電 力総研 水 力あれこれ
有田川 日高川 日置川 古座川(現状開発)
三尾川紀伊富田停車場線将軍川線大瀬矢野口線・宮城川線
と はずがたりな掲示板(利 水スレ電 力スレ国 道県道スレ)
2021/06/02更新
20.9.21運開

古座川の電源開発!

1.現状(20.9 訪問) 2.開発

早速

開発検討

0.導水 1.下流串本発電所(案)+8.0MW古座峡発電所(案)+8.9MW 2.上流 3.小川方面  4.七川ダム活用案小川導水 5.上流再考奥古座発電所+7.2MW 6.貯留量(開発後) 7.道路:古座川本流[R371]・佐本川[r38r224]・小川[r43

基本的な要素は大きく二つである。
一つ目は,七川ダムの貯水量は大きい(→貯水量比較),
二つ目は,南紀は多雨地帯とは云え,冬期は雨が少ないという水 力.comさんの指摘だ。

(無理せずの範囲で)可能なら七川ダムに導水していくスタイルを取りたい。


1.導水と開発

既存施設は以下の1システムのみ。
七川ダム[→古座川現況
有効貯水量:2,540万m3
流域面積: 直接・102km2 
常時満水位標高:116.00m[佐田発電所取水位]
洪水期制限水位標高:106.50m
低水位標高: 95.00m(利用水深21m)

佐田発電所[→古座川現況
ダム水路式・調整池式
認可最大出力:7,200kW
最大使用水量:16.90m3/s
有効落差:55.00m
取水:七川堰堤
放水:古座川57m

先ずはこれらの水をどう有効活用するか,である。
発電し終わって水の位置エネルギーは55mに迄減っているが,結構滔々と流れていた。(放流はしてなかったけど雨上がりの日であった)場所はこ の辺[地理院]・ここ[ス トビュウ]を河へ下りた。
[戸倉ダム計画佐田発電所七川ダム23.4
どうやらここが嘗て物流の中継点として栄えた真砂の船着き場だった様だ。ダムのある場所には滝があって川船もそこから上には上がれず此処が中継点となったようだ。
船は上りは全員でつながって帆を上げて上がっていったのだそうな。帆だけで上がれたのかねぇ??人力も併用?

[私案1]串本発電所案
佐田発電所七川ダム
佐本は面積は割と広いが標高が低いので取水しようとすると大回りになってしまうので導水橋orサイフォンで乗り越しつつ各所で取水して大胆に一 気に太平洋に注 ぐプラ ン♪


[構想]串本発電所
水路式・流込式
最大認可容量:8,000kW [+8.0MW]
有効落差:52m
最大使用水量:18.0m3/s
取水:古座川・小節川・南平川・三尾川(57m)
放水:太平洋(1m)
導水路:11.2km程度(0.78)

現実性は兎も角,なんか尾鷲(北山)大台(宮川)っ ぽいのが出来て満足であるw

ここまで大胆なのが出来るともっと水を集めたくなる。小川小川で発電する予定 (妄想)だったが,七川ダムに寄せた方が良いかも。

[私案2]…古座峡発電所案

佐本川での取水(35.9km2→ここで検討)や小川・宇筒井川での取水(56.4km2→ここで検討)なんかと前提とすると90km2程度の新規水源を期待出来る。
佐田発電所の能力を上げない上記案ではそこが隘路になる可能性もある(それらの水は一旦ダムに貯めて置いて,稼働率をあげて対処するという方法もあるだろ うから必ず隘路になるとは云い切れないけど)。
久留美谷で思いついたように七川堰堤EL.116mから取水して,久留美谷 で補水して一枚岩手前EL.20m 付近で発電すると現行の佐田発電所よりも落差を取ることが出来る。更にその向こう側迄持って行くと10m以下に出来そう。
現行の佐田発電所はサブ(ピーク電源)に回して普段は落差が取れるこちらをメインと出来るのである。

[私案]古座峡発電所
出力:8,600kW[+8.6MW]
水量:11m3/s
落差:92m
導水:8.6+1.7(猿川谷)=10.3km
流域:4.2km2+2.0km2(猿川谷)=6.2km2
取水:古座川[七川堰堤]・久留美谷立合川・猿川谷110m
放水:古座川(鶴川10m)

古座川の標高が時々5mとか6mとかあって不安定,,

また串本発電所と両方開発しても両立はする気もする♪


2.上流

上流方面は,意外に標高が低く,あれこれ検 討してみたけど難儀した。直ぐ脇の大 桑谷の奥地辺りにイイ感じに水源ある!と思ったりもしたけどこちらは古座川水系ではあるが小川の支流であった。。あっちはあっちでやろうかと考え てるから なぁ。。

平井川と古座川には堰堤を設置,221mで取水。有効落差は125m。
導水路距離は10.5km。流域は42.3km2。飯島発電所9kmで12MWなんかよりは効率は悪いがまあ合理的に行ける範囲内ではないだろうか?

[私案]奥古座発電所
出力:4,000kW[0.49]
水量:4.5m3/s
落差:105m
流域:41.9km2
導水:6.8+1.3=8.1km
取水;平井川栃ノ谷古座川 220m
放水:古座川[七川ダム](100m)


一応あれこれみてきた22.1の段階では既に出力MWを導水路距離kmで割って出来れば0.4,規模が大きければまあ0.33以上ぐらいは欲しい感じに なってきてるけど0.49とまあギリ及第って感じ?24.8の時点ではあんま考えずに7~8MW程欲しいとなってるけどそっちの観点からはちょい過小。
更にバックウォーターが随分伸びてそう(はある。。)ってことでこ の辺に発電所・放水口を建設する事で導水距離は短縮出来そう。

15m程度の取水堰堤を建設する予定だけどその辺はコストにどう影響するかねぇ。。

 3.小川方面

小川は古座川の下 流域(EL10m)で合流する支流である。上流にかけて水源が広がっているように見える。
古座川との合流点の様子。小川の川巾も割と広い。
23.4

[構想]小川発電所
出力:6,000kW[+6.0MW]
水量:5.2~m3/s
落差:139m
導水路:15.0km (0.4)
流域:51.8km2
取水:小 川・成見川宇 筒井川大 桑谷猿 川谷(150m)
放水:古 座川(6m)→下流含め周囲の標高は10m程度なのに一箇所だけ5.7mの場所がある。。

面積は51.8km2。南紀の多雨地帯なので標高は低いが水量は5.2m3/s程行きたい。延々15kmの導水路で遥 か下迄持って行く計画である。

導水管距離は15km程で効率は0.4。まあまあかな。とはいえ延々と導水するのも不効率な印象を与える。。

宇筒井川合流部(EL.66m)


その上流部EL.73mに何やら廃堰堤ぽい痕跡が。。

直ぐ脇の先程合流した宇筒井川からも取水すると69.9km2程。10m3/s程取って60m程の下流にぶち込むと5MW程度の発電所にはなるが・・・


赤木谷

西赤木バス停
バスはこの先,田川までしか行ってない。


高度が足りない七川構想以外では,特に,調整池のことは考えてなかったが南紀は多雨地帯とは云え,冬期は雨が少ないそう(水 力.com)だ。
小川でもダムが必要かも。小川(小森川)と成見川を併せるぐらいの堰堤が欲しい。。水害対策と併せてどうだろうか?

小 森川と成見川の合流点は142m程。取水位に8m程足りない。まあ嵩 上げは大丈夫っぽい無人の風景だが,直ぐ脇の高 台に小森川保存林(一般社団法人 樹木医甚兵衛)があるらしい。横浜で生まれ古座川に引っ越してきたらしい。この方(FB)か。ダムとか作りたいとか聞い たら怒られそうだな。。
小森川と成見川に別々に堰を作ってこの聚落(とは云っても殆 ど廃村っぽ)から遠ざけるのも已む無しか。。因みにこの聚落の直ぐ近く迄r43が走っていて,小匠へ行く立派な林道が分岐してい る。我々の血税使って無駄な道路造って結局無人地帯になるだけならいいのに更にこれで維持費とか災害復旧だとかでカネを永久にふんだくって行くんだからほ んと質(たち) が悪い(ストビュウだと小匠へ行く林道は長 大トンネルを含む区間で法面崩壊で通行止めになっている)。莫大な税金無駄遣いする責任を誰も取らないまま,日本は生産性を落として奈落の底へ落 ち込んで行くのである。国家百年の計で道路ではなく水力発電に舵を切る政 治勢力は出てこないものだろうか。


4.七川ダム活用案

既に佐本導水案で今より活用するプラン(妄想)ではあったが,ダムを活用しないと雨は降ったらそのまま下流に流れて しまうし,冬期は渇水するし,必要な時に必要なだけ迅速に発電出来る水力の良さを活かせないし此処は小川からも水を引っ張って来る事にする。
その導水の取水堰に向かって発電を試みる。

小川導水:
七川ダムの洪水時最高水位は118mである。
で,この118mは意外に奥まで満水時には水が行くと云う事で,こ の辺もダムのバックウォーターである。標高は100mしかない。(だたし一寸ズレてるような気がしなくもない。。)

そこ(さっきのこ の辺)から宇 筒井川の大桑谷合流点EL.120mを経由して小 川EL,120m迄導水路延ばしても5.7kmである。
意外に近い。

七川ダム小川導水
取水:小川・宇筒井川
導水距離:5.7km
流域面積:56.4km2(下の計画と重複する場合は37.2km2)
導水量:10~15m3/s程度



宇 筒井川と大桑谷の合流点が121mで七川ダム(常時満水位116m)へ取水するにお誂え向きの標高である。

この導水路に注水するように上流から水を引っ張って来る。EL.220mで成見川・小川上流より取水・導水。流域 は22.7km2となる。3.0m3/sとって90m落とすので2.3MW程。小さいな。。
ということで上流EL.220m付近からは古座川上流の水力開発へ接続することにしてみる。7.3kmの導水路で 19.2km2,2.5m3/s程増やせる。


5.上流再考      

[増強私案]七川発電所           
出力:5,500kW→7,900kW[+2.4MW][0.56]
水量:5.6m3/s→8.1m3/s(+2.5m3/s)
落差:115m
導水路:6.7km→14.0km(+7.3km)
取水:古座川・平井川・成見川・小川(220m)
放水:古座川[七川ダム](100m)

どうしても導水距離が間延びしてしまう
取水位を上げて小川無しでも行けるようにしてみる。


[私案]奥古座発電所
出力:7,200kW[0.56]
水量;4.5m3/s
落差:190m
流域:30.9km2
導水:9.4+3.3=12.7km
取水;成井谷支流成井谷玉ノ谷坂ノ谷古座川支流古座川[堰堤EL.261m]300m
放水;古座川[七川ダム]100m

さて,佐本川35.9km2・小川・宇筒井川56.4km2・久留美谷3.2km2辺りで取水してみた。この結果に从(したが)って比較表を修正してみる。
小節川・南平川・三尾川は佐田発電所で発電後の取水なので導水出来ないのはちと残念であるが,面積と標高の関係はこちらしかないであろう。
ダム名
河川
目的
堤高
満水位
流域面積
有効貯水量
流域比貯水量
その他
七川ダム
古座川
発電・洪水
58.5m
116.00m(F期:106.5m)
197.5km2(直:102km2・間:95.5km2
2,540.0万m3 24.90→12.86
佐田発電所(7.2MW・16m3/s)
二川ダム
有田川
発電・洪水
67.4m
201.0m
228.8km2
1,920.0万m3(P:1,670万m3) 8.39
岩倉発電所(11.0MW・15.0m3/s)
殿山ダム(合川ダム)
日置川
発電
64.5m
125.0m 294km2 1,379.5万m3 4.69
殿山発電所(15.0MW・26.0m3/s)
椿山(つばやま)ダム
日高川
発電・洪水・不特定利水
56.5m
206.5m
396.5km2 3,950.0万m3
9.96
美山発電所(114.0MW30.0m3/s)


さて次は段々地味になってくるが,島ノ瀬ダムが一枚看板の南部川か,切目ダムの切目川か。切目ダムは割りと新しいがこの辺は水力発電すら出来ない様な為体である。