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23.5.23独立作成
常願寺川・和田川改良模索
常願寺 川概観常願寺川・称名川(常願寺川・和田川改良模索)・ 立山付近(鳥瞰図計画概要図岩井谷ダムスゴ谷千寿ヶ原・瀬戸蔵砂防堰堤増強案)・有峰開発 [和 田川右岸(在来)第一 ルート[水量小]和田川右岸(新)第二ルート[水量中]和田川左岸(有峰) 第三ルート[水量大]有峰引水)]・小 口川・祐延ダム(神通川水系)熊野川

小見取水堰堤…小見発電所の真川からの取水堰
真川堰堤 以遠で有峰導水の手迄で67.3km2。合計113km2って所である。


真川(まがわ)発電所→常願寺川・称名川]…有峰ダムから最大6.0m3/sの給水を受けている    
水路式・調整池式
認可最大出力:33,600kW   常時出力:3,700kW
最大使用水量:8.35m3/s
    有効落差:488.40m
 流域面積:105.1km2
取水:真 川他 1007.73m→満水位が1080m程有る有峰ダムか ら給水を受けた場合70m程の損失落差が発生する事になる(但し低水位の場合は最低1015.0m迄取水出来るようである。取水するのは最低水位 1040mの有峰第三が使えない場合か??)。
放水:小見発電所、真川466.47m




~称名川~

称名川発電所[→称名川
認可最大出力:6,400kW   常時出力:1,970kW
最大使用水量:2.39m3/s
有効落差:332.30m
水車:立軸ペルトン水車 出力6690kW×1台
導水路:総延長5611.0m
流域面積:36.8km2
    取水:称名川第二発電所(称名川)4.35m3/s、人 津谷  824.49m  2箇所
    放水:小見発電所、称名川471.23m

現状では小見PSに直送しているらしい。災害復旧に際して変更したと云う感じである。



千寿ヶ原【瀬戸蔵堰堤】   

現在の下流の小見発電所の最大使用水量は11.91m3/sで同じく真川発電所8.35m3/sと称名川発電所2.39m3/sの和,10.74m3/sより 1.17m3/s多い。
流込式の称名川発電所から約2.4m3/s,ぱっと見よりも恐らくしっかり調整出来る調整式の真川発電所からの8.4m3/sをメインに残りを真川から補 給して12m3/s弱で発電している発電所って感じである。
が,そもそも称名川発電所の使用水量は上流の称名川第二発電所の4.35m3/s よりだいぶ低い。そもそも小見発電所の流域面積は183.7km2あるから本来 20m3/s位は出せそうな気がするんだけど。。
今計算してみると称名川発電所の流域が36.8km2。真川堰堤 以遠で有峰導水の手迄で67.3km2。合計113km2って所である。

更に現状では小見発電所は称名川本流からは取水してないっぽい(発電所からの放流水のみの様子)であるが,そこも上の113km2に上積みできる。牛首川 も考慮に入れて20.3km2程上乗せ出来る,

斯くして真川・称名川の両河川に貯留量を設定すると13m3/s程は安定して確保出来 そうである。

称名川と常願寺川の合流点ぐらいでEL.470mで貯留して行きたい。唯一と云って良い嵩上げ対象建築物がこ こグリーンビュー立山である。(富山地鉄は勿論,地 図読みだと折角の真川大橋ももうちょい嵩上げが必要。地形的[す とびゅう]には可成り高く思うんだけど)

利用水深を4m程として計算してみると貯水量は157.3万m3と推計出来た♪概ね小口川ダムと似たような数字である。あちらの24.7km2に比べれば 5倍程の流域面積がある。有峰ルートでの小口川ダムを巡る推論の結果,月3回,10日で満杯との結果を得たので,こ こは2日で
いっぱいに出来そうである。一日5時間尖頭発電するとして一日75万m3程を⑤時間で使うとして40m3/sも使える!?まあ雨降る日ばかりではないので 1/4の10m3/sだと一週間に一回雨が降れば良い感じである。取水量は13m3/s程は安定して確保出来 そうという上の予想はそれ程荒唐無稽ではないのではないか。

問題点としては土石流的な災害にちゃんと対応出来るかという点である。本宮堰堤(→常 願寺川)・千寿ヶ原堰堤・白岩堰堤を初めとしてえげつない量の砂防ダムがスタンバイしている し,実際に称名川発電所は大水害でやられ1971に復旧してい る。その後50年以上無事とも云えるのだが。。計画高水流量4,600立方メートル毎秒[GL とやま]に対応出来る堰堤の建設はまあ不可能では無いだらう。

更には総延長7.6kimの導水路である。何処迄コストに見合う発電量かである。流域の発電所群トータルで見て行く必要がある。この辺も調整力を評価して いきたい。

意外に近く我が妄想有峰ルート増強策で逆調整池機能がなるなる小口川ダムが 意外に近い(和田川からは取水せずサイフォンで跨いで4.7km)ので(牛首谷の調整池から)導水検討しても良いかもとか思ったりもしたが,それをひとま ず横に置いて,小見の倍増で+18.0MWも期待出来て結構発電出来そうである (トータルで調整原電を増やせるのは再生可能電源の連系を増やしたい今の日本には重要。)。となると問題は下流で水が溢れるのを何処に貯めとくか,であ る。その辺は和田 川・小口川・常願寺川各所で検討した結果,松ノ木付近の常願寺川が良さそうであった。

真川調整池


小見発電所・松ノ木発電所増強   

小見発電所は真川発電所[33.6MW・8.35m3/s]の現状(有峰ダムから6m3/s導水可能)・上流の千寿ヶ原堰堤・下流の松ノ木堰堤の整備を前提と すると小見発電所と松木発電所を大増強出来そうである。松木発電所を 32m3/sで運転し,小見発電所を26m3/s・中地山を6.12m3/s(変わらず)とする。

~和田川~


北陸電力(株) 和田川第一発電所→和田川ルート]]    
ダム水路式・貯水池式
認可最大出力:27,000kW  常時出力:10,000kW
最大使用水量:6.80m3/s
有効落差:486.92m
    水車:横軸ペルトン水車×2台 総出力28000kW
    導水路:総延長7227.9m
    流域面積:220.0km2
    取水:和田川[有峰ダム]1088.00m→有峰ダムに於ける取水に際して最低水位1040mの有峰第三に対してこちら(和田川第二も)最低1015.0m迄取水出来るようである。水位と の関係で送水の優先順位などもありそう。
    放水:亀谷発電所572.00m

亀谷発電所が嘗て(有峰開発前まで)和田川上流の水を一手に引き受ける発電所であった。9.9MWとという割と大きめの発電力に嘗ての栄光が偲ばれる。
今では有峰ダムからの給水によって発電していると云っても良い状況であろう。有峰ダムが尖頭発電していない時に和田川上流~有峰ダム以下の水の流込で発電 している感じか。
その流域は25.0km2程。


北陸電力(株) 亀谷発電所→和田川ルート]    
水路式・流込式
認可最大出力:9,900kW   常時出力:4,300kW
    最大使用水量:6.12m3/s
    有効落差:204.8m
    水車:横軸フランシス水車×3台 総出力11670kW
    導水路:総延長4083.8m
    流域面積:220.0km2
    取水:和田川第一発電所、 和田川563.94m[取水堰 1箇所]
    放水:中地山発電所、和田川347.13m

ここでの亀谷PS集水面積より下の流域面積は13.7km2,有峰ダム以下で42.7km2程。11m3/s程取水出来ても良い。が,現状 6.12m3/sとまあ半分ぐらいである。


小見に加えて中地山から直接松ノ木に送られる。これらを含めてもっと発電出来そうである。


[増強私案]小見発電所(増設機)
認可最大出力:19,400kW[+19.4MW]
最大使用水量:14m3/s[+14m3/s]
有効落差:163m
流域面積:183.7km2
取水:称 名川発電所真 川発電所真 川[(増強私案)千寿ヶ原堰堤] (467.24m)
放水:(増強私案)松ノ木発電所[中地山発電所放流水と合流]・292m

常願寺川レポで見た様に,小見発電所放流水やその回りには不明点が散在 している。今瀬戸蔵堰堤を増強した際に
この際,更に深いところに発電機を置いて,松ノ木の取水位の291mに併せて発電してみる。
また放水路も地下式で一気に中地山の脇に出る感じで掘れば良いだろう。


~小口川~

中地山発電所[→和田川ルート]と小口川を渡る導水橋
認可最大出力:2,400kW  ←そこそこ小さい
最大使用水量:6.12m3/s
取水:和 田川(亀谷P/S直下)他
放水:松ノ木発電所(291.67m)→中地山の放水地点で小見からの水が合流する(下の写真)。小見の放水位300mから9mも無為に下がってゐる。。 効率は悪そうだ。。
21.7

さて,中地山の下に調整池を造ると有峰を合計12.8m3/sで放水された水は真川・小見経由でも和田第一・亀谷・中地山経由でもこの水路橋の所迄来るの でここで貯水すれば良い。
調べて見ると
290mでは小俣ダム直下にも届かず23,424m2程度と利用水深2mでも4.6万程度。マッタテダムや真川調整池と大差ない規模に。。
満水位を300mにすると55,752mで最低利用水深を290mとすると貯水量が420万m3となるが,中地山の放水位も小見放水の小口川通過時には上 の水路橋のレベルである292m程度になっている様なので結局大改造(中地山の放水位切り上げか水面下放水放置の設置,
小見発電所の放水位から小口川まで300mを維持して導水)が必要になる。
巧くないなあ。。




松ノ木発電所  
認可最大出力:5,800kW      常時出力:1,700kW
最大使用水量:17.59m3/s
有効落差:41.80m
取水:中地山発電所、常 願寺川(本宮堰堤小見発電所(放水位EL.300.48m)] (300.26m)→実際は中地山の放水位291mnなので取水位の300mから9mも無為に下がってゐる。。効率は悪そうだ。。
放水:上滝発電所、常 願寺川(247.58m)

建屋
21.7

この松ノ木発電所の周囲,川原にある耕作放棄地みたいな曠野にあるような立地で周囲は調整池にベストな感じかも。
23.5
周囲(川方向[北向き])

周囲(下流方向[西向き])


建屋の上流側。

上の建屋の上流側地点から上流側を望む。



さて,此処でも常願寺川に戻す事なく,基本上滝発電所に送られるようである。真川・小見の25m3/sに和田第一・ 亀谷・中地山の6m3/sを併せて30m3/s程の水を尖頭需要発電したいのでここらで逆調整する必要がある。小見の和田川の合流点に逆調整池が出来る場 合は真川・小見のみ,中地山の小口川合流点に出来る場合は尖頭発電所は真川・小見・和田第一・亀谷・中地山となり,松ノ木地先の常願寺川本流に出来ると真 川・小見・和田第一・亀谷・中地山・松ノ木が連携してピーク発電出来る。ここに60万m3程の逆調整池が建設出来るかどうか,が鍵である。松ノ木PSの放水位が247.58m,上滝PSの取水位が247.58mなのでこの値が逆調整池の満水位となる。
う~ん,,横江堰堤を大嵩上げして堤頂250mにする必要がありそうだw代わりにこれで利用水深2mで66万m3程の調整池が出来る。(割と欲しい数字に ピッタリであるw・また和田川新ルート増強と整合的である)

とは云へ横江の頭首工か ら20mも水を嵩上げするちょっと大袈裟に成って難しそうなので,発電所直下の狭隘部(橋が通行止め・・)にダムを建設して,等高 線がないので推定になるが満水位を255mにすると14.7haの調整池となる。

取水位は247mなので8m程の利用水深になり50万m3となる。もう10万m3程欲しいなあ。。(その上松ノ木の放水が満水面7m下となるので小口川第 一のように建て直しするか笠置みたいに全面改修するか,が必要である。)

思うに今,狭窄部にダムを置いているのは建設費抑制の為である。暴れ川の常願寺川を堰止めるので寧ろ川巾が適度に広くて洪水時に通水しやすい方が望ましい とも云える。
一寸下流でしかもそれ程未だ川幅が広くない場所(横江に向けてどんどん広くなる)に堰堤を設ければ良い。こ の辺に満水位255mで設置すると16.6ha。62万m3である♪逆調整池も完備できた様だ♪
更に,現在。松木・上滝の17.59m3/sは上滝発電所放水地で逆調整されているかされてないかぐらいである。水量が増える分だけ調整すれば良いとなる と満水位を此処迄高くする必要も無くて,満水位以下になってしまう松木の改造の程度もマシに出来るかも知れない。


これで松ノ木発電所も小見と並んで増強出来る。水量を32m3/sとするとこんな感じか。

[増強私案]松ノ木発電所  
認可最大出力:10,400kW[+4.6MW]
最大使用水量:32.0m3/s[+11.41m3/s]
有効落差:41.80m
取水:中地山発電所・小見発電所 (300.26m)
放水:常願寺川[松木堰堤(V=62万m3)・ 上滝発電所](247.58m)

ここまでで,必要な施策:
①瀬戸蔵堰堤(利水ダム化)
②小見発電所(増設)19.4
③松ノ木発電所(増設)4.6
④松ノ木ダム(建設)
⑤導水管(増強・約9km)
で,得られる容量は24.0MWとなる。

今,和田川新ルート(右岸第二ルート)増強も 検討している。
となると向こうにも逆調整池が必要で落差を十分にとってからとなって横江に調整池を得る案を得た。

これらが近すぎる上に二重投資の誹りを免れ得ないのである。。