



下渕 潅漑期:10.98m3/s、非潅漑期:2.91 m3/s=吉野川分水
西吉野 潅漑期:5.81 m3/s、 非潅漑期:2.49 m3/s=紀の川用水
橋本 潅漑期:7.21 m3/s、非潅漑期:0.53 m3/s
藤崎 潅漑期:7.55 m3/s、非潅漑期:0.62 m3/s
船戸 潅漑期:15.76 m3/s、非潅漑期:1.38 m3/s
新六ヶ 潅漑期:2.64 m3/s、非潅漑期:0.2 m3/s
ダム運用等 潅漑期は 3 ダム(①大迫、②津風呂、③猿谷ダム)の統合運用
発電利水 関電
吉野第一
吉野第二


1-193)第II十津川・紀の川土地改良事業

https://www.nef.or.jp/ieahydro/contents/pdf/4th_a11/jp/12.pdfに拠ると,
西 吉野第一発電所の発電設備のうち、猿谷ダム、猿谷貯水池、川原樋川支水路、阪本取水口および導水路の一部は、国土交通省と電源開発(株)との共有施設と なっており、管理区分は猿谷ダム・貯水池および川原樋川支水路が国土交通省、阪本取水口および導水路が電源開発(株)となっている。
とのこと。

河川縦断面図
出典:新エネルギー財団

その他参考にした資料
南 近畿土地改良調査管理事務所:吉野川・紀ノ川分水の歴史
近 畿地方整備局:猿谷ダム
水土の礎


2.十津川分水・西吉野第一・第二発電所・猿谷ダム・紀の川用水
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<猿谷ダム>
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3.大迫ダム・津風呂ダム・関電・吉野川分水(+20.1MW)
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大迫ダム
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大迫発電所
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